執筆者

相馬留美

2002年にダイヤモンド社に入社し、「週刊ダイヤモンド」編集部で記者となる。その後、フリーランスに転向。雑誌「プレジデントウーマン」や「週刊ダイヤモンド」などの経済メディアでフリーランス記者・編集者として携わる。また、複数の企業・NPOでオウンドメディアの編集長を務める。2024年12月に起業し、執筆活動をするとともに、事業会社のクリエイティブに関わる。空気は読めないけれど、人が好き。

1on1推進の現場で何が起きていたか──大日本印刷・ABセンター事務局の試行錯誤

新規事業組織では、新しいアイデアを生み出すために対話が欠かせない。一方で、人材の入れ替わりが激しく、上司・部下の関係性が固定されにくいという構造的な難しさも抱えている。

2025年11月に開催されたKAKEAI主催のカンファレンス「RE:ENGAGE 2025」では、大日本印刷(以下、DNP)の佐藤英吾氏が、新規事業組織における1on1の実践について語った。

佐藤氏の所属するABセンターは、内部にR&D部門と事業部門を抱え、自ら予算を持って事業化まで担う新規事業創出組織だ。講演後、佐藤氏のもとには参加者からさまざまな質問が寄せられた。本記事では、そのQ&Aをもとに事業成果に結びつく1on1のあり方を掘り下げる。

佐藤 英吾  
大日本印刷株式会社 ABセンター

価値創造プログラム推進本部業務革新推進室 室長 2002年富士フイルム株式会社入社。SCM、労組専従、経営企画、新規事業マネージャーを歴任。2020年大日本印刷株式会社入社。新規事業創出プログラム「OneABスタジオ」を立ちあげ運営中。主に新規事業開発の仕組みづくりと実行支援を推進。

1on1実践
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1on1推進の現場で何が起きていたか──大日本印刷・ABセンター事務局の試行錯誤

大日本印刷の新規事業組織──1on1を事業成果につなげるための実践

大企業の新規事業が生まれる現場で、1on1はどのように生かされているのだろうか。

2025年11月に開催されたKAKEAI主催のカンファレンス「RE:ENGAGE 2025」に、大日本印刷(以下、DNP)の佐藤英吾氏が登壇。

「新規事業推進に不可欠な1on1とエンゲージメント──DNPの実践事例から学ぶ」と題した講演で、人が流動的に入れ替わる新規事業組織において「対話」を基盤に据え、1on1を実践してきた理由を語った。

本記事では、同社の取り組みを通じて、1on1が関係性づくりにとどまらず、新たなアイデアを生み出すための組織の基盤としてどのように機能しているのかを紐解く。

佐藤 英吾  
大日本印刷株式会社 ABセンター 価値創造プログラム推進本部業務革新推進室 室長 

2002年富士フイルム株式会社入社。SCM、労組専従、経営企画、新規事業マネージャーを歴任。2020年大日本印刷株式会社入社。新規事業創出プログラム「OneABスタジオ」を立ちあげ運営中。主に新規事業開発の仕組みづくりと実行支援を推進。

1on1実践
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大日本印刷の新規事業組織──1on1を事業成果につなげるための実践

「30分じゃ足りない」と思わせる上司の対話はどこが違うのか

​​営業企画の現場では、顧客の課題を整理し、提案へとつなげる力が求められる。顧客と向き合う中で生まれる悩みや迷いは個々人の中に蓄積されやすいが、その思考をどう整理し、チームの力へと変えていくのか。こうした営業企画の現場において、上司と部下の1on1はどんな役割を担うことができるのだろうか。​

​​シリーズ「となりの1on1」に今回登場するのは、​​​​大日本印刷​(以下、 DNP)​情報イノベーション事業部 第2CXセンター 第5本部 第3部 第2課で課長を務める大津郁美さん。着任から半年、メンバーとの月1回30分の1on1を通じて、問いと共感を軸にした対話を重ねている。​

​​「“課長”と呼ばなくていい」。そう語る大津さんと、部下である田中裕子さん、森本裕希さんへの取材から、「また話したい」と思える1on1の実践を追った。​(撮影:小島マサヒロ)

✒️シリーズ「となりの1on1

自分の1on1が、これでいいのかわからない。他の人がどうやっているかを見る機会もない——。多くのマネジャーが、自分の1on1がうまくできているのか、悩んでいます。

シリーズ「となりの1on1」は、1on1に定評のあるマネジャーに、いつも通りの対話を実演してもらう企画です。業種や職種が違えば、1on1も違う。さまざまなスタイルを知ることで、進め方の引き出しが広がるかもしれません。お隣の1on1、ちょっと覗いてみませんか。

1on1実践
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「30分じゃ足りない」と思わせる上司の対話はどこが違うのか

「主体性」という言葉が、メンバーを足踏みさせる? マネジャーの「期待」はなぜずれるのか

「なぜ指示を待つばかりなのか」——そう嘆くマネジャーは少なくない。しかし、メンバーが動かない理由は、意識の低さではなく、実は「組織人として極めて合理的なリスク回避」であるとしたら。

マネジャーが求める「メンバーへの期待」と、メンバーが抱く「マネジャーへの期待」。ここにある決定的なずれを放置したまま精神論を説いても、現場は変わらない。

本記事では、リモートワークやビジネスの難易度上昇といった構造的な要因を踏まえながら、目標設定(MBO)や1on1を「期待値のチューニング」の場へと変えるための具体的な処方箋を提示する。

人を知る
2026
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「主体性」という言葉が、メンバーを足踏みさせる? マネジャーの「期待」はなぜずれるのか

「良かれと思って」が自律を潰す——いま問われる上司と部下の「大人の関係」とは

組織を変えたいと思ったとき、制度や仕組みに目が向きがちだ。しかし、自律的な組織の本質は「人と人との関係の持ち方」にある。上司が部下を導く「親子関係」ではなく、互いを尊重し合う「大人の関係」をどう築くか。世界の先進的な組織運営を研究する令三社代表取締役・山田裕嗣氏と、人事の学び場「人事図書館」を主宰する吉田洋介氏が語り合った。

組織を動かす
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「良かれと思って」が自律を潰す——いま問われる上司と部下の「大人の関係」とは

なぜ組織は変われないのか。日本企業をむしばむ閉塞感の正体

「ティール組織」や自律分散型など、新しい組織論は数多く語られてきた。にもかかわらず、日本企業の現場から閉塞感が消えないのはなぜなのか。ティール組織・自己組織化など組織戦略に詳しい株式会社令三社 代表取締役の山田裕嗣氏と、人事図書館館長の吉田洋介氏が、日本企業に根づく「組織の息苦しさ」の正体を掘り下げる。

組織を動かす
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なぜ組織は変われないのか。日本企業をむしばむ閉塞感の正体

組織を「動かす人事」と「沈める人事」はどこが違うのか? プロ人事の思考と行動

人事の世界には、数多くの名著がある。人事図書館を主宰する吉田洋介さんは、その多くに触れ、読み込み、現場で試してきた一人だ。そんな吉田さんが昨年11月、『「人事のプロ」はこう動く 事業を伸ばす人事が考えていること』(日本実業出版社)を上梓した。

名著が揃っているにもかかわらず、なぜあらためて本を書いたのか。吉田さんは、人事の本は数多く読んできたものの、「自分自身が次に何をすればいいのか」を具体的に示してくれる本には、なかなか出会えなかったと振り返る。

特に、ひとり人事として働く人が、どの順番で力をつけていけばいいのかが見えにくいと感じていたという。そこで本書では、「ひとり人事が、どう動けばプロに近づいていけるのか」を示すガイドブックとして描くことを目指した。

一方で、その分量と構造をシンプルに保つため、あえて載せなかった話も少なくない。自社サービスの値上げを提言した人事、恨まれる覚悟で決断した人事——本記事では、ガイドブックの裏側にある“B面”の人事像も含めて、吉田さんに話を聞いた。

組織を動かす
2026
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組織を「動かす人事」と「沈める人事」はどこが違うのか?  プロ人事の思考と行動

「パフェ行きません?」飲み会なし時代に“仲良くなる”最適解

職場における飲み会の意義が問い直される中、仕事仲間との関係づくりをどう進めればよいか模索している人も少なくないだろう。

深夜まで続く飲み会を、週1回のペースで繰り返していたのは、「デイリーポータルZ」ウェブマスターの林雄司さんだ。「デイリーポータルZ」は、日常の疑問や素朴な好奇心を記事にする老舗Webメディアで、企画の実験性の高さなどから多くのファンを獲得している。林さんは本メディアの編集長として、複数のライターと企画をつくり、記事を世に送り出す役割を担ってきた。

5年前の断酒をきっかけに、林さんは「飲み会がなくても人と仲良くなる方法」を、真剣に考えるようになった。

編集の仕事では、企画を出し、試し、形にしていく過程で、編集者と書き手の距離の近さが仕事のスピードや質に直結する。雑談の中からアイデアが生まれ、ちょっとした勢いで「それ、やってみよう」と話が進むことも少なくない。だからこそ、飲み会が成立しなくなった今、「関係性をどうつくるか」は切実なテーマだった。

「このあと、パフェ食べませんか?」

そんな一言から見えてきたのは、飲み会に代わる“場”の条件と、マネジャーが人を誘うときに必要な「理由」の設計だった。林さんの実体験をもとに、飲み会なし時代の現実的なチームビルディングをひもとく。

人を知る
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「パフェ行きません?」飲み会なし時代に“仲良くなる”最適解

もう誰も“飲みたくて”集まっていない。「飲み会」をアップデートせよ

「飲み会離れ」は進んでいますが、組織において飲み会が果たしていた役割や機能もあります。では、飲み会におけるコミュニケーションの代替は必要ないのでしょうか。もし必要だとすれば、どのように再設計すべきなのでしょうか。

本稿ではその問いを軸に、飲み会の再定義を試みます。

人を知る
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もう誰も“飲みたくて”集まっていない。「飲み会」をアップデートせよ

ミスした直後の1on1で「評価を落とす人」と「信頼を積む人」の決定的な差

ミスをしたあとの1on1は気まずいもの。多くの人は「どう謝ればいいか」を考えがちです。しかし、上司が求めているのは、謝罪よりも再発防止に向けた整理と提案です。

この記事では、ミス後の1on1で信頼を落とさず前に進めるための「基本の型」と、言い訳に聞こえやすい場面の乗り越え方を解説します。

1on1実践
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ミスした直後の1on1で「評価を落とす人」と「信頼を積む人」の決定的な差

部下がミスした直後の1on1で「原因追及」してはいけない本当の理由

予定のダブルブッキング、確認漏れによるクレーム——。「どうしてそんなミスをしたのか?」と部下を追及するのは、一見もっともらしく見えます。しかし多くの場合、それは叱責に近づくだけで、次の行動にはつながりません。

部下が故意ではないミスをしたあとの1on1で、上司は何をすべきか。失敗を「反省」で終わらせず「学び」に変える進め方を解説します。

1on1実践
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部下がミスした直後の1on1で「原因追及」してはいけない本当の理由

「扱いづらい」降格社員が戦力に変わる。マネジャーが絶対にやるべき二つのこと

「降格」と聞くと、多くの人がネガティブな人事を思い浮かべるのではないでしょうか。ですが現場では、むしろ“もう一度、ここからやり直したい”という本人の意思によって役職を降りるケースが増えています。

理由は語られず、異動先のチームには緊張が生まれる。受け入れるマネジャーは、何をどこまで想像し、どう動けばいいのか——。

この記事では、大企業の人事施策に詳しいアンド・リスペクトの岡本光敬氏に話を聞き、現場で実際に起きている“円満降格”のマネジメントの方法をご紹介します。

組織を動かす
2025
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「扱いづらい」降格社員が戦力に変わる。マネジャーが絶対にやるべき二つのこと