記事一覧
叱るのをためらう上司、傷つかずに成長したい若手——すれ違いを埋めるネガティブ・フィードバックの技術
ハラスメントと捉えられることを恐れ、部下に対する指導の仕方に悩んでいませんか?
ある調査では、上司の8割以上が「ミスをしてもあまり厳しく叱咤しない」と回答しています。その一方で、上司からのフィードバックの少なさに物足りなさを感じている部下も少なくありません。
最近は「褒める」「認める」といったポジティブ・フィードバックの重要性が強調されることが多いですが、それと同時に、ミスや望ましくない行動を是正するためのネガティブ・フィードバックも必要不可欠です。しかし、指摘の仕方によっては相手が過度に落ち込んだり反発したりして逆効果になる可能性もあり、より難しさを感じているマネジャーも多いのではないでしょうか。
そこで、ネガティブ・フィードバックに関する現状や研究結果を確認しつつ、若手の成長につながる指導の仕方を探っていきます。


なぜミドルマネジャーに「自己認識」が必要なのか? 自律する組織のつくり方
プレイヤー業務をこなしながら、評価や育成、部門間の調整も担う──。ミドルマネジャーの役割は膨らみ続けるが、その一方で、かつての「管理・指示・命令」型のマネジメントでは、組織は動かなくなっている。自ら考え、動く自律的な組織をつくるには、マネジャーはどうすればいいのか。
PwCコンサルティングでリーダーシップ育成に携わる石川圭悟氏と、企業の人材育成や組織づくりに携わるKUDEN WORLD取締役の柳下聖也氏が、「自己認識」をキーワードに、これからのマネジメントを問い直した。


「組織負債」は、好調のときにしか返済できない。マネーフォワード早川氏が語る、人事の本当の勝負所
「組織の歪みは、業績が傾いてからでは直せない」そう語るのは、マネーフォワードのPeople Forward本部 副本部長の早川直樹氏だ。
急成長のなかで組織にたまっていく歪みを、早川氏は「組織負債」と呼ぶ。歪みを直すプロセスでは、組織に負荷がかかる。その負荷に耐えられるのは、事業に勢いと体力がある好調なときだと早川氏はいう。
ところが、先手を取って対応すべきだと頭ではわかっていても、実際に動ける組織は少ない。なぜ、動き出せないのか。事業畑を歩み、自ら会社を経営した経験も持つ、異色のキャリアに裏打ちされた早川氏の持論をお届けする。

株式会社マネーフォワード People Forward本部 副本部長
2005年、新卒でスタートアップに入社し、事業サイドでキャリアをスタート。2009年、ワークスアプリケーションズに転職し、人事へ。2014年、自ら会社を経営し事業売却を経験。その後、約300名規模のベンチャー企業で人事責任者を務め、2年目からは事業企画を兼務。2022年、マネーフォワード入社後はビジネスセグメントにおける立ち上げ期のHRBP室に加わり、室長を務める。現在は、People Forward本部(全社人事組織)の副本部長として、中途採用・HRBP領域を管掌。


必要なのは「任せる勇気」。AI時代だからこそ求められる、1on1の本質
米国で1on1が広がった経緯を振り返りながら、国内企業の対話の現在地を捉え、「機能する1on1」のあり方を問い直す鼎談企画。
外資系企業で約30年にわたり人事・経営に携わり、日本でもいち早く1on1を導入したFunleash CEOの志水静香氏、組織人事領域のコンサルティングを手がけるPwCコンサルティングの土橋隼人氏、KAKEAI代表取締役社長の皆川恵美が語り合いました。
前編では、米国・西海岸で「人が競争力の源泉である」という思想のもとに1on1が広がった経緯や、コロナ禍を経て目的が多様化してきた日本企業の1on1の現状を取り上げました。
後編では、1on1をどうすればワークさせられるのかを掘り下げます。


なぜ日本の1on1は、やるだけになるのか。置き去りにされた「本来の目的」
国内企業に広く普及した1on1ですが、現場からは「形だけになっている」「何を話せばいいかわからない」という声も聞こえてきます。
もともと米国で始まった1on1は、日本という異なる土壌でどのように育ち、変化してきたのか。
外資系企業で約30年にわたり人事・経営に携わり、日本でもいち早く1on1を導入した経験を持つFunleash CEOの志水静香氏と、KAKEAI代表取締役社長の皆川恵美が語り合いました。ファシリテーターを務めるのは、組織人事領域のコンサルティングを手がけるPwCコンサルティングの土橋隼人氏です。
前編では、国内企業で1on1がどう運用されているのかを確認したうえで、米国企業がそもそも何のために1on1を始めたのかをたどります。日米の「目的」の違いが、議論のなかで輪郭を現していきます。


共働きが当たり前の今も女性のキャリアが途切れるのはなぜ? データで見る「令和の性別役割分業」
1986年の男女雇用機会均等法の施行から40年。今では共働き世帯が一般的となり、男性の育児休業取得率も上昇。夫婦が協力して仕事と子育てに向き合うスタイルがすっかり浸透しつつあるように見えます。
しかし職場では、「時短勤務も終わり、これからはもっと仕事にエネルギーを注いでくれるだろう」と頼りにしていた女性社員が突然離職してしまうという事態も起きています。
背景には、40年経ってもなくならない男女の性別役割分業意識、時代の変化による新たな「両立の壁」という二つの要因があります。これらについて各種調査データをもとに確認し、今後求められる人材マネジメントについて考えていきます。


あなたの会社のCHROは本物か。有沢正人氏が語る、人事が経営に加わる条件
CHROと人事担当役員は、似て非なるものである。
そう断じるのは、HR GENESIS代表取締役の有沢正人氏だ。協和銀行(現りそな銀行)を振り出しに、HOYA、AIU保険(現AIG損害保険)、カゴメと渡り歩き、2025年4月からはいすゞ自動車の常務執行役員CHROを務めた。
2020年9月に経済産業省が「人材版伊藤レポート」を公表したことで、国内大手企業を筆頭に「人的資本経営」が叫ばれるようになり、その船頭役となるCHRO(Chief HumanResources Officer、最高人事責任者)の肩書きを持つ人は大きく増えた。しかし有沢氏は、レポートの公表から6年近くが経った現在も、「“本物のCHRO”はまだまだ少ない」と言い切る。
では、CHROと人事担当役員の境界線はどこにあるのか。有沢氏に、持論を聞いた。


AIトランスフォーメーションの出発点に、なぜ「1on1」が有効なのか
近年、急速に広がる企業のAI活用。だが、その多くは実験段階を出ず、変革につなげた例は少ない。
2026年8月1日、アクセンチュア株式会社から株式会社うるるへ移り、執行役員CHROに就任した太田昂志氏は、同社のAIトランスフォーメーション(AX)の推進を担う。
その太田氏が着任直後の3カ月で取り組むのは、約300人の正社員との1on1だ。
1人30分としても計150時間。なぜAXの出発点に、時間を要する1on1を据えるのか。
その理由をたどると、経営と現場を往復しながら変革の焦点を絞り込む、新しい1on1の使い方が見えてきた。

株式会社うるる 執行役員CHRO
システムインテグレーター等を経て、株式会社ゆめみに転じる。CHRO、取締役、上席執行役員を歴任し、事業の急成長を人事・組織面から牽引。働きがいのある会社として、複数の外部アワード受賞や各種ランキング入賞にも導いた。その後、アクセンチュア株式会社との経営統合を主導。統合後はプリンシパル・ディレクターとして、クライアント企業のカーブアウト型M&Aに伴う組織人事・チェンジマネジメント領域のコンサルティングに従事。2026年8月より現職。共著に『職場を上手にモチベートする科学的方法 無理なくやる気を引き出せる26のスキル』(ダイヤモンド社)

リフレクションとは? 意味・やり方と部下の内省を促す問いを解説
納期に間に合わなかった。顧客からクレームを受けた。こうした問題が起きたとき、部下に「今回の仕事を振り返ってみよう」と促し、本人も改善策を口にしたとします。それでも、次の案件で同じ問題が繰り返されることがあります。
人は、仕事を経験しただけで自動的に成長するわけではありません。同じ出来事を経験しても、そこから判断の癖や成功の要因をつかみ、次の仕事に生かせる人もいれば、経験がその場限りで終わる人もいます。その違いを生むのが、経験を捉え直して意味を見いだすリフレクションです。
本記事では、リフレクションの意味と理論的な背景を確認します。さらに、職場における内省支援の効果やマネジャー自身の振り返り方、1on1で部下の内省を促す問いを解説します。

無理に腹を割らなくていい――対人関係が苦手なマネジャーの負荷を下げる二つの方法
苦手な部下がいる。それでも立場上、ミスを指摘したり、耳の痛いフィードバックを返さなければならない。でも、そのたびに気が重くなり、つい後回しにしてしまう——対人関係に苦手意識を持つマネジャーなら、思い当たる場面ではないだろうか。しかもやっかいなのは、この心理的な重さが、避けようとするほど増していくことだ。
では、苦手な部下とどう向き合い、マネジメントを成り立たせていけばいいのか。対人苦手意識の生成過程について研究する東京未来大学こども心理学部の日向野智子准教授へのインタビューの後編では、その具体策を紹介する。

東京未来大学こども心理学部 准教授
昭和女子大学大学院生活機構研究科後期博士課程を修了。博士(学術)。東洋大学21世紀ヒューマン・インタラクション・リサーチ・センターPD、立正大学心理学部特任講師などを経て、2013年に東京未来大学こども心理学部専任講師に着任。2017年より現職。専門は対人社会心理学。対人関係における苦手意識や対人ストレス、ソーシャルスキルを主なテーマに研究を続けている。
🔹前編記事



