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組織風土

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退職を”次の関係の始まり”に変える 送り出しの作法

退職は、マネジャーにとって避けたい出来事のひとつかもしれない。だがそれは、必ずしも育成や信頼関係構築の失敗を意味するものではない。

キャリアの選択肢が多様化した今、退職は「関係の終わり」ではなく、「関係の再設計」の始まりとも言える。本人の意思が固まる前にどんな対話ができるか。退職が決まった後にどんな姿勢で送り出せるか。ここで、マネジャーの真価が問われる。

この記事では、「退職」を最後の育成機会と捉え、オフボーディングの段階ごとにマネジャーが果たすべき役割を考えていく。

📖 memo「オフボーディング」

退職者の円滑な移行を支援するプロセス全般。手続きや引き継ぎに加え、キャリア相談や関係性の維持など、組織を離れる前後の包括的なサポートを含む。

組織を動かす
2025
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08
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退職を”次の関係の始まり”に変える 送り出しの作法

上司より詳しい部下をどう率いるか。対話が解決する「基礎研究組織の難題」

2023年、キユーピーが「アレルギー低減卵」の研究成果を発表すると、研究所には感謝の手紙や応援の声が寄せられるなど異例の反響となった。すぐには事業化が困難な基礎研究でも、社会課題への取り組みが人々の共感を呼び、企業価値を高める可能性があることを示した出来事である。

この研究成果を生み出したキユーピーの「未来創造研究所」では、対話を軸にした組織づくりで高い従業員エンゲージメントを実現している。研究者たちの創造性を引き出す取り組みの実態に迫った。(※肩書きは2025年6月時点)

1on1実践
2025
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07
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上司より詳しい部下をどう率いるか。対話が解決する「基礎研究組織の難題」

基礎研究になぜ対話が欠かせないのか。キユーピーが「相互理解」を追求する真意

マヨネーズの老舗メーカーの研究所が、なぜ組織運営で脚光を浴びているのか。

キユーピーの基礎研究部門「未来創造研究所」は、徹底した対話重視の組織づくりでリンクアンドモチベーション主催の「Motivation Team Award 2025」優秀賞を受賞した。技術者集団を束ねる糀本明浩所長が語る、基礎研究に「相互理解」が不可欠な理由とは——。

キユーピー株式会社 研究開発本部 未来創造研究所 所長 糀本明浩氏
1on1実践
2025
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07
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基礎研究になぜ対話が欠かせないのか。キユーピーが「相互理解」を追求する真意

【社員のタイプ別】「静かな退職」への現実的マネジメント術

辞めるわけではないが、仕事への意欲を失い、必要最低限の業務しかしなくなる──。そんな「静かな退職(Quiet Quitting)」が組織課題として注目されている。黙って与えられた仕事だけをこなす姿勢は、短期的には問題が表面化しづらいが、放置すればチームの熱量を奪い、組織の推進力を損なうリスクがある。

働き方の多様化やキャリア観の変化を背景に、「静かな退職」に至る理由は一様ではなくなっている。マネジャーは、こうしたメンバーとどう向き合えばいいのか。必要なのは、価値観を否定せず、現実的な対話と実務的な工夫によって、チーム全体の熱量を維持することだ。この記事では、その考え方と具体的なアプローチを提案する。

組織を動かす
2025
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07
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【社員のタイプ別】「静かな退職」への現実的マネジメント術

なぜ上司は部下を信頼できないのか。「職場の信頼構造」を徹底解剖

半数以上の職場で、上司が部下を十分に信頼できていない——。パーソル総合研究所の調査が明らかにした驚きの実態だ。

同研究所は、上司と部下の信頼関係を「四つの要素」で捉え直し、そのメカニズムを解明した。テレワーク時代の職場で何が起きているのか。調査から見えてきた信頼の構造に迫る。

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2025
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07
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23
なぜ上司は部下を信頼できないのか。「職場の信頼構造」を徹底解剖

【アルムナイ採用完全ガイド】メリット・導入手順・成功事例を徹底解説

少子高齢化による人手不足、終身雇用モデルの変化、そして人的資本経営の広がりを受け、いま注目されているのが「アルムナイ採用」です。

退職者を単なる過去の人材ではなく、新たな「資源」として迎え入れることで、採用コストやミスマッチを抑制できるうえ、元社員が築いたネットワークを通じて新規ビジネスや顧客開拓にもつなげられます。

本記事では、アルムナイ採用の基礎知識からメリット・デメリット、導入の具体手順、成功企業の事例、そして導入前に押さえておきたいFAQまで、幅広く解説します。ぜひ自社の採用戦略にお役立てください。

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2025
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【アルムナイ採用完全ガイド】メリット・導入手順・成功事例を徹底解説

「頼れる先輩」が組織を変える――メンター制度完全ガイド

いま、多くの企業が「人が育ち、定着する組織づくり」を最優先課題に掲げています。ところが実態を見ると、新卒・中途ともに入社3年以内に3、4割が離職するという厳しい現実が続いています。

こうした環境下で脚光を浴びているのがメンター制度です。本稿では、その語源と役割から導入メリット、他制度との違い、運用上の落とし穴と対策、メンター育成の方法までを体系的に整理します。

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2025
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「頼れる先輩」が組織を変える――メンター制度完全ガイド

【発想転換】「社員は会社のものではない」から考える人的資本経営

人的資本経営が広がっています。

「人が中心」、「人が輝く」といったきらびやかな印象もある人的資本経営。しかしながら、よく見ると「人」的・「資本」・「経営」の三つの要素で構成されています。人を中心としながらも、資本という財務視点を伴う「経営」であると踏まえるべきでしょう。

したがって、エンゲージメントが向上して組織の雰囲気も良くなったものの、業績が低迷しているのなら人的資本経営の本質とはかけ離れています。求められているのは、企業の価値を高めるための人的資本経営なのです。

そこでコーポレート・ガバナンスや事業ポートフォリオ戦略などに詳しい東京都立大学の松田千恵子教授に、企業経営の本質に則った人的資本経営の何たるかを訊きました。

組織を動かす
2025
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07
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【発想転換】「社員は会社のものではない」から考える人的資本経営

退職は「ステージチェンジ」の時代へ──令和の“辞める”を考える

「辞める」とは、関係を断ち切ることだろうか——。いま、“退職”の意味が変わりつつある。かつては「逃げ」「甘え」と見なされがちだった退職が、いまや自らの意思で次のフェーズに進む“ステージチェンジ”として語られるようになった。

その背景には、価値観の変化だけでなく、制度や働き方、社会構造そのものの変化がある。この記事では、世代別の退職観の違い、社会制度の影響、企業の対応、そして「退職」を“断絶”ではなく“接続の変化”として捉えるために必要な対話のあり方を探る。

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2025
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06
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退職は「ステージチェンジ」の時代へ──令和の“辞める”を考える

「その会議、本当に必要?」世界のトップ企業に学ぶマネジャー主導の会議革命

就業時間はほぼ会議漬け、自分の作業時間は残業時間のみ……。あなたは会議の数に埋もれて溺れていないだろうか。「会議疲れ」は現代のビジネスパーソンを蝕む最大の生産性キラーだ。しかしグローバル企業は革命を起こしている——2枚のピザ理論、ノーミーティングデー、会議費用の可視化。今こそ知るべき、世界が実践する「会議の最適化」戦略と、管理職が今日から使える現場の知恵を徹底解説する。

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2025
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05
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「その会議、本当に必要?」世界のトップ企業に学ぶマネジャー主導の会議革命

情報の"詰まり"が組織を破壊する。ミドルマネジャーが握る会社の生命線

経営層と現場の間で情報が詰まると、組織は不調に陥る。経営方針が現場に届かない原因は部下の理解力不足ではなく、マネジャーの「翻訳力」にあるかもしれない。あなたは組織の「動静脈」として、血液のように情報を滞りなく循環させているだろうか?

本稿では組織コミュニケーションを人体の循環器系になぞらえた新しい視点から、ミドルマネジャーの本質的役割と、情報の「詰まり」を解消する実践的アプローチを探る。

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情報の"詰まり"が組織を破壊する。ミドルマネジャーが握る会社の生命線

【名著】グーグル躍進を支えた1兆ドルコーチに学ぶ、伝説の組織文化づくり

名選手の影に名コーチあり。名経営者の影にも名コーチがいます。

世界のデジタル産業革命をけん引し続けているシリコンバレーの地で、アップルのCEO、スティーブ・ジョブズやグーグルの元CEO、エリック・シュミットをはじめ、数多くの企業経営者に深い影響を及ぼした人物がいます。

それがビル・キャンベル。彼がコーチングした企業の時価総額を合わせるとトリリオン(1兆)ドルに達するとのことで、「1兆ドルコーチ」と呼ばれるようになりました。

そのコーチング哲学と生き様をまとめたのが「1兆ドルコーチ(著者:エリック・シュミットほか、発行:ダイヤモンド社)」。日本でも発行部数が17万部を超え、アマゾンには2000件以上ものレビューが付いています。

そんな希代の名コーチは、元々はラグビーのコーチをしていました。そこで養った人間と組織への観察眼、そして人たらしの術がビジネス界でいかんなく発揮されたのです。

シリコンバレーといえば「デジタル」や「テクノロジー」、そして「戦略」に長けた印象があります。しかし、ビルが重視したのが「コミュニティ(人間関係など)」や「誠実さ」、「実行力」でした。

これらは、猫も杓子も「DX」と口にする今の時代からすると泥臭いテーマ。でも、そこに古今東西不変のチームマネジメントの神髄があります。今こそ名コーチに学んでみませんか。


<プロフィール>
ビル・キャンベル(ウィリアム・ヴィンセント・キャンベル・ジュニア、1940年8月31日 - 2016年4月18日)。アメリカンフットボールの選手とコーチを経て実業界へ。1997~2014年アップル取締役。2001年にグーグルのコーチ就任。ツイッター(現X)やアンドリーセン・ホロウィッツ、元米副大統領アル・ゴアのコーチも務めた。

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2025
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【名著】グーグル躍進を支えた1兆ドルコーチに学ぶ、伝説の組織文化づくり