人材マネジメント
【EX】人的資本経営の必修科目「従業員エクスペリエンス」とは何か
人事領域で旬な話題の一つが従業員エクスペリエンス(体験)。略してEX(Employee Experience)。顧客体験価値を意味するカスタマーエクスペリエンス(CX)を従業員に当てはめた概念です。
CXでは、顧客がある商品を知ってから購入し、利用、そしてリピート購入に至るまでの一連のプロセスを指す「カスタマージャーニー」という概念を使います。
同様にEXでは従業員のジャーニー、つまり採用面接から入社、そして退職後(時にはアルムナイ採用と呼ばれる退職者の再入社も含まれる)までの過程における個人のモチベーションの上下や悲喜こもごもの体験があることに注目します。
このEXが、人的資本経営の推進するうえでカギを握っていると指摘するのが、人事コンサルティングに長年携わっているPwCコンサルティングのディレクター、加藤守和氏。
加藤氏へのインタビュー後編では、EXを切り口に、人的資本経営、エンゲージメント、そして、これからのリーダー像を紐解きます。


【注目】次世代雇用「スキル型」は日本に広がるのか
ここ数年、人事の世界で話題に上がっているのが「スキル型」雇用。
これは米国で「現行制度の限界」という課題に対して生まれてきたもの。現行制度とは、日本で言うところの「ジョブ型」雇用。日本で広がっているジョブ型が米国では時代遅れだというのです。
ジョブ(職務や職責)ではなく、スキル(知識や業務遂行力)に根差したスキル型とは一体何か。また、日本に定着している職能資格制度と何が異なるのか。
人事の世界で長くコンサルティングに携わっているPwCコンサルティングのディレクター、加藤守和氏へのインタビュー中編では、日本でスキル型が広がる可能性について伺いました。


【徹底解説】OKRが企業にもたらすメリットとは? KPI、MBO、KGIとの違いも紹介
変化の激しい現代。誰もが同じことを、同じように行い、決められたルーティンワークを時間通りにこなしているだけでは、企業の競争力を保つことは難しくなっています。
これからの時代に求められるのは、「時間ではなく成果で評価する」「組織の命令に従わせるのではなく、個人のアイデアや独自性を尊重する」といった、新しい人材マネジメントのあり方です。
そこで注目されるのが、シリコンバレー発の目標管理手法であるOKR(Objectives and Key Results)です。
この記事では、OKRの基本的な仕組みや運用方法、そしてよくある失敗とその防ぎ方までを詳しく解説します。社員一人ひとりの自主性を引き出し、企業の変革を推進するOKR活用のポイントをご紹介します。

組織を変える「エンパワーメント」実践ガイド──自律と支援が人材を伸ばす理由
長引く不況や深刻化する人手不足を背景に、「限られた人員でいかに成果を上げるか?」が企業の共通課題となっています。その解決に向けて注目されているのが「エンパワーメント」という考え方です。
組織行動論や経営学では、権限委譲・意思決定の分権化によって従業員のモチベーションやパフォーマンスを向上させるエンパワーメントの効果が議論されています。
本稿では、組織のメンバーが自律的に行動し潜在能力を最大限に発揮できる環境づくりを通じて、個々の生産性向上と組織全体の活性化を実現する「エンパワーメント」の実践方法や効果について掘り下げていきます。

その「聞き方」はNG! 明日から使える傾聴テクニック
近年、多くの業種で有効求人倍率が高止まりし、人材確保が難しい状況です。加えて新卒や若年層を中心に早期離職が続いており、「人材不足」と「人材の定着」が大きな課題となっています。その一方で、新しい知識や視点を持つ若手社員・多様なバックグラウンドを持つメンバーをうまく活かしきれず、現場に“もやもや”した空気が漂っている、という声もよく聞かれます。
こうした状況を打開するヒントとして、「傾聴力(アクティブリスニング)」が今改めて注目されています。
傾聴は、ただ相手の言葉を聞くのではなく、本音や背景にある感情にまで耳を傾けるコミュニケーションスキルです。これにより、職場での摩擦を減らし、メンバー同士の信頼関係を築き、組織としてのパフォーマンスを高めることが期待できます。
ここではコーチングの視点を交えつつ、傾聴のエモーショナルな効果や具体的なテクニックを紹介していきましょう。
