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信頼される上司は、なぜ「短く・頻繁に」話すのか。「長さより頻度」の理由と実践のコツ
信頼される上司は、なぜ「短く・頻繁に」話すのか。「長さより頻度」の理由と実践のコツ

信頼される上司は、なぜ「短く・頻繁に」話すのか。「長さより頻度」の理由と実践のコツ

部下とのコミュニケーションが重要なのは分かっていても、目の前の業務が忙しくて時間が取れない、若手に話が通じない、声のかけ方が分からない——そんな難しさを感じているマネジャーは少なくないでしょう。

よくあるアドバイスとして「コミュニケーションは“一度の長さ”より“頻度”が大事」、「毎日ちょっとでも声をかけることを習慣づけよう」というものがありますが、なぜ“長さ”より“頻度”なのでしょうか?

ここでは、調査研究や企業事例を元に対話の長さや声掛けの頻度による効果の違いを確かめ、部下とのコミュニケーションに対する苦手意識を克服するコツをお伝えします。

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目次

フィードバックの頻度が高いほど上司の信頼度が増し、部下のやる気が高まる

ギャラップ社の調査では、マネジャーからのフィードバックの頻度が高いほど従業員が「意味のあるフィードバック」だと感じる割合や、「素晴らしい成果を上げよう」というモチベーションが高まることが分かっています。例えば、マネジャーが毎日フィードバックをする場合、年に一度の場合と比較し、従業員が「素晴らしい成果を上げたい」と強く思う割合が3.6倍高いという結果が出ています。

青山学院大学の繁桝江里教授の研究では、上司からのポジティブなフィードバックの頻度が高いほど、部下から上司への信頼が構築され、部下のコミットメントと成長満足度が高まることが示されています。また、部下の悪いところを指摘するネガティブフィードバックについても、その頻度が高いほど上司の能力に対する信頼性が高まり、部下の成長満足度が高まることが示唆されています。

繁桝教授はこの結果について「一度構築された信頼はある程度維持されると考えられるため、PF(ポジティブなフィードバック)およびNF(ネガティブなフィードバック)の効果が信頼構築というプロセスを媒介するということは、フィードバックの長期的な効果が期待できることを意味している」と考察しています。

参考文献

繁桝江里「ポジティブおよびネガティブ・フィードバックが部下のコミットメントおよび成長満足感に与える影響:上司に対する信頼による媒介効果の検討」

論文を読む

チームの生産性に自信のあるリーダーは部下との短い会話が多い

「毎日意味のあるフィードバックをしろと言われても、言うべきことが見つからない」と感じる方も多いでしょう。その場合、“フィードバック”にこだわりすぎず、コミュニケーションの頻度を高めることを意識すると良いでしょう。

VOICHAT株式会社は、「チームの生産性が高いと感じており、部下を5人以上もつチームリーダー」111名を対象とした「予定された会議以外での部下との会話」に関する調査の結果を公表しています。

それによると、調査対象者の39.7%が「ほぼ全員と毎日話す」と回答しています。

その内容は、「緊急度の高い作業指示や依頼(トラブル対応など)」が52.3%、「仕事や作業についてのアドバイス」が49.5%、「進捗確認やスケジュール確認」が45.0%と、業務に直結する内容が上位となっています。

ほかに「軽い声かけやフォロー」(31.5%)、「雑談」(21.6%)など、部下へのフィードバックに限らず様々なやり取りが行われていることが分かります。そして、それらの会話の長さは、「5~15分程度」が63.1%で最多、「5分以内」も合わせると75.7%が15分以内です。

これらの会話の効果について、「会議での認識合わせの時間が減り、本題について話す時間が増える」(52.3%)、「意思決定がスピーディーになる」(39.6%)、「部下が1人で悩む時間や手戻りが減り、チームの生産性が上がる」(38.7%)など、組織としての生産性向上のほか、相互理解や心理的安全性の高まりなどを実感しているリーダーも少なくないようです。

頻繁で短い方が、なぜ効果的か

頻度が高く、短いコミュニケーションが良い結果をもたらすのには、いくつもの理由が考えられます。

そのひとつとして、フィードバックは「今のこのやり方が良かった」「先ほどの方法は適切でない」など、記憶が新しいうちにひとつずつ説明された方が、理解しやすく、次に活かしやすいということがあります。そういうフィードバックをしようとすれば、自然と頻度が高く、短いやり取りが重ねられることになります。

逆に、時々長い時間をとって、「あのときは、こうだった。それから、あの件については……」とたくさんの事象を挙げても理解が難しく、モチベーションの向上にはつながりにくいでしょう。

また、人は接する時間の長さよりも回数が多い相手に親近感や信頼感を抱きやすいという心理的傾向があります。同じアドバイスでも、毎月一度1時間話す上司よりも毎日3分声をかけてくれる上司から言われる方が、素直に受け止めやすくなるはずです。

このことは、頻度の高いフィードバックが上司への信頼を高め、それが部下のコミットメントと成長満足度を高めているという繁桝教授の研究結果とも合致します。

また、変化の速いビジネス環境に適応するためにも、頻繁な意思疎通が必要です。半期に一度の面談で合意した目標が翌月には意味のないものになっている、ということもあり得るからです。部下がミスをした場合も、なるべく早く気づいて軌道修正できる方が傷が浅く済みます。

年次で評価面談を行う制度を廃止したアドビ社の意図と効果

半期や年間の目標や振り返りを目標管理シートに記入し、それを元に面談して評価をする……という時間が非効率だと考え、その評価の仕組み自体をなくしてしまう会社もあります。

2016年に米アドビ社がアメリカの1,500人の会社員を対象に実施した調査によると、マネジャーは人事評価の準備に従業員ひとりあたり平均17時間を費やしていたものの、従業員の72%、マネジャーの88%が、人事評価の準備は時間の無駄だと考えていました。そして、半数以上の従業員(55%)とマネジャー(66%)が、自分の会社で現行の人事評価が廃止されるか、別の制度に変わることを願っていると回答しています。

アドビ社自身は2012年に従来型の評価制度を廃止し、「チェックイン(Check-in)」と呼ばれる独自の評価制度を導入しています。従業員とマネジャーが常に対話を行い、その中で臨機応変に目標の調整と相互のフィードバックを行うしくみです。

アドビ社は従来型の人事評価の手続きで必要だったマネジャーの所要時間を、最初の1年間で8万時間削減したそうです。そして、マネジャーとの新たなコミュニケーションの方法によって従業員の意欲、定着率、自律性が高まり、その結果会社の業績も向上したと報告しています。

苦手意識を持つマネジャーのためのTips

部下とのこまめなコミュニケーションが大事だと分かっていても、目の前の仕事に忙殺されていたり、そもそもコミュニケーションに苦手意識があったりして、なかなか実行できないというマネジャーも多いでしょう。

そんなときは、以下のような工夫をおすすめします。

◯毎日または週に数回の短いチームミーティングを定例化する

話しかけるタイミングがつかみにくい、つい声をかけそこねてしまう、という場合は、あらかじめ機会を設定しておくと良いでしょう。

各自の仕事の状況を簡単に報告してもらいつつ、「困っていることはない?」と確認したり、ちょっとしたアドバイスをするなど、なるべく一人ひとりと短い会話をするようにしましょう。そこで気になることがあれば、「その話、後で個別に教えてくれる?」と、別途時間を取って話をするきっかけにもなります。

◯話の糸口のレパートリーを持っておく

「何を話せばいいか分からない」と感じている場合、決まり文句をいくつか用意しておくと、声をかけるハードルが下がります。

以下のような内容であれば、マネジャーから部下への声掛けとして自然に受け取られやすいでしょう。これらを繰り返しているうちに、「何かあったら話そう」と部下の方からも思ってもらえるようになるかもしれません。

・「何か困ってることはない?」
・「(マネジャーである)自分が止めてしまっている仕事はない?」
・(部下の良い行動やアウトプットについて)「どうして、これができたの?/やり方を教えて」

◯部下に興味をもってよく見る

せっかく話しかけても、部下がそっけない態度だと心が折れることもあるでしょう。お互いに気持ちよくコミュニケーションするためには、信頼関係が重要です。そのためには、部下に対して義務的に声をかけているのではなく、相手への興味や成長への期待があって話をしようとしているのだと、態度で伝える必要があります。

そのための第一歩は、部下の日々の言動を意識的に観察することです。そうすると、その人ならではの強みが見えて褒めやすくなります。また、「いつもと違う」という変化に気づき、「今日は疲れてる?」とか、「いつもより丁寧にやってるね!」といった声かけの糸口が見つかりやすくなります。

◯相手の話をよく聴く

声をかけることばかりに気を取られがちですが、返ってきた言葉にどう向き合うかも、信頼構築を大きく左右します。ここで鍵になるのが「聴く態度」です。

パーソル総合研究所が全国の正社員6,000人に行ったアンケートでは、本音で話しにくい人の特徴として「そもそも自分の話に興味がなさそうだ」(30.5%)など、自分に対する無関心な態度が多く選択されています。逆に本音で話しやすい人の特徴としては、「最後まで話を聞いてくれる」(67.0%)、「話したことにうなずいてくれる」(63.7%)など傾聴的態度が上位にきています。

「本音で話せる=信頼できる」と捉えれば、相手に興味を持ってきちんと話を聴くことの重要性が分かります。

◯話しかけやすい人になる

ここまでは「自分から話しかける」姿勢について述べてきましたが、部下の方から話しかけてもらえるようになれば、コミュニケーションの頻度が自然と上がります。そのためには、相手からどう見えているかを意識しましょう。

先に指摘した通り「この人は自分の話を聞いてくれる」という信頼を得ることも重要ですし、話しかけてよいタイミングを明示することも必要です。

あまり忙しそうにしていると、「邪魔したら悪い」と気を遣わせてしまいます。実際に忙しくて話しかけてほしくないときもあるでしょうから、「話があるなら、この時間に」とあらかじめ伝えておくのもひとつのやり方です。あるいは、時々は手を止めてゆっくりお茶を飲む、部下にお菓子を勧めるなど、「今は仕事を中断したから、話せるよ」ということを行動で伝えるのも良いでしょう。

毎日の小さな会話が、信頼と生産性につながる

まずは「意味のあるフィードバックをしよう」と気負わず、部下一人ひとりとなるべく毎日会話をする機会をつくることから始めましょう。最初は苦手意識があっても、日々の実践で慣れていくはずです。その結果、部下にも「話しやすい上司だ」「信頼できそうだ」と認識されるようになれば、意思疎通がしやすくなり、チームの生産性向上も期待できます。

半期や年に一度、気合を入れて準備をして長々とフィードバックをするよりも、「急がば回れ」の精神で、日々こまめなコミュニケーションを心がけましょう。

フィードバックの頻度が高いほど上司の信頼度が増し、部下のやる気が高まる

ギャラップ社の調査では、マネジャーからのフィードバックの頻度が高いほど従業員が「意味のあるフィードバック」だと感じる割合や、「素晴らしい成果を上げよう」というモチベーションが高まることが分かっています。例えば、マネジャーが毎日フィードバックをする場合、年に一度の場合と比較し、従業員が「素晴らしい成果を上げたい」と強く思う割合が3.6倍高いという結果が出ています。

青山学院大学の繁桝江里教授の研究では、上司からのポジティブなフィードバックの頻度が高いほど、部下から上司への信頼が構築され、部下のコミットメントと成長満足度が高まることが示されています。また、部下の悪いところを指摘するネガティブフィードバックについても、その頻度が高いほど上司の能力に対する信頼性が高まり、部下の成長満足度が高まることが示唆されています。

繁桝教授はこの結果について「一度構築された信頼はある程度維持されると考えられるため、PF(ポジティブなフィードバック)およびNF(ネガティブなフィードバック)の効果が信頼構築というプロセスを媒介するということは、フィードバックの長期的な効果が期待できることを意味している」と考察しています。

参考文献

繁桝江里「ポジティブおよびネガティブ・フィードバックが部下のコミットメントおよび成長満足感に与える影響:上司に対する信頼による媒介効果の検討」

論文を読む

チームの生産性に自信のあるリーダーは部下との短い会話が多い

「毎日意味のあるフィードバックをしろと言われても、言うべきことが見つからない」と感じる方も多いでしょう。その場合、“フィードバック”にこだわりすぎず、コミュニケーションの頻度を高めることを意識すると良いでしょう。

VOICHAT株式会社は、「チームの生産性が高いと感じており、部下を5人以上もつチームリーダー」111名を対象とした「予定された会議以外での部下との会話」に関する調査の結果を公表しています。

それによると、調査対象者の39.7%が「ほぼ全員と毎日話す」と回答しています。

その内容は、「緊急度の高い作業指示や依頼(トラブル対応など)」が52.3%、「仕事や作業についてのアドバイス」が49.5%、「進捗確認やスケジュール確認」が45.0%と、業務に直結する内容が上位となっています。

ほかに「軽い声かけやフォロー」(31.5%)、「雑談」(21.6%)など、部下へのフィードバックに限らず様々なやり取りが行われていることが分かります。そして、それらの会話の長さは、「5~15分程度」が63.1%で最多、「5分以内」も合わせると75.7%が15分以内です。

これらの会話の効果について、「会議での認識合わせの時間が減り、本題について話す時間が増える」(52.3%)、「意思決定がスピーディーになる」(39.6%)、「部下が1人で悩む時間や手戻りが減り、チームの生産性が上がる」(38.7%)など、組織としての生産性向上のほか、相互理解や心理的安全性の高まりなどを実感しているリーダーも少なくないようです。

頻繁で短い方が、なぜ効果的か

頻度が高く、短いコミュニケーションが良い結果をもたらすのには、いくつもの理由が考えられます。

そのひとつとして、フィードバックは「今のこのやり方が良かった」「先ほどの方法は適切でない」など、記憶が新しいうちにひとつずつ説明された方が、理解しやすく、次に活かしやすいということがあります。そういうフィードバックをしようとすれば、自然と頻度が高く、短いやり取りが重ねられることになります。

逆に、時々長い時間をとって、「あのときは、こうだった。それから、あの件については……」とたくさんの事象を挙げても理解が難しく、モチベーションの向上にはつながりにくいでしょう。

また、人は接する時間の長さよりも回数が多い相手に親近感や信頼感を抱きやすいという心理的傾向があります。同じアドバイスでも、毎月一度1時間話す上司よりも毎日3分声をかけてくれる上司から言われる方が、素直に受け止めやすくなるはずです。

このことは、頻度の高いフィードバックが上司への信頼を高め、それが部下のコミットメントと成長満足度を高めているという繁桝教授の研究結果とも合致します。

また、変化の速いビジネス環境に適応するためにも、頻繁な意思疎通が必要です。半期に一度の面談で合意した目標が翌月には意味のないものになっている、ということもあり得るからです。部下がミスをした場合も、なるべく早く気づいて軌道修正できる方が傷が浅く済みます。

年次で評価面談を行う制度を廃止したアドビ社の意図と効果

半期や年間の目標や振り返りを目標管理シートに記入し、それを元に面談して評価をする……という時間が非効率だと考え、その評価の仕組み自体をなくしてしまう会社もあります。

2016年に米アドビ社がアメリカの1,500人の会社員を対象に実施した調査によると、マネジャーは人事評価の準備に従業員ひとりあたり平均17時間を費やしていたものの、従業員の72%、マネジャーの88%が、人事評価の準備は時間の無駄だと考えていました。そして、半数以上の従業員(55%)とマネジャー(66%)が、自分の会社で現行の人事評価が廃止されるか、別の制度に変わることを願っていると回答しています。

アドビ社自身は2012年に従来型の評価制度を廃止し、「チェックイン(Check-in)」と呼ばれる独自の評価制度を導入しています。従業員とマネジャーが常に対話を行い、その中で臨機応変に目標の調整と相互のフィードバックを行うしくみです。

アドビ社は従来型の人事評価の手続きで必要だったマネジャーの所要時間を、最初の1年間で8万時間削減したそうです。そして、マネジャーとの新たなコミュニケーションの方法によって従業員の意欲、定着率、自律性が高まり、その結果会社の業績も向上したと報告しています。

苦手意識を持つマネジャーのためのTips

部下とのこまめなコミュニケーションが大事だと分かっていても、目の前の仕事に忙殺されていたり、そもそもコミュニケーションに苦手意識があったりして、なかなか実行できないというマネジャーも多いでしょう。

そんなときは、以下のような工夫をおすすめします。

◯毎日または週に数回の短いチームミーティングを定例化する

話しかけるタイミングがつかみにくい、つい声をかけそこねてしまう、という場合は、あらかじめ機会を設定しておくと良いでしょう。

各自の仕事の状況を簡単に報告してもらいつつ、「困っていることはない?」と確認したり、ちょっとしたアドバイスをするなど、なるべく一人ひとりと短い会話をするようにしましょう。そこで気になることがあれば、「その話、後で個別に教えてくれる?」と、別途時間を取って話をするきっかけにもなります。

◯話の糸口のレパートリーを持っておく

「何を話せばいいか分からない」と感じている場合、決まり文句をいくつか用意しておくと、声をかけるハードルが下がります。

以下のような内容であれば、マネジャーから部下への声掛けとして自然に受け取られやすいでしょう。これらを繰り返しているうちに、「何かあったら話そう」と部下の方からも思ってもらえるようになるかもしれません。

・「何か困ってることはない?」
・「(マネジャーである)自分が止めてしまっている仕事はない?」
・(部下の良い行動やアウトプットについて)「どうして、これができたの?/やり方を教えて」

◯部下に興味をもってよく見る

せっかく話しかけても、部下がそっけない態度だと心が折れることもあるでしょう。お互いに気持ちよくコミュニケーションするためには、信頼関係が重要です。そのためには、部下に対して義務的に声をかけているのではなく、相手への興味や成長への期待があって話をしようとしているのだと、態度で伝える必要があります。

そのための第一歩は、部下の日々の言動を意識的に観察することです。そうすると、その人ならではの強みが見えて褒めやすくなります。また、「いつもと違う」という変化に気づき、「今日は疲れてる?」とか、「いつもより丁寧にやってるね!」といった声かけの糸口が見つかりやすくなります。

◯相手の話をよく聴く

声をかけることばかりに気を取られがちですが、返ってきた言葉にどう向き合うかも、信頼構築を大きく左右します。ここで鍵になるのが「聴く態度」です。

パーソル総合研究所が全国の正社員6,000人に行ったアンケートでは、本音で話しにくい人の特徴として「そもそも自分の話に興味がなさそうだ」(30.5%)など、自分に対する無関心な態度が多く選択されています。逆に本音で話しやすい人の特徴としては、「最後まで話を聞いてくれる」(67.0%)、「話したことにうなずいてくれる」(63.7%)など傾聴的態度が上位にきています。

「本音で話せる=信頼できる」と捉えれば、相手に興味を持ってきちんと話を聴くことの重要性が分かります。

◯話しかけやすい人になる

ここまでは「自分から話しかける」姿勢について述べてきましたが、部下の方から話しかけてもらえるようになれば、コミュニケーションの頻度が自然と上がります。そのためには、相手からどう見えているかを意識しましょう。

先に指摘した通り「この人は自分の話を聞いてくれる」という信頼を得ることも重要ですし、話しかけてよいタイミングを明示することも必要です。

あまり忙しそうにしていると、「邪魔したら悪い」と気を遣わせてしまいます。実際に忙しくて話しかけてほしくないときもあるでしょうから、「話があるなら、この時間に」とあらかじめ伝えておくのもひとつのやり方です。あるいは、時々は手を止めてゆっくりお茶を飲む、部下にお菓子を勧めるなど、「今は仕事を中断したから、話せるよ」ということを行動で伝えるのも良いでしょう。

毎日の小さな会話が、信頼と生産性につながる

まずは「意味のあるフィードバックをしよう」と気負わず、部下一人ひとりとなるべく毎日会話をする機会をつくることから始めましょう。最初は苦手意識があっても、日々の実践で慣れていくはずです。その結果、部下にも「話しやすい上司だ」「信頼できそうだ」と認識されるようになれば、意思疎通がしやすくなり、チームの生産性向上も期待できます。

半期や年に一度、気合を入れて準備をして長々とフィードバックをするよりも、「急がば回れ」の精神で、日々こまめなコミュニケーションを心がけましょう。

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執筆者
やつづか えり

1999年一橋大学社会学部卒業。2009年デジタルハリウッド大学院修了。コクヨ、ベネッセコーポレーションで11年間勤務後、フリーランスに。2013年より組織に所属する個人の新しい働き方、暮らし方の取材を開始。各種ウェブメディアで働き方、組織、イノベーションなどをテーマとした記事を執筆中。2020年に東京から長野県佐久穂町に移住。町の活性化を目指した情報発信、地域創生戦略策定、ゼロカーボン戦略の策定などにも関わる。

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