目次
サクセッションプランとは?
サクセッションプラン(後継者育成計画)とは、組織や企業が未来のリーダーを育てる戦略的な取り組みです。
経営者や役員など重要なポジションの後継者を見出し計画的に育成することで組織の持続的な成功を確保します。
このプランは、単なる人事異動の計画を超えた長期的なビジョンを持ちます。
後継者候補を選定し、必要なスキルや経験を積ませることで、主要な役職者の退職や異動時にもスムーズな業務引継ぎを可能にします。
効果的なサクセッションプランは、組織の安定性を高め、人材の急な損失にも柔軟に対応できる強靭な体制を構築できます。
サクセッションプランの重要性
サクセッションプランを作成する主な目的は組織の安定性と継続性を確保することです。
サクセッションプランが組織を守り育てる理由は以下のとおりです。
1.組織の安定性と継続性の確保
サクセッションプランは、リーダーの突然の引退や離職に備えることでビジネスの中断を防ぎ、組織が直面する可能性のあるリスクや混乱を最小限に抑えられます。
2.次世代リーダーの計画的育成
組織の将来ビジョンに合致した次世代リーダーを計画的に育成することで、急速に変化する市場環境や技術革新に適応できる人材を確保し組織の競争力を維持・強化します。
3.組織文化と価値観の継承
サクセッションプランは、組織の文化や価値観を次世代に継承する役割も果たします。
これにより、組織のアイデンティティを維持しつつ持続的な成長を実現できます。
4.人材の定着とモチベーション向上
サクセッションプランは、従業員に成長の機会を提供しキャリアパスを明確化することで、優秀な人材の定着とモチベーション向上につながります。
また後継者や幹部候補の育成を通じて組織全体が活性化される効果が期待できます。
サクセッションプランは、単なる人事計画を超えた、組織の長期的な健全性と成長を支える重要なツールとなります。
長期的な視点で組織の発展を支え、変化に強い柔軟な体制を構築することで、組織を守り育てる重要な役割を果たすのです。
サクセッションプランを作成するメリットは?
サクセッションプランの作成には多くのメリットがあります。
まず人材の可視化が進み、組織内の潜在能力を最大限に活用できるようになります。
また従業員のキャリアパスが明確になることでモチベーション向上やリテンション率の改善につながります。
さらに計画的な人材育成により組織全体のスキルレベルが向上しイノベーションが促進されます。
外部からの人材獲得コストを抑えられる点も経済的なメリットです。
重要なポストにいる人物が突然引退した時など緊急時の事業継続性が高まることで、投資家や顧客からの信頼獲得にも寄与します。
このようにサクセッションプランがあることで様々なメリットが得られるのです。
サクセッションプランを作成するデメリットは?
サクセッションプラン作成には一定のデメリットも存在します。
まず計画策定と実施に多大な時間と労力がかかり、短期的なコスト増加を招く可能性があります。
後継者候補として選ばれなかった従業員のモチベーション低下や、内部競争の激化による職場の雰囲気悪化のリスクがあります。
またサクセッションプランの対象者が途中で退職するリスクも考慮する必要があるでしょう。
さらに固定的な計画に縛られることで、外部からの新しい才能の登用機会を逃す可能性もあります。
なおサクセッションプランは、内部育成だけでなく外部人材の活用も兼ねて入れられます。
過度に厳格なプランは組織の柔軟性を損ない、急激な環境変化への適応を困難にする恐れもあります。
計画の進捗が芳しくない場合は随時見直しが必要です。
これらの対処を認識し適切に対処することでサクセッションプランの効果を最大化できます。
例えば全従業員のキャリアプランやモチベーション維持のための前向きな検討が重要です。
プランの柔軟な運用や定期的な見直しを行うことで組織の適応力を維持できます。
サクセッションプランの作成方法は?
サクセッションプランの作成は以下のステップで進めます。
サクセッションプランの作成と実施には経営層の積極的な関与が重要です。
1. 重要ポジションの特定
組織の中核となる役職を洗い出します。
これには経営陣だけでなく、技術的専門性や顧客関係など組織の成功に不可欠な役割も含みます。
2. 現職者の分析
各ポジションの現職者のスキル・経験・強みを評価します。
この過程で、そのポジションに必要な具体的な能力や知識も明確にします。
3. 将来のニーズ予測
組織の戦略に基づき、将来必要となる能力を予測します。
市場動向や技術革新を考慮し、3〜5年後に求められるスキルセットを想定します。
4. 後継者候補の選定
潜在的な後継者を複数特定し、その能力を評価します。
直接の部下だけでなく組織全体から幅広く候補者を探します。
5. ギャップ分析
候補者の現在の能力とポジションに必要な能力のギャップを分析します。
これにより各候補者の育成ニーズが明確になります。
6. 育成計画の策定
ギャップを埋めるための具体的な育成プランを作成します。
研修・ジョブローテーション・メンタリングなど多様な手法を組み合わせます。
7. 実施とモニタリング
計画を実行して定期的に進捗を評価し、必要に応じて調整します。
年1回程度のレビューを行い、組織の状況変化に応じて柔軟に計画を修正します。
これらのプロセスの透明性を確保し公平性を守ることも大切です。
計画の存在と概要を組織内で正しく共有することで、従業員のモチベーション向上につながります。
これらの要素を考慮しながら、組織の特性に合わせてサクセッションプランを作成・実施することが重要です。
サクセッションプランのテンプレート
サクセッションプランのテンプレートには様々な形式がありますが、一般的に以下のような要素を含むものが多いと言えます。
1.9-Box talent frid

従業員のパフォーマンスと潜在能力を視覚化するマトリックスで、縦軸にポテンシャル、横軸にパフォーマンスをとり、9つのボックスのいずれかに各従業員を位置付けます。
この手法は多くの企業で採用されており、人材の能力を視覚化するのに効果的です。
ポテンシャルとパフォーマンスが共にハイレベルなスターが、将来のリーダーとなる大きな可能性を秘めています。
2. リーダーシップコンピテンシーモデル
必要なリーダーシップスキルを定義し評価するフレームワークです。
戦略的思考力・変革力・人材育成力など項目ごとに具体的な行動指標を設定します。
組織の特性に合わせてカスタマイズすることが重要です。
3. タイムラインチャート
後継者の準備状況と想定される移行時期を示す図です。
各重要ポジションに対し、現職者の予想退職時期と後継者候補の準備完了予定時期を視覚的に表現します。
長期的な視点で人材育成を計画する上で有用なツールです。
4. スキルマトリックス
各候補者のスキルレベルを一覧化した表です。
縦軸に候補者名、横軸に必要スキルを配置することで各スキルの習熟度が一目でわかります。
各候補者の能力と具体的なスキルギャップを特定するのに役立ちます。
5. 個別育成計画書
各後継者候補の具体的な育成目標と方法を記載したものです。
短期/中期/長期の目標・必要なトレーニング・経験させるべきプロジェクトなどを詳細に記述します。
各候補者に合わせた具体的な育成計画を立てることが重要です。
6. リスク評価表
各重要ポジションの後継者不在のリスクを評価するシートです。
ポジションの重要度・現職者の離職可能性・後継者の準備状況などを点数化し、総合的なリスクレベルを算出します。
組織の特性や目的に合わせてこれらのテンプレートをカスタマイズし、適切に活用することが重要です。
また定期的な見直しと更新を行うことで、より効果的なサクセッションプランを維持できます。
経済産業省の「サクセッションプランの具体的プログラム化」
経済産業省の発表した「サクセッションプランの具体的プログラム化」によると、一般的に日本企業の経営人材育成は、欧米の企業と比べると開始年齢が遅い傾向が指摘されています。
日本企業における経営人材候補に課されるストレッチアサインメントの責任が相対的に軽いものであったり曖昧であったりする傾向も見られるそうです。
このような現状を改める方法として経産省が提案しているのが早期選抜です。
経営者としてのポテンシャルが高い人材を20〜30代の若手社員から選抜することを推奨しています。
これにより、経営者・リーダーとしての厳しいミッションに挑戦できる機会を提供するとしています。
また CEO等の経営ポジションで必要な能力の多くは、企業全体を統括する経験によって磨かれるものです。
そのためできる限り多くのサクセッション候補者が、グループ内外で経営者の経験を積んでおくことがプログラムの指針となっています。
参照:経済産業省「人的資本経営の実現に向けた検討会報告書」
「Ready Now」「Ready Soon」「Mid Term」とは?
サクセッションプランニングにおいて「Ready Now」「Ready Soon」「Mid Term」は、候補者の準備状況を示す重要な分類です。
これらの概念を理解し適切に活用することで、効果的な人材育成と組織の継続的な成長を実現できます。
「Ready Now」は即時登用可能な人材を指し、必要なスキル・経験・知識を既に有し、リーダーシップ能力が実証されています。
緊急時の人事異動や重要プロジェクトのリーダーとして即座に活用できます。
「Ready Soon」は1〜2年以内に登用可能な人材です。
大部分の必要なスキルと経験を持っていますが一部不足がある状態です。
メンタリング・高度な研修・重要プロジェクトへの参画機会を提供し、迅速な成長を促します。
「Mid Term」は3〜5年ほどで登用可能な人材で、高いポテンシャルを持つものの経験や一部のスキルが不足しています。
ジョブローテーション・クロスファンクショナルプロジェクト・長期的な能力開発プログラムなどを通じ、幅広い経験と深い専門性の両方を獲得させることが重要です。
これらの分類を用いることで組織は、後継者候補のプールを効果的に管理し、各候補者の育成ニーズを明確に把握できます。
また緊急時の対応や長期的な人材育成戦略の立案にも役立ち、組織の持続的な成功につながります。
サクセッションプランとコーポレートガバナンスの関係
コーポレートガバナンスは組織の統治体制を指し、透明性や説明責任を重視します。
両者の関係は以下の点で重要です。
項目 | 詳細 |
---|---|
リスク管理 | 計画的な後継者育成で組織の安定性を高めます。 |
透明性向上 | サクセッションプランの開示で投資家の信頼を得ます。 |
長期的価値創造 | 将来のリーダー育成で持続可能な成長を目指します。 |
取締役会の責務 | 後継者計画の策定と監督はガバナンスの中核です。 |
ステークホルダー保護 | 組織の継続性確保で多様な利害関係者の利益を守ります。 |
サクセッションプランとコーポレートガバナンスは密接に関連し、相互に補完し合う関係にあります。
効果的なサクセッションプランの実施は強固なコーポレートガバナンス体制の証左となり、組織の持続可能性と健全性を高める重要な要素となります。
サクセッションプラン導入の5つのステップ
サクセッションプラン導入の5つのステップを説明します。
これらのステップは、効果的なサクセッションプランを構築し、実施するための基本的なフレームワークを提供します。
1. 現状分析とニーズ評価
・組織の現在の人材状況を詳細に分析します。
・重要ポジションを特定し、それぞれの役割に必要なスキルと能力を明確にします。
・現職者の退職予定や将来的な組織構造の変化を考慮します。
・組織の長期的な戦略目標と、それに必要な人材ニーズを評価します。
2. 候補者の特定と評価
・内部の人材プールから潜在的な後継者候補を特定します。
・各候補者の現在の能力・経験・潜在能力を評価します。
・360度評価・アセスメントセンター・パフォーマンスレビューなどの手法を活用します。
・候補者を「Ready Now」「Ready Soon」「Mid Term」などのカテゴリーに分類します。
3. 育成計画の策定
・各候補者のギャップ分析に基づいて個別の育成計画を作成します。
・研修プログラム・ジョブローテーション・メンタリング・特別プロジェクトなど多様な育成手法を組み合わせます。
・短期・中期・長期の育成目標を設定し、具体的なアクションプランを立てます。
・育成計画に時間軸を設定しマイルストーンを明確にします。
4. 実施とモニタリング
・策定した育成計画を実行に移します。
・定期的な進捗確認と評価を行います(例:四半期ごと・半年ごと)。
・候補者の成長度合いを測定し、必要に応じて計画を調整します。
・上司やメンターからのフィードバックを収集し、育成プロセスに反映させます。
5. 計画の見直しと更新
・少なくとも年1回、サクセッションプラン全体を見直します。
・組織の戦略変更・市場環境の変化・新たな人材ニーズなどを考慮し、必要に応じて計画を更新します。
・新たな候補者の追加や準備が整った候補者の昇進を反映させます。
・プランの効果を評価し、成功事例や課題を分析してプロセスの改善につなげます。
これらのステップを通じて組織は、体系的かつ継続的にサクセッションプランを管理し、将来のリーダーシップニーズに効果的に対応できます。
各ステップは組織の規模や文化、業界特性に応じてカスタマイズすることが重要です。
サクセッションプランの現状を把握するための10の指標
サクセッションプランの現状を把握するための指標は、組織の準備状況や計画の効果を測定する上で重要です。
主要な指標とその説明を以下に記します。
1. 重要ポジションのカバー率
定義 | 後継者候補が特定されている重要ポジションの割合 |
計算 | (後継者候補がいる重要ポジション数/全重要ポジション数)×100 |
目標 | 通常80-100%を目指す |
2. 後継者候補の準備度
定義 | 「Ready Now」「Ready Soon」「Mid Term」などのカテゴリー別の候補者分布 |
計算 | 各カテゴリーの候補者数/全候補者数 |
目標 | バランスの取れた分布(例:Ready Now 20%・Ready Soon 30%・Mid Term 50%) |
3. 内部昇進率
定義 | 内部から昇進した人材の割合 |
計算 | (内部昇進者数/全新規就任者数)×100 |
目標 | 組織の方針によるが、一般的に70-80%以上を目指す |
4. 後継者候補の多様性指標
定義 | 性別・年齢・文化的背景などの多様性 |
計算 | 各カテゴリーの割合(例:女性候補者率・国際経験のある候補者率) |
目標 | 組織の多様性目標に応じて設定 |
5. 育成プログラム完了率
定義 | 計画された育成プログラムを完了した候補者の割合 |
計算 | (プログラム完了者数/全候補者数)×100 |
目標 | 90%以上 |
6. 後継者候補の保持率
定義 | 1年間に組織に留まった後継者候補の割合 |
計算 | (1年後も在籍している候補者数/前年の全候補者数)×100 |
目標 | 90%以上 |
7. 緊急時プラン準備率
定義 | 緊急時の暫定後継者が指定されている重要ポジションの割合 |
計算 | (暫定後継者がいるポジション数/全重要ポジション数)×100 |
目標 | 100% |
8. 平均後継者候補数
定義 | ひとつの重要ポジションに対する平均後継者候補数 |
計算 | 全後継者候補数/重要ポジション数 |
目標 | 通常2-3名 |
9. サクセッションプラン見直し頻度
定義 | 年間のプラン見直し回数 |
目標 | 少なくとも年1回、理想的には半年に1回 |
10. 従業員満足度
定義 | サクセッションプロセスに関する従業員の満足度 |
計算 | 満足度調査の平均スコア |
目標 | 5段階評価で4以上 |
これらの指標を定期的に測定し、トレンドを分析することで、サクセッションプランの効果と改善点を客観的に把握できます。
組織の特性や目標に応じてこれらの指標をカスタマイズしたり、重み付けを行ったりすることも効果的です。
サクセッションプランにおける社外取締役の役割は?
社外取締役は、サクセッションプランの策定と実施において重要な役割を果たします。
彼らは業界動向や他社事例に関する幅広い知見を活かし、客観的な視点からプランの妥当性を評価するのです。
現CEOの業績評価に参加することで、後継者に求められる資質や能力の定義にも寄与します。
また内部の人間関係や政治的な影響を受けにくい立場にあるため後継者候補を公平に評価できるでしょう。
さらに社外取締役は、サクセッションプランの不備によるリスクを指摘し、必要な対策を提言する役割も担当します。
多様な背景を持つ社外取締役の存在は後継者候補の多様性確保を促進する効果があります。
CEOの突然の退任など緊急時には、迅速かつ適切な意思決定を支援する重要な存在となるのです。
加えて社外取締役は、株主との対話においても重要な役割を果たすことになります。
サクセッションプランの妥当性について、株主に対して説明責任を果たすことが求められるのです。
また四半期業績にとらわれない、組織の健全性を考慮した長期的な計画立案を促すことで持続可能な経営を支えます。
サクセッションプランとタレントマネジメントとの関係性は?
タレントマネジメントは、社員の個性や能力に注目して人材の配置や育成を考える人事マネジメント手法です。
高い潜在能力を持つ人材(ハイポテンシャル人材)の採用と育成も、この重要な側面の一つと言えるでしょう。
サクセッションプランは、より広範なタレントマネジメント戦略の一部として位置づけられます。
タレントマネジメントを通じて発掘・育成された人材がサクセッションプランの候補者プールとなるため両者は密接な関連性を持ちます。
従業員のスキル評価は、サクセッションプランの候補者選定に直接活用されることになります。
またタレントマネジメントを通じた組織全体の能力向上が結果的に、サクセッションプランの選択肢を豊富にします。
タレントマネジメントの一環である従業員維持戦略は、サクセッションプラン候補者の流出防止に重要な役割を果たします。
加えてタレントマネジメントシステムで蓄積された人材データはサクセッションプランの策定に活用され、より精度の高い計画立案を可能にするのです。
このようにサクセッションプランとタレントマネジメントは相互補完的な関係にあり、両者を統合的に運用することで組織の持続的な成長と安定性の確保が可能となります。
組織の未来を担うサクセッションプランに選ばれる人材要件は?
サクセッションプランで選ばれる人材に求められる要件を探ってみましょう。
後継者や役員にはリーダーシップスキルが不可欠です。
部下を動機づけ、チームを効果的に指揮する能力が求められます。
戦略的思考力も重要で、長期的な視野を持ち、複雑な問題を分析し解決する力が必要となるでしょう。
変化への適応力も重要な要素です。
急速に変化するビジネス環境において、柔軟に対応し、新しい状況下でも効果的に機能する能力が求められるのです。
高い倫理観と誠実さも欠かせません。
組織の価値観を体現し、信頼される存在であることが重要です。
またコミュニケーション能力も必須で、社内外の様々なステークホルダーと効果的に対話できる力が求められるでしょう。
業界知識や専門性も重要な要素となります。
自社の事業や業界に関する深い理解が的確な意思決定につながります。
これらの要件を備えた人材を発掘し育成することが、組織の持続的な成功と成長を支える礎となるのです。
サクセッションプランは単なる人事施策ではなく、組織の未来を築く重要な戦略的取り組みと言えるでしょう。
未来のリーダーを育てる秘訣とは?後継者を育成する際の注意点
未来のリーダーの育成は組織の命運を左右する重要な任務です。
しかしその道のりには多くの落とし穴が潜んでいます。
過度なプレッシャー・画一的な育成方法・短期的な成果への固執など様々な障害が後継者の成長を阻む可能性があるのです。
これらの課題を乗り越えるためここでは、後継者育成において押さえるべき6つの方法を紹介します。
1. 時間投資
サクセッションプランには長期的な視点が不可欠です。
後継者育成は短期間で完成するものではなく、5〜10年といった長期的な時間軸で考える必要があります。
また組織の戦略や環境の変化に応じてプランを柔軟に調整する姿勢も求められます。
2. オーダーメイドの成長プラン
個々の候補者の強みと弱みを正確に把握し、それぞれに合わせてカスタマイズされた育成プランの作成が重要です。
定期的なスキル評価やコンピテンシー分析を行い、客観的なデータに基づいたプランの立案が含まれます。
また候補者自身の キャリアプランも考慮に入れ、モチベーションを高める工夫も必要です。
3. 多様な経験
多様な経験を積ませることは、後継者の視野を広げ、適応力を高める上で極めて重要です。
異なる部門や役割を経験させることで組織全体を俯瞰する力を養えます。
これには、部署を超えたプロジェクトへの参加・海外赴任・他社との協業経験なども含まれます。
4. 知恵の継承
メンタリングやコーチングの機会の提供は、後継者の成長を加速させる効果的な方法です。
経験豊富な上司や外部の専門家からの指導を通じ、暗黙知の伝承や実践的なリーダーシップスキルの獲得が可能になります。
5. 挑戦する場を設ける
過度の期待やプレッシャーを避けることは重要ですが適度な挑戦も必要です。
また候補者間の健全な競争を促しつつ、協力的な関係性を築くバランスも重要になります。
6. 適切なフィードバック
定期的な評価とフィードバックは後継者の成長を促進する上で不可欠です。
360度評価やパフォーマンスレビューなどの多角的な評価手法を用いて進捗状況を確認し、必要に応じて育成計画を調整します。
これらを心に留めながら後継者を育成することで、組織の未来を担う真のリーダーを育て上げられるでしょう。
日本国内の取り組み事例
日本国内でもサクセッションプランの重要性が認識され、多くの企業が独自の取り組みを展開しています。
ここでは、先進的な取り組みを行っている事例を紹介します。
オムロン株式会社
オムロンは、グローバルで約200の重要ポジション(グローバルコアポジション)を設置し、CEOの裁定で適切な人材を選んでいます。
この戦略は2011年から開始され、SF2030(長期ビジョン)でも継続されています。
コアポジションに就任した人財は、自身のサクセッサー(後継者候補)を複数人選び、その育成に責任を持ちます。
次のサクセッサー候補となる次世代リーダー人財は、35歳未満の社員を中心にリストアップされています。
通常約200名の次世代リーダー人財を選抜し、ストレッチアサインメントを軸とした3つの経験の場を与えることで育成します。
グローバルコアポジション・コア人財戦略の推進により、約200あるグローバルコアポジションへの継続的な人材の配置を実現しています。
参照:オムロン株式会社「人財マネジメント」
カゴメ株式会社
カゴメ社の社長候補育成の基本は強みを伸ばすことです。
カゴメの経営を担う上での覚悟を約2年かけて育成していきます。
候補者の育成では、重要ポジションを可視化したうえで人材開発委員会が育成計画を議論し、報酬・指名諮問委員会に付議して、社外取締役にも確認してもらうことで客観性を保っています。
育成計画の検討のために、そのポジションにどれだけの候補者がいるのか示されたマップ資料や、仕事・人材要件シート(人材要件定義書)などを活用しています。
実現したいことがシートに記してあり、仕事内容は一切書かれていないのが特徴です。
経営者の育成では役員になってからが勝負という考えがあり、役員として必須な内容の取得を目的とした役員層の教育を定期的に実施しています。
参照:ビズリーチ「【イベントレポート】キャリア自律に向け、改革に挑む カゴメの人材育成 ~タレントマネジメントをベースにしたサクセッションプランと経営戦略の連動を目指して~」
日産自動車株式会社
同社は1999年にルノーとのアライアンスを開始した結果、グローバルにビジネスを牽引できる日本人リーダーや後継者育成が急務となりました。
その結果、2015年から独自のタレントマネジメントプログラム「JBLP(Japan Business Leadership Development Program)」を実施しています。
JBLPはグローバルにビジネスを牽引できるリーダーを日本から輩出するために選抜・育成するプログラムです。
部門内での専門性を積み上げていく従来型のキャリアパスに加え、ビジネスリーダーを志向する部門横断型のキャリアパスを構築することがJBLPの基本コンセプトとなっています。
JBLPの育成コンセプトは「3E Action」です。
ひとつ目のEは「Experience(経験)」です。
JBLP参加者には、本人の実力よりも1〜2ほどレベルの高い仕事が常に与えられます。
また役員との意見交換や専用教育プログラムなどを通して、多様な人材が混じり合うグローバルチームを率いる経験を積みます。
参照:リクルートマネジメントソリューションズ「日産自動車は「グローバルで活躍できる日本人リーダー」を育てている〈オーナーセッション〉」
日清食品株式会社
日清食品は2020年に「NISSIN ACADEMY」という新たな人材育成プログラムを設立しました。
このプログラムは、若手社員の創造力とリーダーシップの育成に焦点を当てています。
自らのパフォーマンスを高めたい社員や、自分自身と会社を成長させたい意欲を持った“HUNGRY”な社員が集まり、大学のように集中的に学べるプログラムとなっています。
プログラムは大きく分けて「選抜型」と「公開型」の2種類です。
選抜型では経営者としてのリーダーシップを学ぶことも可能で、ビジネスリーダーとしての視座や視野を養えます。
参照:日清食品「新卒採用サイト」
株式会社 日立製作所
同社は、会社のトップ経営陣と指名委員会が中心となり、長期的な視点で変化や改革を引っ張っていく経営者を育てるプログラム(GLD)を実施しています。
CEOや事業部門長になる可能性がある人材を世界中から数百人選び、「GT+」というグループに入れています。
これらの人材には以下のような育成方法を用意しています。
1. 挑戦的な仕事を任せる実地訓練
2. 社内外での特別な研修
3. 個別指導(コーチング)
この「GT+」グループには外国人や女性の割合が年々増えています。
さらに「Future 50」というプログラムで選ばれた優秀な若手も「GT+」に含まれています。
彼らには経営者レベルの仕事を任せたり、社外取締役と直接話し合う機会を設けたりといった特別な教育をしています。
参照:日立製作所「サステナビリティレポート2024」
三井物産株式会社
三井物産はグローバルな事業展開に対応するため多様性を重視した人材育成に力を入れています。
「Change Leader Program」を通じて次世代のグローバルリーダーの育成に特に注力しています。
参加者は、経営層との直接対話やリーダーシップなどをテーマにしたディスカッション等を経て、一段高いチャレンジにおける業務に取り組みます。
プログラム終了後は、メンターとの定期的な面談や人事総務部によるフォローアップ等を通じ、長期的にその活躍を支援します。
また次世代の女性リーダー育成を目的とした育成プログラムも実施しています。
参照:三井物産株式会社「多様な人材の活躍推進」
三井化学株式会社

三井化学の人材育成・マネジメント戦略について以下のようにまとめました。
三井化学は「キータレントマネジメント」を人材戦略の中核に据えています。
戦略重要ポジションを担う候補者をキータレントと定義し、各候補者のキャリア・興味・志向性・育成計画を組織的に議論する取り組みです。
経営幹部全員が参加する人材育成委員会で、グループ・グローバルから次世代経営陣候補を毎年選抜し育成計画を策定します。
約100の戦略重要ポジションを定め、各ポジションの要件に応じた人材を社内外から登用しています。
この取り組みは、コーポレートガバナンス・ガイドラインに基づく後継者計画の中心として位置づけられ、取締役会に定期報告されます。
これにより、実効性のある人材育成システムと経営陣候補の人材プールの充実を図っています。
参照:三井化学株式会社「人材マネジメント」
三菱商事株式会社
三菱商事は、経営マインドを持って事業価値向上にコミットする人材の育成に注力しています。
この目標を達成するため同社では、社員のキャリアステージに応じた段階的な育成プログラムを展開しています。
OJTとOff-JTを効果的に組み合わせ、リーダーシップ開発やグローバル経験の機会を提供するとともに、事業環境の変化に対応できる力を強化するためのリスキリングにも取り組んでいます。
特に注目すべきは、2003年度から毎年実施している幹部候補育成プログラム「MC経営塾」です。
このプログラムでは、経営課題ワークショップを中心に、会社の経営課題について参加者がグループで議論し、その結果を経営陣に直接プレゼンテーションする機会が設けられています。
また社内外の経営者や有識者による講話も行われ、参加者は高い視座と経営マインドを養うとともに、多様な背景を持つ社員同士のネットワーク構築も図っています。
これらの取り組みを通じ、三菱商事は次世代の経営人材を継続的に育成しています。
参照:三菱商事「三菱商事の人材育成の基本方針」
リコーリース株式会社
リコーリースグループは個を中心に据えた経営を掲げ、社員一人ひとりの成長と会社の発展を同時に目指しています。
その中心となるのが「RL Academy」という人材育成プログラムです。
このプログラムでは社員の主体的なキャリア形成を支援し、階層ごとの“あるべき姿”を示すことで成長をサポートします。
また次世代経営人材の育成にも注力しており、「リコーリーストップタレントプログラム」を通じて、将来のリーダーに必要なスキルと経験を提供しています。
社長自らが塾長を務める「RLみらい塾」では、経営層や外部有識者から学ぶ機会を設け、幅広い知見の獲得を促進しています。
これらの取り組みにより「循環創造企業」という中長期ビジョンの実現を目指しています。
参照:リコーリース株式会社「人財育成」
株式会社良品計画
良品計画社のサクセッションプランは、多層的かつ包括的な人材育成戦略を通じて、組織の将来を担うリーダーの育成を目指しています。
中核となるのは「リーダー人財育成セッション」で、2022年から開始されたこのプログラムには国内外の役員から課長までの幅広い層が参加し、社長も交えて討議を行います。
業務で成果を上げるために必要な考え方や行動について議論し、相互理解を深めながら日々の業務改善につなげていきます。
若手人材の早期育成にも注力しており、「3年目店長プロジェクト」では、入社3年目の社員を対象に、店長に必要なマインドとスキルを2年間で育成します。
約350人が参加するこのプログラムは、OFF-JTとOJTを組み合わせた実践的な内容となっています。
さらに「コミュニティマネージャー育成研修」を通じて、地域課題の解決や事業化を担う専門人材の育成も行っています。
参照:株式会社良品計画「サステナビリティ」
日本航空株式会社(JAL)
JALグループのサクセッションプランは、経営危機からの教訓を活かし、危機に強いリーダー育成を重視しています。
「JALフィロソフィ」を軸に、全社員参加型の討議を通じて経営理念の浸透と次世代リーダーの発掘を行っています。
社長候補には安全重視と理念実践を求め、多様な経験を通じて早期に経営素養を身につけさせます。
次世代幹部育成では、部門横断のローテーションや外部ネットワーク形成を推進しています。
さらにグローバルチャレンジプログラムを通じて、多様性を尊重し変革を起こせる人材の育成に注力しています。
これらの取り組みにより、JALグループは安全を最優先しつつ、変化に強い組織と次世代のグローバルリーダーの育成を目指しています。
参照:日本航空株式会社(JAL)「教育・研修」
株式会社サイバーエージェント
サイバーエージェントは、日本企業には珍しい若手の大胆な抜擢と人材育成で知られています。
同社の藤田晋社長は2026年の退任を決断し、独自のサクセッションプログラムを展開しました。
この決断の背景には、若手社員の活躍を重視する企業カルチャーの維持があります。
2022年から始まったこのプログラムでは16人の有望な社員を選抜し、段階的な選考を経て2026年春に2代目社長を決定します。
座学研修を終えた後は、実務を通じた能力開発の段階に入ります。
引き継ぎ可能な会社にすることを藤田氏は重視し、2代目だけでなく3代目社長の育成も視野に入れています。
創業者からの脱却の難しさを認識しつつ、4年という長期間をかけて丁寧な引き継ぎを行うことで持続可能な経営体制の構築を目指しています。
参照:東洋経済「ポスト藤田晋「後継者レース」次期社長の絶対条件」
りそなアセットマネジメント
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りそなアセットマネジメントは、持続的な企業価値向上と社会的責任を果たすため「サクセッション・プラン」を導入しています。
この計画の特徴は、りそなホールディングス指名委員会を活用し、選抜・育成プロセスの透明性と公平性を確保していることです。
育成の対象は幅広く、社長から若手の役員候補まで含まれています。
会社を導く上で重要な7つのコンピテンシー(能力)を定め、それらを伸ばすためのプログラムを用意しています。
特に注目すべきは、社長や運用部門のトップには顧客の資産を扱った実務経験を重視している点です。
これは顧客の利益を第一に考える姿勢の表れといえるでしょう。
計画の進行状況は、会社の重要な立場にある人々で定期的に確認されます。
また社長を決める際は、慎重な話し合いのプロセスを経て決定されます。
このような取り組みを通じて、りそなアセットマネジメントは次世代の経営陣をしっかりと育成し、会社の持続的な成長と社会への貢献を実現しようとしています。
参照:りそなアセットマネジメント「サクセッション・プランについて」
日本企業における後継者育成の特徴
日本企業の後継者育成は、長期的視点と全社的な取り組みが特徴的です。
数年間にわたるプログラムを通じて、経営陣から若手社員まで幅広い層を対象に育成を行います。
実践的な経験を重視し、座学だけでなく実務を通じた成長を促進します。
グローバル化に対応するため、国際的な視野を持つリーダー育成や多様性の推進にも注力しています。
同時に、企業理念や価値観の浸透を図り、若手人材の早期育成にも力を入れています。
また社外の視点を取り入れることで、客観的な評価や新しい知見を育成に活かしています。
これらの取り組みは、持続可能な経営体制の構築とグローバル競争力の強化を目指す日本企業の姿勢を表しています。
海外の企業の取り組み事例
海外の企業で「サクセッションプラン」の先駆者的な存在として知られている2社の事例を紹介します。
GE(ゼネラル・エレクトリック)
GEは、伝説的なCEOのジャック・ウェルチが2001年に引退した時、その役職のために慎重に育成されたジェフ・イメルトへの移行がスムーズに行われました。
GEのサクセッションプランは、組織の長期的な成功と安定性を確保するための重要な戦略として位置づけられています。
このプランの中核にあるのは明確な後継者選定基準の設定です。
必要なスキル・資格・経験を客観的に評価することで個人的な偏見を排除し、最適な人材の選出を目指しています。
同時にGEは、強力な人材パイプラインの構築に注力しています。
潜在能力の高い従業員を早期から特定し、リーダーシップトレーニングや海外派遣などの育成機会を提供することで将来のリーダーを育成しています。
GEのアプローチの特徴として、社内育成を重視しつつも外部からの候補者も検討している点が挙げられます。
これにより、新しい視点や経験を組織に取り入れることが可能となっています。
GEは後継者計画を継続的に監視し更新しています。
常に変化するビジネスニーズに柔軟に対応し、適切な人材を適切なタイミングで登用することが可能となっています。
参照:GE(ゼネラル・エレクトリック)「Succession Planning: GE’s Transition after Jack Welch」
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)のサクセッションプランは、企業の持続的成長を支える重要な戦略として注目されています。
同社は、人材を最重要資産と位置づけ、独自の育成システムを構築しています。
その中核となるのが外資系企業では珍しい内部昇進制です。
シニアリーダーの99%が社内で育成されており、外部からの管理職登用ではなく若手社員から将来のリーダーを育成する方針を掲げています。
特筆すべきは、大きな裁量権と責任ある立場を入社初日から社員に与える点です。
これにより、短期間で専門性を磨き、リーダーシップを発揮できる人材の育成を目指しています。
実際、P&Gのマネジャーは平均して2.5年以内に昇進できるとされています。
またP&Gリーダーシップアカデミー(PGLA)を通じて、あらゆるレベルの従業員に幅広いスキルとリーダーシップ能力を養う機会を提供しています。
さらに70/20/10アプローチを採用し、経験ベースの学習(70%)・同僚やメンターからの学び(20%)・体系的なトレーニング(10%)を組み合わせた総合的な育成を行っています。
参照:P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)「Leadership & Development」
グローバル企業における後継者育成の共通点
GEとP&Gのサクセッションプランにはいくつかの重要な共通点があります。
両社ともに将来のリーダーを社内で育成することに重点を置いています。
GEは潜在能力の高い従業員を早期から特定し、P&Gは若手社員から将来のリーダーを育成する方針を掲げています。
早期からの人材育成も特徴の一つです。
これらの共通点は、人材育成と後継者育成に長期的な視点で両社が取り組んでいることを示しています。
サクセッションプランについて詳しく学べる書籍3選
サクセッションプランについて深く学びたい方におすすめの書籍を3冊紹介します。
1.『サクセッションプランの基本 ~人材プールが力あるリーダーを生み出す~』
クリスティー・アトウッド (著)
本書は、サクセッションプランの基本的な概念や実践的な手法などを幅広く解説しています。
著者の豊富な経験に基づいた具体的な事例や、人材プールの重要性に焦点を当てた内容が特徴です。
サクセッションプランの導入を検討している企業や、既存のプランを改善したい人事担当者にとって貴重な指針となるでしょう。
2.『役員報酬・指名戦略』
村中 靖 、淺井 優 (著)
この書籍は、サクセッションプランの重要な要素である役員の報酬設計と指名プロセスに焦点を当てています。
コーポレートガバナンスの観点から、適切な役員報酬制度の構築方法や次世代リーダーの選定戦略について詳しく解説しています。
経営陣や取締役会メンバーにとって有益な知見が得られる一冊です。
3.『次世代経営人材育成のすすめ』
みらいコンサルティンググループ 編 (著)
本書は、VUCAの時代を生き抜くための次世代経営人材の育成に特化した本です。
著者の実務経験に基づいた実践的なアプローチや、具体的な育成プログラムの設計方法が紹介されています。
人材開発担当者や経営幹部候補者自身にとってキャリア開発の指針となる内容が盛り込まれています。
これら3冊は、サクセッションプランの異なる側面に焦点を当てており、併読することで包括的な理解が得られます。
サクセッションプラン策定に役立つ研修サービス3選
サクセッションプラン(後継者育成)は、企業の持続的な成長と安定した経営を実現するために必要です。
ただし効果的な計画の立案と実行には専門的な知識やスキルが必要になります。
ここでは、サクセッション計画を支援する3つの研修サービスを紹介します。
1.株式会社インソース
企業向け研修を行っている株式会社インソースは、サクセッションプランに関連する様々なサービスを提供しています。
サクセッションプランの各ステップ(ポストの特定・コンピテンシーの決定・候補者の選定・育成計画の作成・モニタリングと継続)をサポートし、組織の持続的な成長と発展の支援を目指しています。
参照:株式会社インソース「サクセッションプラン(後継者育成計画)関連サービス」
2.株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
企業の人材採用・育成・組織開発・人事制度構築に関するサービスを提供するリクルートマネジメントソリューションズは、経営人材候補・次世代リーダー候補を対象としたサービスを実施しています。
計8日間5ユニットの研修を通して、経営人材に必要な知識・スキル・ものの見方・考え方を学びます。
参照:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「経営人材・次世代リーダー育成のためのアクションラーニング」
3.ビジネスコーチ株式会社
経営幹部クラスから若手社員に対するコーチングを得意とするビジネスコーチ株式会社は「サクセッションプランニング支援」を行っています。
組織開発において、ポテンシャル人材の見極めによって組織パフォーマンスの向上を促すための取り組みを支援します。
企業の現状やニーズから最適な手法を探り、後継者の育成方針を明確にします。
参照:ビジネスコーチ株式会社「サクセッションプランニング支援」