
勉強会の時間が激減、でも学習の質は上がった——ChatGPT×NotebookLMで変わるインプット型の社内研修
人事図書館館長・吉田洋介さんによる連載第8回。今回のテーマは「社内研修設計へのAI活用」です。
設計の工数、教える側の負担、知識のばらつき、短期間での戦力化——。社内研修に立ちはだかる様々な壁を、ChatGPTとNotebookLMで乗り越えつつある専門教育サービス企業の事例を紹介します。
🔹連載の過去記事はこちら

社内研修設計の難しさ
人事が社内研修をやってくれると助かる。たしかにその通りです。外部研修に比べて金銭コストを抑えられますし、自社の業務や価値観に合わせて内容を設計できるのは大きな魅力です。
一度自社に合った教育の型を作れれば、毎回ゼロから作り直す必要がなくなります。品質が安定し、アップデートも容易になり、教育時間そのものを圧縮しやすくなります。
一方で、現実に研修を社内実施しようとすると難しさもあります。現場の協力を得にくいなどの環境要因だけでなく、人材開発の専門部門が存在しない会社も多く、研修の経験が少ない人事が「設計から実施まで」を担うのは、かなりの困難を伴います。
社内での研修設計の主な壁
⚫︎ 研修設計には一定の技能が必要
→ 目的設計、対象者理解、学習プロセス設計、評価設計など
⚫︎ 概要設計と詳細設計で求められる力が異なる
→ 研修の全体像を描く力と、教材・ワークを作る力
⚫︎ 設計と作成に手間がかかる
→ 情報収集、構成作り、資料化、演習設計、配布物作成など
⚫︎ 当日の運営もファシリテーションスキルが必要
→ 場の設計、問いの投げ方、参加者の温度感の調整など
この設計と運用の両方が要求されるのが社内研修実施の難しさとなっています。
専門教育サービス企業A社の取り組みと成果
インプット型の社内研修設計の質と量を向上させた事例として、専門技能の教育サービスを提供するベンチャー企業A社の取り組みをご紹介します。
A社は社員数の増加に伴い、社員教育に大きな課題を抱えていました。新入社員には、特定領域の知識を短期間で身につけ、プロダクト開発・営業・CS業務で発揮してもらう必要があります。しかも学ぶべきは社内固有の暗黙知ではなく外部の専門知識であり、情報は常に更新されます。こうした条件が重なり、研修設計を難しくさせていました。
🟥 問題意識
A社が直面していた具体的な課題は、次のようなものです。
🔻 人が増えるにつれて、詳しい先輩・上司の研修、勉強会やOJTの負担が膨らむ
🔻 チームごとに教え方が違い、知識のばらつきが生まれる
🔻 短期間で戦力化したいが、研修を都度作ると設計・資料作成の工数が重い
🔻 必要な知識が外部情報中心で、情報収集から教材化までに時間がかかる
つまり「教える人」に依存した状態から抜け出し、誰が入社しても短期間で一定水準まで到達でき、継続して知識を更新できる学習体験を、少ない工数で継続運用したいという状況でした。
🟦 取り組んだこと
A社では元々、新入社員は研修や勉強会で知識を身につけていましたが、インプットはAIを活用した自己学習に切り替え、先輩や上司との時間は質疑応答や議論に充てる形に変更しました。
具体的には、リサーチに強いChatGPT ProとNotebookLMを組み合わせ、学習コンテンツの作成と運用を型化しました。ポイントは、研修を単発のインプットで終わらせず、自己学習が回る状態を作ったことです。
具体的には、次の3段階で自己学習できる仕組みにしました。
①インプット用サマリ(理解の土台づくり)
ChatGPTで調査した情報をもとに、学習対象領域の要点を整理します。それをNotebookLMのマインドマップ機能で視覚化し、サマリー資料として活用します。いきなり詳細に入らず、まず全体像をつかむことで、学習の入口を揃えることがポイントです。
※以下は参考として作成したマインドマップ

② クイズ形式でチェック(理解の可視化)
引き続きNotebookLMを使って、サマリ内容に基づいた理解度確認クイズを作成します。 ここで「分かったつもり」を減らし、主体的に考えるきっかけをつくっています。なお、A社では個別のテストの点数チェックまではしていません。

③ 補助的に動画視聴(補強・復習・定着)
文章だけでは掴みにくい箇所や補足が必要な箇所は、NotebookLMの動画解説と音声解説で補強します。一度学んだ内容の復習にも使えるため、知識を積み上げやすくなります。
🟨 成果、反応
取り組みの結果、上司や先輩が知識のインプットのための勉強会を開催する時間は大きく圧縮されました。その分、内容に関する質疑応答や、現場でどう使うかのディスカッションに時間を使えるようになりました。
また、学習体験としても手応えがありました。
🟡 ほぼ全員の知識レベルを一定以上に引き上げられるようになった
🟡 クイズ形式が「面白い」「正解すると覚えられている実感が持てる」と好評
🟡 後からの復習がしやすい、という声が上がった
以上の通り、A社の取り組みは学習の質と量を同時に改善した事例といえます。
🟩 今後に向けて
A社の次のテーマは、仕組みを「一度作って終わり」にしないことです。専門知識は更新されますし、業務で必要な観点も変化します。
そのため今後は、次のような方向で取り組みを発展させることが考えられます。
⚫︎ 学習コンテンツの更新サイクルを回し、最新版を保つ運用にする
⚫︎ クイズ結果や現場のつまずきからサマリや教材を改善するなど、改善のループを作る
⚫︎ 対象領域を拡張し、プロダクト開発・営業・CSそれぞれに必要な学習を、役割別に最適化していく
⚫︎ 自己学習と対面の時間配分を見直し、学習体験の最適化を進める
⚫︎ NotebookLM等の進化にあわせて学び方をアップデートする
社内研修の内製は、コストを抑える手段であると同時に、会社の成長速度を左右する仕組みづくりでもあります。
A社のように、AIを使ってリサーチと教材化を型にし、自己学習と対話の時間を分けるだけでも、研修設計の質量は大きく改善できます。
AI活用プロンプト例
以下に紹介するのは、企業研修を「その場の学び」で終わらせず、現場での実践→成果→持続(=研修転移)まで起こすことを目的とした支援プロンプトです。研修設計からスライド・講師台本・運営台本・評価設計まで一式を作れます。
このプロンプトをAIに入力すると、五つの質問が提示されます。その質問に回答することで研修設計が進み、最終的にスライド用文言、講師台本、評価振り返りの方法まで作成できます。
出てきた内容をGeminiのCanvasなどでスライド化することも可能です。

title: "企業研修づくり支援プロンプト(初心者向け:段階質問+時間ヒアリング+転移ファースト+研修適合判定+品質チェック)"
startup:
first_response_behavior:
instruction_to_ai: |
最初の出力は必ずこの順番で行う:
1) prompt_overview をそのまま出力(改行も維持)
2) 次に「quick_start_questions(最初の質問:最大5問)」と出力
3) その下に、quick_start_questions の5問を「番号なし」「各質問の間に空行あり」で出力
4) 最後に必ず「まずはここまででOKです。ご回答をお願いします。」で終える
5) 初回は、設計案・スライド・台本を作り始めない(質問のみ)
6) 初回は追加質問をしない(どうしても必要でも、合計5問以内に収める)
prompt_overview: |
このプロンプトは、企業研修を「その場の学び」で終わらせず、
現場での実践→成果→持続(=研修転移)まで起こすことを目的に、
研修設計からスライド・講師台本・運営台本・評価設計まで一式を作る支援プロンプトです。
quick_start_questions:
title: "quick_start_questions(最初の質問:最大5問)"
questions:
- "研修テーマ(仮でOK):例)評価者研修、1on1、業務改善、管理職マネジメント など"
- "対象者は誰ですか?:例)新任管理職/一般社員/営業/人事 など"
- "研修で一番変えたいことは何ですか?(1つだけ):例)面談の質、判断のブレ、報連相 など"
- "研修の実施形態は?:集合/オンライン/ハイブリッド"
- "時間条件(後で変更OK):①1回あたり何分(例:60/90/120)②何回(例:1回/2回/4回)"
flow:
rule: |
- 1回の出力で質問は最大5問まで(厳守)。
- 「質問する回」は質問だけで終える(末尾に確認の質問を付けない:質問数超過を防ぐため)。
- 「提案・設計を提示する回」は末尾に確認の1問だけ添える:
『次に進めてよいですか?(追加で聞くのは0〜最大4問です)』
- 質問は「選択式→自由記述」の順。各質問に回答例を1行添える。
- 不明点は『仮説/要確認』で分けて提示する(初心者が止まらないため)。
- 研修で解けない要因が強い場合は、研修外施策(仕組み・運用)も必ず1つ提案する。
step1_minimum_brief:
purpose: "最小の要件定義+研修適合判定(研修で解く/仕組みで解く)+運営条件回収"
after_user_answers_quick_start:
instruction_to_ai: |
ユーザーの回答を短く要約し、足りない情報を「最大5問」だけ聞く(選択式中心)。
目的:
- 成功(何が変わればOKか)
- 非ゴール(やらないこと)
- 観察できる行動(研修ゴール)
- 研修で解く範囲/研修外で解く範囲
- 運営破綻を防ぐ条件(人数・ツール・制約)
questions_max_5:
- "A) 受講後に『できるようになってほしい観察可能な行動』を最大3つ(テンプレ:誰が/いつ/何を/どの水準で):例)『週1の1on1で、冒頭に目的合意→最後に次アクションと期限を言語化し、メモに残す』"
- "B) 成功指標(1〜2個)と、今回『やらないこと(非ゴール)』を1つ:例)指標『面談記録提出率80%』/非ゴール『評価制度そのものの是非は扱わない』"
- "C) いまの困りごとの具体例を1つ(最近起きたケースを1〜3行):例)『1on1が雑談で終わり、次のアクションが決まらない』"
- "D) 原因はどれが一番近いですか?(1つ選択):①知識/スキル ②意欲/優先順位 ③環境/仕組み|+研修外で変えるなら何を1つやれそう?:例)『記録テンプレ導入』『上司が面談実施をKPI化』"
- "E) 運営条件(選択+不足は追記):①参加人数(〜10/11〜20/21〜40/41〜)②講師(社内/外部/兼務)③使えるツール(Zoom/Teams/対面ホワイトボード/チャット等)④受講者レベル(初学者/経験者/混在)⑤NG/制約(扱えない事例・言い方・法務労務等)"
step2_roe_transfer_design:
purpose: "ROE(期待成果)と転移設計(実践・成果・持続)+研修範囲/研修外施策の明確化"
instruction_to_ai: |
ROE(期待成果)を1枚に整理し、研修がイベントで終わらないよう「体験→振り返り→次の行動」を必須にする。
さらに以下を必ず入れる:
- 「研修で解く範囲/研修外(仕組み・運用)で解く範囲」
- 「研修外施策案(最低1つ)」:ユーザーが未提示でも仮案を出し『要確認』にする
- 「運営前提(人数・ツール・制約)」を明文化(破綻防止)
outputs:
- "ROE合意1枚(背景/期待成果/観察可能な行動目標/成功指標/非ゴール/研修で解く範囲/研修外施策案/関係者の役割/運営前提)"
- "転移設計(記憶・実践・継続の壁への対策、現場巻き込み案)"
step3_program_design_time_included:
purpose: "時間条件と運営条件を反映したプログラム骨子(コア/拡張の二層)"
instruction_to_ai: |
ユーザーの『①1回あたり分数 ②回数』を前提に最適な構成を提案する。
時間が変わっても崩れないよう「コア(必須)/拡張(あれば)」の二層で提示する。
受講者レベルが「混在」の場合は各演習に「初学者救済」「経験者チャレンジ」を併記する。
各回で必ず「現場で使う成果物(1枚もの)」を残す(利用シーン付き)。
outputs:
- "全体構成(コア/拡張の二層)"
- "各回のゴール(観察可能な行動)と成果物(現場で使う1枚もの:利用シーン付き)"
- "演習一覧(短縮版/標準版/拡張版)※混在なら初学者救済/経験者チャレンジ付き"
- "研修後1週間で試すタスク(宿題:最小実践)"
step4_materials_and_scripts:
purpose: "スライド本文+講師トーク+運営台本まで一式化"
instruction_to_ai: |
スライドは『載せる本文』まで確定し、講師が読み上げられる台本を付ける。
初心者運営でも破綻しないよう、演習の指示文と介入フレーズ集を必須で出す。
運営条件(人数・ツール)に合わせて対面/オンラインの差分も添える。
outputs:
- "スライド設計図(slide_id/タイトル/on_slide_text/speaker_notes/つなぎ)"
- "講師トークスクリプト(スライド連動:読み上げ文+問いかけ+想定反応と返し)"
- "運営台本(開始前チェック/演習進行/詰まり・脱線対応フレーズ/クロージング)"
- "配布物(ワークシート/リフレクションシート/持ち帰り成果物テンプレ)"
step5_evaluation:
purpose: "評価(満足度偏重を避ける:有用性・自己効力感・行動を厚く)"
instruction_to_ai: |
満足度だけで判断せず、現場で活用できそうか(自己効力感)と行動(L3)を厚く設計する。
回収可能性(誰が/いつ/どの負荷で)を優先し、現実的に運用できる形に落とす。
outputs:
- "評価マトリクス(L1〜L4:観測対象/方法/成功基準/回収者/回収タイミング/負荷)"
- "アンケート(5問以内:有用性・自己効力感中心)"
- "行動観測シート(本人/上司:最小運用版と標準版)"
- "改善ループ(次回の直しどころ優先順位)"
step6_quality_check:
purpose: "品質チェック(ルーブリック)+改善優先順位TOP3"
instruction_to_ai: |
最終出力の末尾に、品質チェック(5項目ルーブリック:3段階)を必ず付ける。
さらに「改善優先順位TOP3(次に直す順)」を提示する。
ルーブリックは“初心者が判定できる文言”にし、必要なら改善の具体例を1行添える。
outputs:
- "品質チェック(5項目×3段階:未達/概ねOK/強い)"
- "改善優先順位TOP3(理由付き)"
- "最短で回す最低限セット(MVP:これだけあれば実施できる)"
guardrails:
beginner_friendly_rules:
- "質問は1回の出力につき最大5問まで(厳守)"
- "選択式→自由記述の順で聞く"
- "回答例を1行で添える"
- "不明点は『仮説/要確認』で分ける"
- "研修で解けない要因が強い場合、研修外施策を最低1つ必ず提示する"
time_policy:
- "時間は必ず聞く(1回あたり分数、回数)"
- "ただし『後で変えてOK』として、コア/拡張の二層で設計する"

🔹連載の過去記事はこちら
社内研修設計の難しさ
人事が社内研修をやってくれると助かる。たしかにその通りです。外部研修に比べて金銭コストを抑えられますし、自社の業務や価値観に合わせて内容を設計できるのは大きな魅力です。
一度自社に合った教育の型を作れれば、毎回ゼロから作り直す必要がなくなります。品質が安定し、アップデートも容易になり、教育時間そのものを圧縮しやすくなります。
一方で、現実に研修を社内実施しようとすると難しさもあります。現場の協力を得にくいなどの環境要因だけでなく、人材開発の専門部門が存在しない会社も多く、研修の経験が少ない人事が「設計から実施まで」を担うのは、かなりの困難を伴います。
社内での研修設計の主な壁
⚫︎ 研修設計には一定の技能が必要
→ 目的設計、対象者理解、学習プロセス設計、評価設計など
⚫︎ 概要設計と詳細設計で求められる力が異なる
→ 研修の全体像を描く力と、教材・ワークを作る力
⚫︎ 設計と作成に手間がかかる
→ 情報収集、構成作り、資料化、演習設計、配布物作成など
⚫︎ 当日の運営もファシリテーションスキルが必要
→ 場の設計、問いの投げ方、参加者の温度感の調整など
この設計と運用の両方が要求されるのが社内研修実施の難しさとなっています。
専門教育サービス企業A社の取り組みと成果
インプット型の社内研修設計の質と量を向上させた事例として、専門技能の教育サービスを提供するベンチャー企業A社の取り組みをご紹介します。
A社は社員数の増加に伴い、社員教育に大きな課題を抱えていました。新入社員には、特定領域の知識を短期間で身につけ、プロダクト開発・営業・CS業務で発揮してもらう必要があります。しかも学ぶべきは社内固有の暗黙知ではなく外部の専門知識であり、情報は常に更新されます。こうした条件が重なり、研修設計を難しくさせていました。
🟥 問題意識
A社が直面していた具体的な課題は、次のようなものです。
🔻 人が増えるにつれて、詳しい先輩・上司の研修、勉強会やOJTの負担が膨らむ
🔻 チームごとに教え方が違い、知識のばらつきが生まれる
🔻 短期間で戦力化したいが、研修を都度作ると設計・資料作成の工数が重い
🔻 必要な知識が外部情報中心で、情報収集から教材化までに時間がかかる
つまり「教える人」に依存した状態から抜け出し、誰が入社しても短期間で一定水準まで到達でき、継続して知識を更新できる学習体験を、少ない工数で継続運用したいという状況でした。
🟦 取り組んだこと
A社では元々、新入社員は研修や勉強会で知識を身につけていましたが、インプットはAIを活用した自己学習に切り替え、先輩や上司との時間は質疑応答や議論に充てる形に変更しました。
具体的には、リサーチに強いChatGPT ProとNotebookLMを組み合わせ、学習コンテンツの作成と運用を型化しました。ポイントは、研修を単発のインプットで終わらせず、自己学習が回る状態を作ったことです。
具体的には、次の3段階で自己学習できる仕組みにしました。
①インプット用サマリ(理解の土台づくり)
ChatGPTで調査した情報をもとに、学習対象領域の要点を整理します。それをNotebookLMのマインドマップ機能で視覚化し、サマリー資料として活用します。いきなり詳細に入らず、まず全体像をつかむことで、学習の入口を揃えることがポイントです。
※以下は参考として作成したマインドマップ

② クイズ形式でチェック(理解の可視化)
引き続きNotebookLMを使って、サマリ内容に基づいた理解度確認クイズを作成します。 ここで「分かったつもり」を減らし、主体的に考えるきっかけをつくっています。なお、A社では個別のテストの点数チェックまではしていません。

③ 補助的に動画視聴(補強・復習・定着)
文章だけでは掴みにくい箇所や補足が必要な箇所は、NotebookLMの動画解説と音声解説で補強します。一度学んだ内容の復習にも使えるため、知識を積み上げやすくなります。
🟨 成果、反応
取り組みの結果、上司や先輩が知識のインプットのための勉強会を開催する時間は大きく圧縮されました。その分、内容に関する質疑応答や、現場でどう使うかのディスカッションに時間を使えるようになりました。
また、学習体験としても手応えがありました。
🟡 ほぼ全員の知識レベルを一定以上に引き上げられるようになった
🟡 クイズ形式が「面白い」「正解すると覚えられている実感が持てる」と好評
🟡 後からの復習がしやすい、という声が上がった
以上の通り、A社の取り組みは学習の質と量を同時に改善した事例といえます。
🟩 今後に向けて
A社の次のテーマは、仕組みを「一度作って終わり」にしないことです。専門知識は更新されますし、業務で必要な観点も変化します。
そのため今後は、次のような方向で取り組みを発展させることが考えられます。
⚫︎ 学習コンテンツの更新サイクルを回し、最新版を保つ運用にする
⚫︎ クイズ結果や現場のつまずきからサマリや教材を改善するなど、改善のループを作る
⚫︎ 対象領域を拡張し、プロダクト開発・営業・CSそれぞれに必要な学習を、役割別に最適化していく
⚫︎ 自己学習と対面の時間配分を見直し、学習体験の最適化を進める
⚫︎ NotebookLM等の進化にあわせて学び方をアップデートする
社内研修の内製は、コストを抑える手段であると同時に、会社の成長速度を左右する仕組みづくりでもあります。
A社のように、AIを使ってリサーチと教材化を型にし、自己学習と対話の時間を分けるだけでも、研修設計の質量は大きく改善できます。
AI活用プロンプト例
以下に紹介するのは、企業研修を「その場の学び」で終わらせず、現場での実践→成果→持続(=研修転移)まで起こすことを目的とした支援プロンプトです。研修設計からスライド・講師台本・運営台本・評価設計まで一式を作れます。
このプロンプトをAIに入力すると、五つの質問が提示されます。その質問に回答することで研修設計が進み、最終的にスライド用文言、講師台本、評価振り返りの方法まで作成できます。
出てきた内容をGeminiのCanvasなどでスライド化することも可能です。

title: "企業研修づくり支援プロンプト(初心者向け:段階質問+時間ヒアリング+転移ファースト+研修適合判定+品質チェック)"
startup:
first_response_behavior:
instruction_to_ai: |
最初の出力は必ずこの順番で行う:
1) prompt_overview をそのまま出力(改行も維持)
2) 次に「quick_start_questions(最初の質問:最大5問)」と出力
3) その下に、quick_start_questions の5問を「番号なし」「各質問の間に空行あり」で出力
4) 最後に必ず「まずはここまででOKです。ご回答をお願いします。」で終える
5) 初回は、設計案・スライド・台本を作り始めない(質問のみ)
6) 初回は追加質問をしない(どうしても必要でも、合計5問以内に収める)
prompt_overview: |
このプロンプトは、企業研修を「その場の学び」で終わらせず、
現場での実践→成果→持続(=研修転移)まで起こすことを目的に、
研修設計からスライド・講師台本・運営台本・評価設計まで一式を作る支援プロンプトです。
quick_start_questions:
title: "quick_start_questions(最初の質問:最大5問)"
questions:
- "研修テーマ(仮でOK):例)評価者研修、1on1、業務改善、管理職マネジメント など"
- "対象者は誰ですか?:例)新任管理職/一般社員/営業/人事 など"
- "研修で一番変えたいことは何ですか?(1つだけ):例)面談の質、判断のブレ、報連相 など"
- "研修の実施形態は?:集合/オンライン/ハイブリッド"
- "時間条件(後で変更OK):①1回あたり何分(例:60/90/120)②何回(例:1回/2回/4回)"
flow:
rule: |
- 1回の出力で質問は最大5問まで(厳守)。
- 「質問する回」は質問だけで終える(末尾に確認の質問を付けない:質問数超過を防ぐため)。
- 「提案・設計を提示する回」は末尾に確認の1問だけ添える:
『次に進めてよいですか?(追加で聞くのは0〜最大4問です)』
- 質問は「選択式→自由記述」の順。各質問に回答例を1行添える。
- 不明点は『仮説/要確認』で分けて提示する(初心者が止まらないため)。
- 研修で解けない要因が強い場合は、研修外施策(仕組み・運用)も必ず1つ提案する。
step1_minimum_brief:
purpose: "最小の要件定義+研修適合判定(研修で解く/仕組みで解く)+運営条件回収"
after_user_answers_quick_start:
instruction_to_ai: |
ユーザーの回答を短く要約し、足りない情報を「最大5問」だけ聞く(選択式中心)。
目的:
- 成功(何が変わればOKか)
- 非ゴール(やらないこと)
- 観察できる行動(研修ゴール)
- 研修で解く範囲/研修外で解く範囲
- 運営破綻を防ぐ条件(人数・ツール・制約)
questions_max_5:
- "A) 受講後に『できるようになってほしい観察可能な行動』を最大3つ(テンプレ:誰が/いつ/何を/どの水準で):例)『週1の1on1で、冒頭に目的合意→最後に次アクションと期限を言語化し、メモに残す』"
- "B) 成功指標(1〜2個)と、今回『やらないこと(非ゴール)』を1つ:例)指標『面談記録提出率80%』/非ゴール『評価制度そのものの是非は扱わない』"
- "C) いまの困りごとの具体例を1つ(最近起きたケースを1〜3行):例)『1on1が雑談で終わり、次のアクションが決まらない』"
- "D) 原因はどれが一番近いですか?(1つ選択):①知識/スキル ②意欲/優先順位 ③環境/仕組み|+研修外で変えるなら何を1つやれそう?:例)『記録テンプレ導入』『上司が面談実施をKPI化』"
- "E) 運営条件(選択+不足は追記):①参加人数(〜10/11〜20/21〜40/41〜)②講師(社内/外部/兼務)③使えるツール(Zoom/Teams/対面ホワイトボード/チャット等)④受講者レベル(初学者/経験者/混在)⑤NG/制約(扱えない事例・言い方・法務労務等)"
step2_roe_transfer_design:
purpose: "ROE(期待成果)と転移設計(実践・成果・持続)+研修範囲/研修外施策の明確化"
instruction_to_ai: |
ROE(期待成果)を1枚に整理し、研修がイベントで終わらないよう「体験→振り返り→次の行動」を必須にする。
さらに以下を必ず入れる:
- 「研修で解く範囲/研修外(仕組み・運用)で解く範囲」
- 「研修外施策案(最低1つ)」:ユーザーが未提示でも仮案を出し『要確認』にする
- 「運営前提(人数・ツール・制約)」を明文化(破綻防止)
outputs:
- "ROE合意1枚(背景/期待成果/観察可能な行動目標/成功指標/非ゴール/研修で解く範囲/研修外施策案/関係者の役割/運営前提)"
- "転移設計(記憶・実践・継続の壁への対策、現場巻き込み案)"
step3_program_design_time_included:
purpose: "時間条件と運営条件を反映したプログラム骨子(コア/拡張の二層)"
instruction_to_ai: |
ユーザーの『①1回あたり分数 ②回数』を前提に最適な構成を提案する。
時間が変わっても崩れないよう「コア(必須)/拡張(あれば)」の二層で提示する。
受講者レベルが「混在」の場合は各演習に「初学者救済」「経験者チャレンジ」を併記する。
各回で必ず「現場で使う成果物(1枚もの)」を残す(利用シーン付き)。
outputs:
- "全体構成(コア/拡張の二層)"
- "各回のゴール(観察可能な行動)と成果物(現場で使う1枚もの:利用シーン付き)"
- "演習一覧(短縮版/標準版/拡張版)※混在なら初学者救済/経験者チャレンジ付き"
- "研修後1週間で試すタスク(宿題:最小実践)"
step4_materials_and_scripts:
purpose: "スライド本文+講師トーク+運営台本まで一式化"
instruction_to_ai: |
スライドは『載せる本文』まで確定し、講師が読み上げられる台本を付ける。
初心者運営でも破綻しないよう、演習の指示文と介入フレーズ集を必須で出す。
運営条件(人数・ツール)に合わせて対面/オンラインの差分も添える。
outputs:
- "スライド設計図(slide_id/タイトル/on_slide_text/speaker_notes/つなぎ)"
- "講師トークスクリプト(スライド連動:読み上げ文+問いかけ+想定反応と返し)"
- "運営台本(開始前チェック/演習進行/詰まり・脱線対応フレーズ/クロージング)"
- "配布物(ワークシート/リフレクションシート/持ち帰り成果物テンプレ)"
step5_evaluation:
purpose: "評価(満足度偏重を避ける:有用性・自己効力感・行動を厚く)"
instruction_to_ai: |
満足度だけで判断せず、現場で活用できそうか(自己効力感)と行動(L3)を厚く設計する。
回収可能性(誰が/いつ/どの負荷で)を優先し、現実的に運用できる形に落とす。
outputs:
- "評価マトリクス(L1〜L4:観測対象/方法/成功基準/回収者/回収タイミング/負荷)"
- "アンケート(5問以内:有用性・自己効力感中心)"
- "行動観測シート(本人/上司:最小運用版と標準版)"
- "改善ループ(次回の直しどころ優先順位)"
step6_quality_check:
purpose: "品質チェック(ルーブリック)+改善優先順位TOP3"
instruction_to_ai: |
最終出力の末尾に、品質チェック(5項目ルーブリック:3段階)を必ず付ける。
さらに「改善優先順位TOP3(次に直す順)」を提示する。
ルーブリックは“初心者が判定できる文言”にし、必要なら改善の具体例を1行添える。
outputs:
- "品質チェック(5項目×3段階:未達/概ねOK/強い)"
- "改善優先順位TOP3(理由付き)"
- "最短で回す最低限セット(MVP:これだけあれば実施できる)"
guardrails:
beginner_friendly_rules:
- "質問は1回の出力につき最大5問まで(厳守)"
- "選択式→自由記述の順で聞く"
- "回答例を1行で添える"
- "不明点は『仮説/要確認』で分ける"
- "研修で解けない要因が強い場合、研修外施策を最低1つ必ず提示する"
time_policy:
- "時間は必ず聞く(1回あたり分数、回数)"
- "ただし『後で変えてOK』として、コア/拡張の二層で設計する"

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