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採用のマッチングを高めながら採用工数を抑制。株式会社シンクロ・フードの実例
採用のマッチングを高めながら採用工数を抑制。株式会社シンクロ・フードの実例

採用のマッチングを高めながら採用工数を抑制。株式会社シンクロ・フードの実例

▼リード
人事図書館館長・吉田洋介さんによる連載第5回。今回のテーマは「採用領域でのAI活用です」。書類選考、適性検査、複数回の面接——採用プロセスは多段階に分かれているものの、各段階の評価が相互に連携されず、バラバラに存在している企業も少なくありません。株式会社シンクロ・フードは、AIで選考データを統合する取り組みを開始し、「これまでより高い精度で選考できている手応えがある」。その実践のプロセスを吉田さんが紹介します。

目次

採用のマッチングは事業直結の課題

多くの企業にとって、採用は事業成長の生命線です。特に、変化の激しい現代において、事業を推進する人材をいかに確保するかは、経営における最重要課題の一つと言えるでしょう。しかし、採用活動には多くの時間とコストがかかるだけでなく、「採用した人材が期待通りの活躍をしなかった」「早期に離職してしまった」といったミスマッチの問題が常に付きまといます。

採用のミスマッチは、単に「人と組織の相性が合わなかった」という問題にとどまりません。採用や教育にかかったコストが無駄になるだけでなく、既存社員のモチベーション低下やチームの生産性悪化にも繋がりかねない、事業に直結する深刻な課題です。

書類選考、適性検査、面接と様々な要素が交わる採用選考の実態

採用選考は、書類選考に始まり、適性検査、複数回の面接と、様々な要素が複雑に絡み合って進んでいきます。候補者のスキルや経験、人柄、価値観などを多角的に見極めるために、これらのプロセスは不可欠です。

しかし、多くの企業で、各選考プロセスが分断され、情報が十分に連携されていないという実態があります。例えば、書類選考と面接で評価に一貫性がなかったり、面接官によって評価基準が異なっていたり、といったケースです。これにより、候補者の一部だけを見て判断してしまい、結果としてミスマッチが生じるリスクが高まります。

面接官の主観や経験則に頼った判断が、採用のミスマッチを引き起こす大きな要因の一つとなっていることは分かっていたとしても、実際に改善する方法がなかったためこれ以上の改善は取り組まないと決めている会社も少なくないかと思います。

シンクロ・フード社の取り組みと成果

飲食業界向けのプラットフォーム事業を展開する株式会社シンクロ・フードでは、採用におけるマッチング度合いを高めるため、AIを活用した先進的な取り組みを始めています。今回は同社経営企画室人事企画グループマネージャーの髙倉麿友子氏に取組内容を伺いました。

🟥 問題意識

従来、採用担当者は候補者の履歴情報(経験業界や経験職種)を一つひとつ手作業で確認しており、書類選考に多くの時間を費やしていました。

加えて面接においては、評価が面接官の主観や面接スキルに左右されやすいという課題がありました。各面接官が評価や所感をメモに残したとしても、人事や他の面接官が面接に同席できるわけではないため、面接の場でどのようなやり取りがなされたのかを客観的に把握することは困難です。結果として選考プロセスがブラックボックス化しやすく、面接評価が適切だったのか振り返りがしづらい状況に。

最終面接で判断していることをより早い段階で見極められるようにするなど、マッチング度合いをさらに高められそうな予感はあるものの、具体的な改善策を考えると工数増加という生産性の問題に突き当たってしまっていました。

🟦 取り組んだこと

そこで同社は、Geminiを活用して選考プロセス全体を「線」で繋ぎ、候補者理解の解像度を高める仕組みを構築しました。

  1. 書類選考のAI分析
    候補者の職務経歴書をAIが分析し、求人ポジションとのマッチ度をパーセンテージで算出。これにより、評価のばらつきを抑え、客観的な基準で候補者を評価できるようになりました。
  2. 面接内容のAI分析と書類選考情報の連携
    面接のやりとりを文字起こしし、その内容をAIが分析。書類選考の情報と統合することで、面接だけでは分からなかった候補者の特性やスキルを可視化します。これにより、次の面接官は、確認すべき事項を明確にした上で面接に臨むことができます。
  3. 選考プロセスを通じた候補者理解の深化
    選考が進むごとに、書類情報、一次面接、二次面接と、AIが分析する情報が増えていきます。これにより、候補者への理解が段階的に深まり、最終的な意思決定の精度が高まります。

🟨 成果、反応

この取り組みにより、同社では以下のような成果が生まれています。

  1. 選考工数の削減と質の向上
    書類選考にかかる時間が大幅に削減されただけでなく、面接で引き出した情報を取りこぼさずに集約することで、過去引継ぎきれなかった経験内容や様々な場面での考え方など候補者理解の解像度が上がり、面接の質も向上しました。
  2. 客観的な評価の実現
    これまで感覚的になりがちだった評価が、データに基づいた客観的なものへと変化しました。これにより、面接官のスキルに依存しない、公平な選考が実現しています。
  3. マッチング精度の向上
    候補者のスキルや特性を客観的に評価できるようになったことで、マッチング精度の向上に繋がっています。まだ取り組みを始めたばかりではあるものの、採用関係者はこれまでよりも高い精度で選考できているという確かな手応えを感じています。

一連の取り組みに対し、現場の面接官からも、「これまで確認すべき点が曖昧だったが、AIのおかげで的を射た質問ができるようになった」「候補者のことをより深く理解できるようになった」といったポジティブな反応が寄せられています。

🟩 今後に向けて

シンクロ・フード社では、この取り組みをさらに発展させ、採用だけでなく、入社後の育成やキャリア開発にもAIを活用していくことを検討しています。採用時に収集した客観的なデータを活用することで、従業員一人ひとりの強みや課題を可視化し、個々に最適化された育成プランを提供できると考えています。

データ分析用 AI活用プロンプト例

シンクロ・フード社の取り組みを参考に、採用選考でAIを活用する際の具体的なプロンプト例を紹介します。

このプロンプトは、複数の面接官による評価コメントを統合し、候補者の強みやリスクを整理した上で、最終面接で確認すべきポイントを示唆するものです。自社の状況に合わせて【入力】部分をカスタマイズすることで、選考の質を高めるツールとして活用できます。

【役割/前提】

あなたは大手企業で年間500件以上の選考レビューを担うシニア採用アセッサーです。

再現性・公平性・説明責任を重視し、保護属性(性別・年齢・国籍・宗教・家族・障害 等)やその代理変数は評価に用いません。推測もしません。

評価の根拠は必ず引用IDやタイムスタンプ、評価者名、出典(例:一次面接/二次面接/書類)を明示してください。

【目的】

1) 複数面接官のコメントを統合し、候補者の「強み/リスク/不確実性」を整理

2) 会社の「求める人材像」(あれば)または既定のハイパフォーマー指標と比較

3) 最終面接で確認すべき優先論点を特定し、質問案・追質問・採点ルーブリック(1〜5の行動アンカー)を提示

4) 面接官間の評価不一致の原因仮説と、解像度を上げる検証手順を示す

5) 決定の前提と限界、追加データ要求を明記(監査可能性)

【入力】(※ここを各社ごとに置き換えてください)

会社名: 〇〇

募集ポジション: 〇〇

職種: 〇〇 

求める人材像(任意・JSON可): {なければ空欄}

候補者要約(任意): {履歴/成果/テスト要約 等}

ここまでの選考の評価コメント(最低3件を推奨。自由文でも可。): 

1次選考 
2次選考 
3次選考 

【既定のハイパフォーマー指標(求める人材像が未指定のときに使用)】

コンピテンシ(重みはロールファミリーで微調整し総和=1に正規化):

- 成果志向(Outcomes):0.20  // 目標設定→優先順位→影響の最大化

- 問題解決/構造化(ProblemSolving):0.20  // 仮説→検証→意思決定速度

- 学習敏捷性(LearningAgility):0.15  // 新領域キャッチアップ/フィードバック内省

- コミュニケーション/利害調整(Communication&Stakeholders):0.15

- オーナーシップ/信頼性(Ownership&Reliability):0.15

- コラボ/文化適合(Collaboration&Culture):0.10

- 職務固有スキル(FunctionalDepth):0.15(Engineeringは0.20、SalesはOutcomesを0.28に上げる など妥当に調整)

【出力フォーマット】

まずMarkdownで人事/現場が読める要約を、その後に同内容のJSONを出力してください。

Markdownセクション構成:

1. Executive Summary(150–200字)

2. Strengths(最大5件:テーマ/根拠/事業インパクト/確信度)

3. Risks & Gaps(最大5件:テーマ/根拠/影響/確信度/緩和策の当たり)

4. Inter-Rater Analysis(合意点/不一致点/原因仮説)

5. Final-Round Focus Plan(優先順に3〜5論点)

   - 各論点につき:

     • 目的(何を確証したいか)

     • 具体質問(行動面:STAR、状況/ケース:シナリオ)×各1

     • 追質問(2つ)

     • 採点ルーブリック(1〜5の行動アンカー:Excellent/Good/Borderline/Poorの定義)

     • Go/No-Goトリガー(例:必須経験の有無、再現性の証跡 等)

6. Dimension-by-Dimension Fit(指標ごとに候補者スコア/期待水準/ギャップ/根拠)

7. Recommendations(proceed / proceed_with_conditions / hold / no_go と条件)

8. Data & Fairness Notes(追加で必要なデータ/バイアス懸念/判断の限界)

【手順/評価ロジック】

- コメントのテーマをクラスタリング(重複除去)→賛否の頻度と根拠の質で確信度を算出(出典の多様性と一貫性が高いほどconfidence↑)。

- 面接官ごとの質問範囲/観察機会の差を勘案し、単純平均ではなく**根拠の質×数量×一貫性**で重み付け。

- 不一致の主要因を推定(例:行動事実の不足/文脈違い/評価者ドメイン差/バイアス示唆)し、最終で解決可能な質問に落とす。

- ルーブリックは「事実→行動→結果→再現性」の順で定義。抽象語は避け、**検証可能な証跡**(数値・関係者・期間・規模)を求める。

【制約/コンプライアンス】

- 保護属性や家庭状況など私的情報を評価に使わない/推測しない。

- 候補者に追加課題を課す提案は、所要時間/目的/選考公平性を明記できる場合のみ。

- 最終出力の末尾に「判断の限界」「追加確認事項」「データ品質の注意」を必ず含める。

採用のマッチングは事業直結の課題

多くの企業にとって、採用は事業成長の生命線です。特に、変化の激しい現代において、事業を推進する人材をいかに確保するかは、経営における最重要課題の一つと言えるでしょう。しかし、採用活動には多くの時間とコストがかかるだけでなく、「採用した人材が期待通りの活躍をしなかった」「早期に離職してしまった」といったミスマッチの問題が常に付きまといます。

採用のミスマッチは、単に「人と組織の相性が合わなかった」という問題にとどまりません。採用や教育にかかったコストが無駄になるだけでなく、既存社員のモチベーション低下やチームの生産性悪化にも繋がりかねない、事業に直結する深刻な課題です。

書類選考、適性検査、面接と様々な要素が交わる採用選考の実態

採用選考は、書類選考に始まり、適性検査、複数回の面接と、様々な要素が複雑に絡み合って進んでいきます。候補者のスキルや経験、人柄、価値観などを多角的に見極めるために、これらのプロセスは不可欠です。

しかし、多くの企業で、各選考プロセスが分断され、情報が十分に連携されていないという実態があります。例えば、書類選考と面接で評価に一貫性がなかったり、面接官によって評価基準が異なっていたり、といったケースです。これにより、候補者の一部だけを見て判断してしまい、結果としてミスマッチが生じるリスクが高まります。

面接官の主観や経験則に頼った判断が、採用のミスマッチを引き起こす大きな要因の一つとなっていることは分かっていたとしても、実際に改善する方法がなかったためこれ以上の改善は取り組まないと決めている会社も少なくないかと思います。

シンクロ・フード社の取り組みと成果

飲食業界向けのプラットフォーム事業を展開する株式会社シンクロ・フードでは、採用におけるマッチング度合いを高めるため、AIを活用した先進的な取り組みを始めています。今回は同社経営企画室人事企画グループマネージャーの髙倉麿友子氏に取組内容を伺いました。

🟥 問題意識

従来、採用担当者は候補者の履歴情報(経験業界や経験職種)を一つひとつ手作業で確認しており、書類選考に多くの時間を費やしていました。

加えて面接においては、評価が面接官の主観や面接スキルに左右されやすいという課題がありました。各面接官が評価や所感をメモに残したとしても、人事や他の面接官が面接に同席できるわけではないため、面接の場でどのようなやり取りがなされたのかを客観的に把握することは困難です。結果として選考プロセスがブラックボックス化しやすく、面接評価が適切だったのか振り返りがしづらい状況に。

最終面接で判断していることをより早い段階で見極められるようにするなど、マッチング度合いをさらに高められそうな予感はあるものの、具体的な改善策を考えると工数増加という生産性の問題に突き当たってしまっていました。

🟦 取り組んだこと

そこで同社は、Geminiを活用して選考プロセス全体を「線」で繋ぎ、候補者理解の解像度を高める仕組みを構築しました。

  1. 書類選考のAI分析
    候補者の職務経歴書をAIが分析し、求人ポジションとのマッチ度をパーセンテージで算出。これにより、評価のばらつきを抑え、客観的な基準で候補者を評価できるようになりました。
  2. 面接内容のAI分析と書類選考情報の連携
    面接のやりとりを文字起こしし、その内容をAIが分析。書類選考の情報と統合することで、面接だけでは分からなかった候補者の特性やスキルを可視化します。これにより、次の面接官は、確認すべき事項を明確にした上で面接に臨むことができます。
  3. 選考プロセスを通じた候補者理解の深化
    選考が進むごとに、書類情報、一次面接、二次面接と、AIが分析する情報が増えていきます。これにより、候補者への理解が段階的に深まり、最終的な意思決定の精度が高まります。

🟨 成果、反応

この取り組みにより、同社では以下のような成果が生まれています。

  1. 選考工数の削減と質の向上
    書類選考にかかる時間が大幅に削減されただけでなく、面接で引き出した情報を取りこぼさずに集約することで、過去引継ぎきれなかった経験内容や様々な場面での考え方など候補者理解の解像度が上がり、面接の質も向上しました。
  2. 客観的な評価の実現
    これまで感覚的になりがちだった評価が、データに基づいた客観的なものへと変化しました。これにより、面接官のスキルに依存しない、公平な選考が実現しています。
  3. マッチング精度の向上
    候補者のスキルや特性を客観的に評価できるようになったことで、マッチング精度の向上に繋がっています。まだ取り組みを始めたばかりではあるものの、採用関係者はこれまでよりも高い精度で選考できているという確かな手応えを感じています。

一連の取り組みに対し、現場の面接官からも、「これまで確認すべき点が曖昧だったが、AIのおかげで的を射た質問ができるようになった」「候補者のことをより深く理解できるようになった」といったポジティブな反応が寄せられています。

🟩 今後に向けて

シンクロ・フード社では、この取り組みをさらに発展させ、採用だけでなく、入社後の育成やキャリア開発にもAIを活用していくことを検討しています。採用時に収集した客観的なデータを活用することで、従業員一人ひとりの強みや課題を可視化し、個々に最適化された育成プランを提供できると考えています。

データ分析用 AI活用プロンプト例

シンクロ・フード社の取り組みを参考に、採用選考でAIを活用する際の具体的なプロンプト例を紹介します。

このプロンプトは、複数の面接官による評価コメントを統合し、候補者の強みやリスクを整理した上で、最終面接で確認すべきポイントを示唆するものです。自社の状況に合わせて【入力】部分をカスタマイズすることで、選考の質を高めるツールとして活用できます。

【役割/前提】

あなたは大手企業で年間500件以上の選考レビューを担うシニア採用アセッサーです。

再現性・公平性・説明責任を重視し、保護属性(性別・年齢・国籍・宗教・家族・障害 等)やその代理変数は評価に用いません。推測もしません。

評価の根拠は必ず引用IDやタイムスタンプ、評価者名、出典(例:一次面接/二次面接/書類)を明示してください。

【目的】

1) 複数面接官のコメントを統合し、候補者の「強み/リスク/不確実性」を整理

2) 会社の「求める人材像」(あれば)または既定のハイパフォーマー指標と比較

3) 最終面接で確認すべき優先論点を特定し、質問案・追質問・採点ルーブリック(1〜5の行動アンカー)を提示

4) 面接官間の評価不一致の原因仮説と、解像度を上げる検証手順を示す

5) 決定の前提と限界、追加データ要求を明記(監査可能性)

【入力】(※ここを各社ごとに置き換えてください)

会社名: 〇〇

募集ポジション: 〇〇

職種: 〇〇 

求める人材像(任意・JSON可): {なければ空欄}

候補者要約(任意): {履歴/成果/テスト要約 等}

ここまでの選考の評価コメント(最低3件を推奨。自由文でも可。): 

1次選考 
2次選考 
3次選考 

【既定のハイパフォーマー指標(求める人材像が未指定のときに使用)】

コンピテンシ(重みはロールファミリーで微調整し総和=1に正規化):

- 成果志向(Outcomes):0.20  // 目標設定→優先順位→影響の最大化

- 問題解決/構造化(ProblemSolving):0.20  // 仮説→検証→意思決定速度

- 学習敏捷性(LearningAgility):0.15  // 新領域キャッチアップ/フィードバック内省

- コミュニケーション/利害調整(Communication&Stakeholders):0.15

- オーナーシップ/信頼性(Ownership&Reliability):0.15

- コラボ/文化適合(Collaboration&Culture):0.10

- 職務固有スキル(FunctionalDepth):0.15(Engineeringは0.20、SalesはOutcomesを0.28に上げる など妥当に調整)

【出力フォーマット】

まずMarkdownで人事/現場が読める要約を、その後に同内容のJSONを出力してください。

Markdownセクション構成:

1. Executive Summary(150–200字)

2. Strengths(最大5件:テーマ/根拠/事業インパクト/確信度)

3. Risks & Gaps(最大5件:テーマ/根拠/影響/確信度/緩和策の当たり)

4. Inter-Rater Analysis(合意点/不一致点/原因仮説)

5. Final-Round Focus Plan(優先順に3〜5論点)

   - 各論点につき:

     • 目的(何を確証したいか)

     • 具体質問(行動面:STAR、状況/ケース:シナリオ)×各1

     • 追質問(2つ)

     • 採点ルーブリック(1〜5の行動アンカー:Excellent/Good/Borderline/Poorの定義)

     • Go/No-Goトリガー(例:必須経験の有無、再現性の証跡 等)

6. Dimension-by-Dimension Fit(指標ごとに候補者スコア/期待水準/ギャップ/根拠)

7. Recommendations(proceed / proceed_with_conditions / hold / no_go と条件)

8. Data & Fairness Notes(追加で必要なデータ/バイアス懸念/判断の限界)

【手順/評価ロジック】

- コメントのテーマをクラスタリング(重複除去)→賛否の頻度と根拠の質で確信度を算出(出典の多様性と一貫性が高いほどconfidence↑)。

- 面接官ごとの質問範囲/観察機会の差を勘案し、単純平均ではなく**根拠の質×数量×一貫性**で重み付け。

- 不一致の主要因を推定(例:行動事実の不足/文脈違い/評価者ドメイン差/バイアス示唆)し、最終で解決可能な質問に落とす。

- ルーブリックは「事実→行動→結果→再現性」の順で定義。抽象語は避け、**検証可能な証跡**(数値・関係者・期間・規模)を求める。

【制約/コンプライアンス】

- 保護属性や家庭状況など私的情報を評価に使わない/推測しない。

- 候補者に追加課題を課す提案は、所要時間/目的/選考公平性を明記できる場合のみ。

- 最終出力の末尾に「判断の限界」「追加確認事項」「データ品質の注意」を必ず含める。

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執筆者
吉田 洋介

人事図書館 館長2007年立命館大学大学院政策科学研究科卒業。新卒でリクルートマネジメントソリューションズ入社。組織人事支援として国内外500社以上の採用、人材開発、組織開発、人事制度等に関わり、支社長・事業責任者等を歴任。2021年に独立し株式会社Trustyyleを設立。2024年4月に東京・人形町に1,000冊以上の人事関連書籍を備えた「人事図書館」をオープンし、現職。

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