【保存版】アンガーマネジメント実践法。怒りと上手に付き合う実践方法6選

目次

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントとは、人間の感情の一つである「怒り」をマネジメントする心理トレーニングです。

イラっとして、思わず不機嫌な対応をしてしまう。ムカッときて、つい言わなくていいことを言ってしまう。その結果、相手との関係が気まずくなったり、後悔にさいなまれて自分の心や体が疲れてしまったりする。

怒りは、感情の中でもとくにマイナスな結果を引き起こす原因となります。その怒りに正しく対処することで、健全な人間関係をつくり上げる知識・技術を習得するのが、アンガーマネジメントです。

アンガーマネジメントは、1970年代にアメリカで生まれたとされています。当初はDV(ドメスティックバイオレンス)加害者・被害者へのメンタルケアや犯罪者に対する矯正プログラムとして利用され、そこからビジネスや教育現場、スポーツ、医療・福祉など他の分野に広まっていきました。

高まっているアンガーマネジメントの重要性

このアンガーマネジメントの重要性は、近年ますます高まっています。

2019年に労働施策総合推進法が改正され、20年から大企業におけるパワーハラスメント防止対策が事業主に義務づけられました。22年には中小企業にも義務づけられています。この動きを受け、パワハラ防止の観点からアンガーマネジメントを研修に採り入れる企業が増えています。

また、近年では多様な背景を持つ人材を受け入れることで組織の活性化やイノベーション創出を図る「ダイバーシティ&インクルージョン」を重視する企業が増えています。

その観点からも、自分と異なる考え方や価値観を受け入れ、認め合うために怒りの感情を適切にコントロールするアンガーマネジメントが注目されるようになっています。

アンガーマネジメントは怒りを「消す」技術ではない

アンガーマネジメントと聞いて「6秒数えれば怒りが消えるという、アレだよね?」と言う人がよくいます。

先にことわっておきますが、アンガーマネジメントとは怒りを「消す」技術ではありません。

動物にはもともと怒りの感情が備わっています。目の前に敵がいて命が脅かされたとき、怒りの感情が生まれ、脳内でアドレナリンが放出されることで身体が臨戦態勢になり、「闘う」か「逃げる」を選択するといわれます。つまり、怒りとは動物が自分の身を守るために必要な感情なのです。

また、時に怒りは物事を成し遂げたり、自分を変革したりするためのエネルギーになります。怒りの感情をバネに逆境を乗り切り、成功をおさめるというケースは、ビジネスやスポーツなどの分野でたくさん見られます。

つまり、自分の中にある怒りの感情を上手に受け止め、プラスの方向に生かすことが重要なのです。それが、アンガーマネジメントを身につける意義です。

アンガーマネジメントを身につけるメリット

アンガーマネジメントを身につけ、怒りをコントロールするメリットは数多くあります。

📌 対人ストレスの軽減

職場などのコミュニティにおいては、自分と考え方や価値観の相容れない他人とも一緒になることもあり、それがストレスの原因にもなります。でも、アンガーマネジメントを身につければ、そういった対人関係に起因するストレスを減らすことができます。

📌 対人トラブルの回避

上司の一言を引き金に部下が離職してしまうなど、怒りに任せて不用意な言動をしてしまうことによる対人トラブルを避け、円滑な対人関係を構築することができます。

📌 冷静な意思決定

その場の怒りに流されてしまわず、一度立ち止まって冷静に意思決定をすることができます。「あのとき、もっと冷静になってこうすればよかった……」という後悔を減らすことができます。

📌 時間の有効活用

余計な怒りの感情に思い煩わされず、やるべきことに集中できるようになるので、時間の有効活用につながります。また、怒りに起因するトラブルなどに時間を使わなくて済みます。

「アンガーマネジメントは意味がない」の誤解

「アンガーマネジメントって、本当に意味があるの?」と疑っている人は少なくありません。よく話を聞いてみると、その疑問は大きく二つの誤解から生まれています。

❓「怒りは完全に消すことができる」との誤解

繰り返しますが、怒りを「ゼロ」にすることはそもそもできません。「喜怒哀楽」とも言うように、怒りは人間にとって自然な感情であり、完全に排除することはできません。アンガーマネジメントは「怒る必要のあること」と「怒る必要のないこと」を冷静に見極め、怒りの感情と上手に付き合う方法を身につけるものです。

❓怒りを「抑え込む」との誤解

怒りを無理に抑え込もうとすると、かえってストレスが蓄積したり、感情の爆発につながったりする可能性があります。アンガーマネジメントは、怒りを抑え込むのではなく、上手にコントロールできる状態を目指すものです。

あなたはどのタイプ? アンガーマネジメントの怒りタイプ診断

アンガーマネジメントの第一歩は、自分自身の正確にどんな怒りの「傾向」があるかを知ることです。怒りのタイプには、大きく次の六つがあると言われています。

①「公明正大」タイプ

正義感が強く、物事の規律やルールを重んじるタイプです。自分の信念に向かってまっすぐに突き進むタイプ。勤勉で向上心が高いので自分に厳しいところもあります。周囲の人からは「気難しい人」と思われがちです。

💢 イライラの原因
正義感が強い人は自分だけではなく他人にも厳しいので、特に社会のルールやマナーに関しては自分の考えを押し通すところがあります。自分が間違っていると思うことを他の人がしているとストレスを感じ、必要以上にすぐそれに介入しようとすることがあります。

🧘 ストレス軽減のコツ
裁判官などでない限り、私たちは他の人を裁くことも罰することもできません。「できないことはできない」と考え、線を引く努力をすることです。

②「博学多才」タイプ

完璧主義であり、論理的で合理的な判断ができるタイプ。半面、何事にも白黒つけたがる傾向があります。好き嫌いや敵・味方など、極端に物事を考えるタイプです。

💢 イライラの原因

優柔不断が許せず、判断力に欠ける人や曖昧な態度をとる人を受け入れるのはあまり得意ではありません。また、自分と価値観が合わない人にストレスを感じやすい傾向があります。

🧘 ストレス軽減のコツ

なるべく物事を2つに分けず、別の視点からも見てみることです。「こういう見方もできるのでは」と考える努力をしてみましょう。

③「威風堂々」タイプ

プライドが高く気品ある雰囲気の持ち主です。自分を信じて前向きに進む力がある人です。リーダー的存在と言えるでしょう。反面、自信過剰で自己中心になりがちなところがあります。他人をコントロールすることにあまり罪悪感がないので、ときに上から目線な言動で周囲の人たちを威圧します。

💢 イライラの原因

プライドが高いので、邪険に扱われたり、軽く扱われたりすると腹を立てます。自分で自分を評価できる一方で、他人からの評価を必要以上に気にしすぎてストレスを感じるところがあります。

🧘 ストレス軽減のコツ

自分が相手にしてほしいことが「義務」「欲求」「権利」のいずれなのかを考えるようにします。この3つのうちどれに当てはまるのかを整理することで、イライラを避けることができます。

④「外柔内剛」タイプ

柔らかい雰囲気があり、穏やかに見られることが多いのですが、内には強いものを秘めたタイプです。外側と内側にギャップがあるため、人から誤解をされることもよくあります。自分で決めたルールがあり、相手を同調させ、ときには自分の型にはめ込もうとする頑固さも持っています。

💢 イライラの原因

表面上は穏やかに見られることが多いため、人からいろいろなことを無遠慮に頼まれてしまい、それがストレスになります。また、自分で決めたルールを尊重するので、気に入らないことを渋々やろうとすると強いフラストレーションを感じます。根拠のない思い込みにとらわれ、思っていたことと違う状況にイライラしやすくなります。

🧘 ストレス軽減のコツ

「みんなもそう」「常識」「相手が間違っている」といった言葉が頭に思い浮かんだら、「自分ルール」に陥っている可能性があります。それは独りよがりな考えではないか、チェックするようにしましょう。

⑤「用心堅固」タイプ

周囲の人との衝突を避ける賢さと用心深さがある人です。気が利いて愛想よく振る舞うのですが、誰とでも等しく仲がいいというのは、裏返せば、誰とも特に親しくないとも言えます。頭がよすぎて人間関係について考えすぎてしまう傾向があり、八方美人的なところもあります。

💢 イライラの原因

自分から簡単には心を開かない代わりに「あの人は○○だ」「この人は××だ」といったレッテル貼りをする傾向があります。それによって人間関係がスムーズにいかず、ストレスを感じることが多くなります。また「私は誰にも評価されていない……」などと必要以上に悲観的になるところもあります。

🧘 ストレス軽減のコツ

レッテル貼りをするのは、人をよく見られていない証拠です。他人との適切な人間関係をつくるためには、その人のことをよく見る努力をしましょう。また、自分自身も胸襟を開いて、自分がどういう人間であるかを相手に理解してもらう必要があります。

⑥「天真爛漫」タイプ

思ったことを思った通りに発言して行動するタイプです。自分の主張を素直に表現することができるので、統率力に長けています。反面、自分ができる人であるため、相手の感情を考慮するのは苦手で、自己主張が強く、時として高圧的になりすぎることも。

💢 イライラの原因

自己主張が強いので、自分の主張が通らない場面に直面すると大きなストレスを感じます。自分の意見に従わない人に対して強気な態度で説得したり、大声で恫喝して無理やり従わせたり、後先を考えずに行動したりしてトラブルを起こしてしまうこともあります。

🧘 ストレス軽減のコツ

まず、人は力ずくでは変わらないことを知ることです。相手が変わらないのは、その人が悪いせいでも、あなたが悪いせいでもありません。人の価値観や好みはさまざまで、自分と違う人がいることが自然であることを知りましょう。

アンガーマネジメントの実践テクニック6選

ここからは、アンガーマネジメントを実践するための具体的な手法についてご紹介します。

怒りの感情は、一瞬のうちに沸き起こる反射的な現象のように思われますが、実際はそうではありません。下図のように、怒りの感情が生まれるまでには、人は大きく四つの段階を踏んでいます。

この段階の途中に怒りの衝動をコントロールできるチャンスがある、ということをまずは知っておきましょう。

実践にあたっての心がけ

アンガーマネジメントの実践にあたって、心がけてほしいことがあります。

😤「怒り」そのものを否定しない

繰り返しますが、怒りは完全に消すことはできません。また、「怒り=悪」ではなく、時として必要な怒りもあります。怒りそのものを否定する思考から離れましょう。

☝️「~べき思考」を緩める

「上司の言うことは聞くべきだ」「電車では電話すべきではない」など、「~べき」という言葉を使うときは、自分の考えや価値観を相手に押しつけているケースが多いです。その「~べき」は自分の独りよがりかもしれない、という視点を持ちましょう。

🧘 自分のコントロールできるものだけに力を注ぐ

怒りの感情は、相手との考え方や価値観の「違い」を受け入れられないときに生じます。でも、相手のことや、いま置かれている環境を変えることはできません。自分のコントロールできることに意識を向ける姿勢が大事です。

🤔 怒りは、「自ら選んでいる」という感覚を持つ

例えば「すれ違いざまに誰かと肩がぶつかった」という出来事に対して、機嫌のいいときは何とも思わないのに、イライラしているときにはカチンとくることがあります。同じ出来事でも置かれている状況が違えば、人はまったく異なる感情を持つのです。怒りをコントロールするうえでも、出来事そのものが自分を怒らせているのでなく、自分自身が「怒る」という行動を選んでいる、という感覚を持つことが大事です。

アンガーマネジメントのテクニック

それでは、アンガーマネジメントの具体的なテクニックをいくつかご紹介します。

①6秒ルール

アンガーマネジメントで一般的によく知られるのが「6秒ルール」です。これは、ムカッときた瞬間に、いったん6秒待つことで、反射的に怒ってしまうのを避けるテクニックです。

この「6秒」という数字には諸説あり、学術的な根拠はないのですが、一般的に怒りの感情のピークは6秒程度といわれています。その6秒間をやり過ごすことができれば、反射的な怒りを避けることができます。

②コーピングマントラ

「コーピングマントラ」は、カチンときて怒りが爆発しそうになったり、イライラしてマイナスの言動をしてしまいそうなときに、その場で自分を落ち着かせるフレーズを心の中で唱える手法です(ちなみにコーピング(coping)とは、ストレスに対処するための行動を意味する言葉です)。

例えば「大丈夫、大丈夫」「どうでもいい、どうでもいい」などです。言葉でなくても、手をグーパーさせる、腕を回す、といった動作でもかまいません。

③ストップシンキング(思考停止)

文字どおり、すべての思考を止めるテクニックです。ムカッときた瞬間に、自分自身に向かって心の中で「ストップ!」と叫びます。そして、相手が言ったことに対して「なぜそのようなことを言ったのか」「言われたことに対してどう言い返そうか」といった一切の思考を止めます。そのことで、怒りの感情に向かう流れを断ち切るのです。

④ディレイテクニック

ストップシンキングと同様のアプローチに「ディレイ(delay:遅れ)テクニック」があります。ムカッとくることを言われたときに深呼吸をするのがディレイテクニックの代表例です。

また、「100から3ずつ引いていく」などちょっと手のかかる計算をすることで頭を埋めるのもディレイテクニックの一つです。頭を怒り以外のことに向けさせ、怒りの反応を遅らせるのがポイントです。

⑤グラウンディング

ペンやパソコン、携帯電話など、近くにあるものを手に取り、集中してじっと観察します。意識を「今」「この場所」にくぎ付けにすることで、自分をイライラさせた「過去」や怒りを晴らそうとする「未来」に意識を向けないようにする手法です。

⑥タイムアウト(その場を離れる)

①~⑤の手法を試してみても怒りが抑えられない、という人もいるでしょう。そんな人にお勧めしたいのが「タイムアウト」です。怒りを相手にぶつけないよう、強制的にその場からしばらく離れるのです。

このタイムアウトにはルールがあります。まず相手にタイムアウトをとることを伝えます。そして、一定の時間を置いたら戻ってくることを約束し、その後に議論の続きをすると約束します。決して離れっぱなしにしないでください。また、怒りに任せて捨てゼリフをはいて出ていくのも自分勝手な怒りの発散でしかなく、タイムアウトとはいえません。

アンガーマネジメントを学ぶには?

ここまで読んで「アンガーマネジメントをくわしく学んでみたい」と興味を持った方もいると思います。アンガーマネジメントに関する講座や資格にはどのようなものがあるのでしょうか。

📚アンガーマネジメントの研修・講座

アンガーマネジメントの普及活動を行っている「一般社団法人日本アンガーマネジメント協会」では、次のような講座を開講しています。オンラインでも学ぶことができます。

●アンガーマネジメント入門講座
 👉1時間のオンライン講座。アンガーマネジメントの入門的なテクニックが学べる。

●アンガーマネジメントファシリテーター養成講座
 👉同協会認定の「アンガーマネジメントファシリテーター」になるための講座。

●アンガーマネジメントキッズインストラクター養成講座
 👉アンガーマネジメントの基礎知識に加え、子どもへのアンガーマネジメントの効果的な教え方、進め方を 学ぶ講座。

📖 アンガーマネジメントに関する資格

日本アンガーマネジメント協会をはじめ、各種団体がアンガーマネジメントに関する民間資格を運営しています。それぞれの団体が主催する通信講座を受講後、認定試験に合格することで取得できます。

●アンガーマネジメント ベーシック
 👉日本アンガーマネジメント協会が監修する資格

●アンガーカウンセラー
 👉日本メディカル心理セラピー協会(JAAMP)が主催する資格

●アンガーコントロール士
 👉日本インストラクター技術協会(JIA)が認定する資格

●アンガーコントロールスペシャリスト
 👉日本能力開発推進協会(JADP)が認定する資格

アンガーマネジメントに関するおすすめの書籍

📕アンガーマネジメント入門』安藤俊介(著)朝日文庫
 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会ファウンダーの著者による、アンガーマネジメントの入門書。

📕『自分の「怒り」タイプを知ってコントロールする はじめてのアンガーマネジメント実践ブック』安藤俊介(著)ディスカヴァー・トゥエンティワン
 怒りの癖やタイプを知るための一冊。購読者特典として「アンガーマネジメント診断」を受けることができる。

📕『[図解]アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング』安藤俊介(著)ディスカヴァー・トゥエンティワン
 アンガーマネジメントのポイントを、図解やマンガビジュアルに整理した一冊。

📕『アンガーマネジメント』戸田久美(著)日経文庫
 日本アンガーマネジメント協会代表理事の著者による、アンガーマネジメントの基礎から実践までをまとめた一冊。

📕『パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門』(小林浩志)
 企業の管理職を対象に、パワハラを防止するための部下とのコミュニケーションのポイントを解説。

職場や家庭で生かすアンガーマネジメント

アンガーマネジメントを身につけると、実際に職場や家庭などでどのように生かすことができるでしょうか。いくつかの事例をもとに、具体的な活用方法をご紹介します。

子育てにおけるアンガーマネジメント

例えば、子どもがゲームばかりしてなかなか勉強しないとしましょう。そのときにタイムアウトやディレイテクニック、「6秒ルール」などで一度怒りのピークをやり過ごし、気持ちが落ち着いたあとで怒りの原因は何だったのかを冷静に振り返ってみます。そうすれば、「宿題は遊ぶ前に済ませるべき」という「~すべき」という価値観に自分が囚われていたことに気づき、「では、どうすればいいか?」ということに意識を向けることができます。

医療・介護分野におけるアンガーマネジメント

介護施設などの現場では、認知機能の低下した入居者によるせん妄(目の前で暴れたり暴言を吐いたりすること)やセクシャル・ハラスメントなど、ストレスを抱えやすい職場です。瞬間的に怒りを感じやすい場面も多いのですが、タイムアウトによってその場から離れるなどのテクニックによって、衝動的な怒りを回避することができます。

✅ 部下とのコミュニケーションにおけるアンガーマネジメント

近年では「Z世代」と呼ばれる20代の部下社員との世代間ギャップから、コミュニケーションに悩む管理職が増えています。自分と価値観の異なる部下に対し、つい「~すべきだ」という視点で接してしまいがちです。

でも、アンガーマネジメントを身につけることで、上司の側が感情的にならずに適切にフィードバックしたり、1on1面談でも冷静に部下の話に耳を傾けたりすることができます。

アンガーマネジメント導入のポイント

自社にアンガーマネジメントを導入する流れは、まず管理職研修から始め、その後に全社展開するのが一般的です。

例えば、2024年に「アンガーマネジメント経営賞 大賞」を受賞した大樹生命では、2022年から経営層をはじめとする管理職を対象にアンガーマネジメント研修を導入。その研修を受講した社員が「アンガーマネジメントファシリテーター」の資格を取得し、管理職以外へのアンガーマネジメント研修を自社で開催しています。

また、研修を一度受講して終わりではなく、eラーニングやチェックシートによる振り返りなど定期的なフォローアップの機会を設けたり、社員がアンガーマネジメントの学びを継続できるような仕組みも求められます。

その一つに「アンガーログ」があります。アンガーログとは、イラっとしたこと、カチンときたことを記録することです。文字にすることで、怒りの内容を具体的に「見える化」します。怒りの感情は目に見えず、時間が経てば細かいことは忘れてしまいます。そのとらえにくい怒りの感情を客観的に把握するために、アンガーログが役に立ちます。また、職場内で共有することで、怒りの「クセ」をお互いに把握し、コミュニケーションの改善に役立てることができます。

さらに、定期的にアンケートを取ったり、再診断ツールを活用したりすることで、アンガーマネジメントの習熟度の確認や改善点の発見に生かすことができます。

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