上司の方へ部下との関わり
部下が離れていくときの理由と対応
先に答え
部下が離れていくと感じたときは、嫌われたかどうかを考える前に、上司に相談しても仕事が進まない、と部下が感じる出来事がなかったかを振り返ってください。KAKEAIの1万人調査では、上司と面談をしている一番の理由として「自分の仕事を進めるため」を選んだ人が34.5%で、最も多い回答でした。上司との関係のためよりも、自分の仕事を進めるために面談をしている人のほうが多いということです。部下が求めていたものと違う答えを返した相談や、返事をしないままの相談がないかを思い出しましょう。そのうえで、具体的な仕事を1つ挙げて、上司のほうから声をかけることをおすすめします。
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KAKEAIの1万人調査では、上司と面談をしている一番の理由として、「自分の仕事を進めるため」が最も多く選ばれました。また、上司に期待することが特にないと答えた人は、「上司の話が役に立たない」という困りごとを挙げる割合が、ほかの人より高くなっています。部下が離れていくと感じたときは、関係の修復を急ぐ前に、相談を受けたときの自分の対応を振り返ることをおすすめします。
- 34.5%
- 1万人調査
- 上司と面談をしている人のうち、その一番の理由として「自分の仕事を進めるため」を選んだ人の割合
- 選択肢の中で最も多い回答でした。「上司との関係性を維持・向上させるため」を選んだ人は8.5%です。上司との関係のためよりも、自分の仕事を進めるために面談をしている人のほうが多いと言えます。
- 22.4%
- 1万人調査
- 面談で上司に最も期待することに「期待していることは特にない」を選んだ人のうち、困りごとに「上司の話が役に立たない」を挙げた人の割合
- 上司に最も期待することとして、ほかの選択肢を選んだ人では3.0%〜6.7%でした。上司に期待することが特にない人は、上司の話が役に立たないと感じている割合が、ほかの人より高くなっています。
- 35.2%
- 1万人調査
- 上司との関係と実務の両方に困りごとがある人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 関係の困りごとは上司を信頼できず本音が言えないことなど、実務の困りごとは時間の確保や記録の管理です。関係の困りごとだけがある人では15.6%、回答者全体では31.9%でした。関係と実務の両方に困りごとがある人は、関係の困りごとだけがある人より、成果を感じている割合が高くなっています。回答者全体と比べても高い割合です。
1万人調査も、本文で紹介するKakeai AI 1on1の利用データも、上司との面談や1on1について調べたものです。部下の気持ちが上司から離れることや、離職そのものを調べた数字ではありません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
部下が離れていく理由は、 関係より先に仕事の面から考える
部下が離れていくと感じたら、嫌われたのではないかと悩む前に、上司に相談しても仕事が進まない、と部下が感じる出来事がなかったかを振り返ってください。相談が減った、報告が短くなったといった変化に気づいた段階であれば、上司の側で変えられることがまだ残っているはずです。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査で、上司と面談をしている一番の理由を尋ねたところ、最も多かったのは「自分の仕事を進めるため」の34.5%でした。「上司との関係性を維持・向上させるため」は8.5%です。上司との関係のためよりも、自分の仕事を進めるために面談をしている人のほうが多いと言えます。
同じ調査では、面談で上司に最も期待することも尋ねています。「期待していることは特にない」を選んだ人のうち、面談の困りごとに「上司の話が役に立たない」を挙げた人は22.4%でした。ほかの選択肢を選んだ人では、3.0%〜6.7%にとどまります。上司に期待することが特にない人は、上司の話が役に立たないと感じている割合が、ほかの人より高くなっています。
相談が減ったと感じたときは、部下の気持ちを尋ねる前に、まず仕事の面から理由を探してみてください。
部下が離れていく理由として考えられる、 上司の5つの対応
考えられる理由を、上司自身の対応から5つ挙げます。どれが当てはまりそうかは、部下に尋ねなくても、自分の行動を振り返ればある程度わかります。次の面談の前に10分ほど、直近3か月の相談と面談を思い出しながら、表の問いに答えてみてください。
| 考えられる理由(上司の対応) | 振り返るための問い | 当てはまるときの最初の一言 |
|---|---|---|
| 相談への | 直近の | 「先週の |
| 「確認します」と | 「確認します」と | 「B社の |
| 相談した | 直近の | 「A社の |
| 面談を | この3か月で、 | 「先月と |
| 部下の | 部下が | 「正直に |
当てはまる理由は、1つとは限りません。最も心当たりのあるものから、具体的な仕事を挙げて話しかけるとよいでしょう。「私に何か不満がありますか」と漠然と尋ねることは、おすすめしません。評価に関わる立場の上司にそう聞かれると、部下は「ありません」以外の答えを返しにくいからです。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとを複数回答で尋ねています。表の1つ目の理由に近い「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人は、回答者全体の12.9%でした。2つ目の理由に近い「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」は6.2%、4つ目の理由に近い「上司が実施に前向きではない」は3.9%です。
表のような出来事は、一つひとつは小さく、部下からは言い出しにくいものです。そのため、上司のほうから切り出すことをおすすめします。
部下が離れていくと感じる4つの変化と、 変化ごとの最初の一言
部下が離れていくと上司が感じる変化を、4つ取り上げます。どの変化でも、具体的な仕事を1つ挙げて声をかけるところから始めましょう。
部下からの相談が減ったとき
部下からの相談が減っても、安心して任せられるようになったからだとは限りません。
KAKEAIの1万人調査では、面談が成果につながっていると感じている人は、回答者全体の31.9%でした。上司との関係についての困りごと(上司を信頼できず本音が言えない、など)だけを抱えている人では、15.6%です。一方、関係の困りごとに加えて、実務の困りごと(時間の確保や記録の管理)も抱えている人では35.2%です。関係の困りごとだけを抱えている人より高く、回答者全体も上回っています。
日程調整の依頼や「少し時間をください」という声かけは、部下が上司との時間を仕事に使おうとしている表れとも考えられます。こうした声かけが減ってきたことも、早めに気づきたい変化の1つです。相談を待たずに、上司の判断が必要になりそうな仕事を1つ選び、こちらから声をかけます。
- A社の見積もりですが、値引きの幅で迷っていませんか。今日中に結論を出せるように、資料を一緒に見てもいいですか。
- これまでの相談で、私の返事が遅かったり、答えが的外れだったりしたことがあれば、教えてください。
- 急ぎのときは、チャットに「判断をお願いします」と一言もらえれば、その日のうちに返事をします。
部下の報告が短くなったとき
「順調です」「問題ありません」だけの報告が続くときは、報告は届いていても、相談のほうがなくなっていないかに目を向けましょう。
1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データでは、1on1の前に選ばれたすべてのテーマのうち、43.7%が「業務の進捗や進め方」でした。このテーマのうち、部下が上司に期待することとして「一緒に考えてほしい」を選んでいたものは17.0%で、「その他」を除くと最も多い割合です。「報告したい」は14.5%、「具体的なアドバイスがほしい」は13.2%、「意見を聞きたい」は12.9%でした。仕事の進め方の話では、部下が上司に期待することとして、「報告したい」より「一緒に考えてほしい」が多く選ばれています。
報告のたびに修正や追加の資料を依頼していた場合は、表の3つ目の理由が当てはまるかもしれません。報告を受けたときは、たとえば次のように尋ねます。
- 月次の報告、ありがとうございます。この中で、私が判断したほうが早く進むものはありますか。
- 順調と聞いて安心しました。少しでも気がかりな点があれば、一緒に考えたいです。
- 前回は、資料の修正を3つもお願いしてしまいました。今回は、困っていることがあれば教えてください。
部下がほかの人に相談しているとき
部下が先輩やほかの上司に相談していると知っても、やめるように言う必要はありません。相談したいことがなくなったのではなく、相談する相手が変わっただけだからです。部下がその相手から得られて、上司からは得られなかったものがわかれば、理由を考える手がかりになります。
- A社の件、△△さんに相談していると聞きました。それで進んでいるなら、何よりです。
- 差し支えなければ、△△さんに相談してよかった点を教えてもらえますか。私の対応を見直す参考にしたいんです。
- 私に相談すると返事が遅い、話が大きくなる、ほしい答えが返ってこない、といったことはありませんか。遠慮なく言ってください。
- 値引きの幅の判断と部長への説明は、私の役割です。この2つは、早めに声をかけてもらえれば、その分早く返事ができます。
チームから退職する人が出たとき
退職する人が出たときに振り返りたいのは、退職の話を、本人が決める前に聞いたのか、決めたあとに聞いたのかです。決めたあとに初めて聞いたのであれば、以前から、仕事の迷いを上司に相談しにくい状態が続いていた可能性があります。ほかの部下からも、結論を出す前の相談を最近受けたかどうかを思い返します。
退職の理由は、本人の了解なしにほかの部下に話してはいけません。退職日や引き継ぎ、有給休暇の扱いについては、上司の判断で断言せず、就業規則を確認したうえで人事の担当者に相談してください。次は、退職が課内に知らされたあとの面談で、ほかの部下に話す例です。
- ○○さんが今月で退職することは、もう聞いていると思います。
- 迷っている段階で相談してもらえる関係をつくれていなかったと、反省しています。
- 仕事で迷っていることがあれば、結論が出る前でも声をかけてもらえるとうれしいです。相談してくれたことには、その週のうちに返事をします。
- ○○さんが担当していたB社は、後任が決まるまで私が引き継ぎます。
理由の見当がついたら、 部下にもお願いしたいこと
上司だけが対応を変えても、二人のやり取りは変わりにくいものです。上司も部下も、どちらも当事者だからです。部下には、相談のときに、話したいことに加えて上司に期待することを一言添えてほしいと、お願いしてみるのも1つの方法です。うまくいかないようであれば、二人で別のやり方を考えましょう。
- 相談のときに、判断がほしいのか、意見を聞きたいのか、まず話を聞いてほしいのかを一言添えてもらえますか。
- 私の答えが求めていたものと違ったら、その場で「知りたいのはそこではありません」と言ってもらえると助かります。すぐに考え直します。
部下の変化の理由が、体調や職場でのハラスメントに関わるかもしれないときは、上司だけで判断せず、人事の担当者や産業医への相談につなげてください。
部下が離れていくと感じたときに、 避けたい対応
- 関係づくりを先に、と順番を決めること。まず雑談や食事で関係をつくり直す、という助言がありますが、KAKEAIは、そう順番を決めることをおすすめしません。関係づくりが不要だという意味ではありません。KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、部下が離れていくと感じるときも、上司と部下の関係は仕事の話を前に進める中でできていくと考えています。上司と部下の関係には段階があり、段階によって合う関わり方は変わります。部下がまだ身構えている段階では、食事の誘いも負担に感じられることがあります。止まっていた見積もりを1件、一緒に片づけるところから始めるとよいでしょう。
- 上司は聞き役に徹する、と決めておくこと。聞き役に徹して不満を吐き出してもらう、という助言もありますが、KAKEAIは、そう決めておくことをおすすめしません。聞くだけで終わる回があってもかまいません。ただ、意見を求められたときは、まず相手の考えを尋ね、そのうえで自分の考えを具体的に伝えてください。反対に、話を聞いてほしいと言われているのに、助言を並べ続けることも避けたい対応です。
- 厳しくしすぎたと考えて、何も言わないようにすること。上司が何も言わなくなると、部下にとっては、相談しても何も返ってこない状態が続きます。仕事に求める水準は下げずに、伝える順番と場所を見直しましょう。
- 部下の性格や世代のせいにすること。そう結論づけてしまうと、上司の側で変えられることが見えにくくなります。
部下が離れていく状況が変わったかどうかを、 話したあとの行動で振り返る
状況が変わったかどうかは、部下の表情や雑談の量ではなく、話したあとに仕事がどう動いたかを見るとわかります。次の3つを思い返してみてください。
- 上司が期限を決めて約束した返事を、その期限までに返せていたでしょうか。
- 見積もりを提出する前など、結論を出す前に二人で話す機会があったでしょうか。
- 報告を受けたときに、判断や意見が必要な点について二人で話せていたでしょうか。
KAKEAIの1万人調査では、面談が毎回、またはほぼ毎回そのあとの行動につながっている人の61.3%が、面談が成果につながっていると感じていました。行動にほとんど、または全くつながっていない人では7.0%です。行動につながっている人ほど、成果を感じている割合が高くなっています。
面談を3回重ねても変化が感じられないときは、理由の見当が違っているのかもしれません。表のほかの理由を考えて、もう一度試してみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
部下からの相談が減ったと感じ、自分の応え方や、二人で決めたことの進み具合を見直したいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の前
テーマと
期待する 対応の選択 1on1の前に、その回に話したいテーマと、上司にどうしてほしいか(期待する対応)を、部下の側から選べます。設定によっては、上司の側からもテーマを選べます。選んだ内容は、お二人の画面に表示されます。
1on1の実施中
次の
一歩の 候補を 会話から 抽出・ 決定ガイド 会話の中から次の一歩の候補が生まれると、Kakeai AIが候補として表示します。お二人のどちらからも「決定する」をクリックして決められます。決めた一歩は、「MOVE」の画面に追加されます。
日常
要約や
次の 一歩の 一元管理 1on1ごとの要約は「予定・履歴」の画面に、決めた次の一歩は「MOVE」の画面に、お相手ごとにまとまります。あとから見返せます。
1on1の前
1on1の
前の お知らせ 1on1の前日と開始5分前に、お知らせが届きます。次回の1on1が決まっていないときにも、お知らせが届きます。
1on1ツールの導入や見直しを検討している方は、Kakeai AI 1on1 の資料をご覧ください。
ご利用企業 累計600社以上/
よくある質問
部下が上司を見限るのは、 どんなときですか。
部下が上司を見限る背景として考えられるのは、上司に相談しても仕事が進まなかった経験の積み重ねです。判断を求めたのに判断が示されなかった、上司が「確認します」と言ったまま返事がなかった、相談したら真っ先に責められた、といった出来事がその例です。一つひとつは小さく見過ごしやすいので、上司は直近の3つの相談を書き出し、自分がどう応えたかを振り返ってみてください。
部下が自分ではなく、 先輩やほかの上司に相談しています。 やめるように言ったほうがよいですか。
部下が先輩やほかの上司に相談していても、やめるように言う必要はありません。相談したいことがなくなったのではなく、相談する相手が変わっただけだからです。上司は、その相手に相談してよかった点を部下に尋ね、自分の対応を見直す参考にします。そのうえで、値引きの判断のように上司が決める必要のあることは早めに声をかけてほしいと、部下にお願いするとよいでしょう。
厳しく指導したあとから、 部下が離れていった気がします。 指導をゆるめたほうがよいですか。
厳しく指導したあとに部下が離れていったと感じても、仕事に求める水準を下げる必要はありません。求める水準を伝えることと、相談に来た部下を真っ先に責めることは、別のことだからです。見直したいのは、伝える順番です。上司が相談や悪い報告を受けたときは、状況と、手伝えることがあるかを先に尋ねます。改善してほしい点は、そのあとに伝えることをおすすめします。
部下が相談に来なくなりました。 「なぜ相談してくれないのか」と理由を聞いてもよいですか。
相談に来なくなった理由を、上司が部下に尋ねること自体は問題ありません。ただ、「なぜ相談してくれないのか」と漠然と尋ねることは、おすすめしません。評価に関わる立場の上司にそう聞かれると、部下は答えにくいからです。A社の見積もりのように具体的な仕事を1つ挙げ、「私の返事が遅かったり、答えが的外れだったりしたことはありませんか」と、答えやすい形で尋ねるとよいでしょう。
部下が離れていくのは、 上司だけの責任ですか。
部下が離れていくことは、上司だけの責任でも、部下だけの責任でもありません。上司も部下も、どちらも当事者です。上司は、相談にどう応えているか、約束を守れているかを、自分から見直します。部下には、相談のときに、話したいことと一緒に上司に期待することも一言添えてほしいと、お願いしてみてください。判断がほしいのか、意見を聞きたいのかがわかると、上司も応えやすくなります。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/why-subordinates-drift-away
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: