資料ダウンロード デモを見る(詳細説明のご予約)デモを見る

上司の方へ部下との関わり

部下に論破されたときの対応

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

部下に論破されたときは、その場で言い返して取り返そうとせず、話を「どちらが正しいか」から「どう決めるか」に戻してください。部下の言い分に正しい点があれば、その場で認め、判断を変えるなら変えると伝えます。上司の考えに理由があるのにうまく言えなかったときは、持ち帰って、返事をする日を約束しましょう。上司が決めなければならないことは、理由と、何が変われば判断を変えるかを添えて上司が決めます。論破されたあとも、上司の考えは伝え続けることをおすすめします。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った、上司との面談についての調査では、会社や組織の考えを理解することを面談の一番の理由にしている人や、上司の意見を一番に求めている人がいました。論破について尋ねた調査ではありませんが、会社の考えを知りたい人や上司の意見を求める人に向けて、論破されたあとも理由を整理して伝え直してみてください。

15.8%
1万人調査
上司との面談をしている一番の理由として、「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人の割合
「自分の仕事を進めるため」の34.5%と、会社や上司から言われているという理由の20.5%に次いで、3番目に多い理由でした。面談を、会社の考えを理解する場として使っている人が少なくありません。
14.1%
1万人調査
面談で上司に一番期待することとして、「意見を聞きたい」を選んだ人の割合
「その時々によって違う」20.9%、「具体的なアドバイスがほしい」18.3%、「期待していることは特にない」15.6%に次いで、4番目に多い答えでした。上司の意見を一番に求めている人が、一定数います。

どちらも、部下の立場で自分の上司との定期的な面談について答えた数字です。上司と部下の議論や、論破について尋ねたものではありません。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

部下に論破されたときは、話を「どちらが正しいか」から「どう決めるか」に戻す

部下に論破されたときは、言い負かされた分を取り返そうとせず、話を「どちらが正しいか」から「仕事をどう進めるか」に戻してください。論破されたと感じるのは上司の側の受け止め方で、部下は勝ち負けではなく、仕事の進め方についての考えを話していることもあります。

論破されたあとの対応は、部下の言い分と上司の理由がどうだったかで変わります。

場面上司の気持ち上司がすること
部下の言い分が正しいと思う言い返せないのが悔しい正しい点を認め、判断を変えるなら変えると伝える
上司の考えに理由はあるが、その場で言えなかったうまく説明できず、もどかしい持ち帰り、返事をする日を約束する
上司が決めなければならないことだった議論で負けたのに、決めてよいのか迷う理由と、判断が変わる条件を添えて上司が決める

ここでは、営業課の課長が、部下から「日報は誰も読んでいないので、やめるべきです。毎日書くのに20分かかっています」と言われた場面を例にします。課長はその場で、日報を続ける理由をうまく説明できませんでした。

部下に論破されたその場で、上司が最初に言うこと

論破されたその場では、まず、部下の言い分のうち正しいと思う点を言葉にします。それから、その場で答えを出すのか、持ち帰るのかを伝えます。

  • 確かに、日報を全部は読めていませんでした。そこは、○○さんの言う通りです。
  • 毎日20分かかっているというのは、知りませんでした。どの欄に時間がかかっているか、教えてもらえますか。
  • 今の話は、すぐに答えを出さずに、一度考えさせてください。金曜の夕方に、私の考えをお伝えします。

会議の場で論破されたときも、言い返して取り返そうとせず、続きを話す場を決めます。

  • 皆にも関わる話なので、来週の課の会議で時間を取って話しませんか。それまでに、私も日報の使われ方を調べておきます。

論破されたあとの対応は、部下の言い分と上司の理由で分ける

論破されたあとは、部下の言い分が正しいのか、上司の考えにも理由があるのか、それとも上司が決めなければならないことなのかを整理します。

部下の言い分が正しいと思ったとき

考えたうえで部下の言い分が正しいと思ったら、判断を変えることを、はっきり伝えましょう。指摘してもらったことへのお礼も添えます。

  • 金曜まで考えましたが、○○さんの言う通りだと思いました。日報は、来月から週1回にしようと考えています。どう思いますか。
  • 週1回にするなら、どの欄は残したほうがいいと思いますか。○○さんの案を教えてください。
  • 指摘してもらわなければ、このまま続けていたと思います。ありがとうございます。

上司の考えに理由があるのに、うまく言えなかったとき

上司の考えに理由があるのに、その場でうまく言えなかったときは、理由を整理してから、約束した日に伝え直してください。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った、上司との面談についての調査では、面談をしている一番の理由として「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人が15.8%いました。「自分の仕事を進めるため」(34.5%)と、会社や上司から実施するように言われているという理由(20.5%)に次いで、3番目に多い理由です。つまり、上司との面談を、会社の考えを理解する場として使っている人が少なくありません。職場の決まりの理由を部下から尋ねられたときも、会社や上司の考えを伝える機会の1つになります。

  • 先週は、うまく答えられずにすみません。考えを整理してきました。
  • 日報を続けたい理由は、担当者が外出していても、お客様からの問い合わせに課の誰かが答えられるようにするためです。先月も、日報を見てお客様にお答えできたことがありました。
  • ただ、毎日20分かかるのは、私も負担が大きいと思います。この目的に要る欄だけに減らせないか、一緒に考えてもらえますか。

上司が決めなければならないとき

日報を続けるかどうかのように、上司が決めることは、議論の勝ち負けで決まるものではありません。理由を伝えたうえで上司が決め、何が変われば判断を変えるのかも添えます。

  • 日報をやめるかどうかは、部長とも相談したうえで、私が決めます。今のところは、欄を減らして続けるつもりですが、○○さんはどう思いますか。
  • 問い合わせに日報が使われていないとわかったら、やめることも考えます。3か月後に、使われ方を一緒に見直しましょう。
  • 部長に相談するときは、○○さんが挙げてくれた負担の話も、そのまま伝えます。

論破されたあとも、上司は自分の考えを伝え続ける

論破されたあとは、何か言うとまた言い負かされると感じて、意見を控えたくなるかもしれません。それでも、上司の考えは伝え続けることをおすすめします。

KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することとして「意見を聞きたい」を選んだ人が14.1%いました。「その時々によって違う」「具体的なアドバイスがほしい」「期待していることは特にない」に次いで、4番目に多い答えです。つまり、上司の意見を一番に求めて面談に臨んでいる人が、一定数います。面談についての数字ですが、上司が論破を避けて意見を言わなくなると、意見を求めている部下の期待に応えられなくなると考えられます。

KAKEAIは、上司の関わり方を「意見を言わず、聞き役に徹する」とあらかじめ決めておくことをおすすめしません。部下が上司の意見を求めている回に、その期待に応えられないからです。意見を求められたときは、まず部下の考えを尋ね、それから上司の考えを具体的に伝えましょう。

  • 私の意見を言う前に、○○さんなら、日報の代わりに何を残すか、教えてもらえますか。
  • この話は私も迷っているので、今の考えをそのまま話します。違うと思うところがあれば、言ってください。
  • 反対の意見は、皆の前でも遠慮なく言ってください。その場で答えられないときは、私から「持ち帰らせてください」と言います。

部下に論破されたときに、避けたいこと

避けたいのは、上司の立場で押し切ることと、論破されるたびに部下の案に合わせることの両方です。

  • その場で言い返して、取り返そうとする。勝ち負けの話になると、日報をどうするかという仕事の話が進まなくなります。
  • 「決まりだから」と、理由を言わずに押し切る。部下は理由を知らないまま、納得できない決まりを続けることになります。
  • 逆に、論破されるたびに部下の案に合わせる。判断の理由が言葉にならないまま変えると、ほかのメンバーも、何を基準に決めているのかがわからなくなります。
  • 論破されないように、意見を言わなくなる。上司の意見を求めている部下の期待に応えられなくなります。
  • 部下を「理屈っぽい人」と決めつける。部下は、仕事の進め方をよくしたくて話していることもあります。言い分の中身に目を向けましょう。

言い方がきついと感じたときも、その場では中身に答えることを優先します。言い方の話は、落ち着いてから別の機会に、1つに絞って相談するとよいでしょう。

論破されたあとの二人の話し合いを、どう振り返るか

論破されたあとの話し合いがうまくいったかどうかは、上司が言い負かされずに済んだかではなく、仕事の決め方が二人にとってはっきりしたかで振り返ります。場面ごとに、次のように進めてみてください。

  • 持ち帰った話に約束した日に返事ができていたら、次は、決めたことがうまく回っているかを、決めた時期に一緒に見直します。
  • 部下の指摘で判断を変えたときは、変えたことを課の皆にも伝えましょう。指摘した部下の名前を出すかどうかは、先に本人に尋ねます。
  • 論破されたあと、上司から意見や判断を伝える回が減っていると感じたら、次の1on1で、上司から考えを1つ話してみてください。
  • 反対の意見が会議でも1on1でも出てくるようなら、議題を前もって伝え、部下が考えをまとめてから話せるようにしてみましょう。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

部下からの反論や強い言い方を、その場でどう受け止めればよいか迷い、あとから関係がぎくしゃくしてしまうときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

反対の意見が出た1on1の最中と後に、「1on1のAI要約」で。

部下の反論を感情のぶつかり合いとしてではなく、1つの意見として記録に残し、あとから二人で同じ言葉に立ち返れます。

部下が述べた意見は、誰が何を述べたかという形で「1on1のAI要約」に残ります。評価の言葉ではなく、事実の言葉で書くように作られています。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

石田さんは「要件が固まらないまま試作の日程だけが決まっている」のは順番としておかしいと述べた。

1on1の終了後に、「今回よかった点」で。

部下の意見を、言葉で受け止めるだけでなく、その場で引き取った動きとして示せていたかを振り返れます。

部下の指摘や懸念を受けて、ご自身がその場で次の動きを引き取った場面があると、その返し方が、実際の発言とともに書かれることがあります。ご自身向けの内容です。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

石田さんへの確認を引き取ると伝えたことで、長谷部さんが「両方の工程を用意しておきます」と自分の一歩を言語化するところまで進みました。

次の1on1の前に、前回の「次の1on1や日常へ向けて」で。

口数が少なくなった部下に、次の1on1でどの話の流れから声をかけるかを準備できます。

部下が短い返事で話を終えた場面について、次回どの話の流れで、どんな一言で尋ねるとよいかが書かれることがあります。たとえば、同じ問いを繰り返すのではなく、部下が自分から持ち込んだ話の続きとして尋ねる案が示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

次回、…「主幹として動いてみて、何か引っかかっていることはありますか。」と一言置いてみてください。前回と同じ問いを繰り返すのではなく、今日の会話で石田さんが自分から持ち込んだ「進め方がおかしい」という言葉の延長として聞くと、業務の話として入りやすくなります。

1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。

ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

無料の資料

この手引きの数字のもとになった、1万人調査のレポート

1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)

  • 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
  • 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
  • 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)

画面を見ながら説明を聞きたい方は、30分のオンライン説明をご予約いただけます。

よくある質問

部下に論破されて言い返せなかったときは、どうすればよいですか。

部下に論破されて言い返せなかったときは、その場で取り返そうとせず、部下の言い分のうち正しいと思う点をまず言葉にしてください。すぐに答えを出せないなら、「一度考えさせてください。金曜の夕方に私の考えをお伝えします」と、返事をする日を約束します。考えたうえで部下の言い分が正しければ判断を変え、上司の考えに理由があれば、整理して伝え直しましょう。

部下に論破されるのは、上司として恥ずかしいことですか。

部下に論破されることは、上司として恥ずかしいことではありません。部下の指摘で、仕事の進め方がよくなることもあります。上司の役割は議論に勝つことではなく、仕事をどう進めるかを決め、その理由を伝えることです。悔しさを感じたときは、勝ち負けから離れて、部下の言い分のどこが正しく、どこに上司の理由があるのかを整理してみてください。

部下の言い分が正しいとき、上司が判断を変えてもよいですか。

部下の言い分が正しいと思ったら、上司が判断を変えてかまいません。変えるときは「○○さんの言う通りだと思いました」とはっきり伝え、指摘へのお礼を添えます。判断を変えたことは、関係するメンバーにも伝えましょう。ただし、論破されるたびに理由なく合わせると、何を基準に決めているのかが、ほかのメンバーにもわからなくなります。

論破してくる部下とは、どう話し合えばよいですか。

部下に論破されていると感じるときも、勝ち負けではなく、仕事をどう進めるかの話として話し合ってください。部下は、仕事の進め方をよくしたくて話していることもあります。意見を求められたときは、まず部下の考えを尋ね、それから上司の考えを具体的に伝えます。その場で答えられないことは持ち帰り、返事をする日を約束するとよいでしょう。

部下に論破されないために、上司は何を準備すればよいですか。

論破されないための準備をするより、職場の決まりや自分の判断について、理由を言葉にしておくことをおすすめします。理由を説明できない決まりに気づいたら、調べて部下に伝えましょう。あわせて、その場で答えられないことは持ち帰って返事をする日を約束する、と決めておくと、言い返せなかったときも落ち着いて対応できます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/when-subordinate-wins-argument

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: