上司の方へ部下との関わり
部下全員に嫌われる上司はどうすればよいか
先に答え
部下全員に嫌われていると感じたら、好かれ直す方法を探すより、まず自分の上司か人事に状況を話してください。そのうえで、部下一人ひとりに、今の仕事で上司に期待することを尋ねるところから始めます。全員に同じことが起きているなら、上司の側の対応に共通するものがないかを振り返ってみてください。KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごとのうち、上司のふるまいについての5つの中で最も多かったのは「上司の対応が期待するものと違う」で、12.9%でした。期待と対応のずれは、上司自身の行動で変えられる困りごとです。言い方について部下から指摘を受けているなら、就業規則で対応の手順を確認し、人事の担当に相談してください。
数字で見る
KAKEAIの1万人調査では、面談をしている理由(5つまで選択)として最も多かったのは「自分の仕事を進めるため」で、「上司との関係性を維持・向上させるため」より多く選ばれていました。上司のふるまいについての困りごとを挙げた人は、面談が成果につながっていると感じる割合が全体より低く、その困りごとで最も多いのは、対応が期待と違うことです。挙がった上司のふるまいは、どれも上司自身の行動で変えられるものです。
- 30.3%
- 1万人調査
- 面談をしている理由(5つまで選択)として「上司との関係性を維持・向上させるため」を選んだ人の割合
- 「自分の仕事を進めるため」は52.8%、「会社や組織の考えや状況を理解するため」は38.5%でした。面談の理由としては、関係を保つことより、自分の仕事を進めることを選んだ人のほうが多くなっています。
- 27.3%
- 1万人調査
- 面談の困りごとに、上司の対応が期待と違う・約束を守らないなど、上司のふるまいについての5つのどれかを挙げた人の割合
- この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は21.1%です(回答者全体では31.9%)。5つの中で最も多いのは、「上司の対応が期待するものと違う」の12.9%でした。
この調査は、上司が部下に嫌われているかどうかを尋ねたものではありません。数字は、上司との面談についての理由と困りごとを、部下の立場で答えたものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
部下全員に嫌われると感じるとき、 好き嫌いより先に対応のずれを振り返る
部下全員に嫌われていると感じるとき、上司はまず、好かれ直す方法を探したくなります。ただ、全員に同じことが起きているなら、一人ひとりとの相性より先に、上司の側の対応に共通するものがないかを振り返ってみるとよいでしょう。好き嫌いは直接変えられませんが、対応は行動で変えられるからです。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談をしている理由(5つまで選択)として「上司との関係性を維持・向上させるため」を選んだ人は30.3%でした。「自分の仕事を進めるため」52.8%、「会社や組織の考えや状況を理解するため」38.5%に続く3番目です。つまり、面談の理由としては、関係を保つことより、仕事を進めることを選んだ人のほうが多くなっています。面談についての数字ですが、部下との関係を立て直すときも、仕事を進める話から始めるほうが、部下が上司に求めていることに沿いやすいと考えられます。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごと(複数回答)のうち、上司のふるまいについての5つの中で最も多かったのは「上司の対応が期待するものと違う」12.9%でした。つまり、上司のふるまいについての困りごとの中では、部下の期待と上司の対応がずれていることが、最も多く挙がっています。面談に限らず、普段の仕事のやり取りでも、上司の対応と部下の期待がずれていることはあると考えられます。
嫌われていると感じる手がかりごとに、考えられる背景と最初にすることを整理します。
| 嫌われていると感じる手がかり | 考えられる背景 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 相談や | 相談しても | 一人ずつ、 |
| 返事が | 以前の | 言い方について |
| 面談を | 面談が | 面談の |
| はっきり | 部下が、 | まず内容に |
以下では、お客様からの問い合わせ対応の手順を上司が変えたあと、部署の全員から距離を置かれていると感じている場面を例に書きます。
部下全員に嫌われる上司が最初にすること: 一人で抱えず、 自分の上司か人事に話す
部下全員から距離を置かれていると感じたら、部下に働きかける前に、自分の上司か人事の担当に状況を話してください。全員に起きていることは、上司一人の工夫だけでは見えにくく、第三者の目が必要だからです。
とくに言い方や態度について部下から指摘を受けている場合や、自分の言動がハラスメントに当たるかもしれないと感じる場合は、就業規則で対応の手順を確認し、人事の担当に相談してください。この場合は、このページの進め方より、会社の決まりに沿った対応が先です。
- (自分の上司に)部署の全員から距離を置かれていると感じています。手順の変更の進め方に問題があったのかもしれません。一度、第三者の目で見ていただけますか。
- (人事に)部下との関係で困っています。私の言い方について指摘を受けたこともあり、どう対応すべきか相談したいです。
上司自身が眠れない、出勤がつらいと感じているなら、産業医や社内の相談窓口に、早めに相談してください。
一人ずつ、今の仕事で上司に期待することを尋ねる: 最初の一言
自分の上司や人事に話したうえで、部下とは一人ずつ、仕事の話から始めます。「嫌っていますか」とは聞きません。聞かれた部下は答えに困り、関係はかえって固くなりがちです。
KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごとに、上司のふるまいについての5つのどれかを挙げた人は27.3%でした。5つとは、対応が期待と違う・以前の会話を覚えていない・約束を守らない・実施に前向きでない・話が役に立たない、です。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は21.1%で、回答者全体の31.9%を下回っています。上司のふるまいについての困りごとは、面談が成果につながっているという実感と関係していることがうかがえます。この5つは、どれも上司自身の行動で変えられるものです。
面談の最初に、上司から次のように切り出してみてください。
- 問い合わせ対応の新しい手順について、現場で困っていることがあれば、まず教えてください。
- 私の進め方で、やりにくくなっていることはありませんか。直せるところは直したいと考えています。
- 今日は、私の意見が要るのか、まず状況を知ってほしいのか、先に教えてもらえますか。どちらでもかまいません。
不満が出てきたら、言い方ではなく内容に答えます。
- 手順を変えた理由は、問い合わせの取りこぼしが先月続いたからです。ただ、現場の手間を聞かずに決めたのは、私の進め方の問題でした。
- その点は、私の見落としです。今週中に手順の一部を見直して、金曜にお伝えします。
- すぐには変えられない部分もあります。理由を説明しますので、そのうえで意見を教えてください。
- 話してくれて、ありがとうございます。言ってもらえなければ、気づけませんでした。
部下が困りごととして挙げる上司のふるまいを、 行動で変える
部下が面談の困りごととして挙げる上司のふるまいは5つあり、どれも性格を変えることではなく、行動で変えられます。
- 対応が期待と違う。部下が上司に期待することを尋ね、それに合わせるようにします。聞いてほしいだけの回に意見を続けない、意見を求められた回にうなずくだけで終えない、の両方に気を配ります。
- 以前の会話を覚えていない。面談の終わりに決めたことを二人で確認し、次の回の最初に、上司からその話に触れます。
- 約束を守らない。引き受けたことは期限を言い、期限の日に結果を伝えます。できなかったときは、できなかったと伝えます。
- 実施に前向きでない。面談を流さず、短くても行い、上司から日程を出します。嫌われていると感じて上司が引くと、部下の側には前向きでない上司として映りやすいものです。
- 話が役に立たない。一般論や心構えより、その部下の今の仕事に使える情報と判断を出します。
たとえば、次のように伝えます。
- 前回、電話の取り次ぎの記録の付け方が手間だと話していましたね。その後、いかがですか。
- 先週お約束した手順の見直しは、ここまで終わりました。残りは、来週の水曜までにお伝えします。
- 今週は時間が取れず、すみません。15分だけでも、新しい手順で困っていることを聞きたいです。
- お客様からの再問い合わせが多い案件は、私が一度引き取ります。○○さんは、新規の問い合わせに集中してもらえますか。
- 今日は、まず○○さんの話を聞きたいです。私の意見が要るときは、言ってください。
- 来週の面談は、私から日程の候補を2つ出します。都合の悪い日があれば、遠慮なく言ってください。
部下全員に嫌われると感じたときに、 避けたいこと
避けたいのは、好かれ直すことを目標にして、仕事の話を後回しにすることです。
- 好かれ直すことを目標にする。KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司と部下の面談の目的は、仕事と成長を前に進めることだと考えています。好かれることは目的ではなく、関係は仕事の話を前に進める中でできていきます。
- 関係が戻るまで、指摘や仕事の話を控える。KAKEAIは、信頼関係ができるまで伝えることを控える、という順番をおすすめしません。仕事の話を避けると、関係を立て直す材料そのものが減ります。
- 全員に向けて一度に謝る。全員の前での謝罪は、受け取り方が人によって違い、何が変わるのかが伝わりません。一人ずつ、仕事の話の中で、自分の進め方の問題を認めるほうが伝わります。
- 「嫌われても仕事だから」と割り切る。割り切った上司の面談は、部下の側では、前向きでない上司との面談として受け取られやすくなります。
- 部下を入れ替える、異動させる。人を替えても、上司の側の対応が同じなら、同じことが繰り返されやすくなります。異動や配置の判断は、人事と相談するものです。
- 食事や飲み会で距離を縮めようとすることも、おすすめしません。上司からの誘いは断りにくく、仕事の相談の代わりにはなりません。
部下との関係が立て直せてきたかの振り返り方
関係が立て直せてきたかどうかは、部下の表情や職場の空気ではなく、面談のあとの二人のやり取りで振り返ります。
- 部下が上司に期待することを話せる時間を取れたら、次の回は、その期待に合った関わり方を試します。
- 上司が引き受けたことを期限の日に果たせなかったときは、できなかったことと次の期限を、その日のうちに伝えます。
- 前回の話に上司から触れて始められたら、次は、その話の続きで部下が困っていることを尋ねます。
- 面談の外でも二人のやり取りが増えてきたら、その中で出た話を、次の面談の話題にするとよいでしょう。
部下の態度が変わるのを待つより、上司が引き受けたことを期限の日に果たすところから始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
上司と部下の話がすれ違ったり、一度崩れた信頼関係を立て直したりしたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
行き違いを話した1on1の後に、「1on1のAI要約」で。
すれ違いの原因を片方だけに置かず、 二人がそれぞれ認めたことを同じ記録として残せます。
Kakeai AI が、二人が話したことを、どちらが何を述べ、何を認めたかという形で要約にします。評価や採点の言葉ではなく、事実の言葉で書くように作られています。
入社5ヶ月を経て、長谷部さんが社内の意思決定の手順(関係者への根回し)に最初戸惑ったことを振り返りました。3月の件については柳瀬さんも説明不足を認めています。
1on1の終了後に、「1on1後のAIアドバイス」で。
関係の立て直しを上司だけ、 部下だけの努力にせず、 二人がそれぞれ次の1on1で試すことを持てます。
上司と部下のそれぞれに、その回のご自身の発言を踏まえた「今回よかった点」と「次の1on1や日常へ向けて」が書かれ、それぞれ本人にだけ表示されます。部下の側にも、次の1on1で自分から一言添えてみる、といった案が書かれることがあります。
次回、西村さんのレポートを見せてもらう場面で、「社内の評価の場面だと緊張の種類が違うので、レポートを書きながら少し慣らしていきたいです」と一言添えてみませんか。自分の言葉で伝えておくと、西村さんも見せ方を考えやすくなります。
次の1on1の前に、「概要」の画面で。
どちらが動く番になっている話なのかを、 二人が同じ文章で確かめられます。
「概要」の画面のダイジェストには、いま途中になっている話と、それが誰の確認待ちになっているかが書かれます。お二人に同じものが表示されます。
石田さんの返答が出るまで長谷部さんは仕様書側を動かさない方針で、現在は柳瀬さんの確認待ちの状態です。
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
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よくある質問
部下全員に嫌われていると感じたら、 まず何をすればよいですか。
部下全員に嫌われていると感じたら、まず自分の上司か人事の担当に状況を話してください。全員に起きていることは、上司一人の工夫では見えにくく、第三者の目が必要です。言い方について部下から指摘を受けている場合は、就業規則で対応の手順を確認し、人事の担当に相談することが先です。そのうえで、部下一人ひとりに、今の仕事で上司に期待することを尋ねるところから始めます。
部下に「私のことを嫌っていますか」と直接聞いてもよいですか。
部下に「私のことを嫌っていますか」と直接聞くことは、おすすめしません。聞かれた部下は答えに困り、関係はかえって固くなりがちです。代わりに、「私の進め方で、やりにくくなっていることはありませんか」「今日は、私の意見が要りますか。それとも、まず状況を聞いたほうがよいですか」のように、仕事の話として尋ねるとよいでしょう。出てきた不満には、言い方ではなく内容に答えます。
部下に嫌われる上司には、 どんな共通点がありますか。
嫌われる上司の共通点を直接尋ねた調査はありませんが、手がかりになるのは、部下が上司との面談の困りごととして挙げる上司のふるまいです。KAKEAIの1万人調査では、対応が期待と違う・以前の会話を覚えていない・約束を守らない・実施に前向きでない・話が役に立たない、の5つが挙がっていました。5つはどれも性格ではなく、上司自身の行動で変えられるものです。
部下から距離を置かれているとき、 1on1は続けたほうがよいですか。
部下から距離を置かれていると感じるときも、1on1は取りやめず、短くしてでも続けることをおすすめします。上司が引くと、部下の側には、前向きでない上司として映りやすくなります。ただし、進め方は変えます。たとえば、部下が上司に期待することを尋ね、聞いてほしいのか意見がほしいのかに合わせて関わり方を変えるのも1つの方法です。上司が引き受けたことは、期限の日に結果まで伝えます。
部下に嫌われていることがつらいとき、 上司はどうすればよいですか。
部下に嫌われていることがつらいときは、一人で抱えず、自分の上司や人事の担当に状況を話すことをおすすめします。眠れない、出勤がつらいと感じているなら、産業医や社内の相談窓口に早めに相談してください。部下との関係を立て直す行動は、上司自身の状態が落ち着いてから、一人ずつの仕事の話から始めれば十分です。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/when-all-subordinates-dislike-their-boss
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: