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上司の方へ部下との関わり

部下の管理とは何をすることか、どう記録するか

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

部下の管理とは、部下という人を管理することではなく、上司と部下の間にある仕事と約束を管理することだと考えられます。押さえるのは4つです。任せている仕事の範囲と期限、二人で決めたこと、上司が引き受けたこと、そして伝えた評価の見通しです。記録もこの4つに絞り、部下1人につき1枚、本人も見られる形で残すことをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、困りごとに「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じる人は26.4%で、回答者全体の31.9%を下回っています。記録は、二人で決めたことを次の回につなげるために使います。

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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司が以前の会話を覚えていないという困りごとを挙げた人は、面談の成果を実感している割合が全体より低くなっています。また、上司と頻繁に面談している人ほど、面談で人事評価の話をしている人の割合は低くなっています。部下の管理の記録は、部下の様子ではなく、二人で決めたことや上司が引き受けたこと、伝えた評価の見通しに絞ることをおすすめします。

26.4%
1万人調査
困りごとに「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じる人の割合
回答者全体では31.9%でした。この困りごとを挙げた人は6.2%で多くはありませんが、挙げた人の成果の実感は全体を下回っています。上司が前回の話を覚えていないと感じている人では、面談の成果の実感が低いということです。
25.8%
1万人調査
上司と週1回以上面談している人のうち、面談で人事評価の話をしている人の割合
2週間〜1か月に1回の人では35.3%、半年〜1年に1回の人では67.6%でした。よく会っている人ほど評価が話題になる割合は低く、会う回数が多くても評価の話が出ているとは限らないということです。

1万人調査は上司との面談について尋ねたもので、上司が部下の仕事をどう管理し、何を記録しているかは尋ねていません。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

部下の管理とは、人ではなく、二人の間の仕事と約束を管理すること

部下の管理とは、部下という人を見張ることではなく、上司と部下の間にある仕事と約束を管理することだと考えられます。管理職になった人が「部下を管理する」と聞いて思い浮かべるのは、勤務の状況や仕事の進み具合を把握することかもしれません。けれども、把握したあとに上司がすることは、次の4つにほぼ絞れます。任せる範囲を本人と決めること、決めたことを覚えていること、引き受けたことを果たすこと、そして評価の見通しを伝えることです。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の困りごとに「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人が6.2%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じる人は26.4%で、回答者全体の31.9%を下回っています。つまり、上司が前回の話を覚えていないと感じている人では、面談が成果につながっていると感じる人の割合が全体より低いということです。

面談についての数字ですが、管理の記録がまず役立つのは、前回決めたことを二人が忘れずに次の回につなげるところでしょう。

KAKEAIの1万人調査では、上司と週1回以上面談している人でも、面談で人事評価の話をしている人は25.8%でした。2週間〜1か月に1回の人では35.3%、半年〜1年に1回の人では67.6%です。頻繁に会っている人ほど、面談で評価が話題になる割合は低いという結果です。よく会っているからといって、面談で評価の話が出ているとは限らない、ということです。面談についての数字ですが、評価の見通しは面談の回数に任せず、伝えた日と中身を残しておくことをおすすめします。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、面談はその部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいと考えています。KAKEAIは、部下の仕事を見てもいないなら上司が面談を行う意味はない、とも考えています。部下の管理も同じで、仕事を見ていることが前提になります。見た仕事について何を決め、何を約束したかを残すのが、管理の記録です。

このページでは、購買課の課長が6人の部下と仕事をしている場面を例にします。部下の○○さんは、部品の発注と、仕入先との価格交渉を担当しています。

部下の管理で記録するもの:4つに絞る

記録するものは、次の4つに絞ってください。部下の様子や性格ではなく、二人の間で決めたことと約束したことが中心です。

記録するもの書く中身例(購買課)
任せている仕事の範囲と期限何を、どこまで本人が決めてよいか。いつまでか△△社との価格交渉。値引きは決めた上限まで本人の判断。最終の判断は課長
二人で決めたこと誰が、何を、いつまでにするか発注の二重チェックを、○○さんが来月から始める
上司が引き受けたこと上司が動くと約束したことと、返事をする日仕入先に納期の確認を取る。金曜に伝える
伝えた評価の見通しと理由いつ、何について、上司がどう考えていると伝えたか10月の1on1で、価格交渉はこのままなら目標に届くと伝えた

1つ目の「任せている仕事の範囲」は、本人と話して決めるものです。上司が一人で決めて記録しても、本人の認識と合っていなければ意味がありません。

  • △△社との価格交渉は、○○さんに任せます。目標の値引き幅と、どこから先は私が判断するかだけ、先に一緒に決めておきませんか。
  • 決めた上限を超える値引きの話が出たら、その場で答えずに、一度私に相談してもらえますか。上限までの範囲は、○○さんの判断で進めて大丈夫です。
  • 任せる範囲は、進めながら広げていきたいと思っています。やりにくいところが出てきたら、次の1on1で一緒に見直しましょう。

2つ目の「二人で決めたこと」と3つ目の「上司が引き受けたこと」は、1on1の終わりに、本人と一緒に確認して書きます。

  • 今日決めたことを、私のメモに書いておきます。○○さんも見られるようにするので、違っていたら直してください。
  • 私のほうは、仕入先に納期の確認を取って、金曜に伝えます。○○さんは、発注の二重チェックを来月から始める、でしたね。

4つ目の「評価の見通し」は、期末まで待たずに、その時点での上司の考えを理由とともに伝え、伝えた日と中身を記録します。

  • 評価の話を少しさせてください。価格交渉は目標に届いていて、私は今のところ良い評価になると考えています。発注のほうは、まだ判断できる材料が少ないです。○○さんは、どう感じていますか。
  • 評価の結果はこのあとの調整で決まるので、約束はできません。ただ、私の考えは今の時点でお伝えしておきます。
  • 今の時点で、○○さんのほうから私に知っておいてほしい仕事はありますか。私の見えている範囲だけで、評価を考えたくないので。

部下の管理ノートやエクセルの作り方:1人1枚、5つの列

管理の記録は、ノートでもエクセルでもかまいません。部下1人につき1枚(1つのシート)にして、列は「仕事」「期限」「決めたこと」「私が引き受けたこと」「次に話す日」の5つにすることをおすすめします。6人なら6枚です。

列書くこと
仕事任せている仕事の名前と、本人が決めてよい範囲
期限本人と決めた期限。変えたときは、変えた日と理由
決めたこと1on1や日常の会話で、二人で決めたこと(誰が、何を、いつまでに)
私が引き受けたこと上司が動くと約束したことと、返事をする日。済んだら済んだ日
次に話す日次の1on1の日。期限より前に進み具合を聞く日があれば、その日

書くのは、1on1の終わりの数分と、日常で何かを決めた直後です。長い文は要りません。「△△社の交渉、上限まで本人判断。10/20に決めた」のように、あとで読んで思い出せる長さで十分です。

記録は、できる限り本人も見られる形にしてください。共有のメモや、1on1の記録を二人で見られる道具があれば、そこに書きます。上司だけが見る記録にすると、本人の認識とずれていても気づけません。

  • 1on1の記録は、私と○○さんの二人で見られるところに残しています。前回決めたことが違っていたら、いつでも直してください。

記録に書かないこと:性格、印象、言動のメモ

管理の記録に、部下の性格や印象、その日の言動のメモは書かないでください。「消極的」「言い訳が多い」のような言葉は、書いた日の上司の印象であって、仕事の事実ではありません。あとで読み返すと、その印象が先に立って、目の前の本人を見る目がゆがみかねません。

書くなら、仕事の事実と、それについて二人で決めたことにします。「仕入先の担当が替わって、納期の確認に時間がかかっている。私が仕入先の課長に話すと決めた。○○さんは確認の依頼を文書でも送る」のような形です。

なお、ハラスメントや体調の不調のように、会社の決まりとして記録が必要になる場面もあります。その記録は、管理の記録とは分け、人事の担当に相談したうえで、会社の決まりに沿って残してください。

部下の管理で、記録をどう使うか:面談の前に見て、引き受けたことから動く

記録は、書くことより使うことに意味があります。使う場面は2つで、1on1の前に見返すことと、上司が引き受けたことを期限までに済ませることです。

1on1の前には、前回決めたことと、上司が引き受けたことの2つの列を見ます。1on1は、上司が引き受けたことの報告から始めると、本人も前回の続きとして話しやすくなります。

  • 前回、仕入先に納期の確認を取ると私が引き受けていました。昨日返事が来て、納期は2週間後です。
  • 先月決めた、発注の二重チェックは、その後どうですか。やりにくいところがあれば、やり方を変えましょう。
  • 私が覚えていなかったら、遠慮なく「前に話しました」と言ってください。記録を見て、思い出します。

月に1回は、6人分の記録の「私が引き受けたこと」の列だけを、まとめて見返してください。返事をしていないものが残っていれば、1on1を待たずに動きます。

  • 先週お約束したことに、まだ返事ができていなくてすみません。今日の夕方までに確認して、お伝えします。

評価の時期には、「伝えた評価の見通し」の記録を見ながら、期の途中で伝えた内容と期末の評価がずれていないかを自分で確かめます。ずれているなら、ずれた理由を本人に説明します。

  • 10月には、価格交渉はこのままなら目標に届くとお伝えしていました。12月に△△社の条件が変わったので、そこからの見方をお話しします。

本人のこの先の希望を聞いたときも、記録に残しておくと、次に仕事をお願いするときの材料になります。

  • この先の仕事で、○○さんが力を入れたいことはありますか。私のメモに残して、次にどの仕事をお願いするか考えるときの材料にします。

部下の管理で避けたいこと

避けたいのは、管理を「見張ること」と取って記録を増やす方向と、「任せているから」と何も残さない方向の2つです。

  • 行動や発言を細かく記録する。何時に何をしていたか、何を言ったかを書き続けても、二人の仕事は前に進みません。記録が増えるほど、書く時間が面談の時間を削ります。
  • 日報や作業時間だけで管理する。日報には、本人が書いたことしか残りません。任せた範囲や上司が引き受けたことは、日報には出てきません。
  • 性格や傾向を書いて、接し方を決める。書いた日の印象で本人を見続けることになります。
  • 進捗確認の回数を増やすことを管理だと考える。聞く回数を増やしても、任せた範囲があいまいなままなら、本人は何を自分で決めてよいか分からないままです。
  • 逆に、任せているから記録はしないと決める。上司が引き受けたことと、伝えた評価の見通しは、記録がないと忘れます。忘れた側は上司で、困るのは本人です。
  • 記録を、上司だけが読む評価の材料にする。KAKEAIは、人事が1on1の記録の中身を読むことをおすすめしません。管理の記録も同じです。二人で見るものにしておけば、上司だけが読む評価の材料にはなりません。

部下の管理がうまくいっているかは、何で分かるか

部下の管理がうまくいっているかは、記録の量ではなく、二人の間で決めたことと約束したことが、忘れられずに動いているかで振り返ります。月に1回ほど、自分に問いかけてみてください。

  • 1on1を、上司が引き受けたことの報告から始められているでしょうか。
  • 任せている仕事の範囲(本人が決めてよいこと)について、本人と上司の認識がそろっているでしょうか。
  • 評価の見通しを、期末より前に、理由とともに本人に伝えた記録があるでしょうか。
  • 記録の中に、仕事の事実ではなく、本人の印象を書いた行が混ざっていないでしょうか。

部下の管理とは、部下の様子を記録することではなく、二人で決めたことを忘れずに、上司が引き受けたことを果たすことです。まずは、6人分の「私が引き受けたこと」の列を作るところから始めてみてください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

会社に出す報告書とは別に、日々の1on1で何を話し、何を決めたかを残しておきたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

1on1の最中と後に、「1on1のAI要約」で。

指導した中身と決めたことが、その日のうちに二人の記録として残ります。

Kakeai AI が会話をもとに、2分ごとに「1on1のAI要約」全体を書き直します。誰が何をいつまでにするかが、評価の言葉ではなく、二人が話した事実の言葉で書かれるように作られています。終了後はそのまま履歴に残ります。お二人の画面に表示され、システム管理者には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

続いてC社ベトナム工場への提案書の見直しに話が移り、西村さんが冒頭の1枚に機能ではなく導入効果を数字で書くよう具体的に伝え、藤本さんが更新版を7月中にC社へ出し直すことになりました。

これまでを振り返るときに、「概要」の画面で。

報告書を書く前に、何回の1on1で何が進んだかを、二人の記録で見返せます。

「概要」の画面のダイジェストは、この半年の二人の1on1を、Kakeai AI がこれまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に文章にしたものです。お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

6月9日から6月23日までの2回で、…競合調査が骨格から一次報告まで進みました。

1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。

ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

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よくある質問

管理職になったら、部下の管理とは具体的に何をすればよいですか。

管理職になった人がする部下の管理とは、部下という人を見張ることではなく、二人の間の仕事と約束を管理することです。することは4つです。任せている仕事の範囲と期限を本人と決めること、二人で決めたことを覚えていること、上司が引き受けたことを期限までに果たすこと、そして評価の見通しを期末より前に理由とともに伝えることです。この4つは、本人の仕事を実際に見ていることが前提になります。

部下の管理ノートやエクセルには、何を書けばよいですか。

部下の管理ノートやエクセルは、部下1人につき1枚にして、「仕事」「期限」「決めたこと」「私が引き受けたこと」「次に話す日」の5つの列で作ることをおすすめします。書くのは、任せている仕事の範囲と二人で決めたこと、上司が動くと約束したことと返事の日、そして伝えた評価の見通しです。性格や印象、その日の言動のメモは書きません。できる限り、本人も見られる形で残します。

部下の言動を記録しておくべきですか。

部下の言動を日々記録することは、おすすめしません。「消極的」「言い訳が多い」のような言葉は、書いた日の上司の印象で、仕事の事実ではないからです。記録するなら、仕事の事実と、それについて二人で決めたことにします。ただし、ハラスメントや体調の不調のように、会社の決まりとして記録が必要な場面は別です。その場合は、人事の担当に相談したうえで、会社の決まりに沿って残してください。

部下の管理で、進捗確認はどのくらいの頻度で行えばよいですか。

部下の進捗確認は、回数を増やすことより、任せている仕事の範囲と期限を先に本人と決めておくことのほうが大事です。範囲があいまいなまま聞く回数を増やしても、本人は何を自分で決めてよいか分かりません。期限より前に進み具合を聞く日は、任せるときに本人と1つ決めておき、記録の「次に話す日」に書きます。聞く日を先に決めておくと、本人も、その日までは自分の判断で進めてよいと分かります。

部下の管理の記録を、人事や自分の上司に見せてもよいですか。

部下の管理の記録は、上司と部下の二人のものとして扱い、人事や自分の上司に見せる前提では書かないことをおすすめします。KAKEAIは、人事が1on1の記録の中身を読むことをおすすめしません。評価や異動の手続きで必要な情報は、会社の決まりに沿った書式で別に出します。本人に見せられない内容が記録に混ざっているなら、仕事の事実ではなく印象の記録になっているのかもしれません。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/what-managing-subordinates-means-and-how-to-record

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: