上司の方へ部下との関わり
成長に興味がない部下をどう育てるか
先に答え
部下が成長に興味がないように見えるときは、成長や意欲の話から入らず、今の仕事で進めにくいところを具体的に扱うことから始めてください。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談をしている理由(5つまで選択)に「成長のため」を選んだ人は22.9%で、「自分の仕事を進めるため」を選んだ人の半分に届きません。つまり、成長を面談の理由に挙げない人は珍しくなく、それだけで意欲がないと決める理由にはなりません。やり方は具体的に伝え、できるようになったことは「成長した」とまとめず、どの仕事のどこが変わったかを具体的に伝えます。成長意欲を高めるための面談を開くことや、本や研修を勧めて終えることは、おすすめしません。
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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談を成長のためにしていると答える人は、仕事を進めるためにしていると答える人の半分に届きませんでした。それでも、仕事を進めることを一番の理由にしている人では、面談が成長につながっていると感じる割合が、回答者全体より高くなっていました。1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)でも、「スキルや力の向上」のテーマで部下が上司に期待することとして最も多く選んでいたのは、「具体的なアドバイスがほしい」でした。成長への興味を先に求めず、今の仕事の具体的なやり方から話すことをおすすめします。
- 22.9%
- 1万人調査
- 上司との面談をしている理由(5つまで選択)に「成長のため」を選んだ人の割合
- 「自分の仕事を進めるため」を選んだ人は52.8%でした。面談を成長のために使っていると答える人は、仕事を進めるために使っていると答える人の半分に届きません。成長を面談の理由に挙げない人は、珍しくないということです。
- 33.4%
- 1万人調査
- 面談をしている一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人のうち、面談が成長につながっていると感じる人の割合
- 回答者全体では26.7%でした。成長を一番の理由にしていなくても、仕事を進めることを一番の理由にしている人では、面談が成長につながっていると感じる割合が、全体より高いということです。
- 19.2%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 「スキルや力の向上」のテーマのうち、部下が「具体的なアドバイスがほしい」を選んでいた割合
- このテーマで部下が選んだ、上司に期待することの中で最も多く、次が「意見を聞きたい」の17.3%でした。「スキルや力の向上」のテーマでは、上司に期待することとして、具体的なアドバイスが最も多く選ばれているということです。
1万人調査は、部下が成長に興味を持っているかどうかを尋ねたものではありません。数字は、面談をしている理由と、面談が成長につながっていると感じるかを部下の立場で答えた結果です。利用データの割合は、1on1の前に選ばれたテーマごとに、上司に期待することとして部下が選んだものを集計したものです。会話の内容を示すものではありません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
部下が成長に興味がないように見えるのは、 珍しいことか
「成長に興味がない」ように見える部下は、珍しくないかもしれません。KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談をしている理由(5つまで選択)に「成長のため」を選んだ人は22.9%でした。「自分の仕事を進めるため」を選んだ人は52.8%です。面談を成長のために使っていると答える人は、仕事を進めるために使っていると答える人の半分に届きません。
面談の理由に成長を挙げないからといって、意欲がないとは限りません。半数を超える人が、自分の仕事を進めることを面談の理由に挙げています。成長への興味を先に確かめようとすると、部下によっては答えにくく、話が先に進みにくくなることもあります。
ここでは、受注データの入力と出荷の手配を担当している部下と、その上司(課長)を例にします。入力の誤りは減ってきました。本人は「今の仕事ができていればよい」と話していて、新しい業務や資格の取得は、今は考えていないようです。
部下が成長に興味がないように見えるときは、 今の仕事の話から入る
部下が成長に興味がないように見えるときは、面談を成長の話ではなく、今の仕事の話から始めることをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、面談をしている一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人のうち、面談が成長につながっていると感じる人は33.4%でした。回答者全体では26.7%です。つまり、成長を一番の理由にしていなくても、仕事を進めるために面談をしている人では、面談が成長につながっていると感じる割合が全体より高くなっています。
KAKEAIは、仕事は成果に対してクリアしなければならないものであると同時に、成長にとっての具体的な材料でもあると考えています。部下が成長に興味を持つかどうかを目標にするより、今の仕事の中で止まっているところを1つ、具体的に一緒に扱うほうが、仕事を進める中で力をつけやすいと考えられます。
上司が言いたくなる成長の話は、今の仕事の言葉に置き換えられます。
| 上司が言いたくなること | 今の仕事の言葉への置き換え |
|---|---|
| 「もっと成長してほしい」 | 「出荷の |
| 「新しいことに | 「月末の |
| 「キャリアを | 「今の |
成長の話の代わりに、 面談で何を話すか: 最初の一言
面談の最初は、成長や意欲の話ではなく、今の仕事で進めにくいところを尋ねることから始めます。
- 受注データの入力で、いま一番手間がかかっているのは、どの作業ですか。
- 出荷の手配で、私が確認している項目が3つあります。このうち、○○さんの判断で進めてよいと思うものはありますか。
- このところ、入力の誤りが減ってきましたね。何か工夫したことがあれば、教えてもらえますか。
部下が「今のままでよい」と答えたときも、そのまま受け止めます。否定もせず、説得もしません。
- 今の仕事を確実にこなしたい、という考えは分かりました。では、今の仕事の中で、やりにくいと感じていることを1つ教えてもらえますか。
- 新しいことを増やすつもりはありません。いまの受注の入力を、もっと楽に、確実にできる方法を一緒に考えたいんです。
- 今の仕事の中で、もう私の確認が要らないと思うものと、まだ私に聞きたいものを、分けて教えてください。
上司の側から、任せたいことを理由と一緒に具体的に伝えるのもよいでしょう。
- 来月から、急ぎの出荷の判断を○○さんに任せたいと考えています。理由は、○○さんが納期の確認を一番正確にしているからです。どう思いますか。
- 私が確認なしで任せられるようになると、○○さんの待ち時間が減ります。そのために、何があれば判断しやすいか、教えてください。
- 急に全部を任せるつもりはありません。まず、金額が決まっている定型の受注だけ、○○さんの判断で進めてみませんか。
やり方を具体的に伝え、 できるようになったことは仕事の場面で伝える
部下が成長の話に関心が薄いように見えるときも、仕事のやり方は具体的に伝えます。1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1の前に選ぶテーマごとに、部下が上司に期待することも選べます。「スキルや力の向上」のテーマで最も多かったのは「具体的なアドバイスがほしい」で、このテーマの19.2%でした。つまり、力をつけることがテーマのときは、上司に期待することとして、具体的なやり方を教わることが最も多く選ばれています。
- 急ぎの出荷かどうかは、受注メールの納期の欄と、在庫の引き当て状況の2つで判断しています。この2つがそろえば、私に聞かずに進めてください。
- 入力の誤りが起きやすいのは、同じ品番で単位が違う商品です。ここだけは、入力したあとに単位の列を見直す癖をつけると、だいぶ減ります。
- 在庫が足りないときの連絡は、お客様より先に営業の担当に入れています。理由は、納期の相談を営業がまとめてするためです。
できるようになったことは、「成長した」とまとめず、どの仕事のどこが変わったかを伝えます。
- 先月から、急ぎの出荷の判断を私に聞かずに進めてくれていますね。判断が合っていたので、確認の回数が減って助かっています。
- 単位の違う品番の入力で、誤りが出なくなりました。あれは、○○さんが見直しの手順を変えたからだと思っています。
- 営業の担当から、出荷の連絡が早くなって助かっていると聞きました。○○さんに直接伝えたくて、今日話しました。
成長の実感は、上司が「成長しましたね」と言うことより、できるようになった仕事を本人が自分の言葉で言えるときに残ると考えられます。面談の終わりに、本人に尋ねてみてください。
- この3か月で、前は私に聞いていたけれど、今は自分で決めていることはありますか。私が気づいていないものもあると思うので、聞いてみたいです。
- 次の3か月で、私の確認を外せそうな仕事があれば、一緒に選びませんか。急がなくてかまいません。
部下が成長に興味がないように見えるときに、 避けたいこと
避けたいのは、成長への興味そのものを変えようとすることと、興味がないからと関わりを減らすことの、両方です。
- 成長意欲を高めるための面談を開く。「将来どうなりたいか」から入ると、まだ考えがまとまっていない人には、答えにくい質問になりがちです。今の仕事の話から入り、キャリアの話は本人の考えを尋ねてから扱います。
- 本や研修を勧めて終える。今の仕事と結びつかない勧めは、受け取られにくいものです。勧めるなら、今の仕事のどの場面で使えるかを一緒に話します。
- 意欲がないと決めて、任せる仕事を今のままにする。任せる範囲が変わらなければ、できるようになることも増えにくくなります。小さくても、判断を1つ任せてみてください。
- 逆に、興味がないのだからと放っておく。やり方を伝える機会が減り、本人が困ったときに相談しにくくなります。
- 「成長しないと評価が下がる」と言う。評価の結果は上司の一存では約束できないうえ、脅しとして受け取られかねません。評価の基準を伝えるなら、具体的な仕事の場面で示します。
部下の成長を支える関わりがうまくいっているかどうかの振り返り方
うまくいっているかどうかは、部下が成長の話に関心を示したかではなく、二人の面談で扱った仕事がどう変わったかで振り返ります。次の点を自分に問いかけてみてください。
- 面談の入口を、成長の話ではなく、今の仕事で進めにくいところから始められたでしょうか。
- やり方を伝えるとき、どの仕事のどの場面で何をするかまで、具体的に言えたでしょうか。
- 前は上司が確認していた判断のうち、部下に任せたものが1つでも増えたでしょうか。
- できるようになったことを、どの仕事のどこが変わったかという形で、本人に伝えられたでしょうか。
- 部下の「今のままでよい」という考えを、否定せずに聞けたでしょうか。
任せた判断が増えていないなら、上司が確認している項目のうち1つを、次の面談で部下と一緒に選んでみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
仕事を任せたあとの進み具合が見えず、細かく口を出しすぎるか、任せきりになるかで迷うときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
報告を受ける1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。
任せた仕事の出来だけでなく、 部下が途中で何を考えて決めたのかを聞いてから、 中身を一緒に確かめられます。
部下が「この1on1へのメモ」に書いた内容や、選んだ期待する対応(「報告したい」など)を踏まえて、報告をどの順で受け取るとよいかが書かれます。部下が自分の判断で加えたことを先に尋ねる、といった入り方が示されることもあります。ご自身向けの内容です。
インドの地元1社が加わっていることも含め、実際に調べてみて変わったことや気づいたことを先に聞いてから、表の中身を一緒に見ていくと、森さんが何を判断して今の形にしたかが見えてきます。
仕事を任せる1on1の実施中に。
任せる仕事の期限を、 部下の考えを聞きながら、 1on1の中で二人で決めておけます。
会話の中から次に取り組むことが出てくると、Kakeai AI が次の一歩の候補を作り、話に出た担当と期限を入れます。期限が決まっていない候補が残っているときに右の列の下の球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)をクリックすると、いつまでにするかを二人で決める提案が出ることがあります。決めるのはお二人で、「決定する」はどちらからもクリックできます。
残り4分ほどです。今日話した「一次調査の報告」の件で、一歩の候補が2つ出ています。「競合調査の表に代理店が日系か現地かの列を追加する」と「試算のやり方に割合の根拠(理由)を書く手順を入れる」、それぞれいつまでにやるかをお二人で一つ確かめて終わりませんか?森さん、いかがでしょう?
任せた1on1の終了後に、「今回よかった点」で。
口を出した場面と任せた場面のそれぞれで何が起きたかを、 具体的な発言で振り返れます。
部下が自分で考えた進め方を受け止めた場面や、ご自身が先に一言添えた場面が、実際の発言とともに書かれます。ご自身向けの内容で、部下には別の内容が表示されます。
要件表の項目についても「こっちで一回作ってみて」という小野寺さんの進め方を「それでいいと思う」と任せた判断は、相手が動きやすい余白を作っています。
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よくある質問
成長に興味がない部下に、 上司はどう関わればよいですか。
部下が成長に興味がないように見えるときは、成長や意欲の話から入らず、今の仕事で進めにくいところを尋ねることから関わってください。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談をしている理由(5つまで選択)に「成長のため」を選んだ人は22.9%で、「自分の仕事を進めるため」の52.8%の半分に届きません。やり方を具体的に伝え、判断を1つ任せてみてください。できるようになったことは、どの仕事のどこが変わったかを具体的に伝えます。
成長意欲がない部下に、 キャリアの話をしてもよいですか。
部下の成長意欲が低いように見えるときも、キャリアの話をしてかまいません。ただし、上司の意見から入らず、本人が今の仕事をどう見ているかを先に尋ねてください。「今の仕事で、もう一人で判断できると思えるものはどれですか」のような聞き方です。将来どうなりたいかを最初に聞くと、考えがまとまっていない人には答えにくいことがあります。本人の考えが出たあとで、上司の意見を具体的に伝えるとよいでしょう。
成長に興味がない部下は、 育てなくてもよいのでしょうか。
部下が成長に興味がないように見えるときも、仕事のやり方を一緒に考える関わりは続けることをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、面談をしている一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人のうち、面談が成長につながっていると感じる人は33.4%で、回答者全体の26.7%より高い数字でした。成長を一番の理由にしていなくても、面談が成長につながっていると感じている人はいます。放っておくと、やり方を伝える機会が減ります。
部下に「成長してほしい」と伝えるのは、 よくないのですか。
部下に「成長してほしい」と伝えること自体が悪いわけではありませんが、その言葉だけでは、部下は何を変えればよいか分かりません。「出荷の手配で一番時間がかかっている工程はどれですか」のように、今の仕事の具体的な言葉に置き換えて伝えることをおすすめします。できるようになったことも、「成長した」ではなく、どの仕事のどこが変わったかで伝えます。
本や研修を勧めても部下が乗ってこないときは、 どうすればよいですか。
本や研修を勧めても反応が薄いときは、勧めるのをいったんやめて、今の仕事で止まっているところを具体的に尋ねてください。本や研修の内容が今の仕事のどこで使えるのかが見えないと、受け取りにくいことがあります。勧めるなら、今の仕事のどの場面で使えるかを一緒に話すとよいでしょう。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/subordinate-not-interested-in-growth
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: