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上司の方へ部下との関わり

何でも聞いてくる部下への対応

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

何でも聞いてくる部下への対応で目指したいのは、質問をやめてもらうことではなく、同じ種類の質問が繰り返されないようにすることです。質問を「情報を求めるもの」「判断の基準を求めるもの」「自分の案でよいかの確認」の3つに分けて返し方を変え、一人で決めてよい範囲を二人で言葉にしていきます。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人の42.7%が、面談が成果につながっていると感じていました。上司に助言を求めること自体は、仕事を前に進めようとする動きと考えられます。

数字で見る

1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)で、仕事の進め方の話を見ました。部下が上司の考えや関わりを求める3つの期待のどれかを選んでいた割合は、報告を望んでいた割合のおよそ3倍でした。KAKEAIの1万人調査でも、面談で上司に一番期待することとして具体的なアドバイスを選んだ人は、面談の成果を実感している割合が回答者全体より高くなっています。仕事の進め方を上司に尋ねること自体は、面談では自然な期待です。

18.7%
Kakeai AI 1on1 利用データ
「業務の進捗や進め方」のテーマで、上司の考えや関わりを求める3つの期待が選ばれていた割合(全テーマに対する割合)
3つは「一緒に考えてほしい」「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」です。同じテーマで「報告したい」は6.3%で、18.7%はそのおよそ3倍でした。仕事の進め方の話では、報告より上司の考えが求められているということです。
42.7%
1万人調査
面談で上司に一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
回答者全体では31.9%でした。一番の期待にこの答えを選んだ人は18.3%で、「その時々によって違う」の20.9%に次いで多い答えです。上司に具体的な助言を求めて面談に臨む人は、成果を実感している割合が高いという結果です。

利用データの割合は、1on1の前に選ばれたすべてのテーマを分母にして、テーマと上司に期待することの組み合わせごとに集計したものです。どちらの数字も面談についてのもので、普段の仕事での質問の数や中身を尋ねたものではありません。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

何でも聞いてくる部下への対応は、質問を減らすことから始めない

部下が何でも聞いてくるときに目指したいのは、質問をやめてもらうことではありません。同じ種類の質問が何度も繰り返されないようにすることです。繰り返される質問は、判断の基準や、一人で決めてよい範囲が、まだ部下に伝わっていないことから生まれているのかもしれません。

1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、部下が1on1の前にテーマを選び、テーマごとに上司に期待することを選びます。選ばれたすべてのテーマのうち、「業務の進捗や進め方」のテーマで「一緒に考えてほしい」「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」のどれかが選ばれていたものは、合わせて18.7%でした。同じテーマで「報告したい」が選ばれていたものは6.3%で、18.7%はそのおよそ3倍です。仕事の進め方の話で部下が上司に求めているのは、報告を聞いてもらうことより、上司の考えだと言えます。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談で上司に一番期待することとして「具体的なアドバイスがほしい」を選んだ人が18.3%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は42.7%で、回答者全体の31.9%を上回っています。上司に具体的な助言を求めて面談に臨む人は、面談の成果を実感している割合が高いということです。

どちらも面談についての数字ですが、普段の仕事で部下が上司に質問してくることも、仕事を前に進めようとする動きの1つと考えられます。

そのため、質問の多さだけを問題にするのは早いでしょう。見直したいのは、上司が答えたあとに何が残っているかです。次に似たことが起きたとき、部下が一人で判断できるだけの材料は残っているでしょうか。確認せずに進めた仕事を以前に上司が強く注意したことがあり、それ以来何でも確認するようになった、ということもあるかもしれません。

以下では、お客様からの問い合わせに返信する窓口の仕事を例にします。部下は、返品を受けてよいか、返信の文面で問題ないか、納期をどう伝えるかなどを1日に何度も上司に確認してきます。

部下が何でも聞いてくるときの、質問の3つの種類と最初の一言

部下からの質問は、大きく3つに分けられます。種類によって、上司が返すものは変わります。

質問の種類質問の例上司の最初の一言
情報を求める質問「この商品の保証期間は、何年でしたか」「2年です。保証の条件は共有フォルダの資料にまとめてあるので、場所を一緒に確認しましょう」
判断の基準を求める質問「このお客様の返品は、受けてよいですか」「受けて大丈夫です。どういうときなら受けてよいか、目安もお伝えしますね」
自分の案でよいかの確認「この文面で返信してよいですか」「送る前に、この文面にした理由を教えてもらえますか」

情報を求める質問には、答えたうえで、調べられる場所を伝える

その情報が上司の手元にしかないなら、部下は聞くしかありません。答えたうえで、次から自分で調べられる場所を伝えましょう。資料が整っていないなら、整えるのは上司の側の仕事です。

  • 保証の条件は、共有フォルダの「お客様対応の決まり」にまとめてあります。今、一緒に開いてみませんか。
  • 私に聞かないとわからないことが多いのは、資料を整えていない私の側の問題でもあります。よく出る質問は、今週中に一覧にしておきます。

判断の基準を求める質問には、答えと一緒に目安を伝える

「受けてよいですか」に「いいですよ」とだけ返すと、次に似た問い合わせが来たときも、部下はまた確認するしかありません。その場の答えに、判断の目安を添えてください。

  • 購入から30日以内で、未使用のものなら、次からは○○さんの判断で受けてかまいません。
  • 30日を過ぎているものや、壊れていると言われたものは、これまで通り相談してください。お客様とのやり取りが難しくなりやすいからです。

自分の案でよいかの確認には、先に部下の案と理由を尋ねる

部下に案があるときは、上司が先に答えを言わず、案と理由を尋ねます。そのうえで、案のよいと思った点を具体的に伝え、次からは確認なしで進めてよいと伝えます。

  • この文面で大丈夫です。最初にお詫びの一文を置いたのは、とてもよいと思いました。
  • 同じような問い合わせなら、次からは送ったあとに知らせてもらえれば十分です。

案に気になる点があるときは、理由と一緒に伝えます。

  • 1つだけ、納期の日付には「予定」と書き添えたほうが安心です。工場の都合で変わることがあるからです。

部下自身も、どうすればよいかわからずに聞いてくることがあります。その場合は、何に迷っているのかを把握したうえで、一緒に考えてください。

  • 初めての種類の問い合わせですね。どこで迷っているか、まず教えてください。そこから一緒に考えましょう。

一人で決めてよい範囲を、部下と一緒に決める進め方

同じ種類の質問が続くときは、1on1の時間を使って、部下が一人で決めてよい範囲を二人で決めておくことをおすすめします。上司が一方的に範囲を言い渡すのではなく、部下の考えを先に聞きます。

  1. ここ2週間ほどで繰り返し出てきた質問を、二人で挙げてみます。
  • この2週間、私に確認してくれた中で、何度か出てきた質問を一緒に挙げてみませんか。
  1. その中で、部下が一人で決められそうだと考えるものを尋ね、上司の考えも伝えます。
  • この中で、○○さんが自分で決められそうだと思うものはどれですか。
  • 私としては、返品の受け付けまでは任せたいと考えています。○○さんはどう思いますか。
  1. 引き続き相談がほしいものは、理由と一緒に伝えます。
  • 返金の金額が大きいものは、経理との調整が要るので、これまで通り声をかけてください。
  • 判断に迷ったときは、「こうしようと思いますが」と、○○さんの案を添えて聞いてもらえると、私もすぐに答えやすいです。
  1. 任せた範囲で判断が上司と違ったときの扱いを、先に伝えておきます。
  • 任せた範囲で判断が私と違っていたら、そのときは一緒に直しましょう。判断が違ったこと自体を、問題にするつもりはありません。
  1. 範囲が合っているかを見直す日を、二人で決めます。
  • 再来週の1on1で、任せた範囲が狭すぎないか、広すぎないかを一緒に見直しましょう。

上司が手を離せないときに、質問を後回しにするだけでは、部下の仕事が止まってしまいます。いつなら答えられるかを伝え、急ぐときにどうすればよいかも話しておくとよいでしょう。

  • 今は手が離せないので、15時に私から声をかけます。決めた範囲の中のことで急ぐなら、○○さんの判断で進めてください。

以前の上司の注意がきっかけで確認が増えたと思い当たるときは、上司から先に話してみてください。

  • 前に、確認せずに進めたことを私が強く言いましたね。それで何でも確認してくれているのなら、私の言い方がよくなかったと思っています。

部下が何でも聞いてくるときに、避けたいこと

避けたいのは、質問を突き放すことと、答えだけを返し続けることの両方です。

  • 「まず自分で考えてから来てください」とだけ言う。何を、どこまで考えればよいかがわからないまま、部下は質問を控えるようになるかもしれません。困りごとを一人で抱え、お客様への返信が遅れることにもなりかねません。
  • 聞かれるたびに、答えだけを返し続ける。その場は早く済みますが、判断の基準が伝わらないので、同じ種類の質問が続きます。
  • 答えを言わずに、質問で返し続ける。急ぎの確認や、上司にしか答えられない質問にまで質問で返すと、部下の仕事が止まります。KAKEAIは、答えを教えずに質問で本人に気づかせる、と決めておくことをおすすめしません。部下が具体的なアドバイスや意見を求めているときに、その期待に応えられないからです。
  • 「またですか」と言ったり、忙しそうな態度を見せたりする。部下は次の質問をためらい、確認が必要なことまで聞きにくくなるでしょう。
  • 任せる範囲を、一度に大きく広げる。部下にとって負担が大きく、判断に迷う場面がかえって増えることがあります。範囲は、部下と話しながら少しずつ広げましょう。

何でも聞いてくる部下とのやり取りは、どう振り返ればよいか

やり取りが変わってきたかどうかは、質問の数ではなく、質問の中身と、二人の決め方で振り返ります。

  • 部下の質問が「どうすればよいですか」から「こうしようと思いますが、よいですか」に変わってきたら、次は、その種類の判断を任せる範囲に加えられないかを二人で話してみてください。
  • 同じ種類の質問がまだ続いているなら、上司の側で判断の目安を言葉にできていたか、資料の場所を伝えていたかを見直します。
  • 任せた範囲で部下の判断が上司と違ったときに、責めずに一緒に直せたなら、次の1on1で範囲を少し広げることを提案してもよいでしょう。
  • 質問が急に来なくなったなら、一人で抱え込んでいないかを、上司から声をかけて尋ねてみてください。
  • 返品の判断を任せてみて、迷ったところはありましたか。範囲を変えたほうがよければ、遠慮なく言ってください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

仕事を任せたあとの進み具合が見えず、細かく口を出しすぎるか、任せきりになるかで迷うときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

報告を受ける1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

任せた仕事の出来だけでなく、部下が途中で何を考えて決めたのかを聞いてから、中身を一緒に確かめられます。

部下が「この1on1へのメモ」に書いた内容や、選んだ期待する対応(「報告したい」など)を踏まえて、報告をどの順で受け取るとよいかが書かれます。部下が自分の判断で加えたことを先に尋ねる、といった入り方が示されることもあります。ご自身向けの内容です。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

インドの地元1社が加わっていることも含め、実際に調べてみて変わったことや気づいたことを先に聞いてから、表の中身を一緒に見ていくと、森さんが何を判断して今の形にしたかが見えてきます。

仕事を任せる1on1の実施中に。

任せる仕事の期限を、部下の考えを聞きながら、1on1の中で二人で決めておけます。

会話の中から次に取り組むことが出てくると、Kakeai AI が次の一歩の候補を作り、話に出た担当と期限を入れます。期限が決まっていない候補が残っているときに右の列の下の球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)をクリックすると、いつまでにするかを二人で決める提案が出ることがあります。決めるのはお二人で、「決定する」はどちらからもクリックできます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

残り4分ほどです。今日話した「一次調査の報告」の件で、一歩の候補が2つ出ています。「競合調査の表に代理店が日系か現地かの列を追加する」と「試算のやり方に割合の根拠(理由)を書く手順を入れる」、それぞれいつまでにやるかをお二人で一つ確かめて終わりませんか?森さん、いかがでしょう?

任せた1on1の終了後に、「今回よかった点」で。

口を出した場面と任せた場面のそれぞれで何が起きたかを、具体的な発言で振り返れます。

部下が自分で考えた進め方を受け止めた場面や、ご自身が先に一言添えた場面が、実際の発言とともに書かれます。ご自身向けの内容で、部下には別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

要件表の項目についても「こっちで一回作ってみて」という小野寺さんの進め方を「それでいいと思う」と任せた判断は、相手が動きやすい余白を作っています。

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よくある質問

何でも聞いてくる部下に「自分で考えて」と言ってもよいですか。

何でも聞いてくる部下に「自分で考えて」とだけ伝えることは、おすすめしません。部下は、何をどこまで考えればよいかがわからず、質問を控えて困りごとを抱え込むことがあるからです。自分で判断してほしいときは、どこまでなら一人で決めてよいかと、その理由を一緒に伝えます。部下に案がありそうな質問には、先に案と理由を尋ねるとよいでしょう。

部下の質問が多くて、自分の仕事が進まないときはどうすればよいですか。

部下の質問が多くて上司の仕事が進まないときは、まず同じ種類の質問が繰り返されていないかを振り返ってみてください。繰り返されている質問は、答えと一緒に判断の目安を伝えるか、一人で決めてよい範囲として二人で決めておくことをおすすめします。手が離せないときは、「15時に私から声をかけます」のように、いつ答えるかを伝えると、部下も次の動きを決めやすくなります。

異動してきたばかりの部下が何でも聞いてくるのは、問題ですか。

異動してきたばかりの部下が何でも聞いてくるのは、自然なことです。その職場の決まりや、お客様ごとの事情は、来たばかりの人にはわからないからです。この時期は、質問に答えるたびに、次から調べられる資料の場所や、判断の目安を一緒に伝えるとよいでしょう。1か月ほどたっても同じ種類の質問が続くなら、一人で決めてよい範囲を二人で話してみてください。

確認ばかりしてくる部下に、どうすれば仕事を任せられますか。

確認ばかりしてくる部下に仕事を任せるには、確認されたときに上司が先に答えを言わず、部下の案と理由を尋ねます。そのうえで、案のよいと思った点を具体的に伝えます。そのうえで「同じような場合は、次から進めたあとに知らせてもらえれば十分です」と、任せる範囲を言葉にします。任せた範囲で判断が違ったときは責めずに一緒に直す、と先に伝えておくと、部下も判断しやすくなるでしょう。

部下の質問に、答えを言わずに質問で返すのはよい方法ですか。

部下の質問に、いつも質問で返して答えを言わない、と決めておくのはおすすめしません。部下が具体的なアドバイスを求めているときに、その期待に応えられないからです。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人の42.7%が、面談が成果につながっていると感じていました。部下に案がありそうなときは案を尋ね、答えを求めているときは具体的に答えます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/subordinate-asks-everything-response

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: