部下の方へ評価の面談
人事評価の自己評価(本人コメント)の書き方と例文
先に答え
人事評価の自己評価は、上手に見せる文章ではなく、上司が知らない仕事と、自分がつけた点の根拠を伝える書面として書いてください。達成状況は、仕事の名前・したこと・結果を上司が確認できる形で書きます。強みは「〜力」ではなく仕事の場面と行動で書き、反省点は「意識します」で終えず、何が足りなかったかと次の期に変えることを書きます。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することとして「報告したい」を選んだ人は9.4%で、アドバイスや意見を求める人より少数でした。自己評価欄は、面談で伝えきれていない仕事を書面で伝える機会として使ってください。
数字で見る
上司との面談で一番期待することとして、終えた仕事の報告を挙げる人は、上司からのアドバイスや意見を挙げる人より少数です。面談で話したことを上司が覚えていない、という困りごとを挙げる人もいます。自己評価欄は、上司が知らない仕事と、自分がつけた点の根拠を書面で伝える機会として使ってください。
- 9.4%
- 1万人調査
- 上司との面談で一番期待することとして、「報告したい」を選んだ人の割合
- 「具体的なアドバイスがほしい」は18.3%、「意見を聞きたい」は14.1%、「一緒に考えてほしい」は13.2%でした。面談に期待することとしては、終えた仕事の報告より、上司の考えを聞くことを挙げる人のほうが多いということです。
- 6.2%
- 1万人調査
- 上司との面談で困っていること(複数回答)として、「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人の割合
- 面談で一度話した仕事でも、期末まで上司の記憶に残っているとは限りません。自己評価欄には、上司が見ていない仕事だけでなく、面談で話した仕事も改めて書いておくとよいでしょう。
- 15.9%
- 1万人調査
- 面談が行動につながらない理由(5つまで選択)として、「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人の割合
- 「時間やコストの制約で動けない」は15.4%でした。面談で決めたことが進まなかった理由として、本人の力不足だけでなく、情報や時間の不足も挙がっています。面談についての数字ですが、反省点に何が足りなかったかを具体的に書くときの参考になります。
1万人調査は、自己評価の書き方そのものは尋ねていません。数字は上司との定期的な面談についての回答で、行動につながらない理由は、面談が行動につながるのは半分くらいの回かそれより少ないと答えた人に尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
人事評価の自己評価は、 上司が知らない仕事を伝える書面として書く
人事評価の自己評価欄は、自分をうまく見せる文章ではなく、上司が知らない仕事と、自分がつけた点の根拠を伝える書面として書くことをおすすめします。上司が知っているのは、自分の目で見た仕事と、報告や相談を受けた仕事だけです。問題なく終えた仕事ほど、上司に伝わっていないことがあります。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で一番期待することとして「報告したい」を選んだ人は9.4%でした。「具体的なアドバイスがほしい」は18.3%、「意見を聞きたい」は14.1%、「一緒に考えてほしい」は13.2%です。つまり、面談に期待することとしては、終えた仕事の報告より、上司の考えを聞くことを挙げる人のほうが多いということです。面談の時間を相談に使う人にとって、自己評価欄は、終えた仕事をまとめて上司に伝える場になります。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で困っていること(複数回答)として「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人が6.2%いました。面談で一度話した仕事でも、期末まで上司の記憶に残っているとは限りません。自己評価欄には、上司が見ていない仕事だけでなく、面談で話した仕事も改めて書いておくとよいでしょう。
自己評価欄に書く内容は、次の4つに分けると整理しやすくなります。
| 書く項目 | 書くこと | 避けたい書き方 |
|---|---|---|
| 達成状況 | 仕事の | 「頑張りました」 |
| 強み | どの仕事の | 「コミュニケーション力」など、 |
| 反省点 | 何が | 「意識します」 |
| 自分の評価 | 基準の | 上司の |
以下では、営業事務として受注の処理と納期の回答を担当している人の自己評価を例にします。
人事評価の達成状況と「頑張ったこと」の書き方と例文
達成状況は、上司が読んで事実を確認できる形で書きます。仕事の名前、何をしたか、結果の順に書くと、読む側は評価の基準と照らしやすくなります。
- 受注の入力を担当した案件で、入力の誤りによる差し戻しは、前期より減りました。4月に入力前のチェック表を作り、6月からは課内の全員が同じ表を使っています。
- 納期の回答は、受注の翌日までに行うことを目標にしていました。遅れたのは2件で、どちらも倉庫からの在庫の情報が当日に届かなかった案件です。この2件は、翌日に私から倉庫に確認して回答しました。
できなかったことも、隠さずに書いてください。できなかった事実と、そのときに自分が何をしたかを並べて書くと、上司は結果だけでなく進め方も見ることができます。
「頑張ったこと」を書く欄では、頑張ったという言葉の代わりに、何をどう変えたかを書きます。
- 入力の誤りが続いた5月に、過去の差し戻しを1件ずつ調べ、原因の大半が商品コードの桁違いだとわかりました。チェック表の項目は、この結果をもとに決めています。
目標に入っていなかった仕事も、上司が知らない可能性があるなら書いてかまいません。目標外であることを添えておくと、評価に含めるかどうかを上司が判断しやすくなります。
- 目標には入っていませんが、新しく配属された方のために、受注処理の手順書を作りました。7月から引き継ぎに使っています。
人事評価の強みと弱み(反省点)の書き方と例文
強みは、力の名前ではなく、仕事の場面と行動で書きます。「コミュニケーション力」「責任感」と書いても、上司はどの仕事を評価すればよいのかがわかりません。
- 倉庫と営業の間で納期の認識が食い違ったとき、両方に同じ在庫の表を送って、その日のうちに認識を合わせました。
- 定型の受注処理は、課長の確認なしで進められるようになりました。特注の案件は、判断に迷った時点で相談しています。
反省点は、「意識します」で終えず、何が足りなかったかと、次の期に何を変えるかで書いてください。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が行動につながるのは半分くらいかそれより少ないと答えた人に、その理由を5つまで選択で尋ねています。「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人は15.9%、「時間やコストの制約で動けない」は15.4%でした。つまり、面談で決めたことが進まなかった理由として、本人の力不足だけでなく、情報や時間の不足も挙がっているということです。
面談についての数字ですが、自己評価の反省点を書くときの参考になります。進まなかった理由が情報や判断の不足なら、上司の側で手を打てることもあります。反省点に足りなかったものを具体的に書いておくと、次の期に上司と相談する材料になります。
- 納期の回答が遅れた2件は、倉庫からの情報を待っている間、お客様に途中の連絡をしていませんでした。次の期は、当日に回答できないとわかった時点で、見込みの日をお客様に伝えます。
- 特注の案件の納期は、まだ自分では判断できません。次の期は、過去の特注案件で課長がどう判断されたのかを教えていただき、自分で案を出してから相談するようにしたいです。
弱みを書くと評価が下がるのではないか、と不安になるかもしれません。ただ、何が足りなかったかを本人が把握していることは、上司から見ると、次の期にどの仕事をどう任せるかを一緒に考える材料になります。書き方を迷いやすい例を表にまとめました。
| 書き直す前 | 書き直したあと | 変えたところ |
|---|---|---|
| コミュニケーション力を | 倉庫と | 力の |
| ミスを | 入力の | 原因と、 |
| もっと早く | 在庫の | 足りなかったものと、 |
| 尽力しました | チェック表を | 結果と、 |
自己評価の点のつけ方と、 上司の評価とずれたときの面談での言い方
自分の評価は、評価の基準のどの項目に照らしてその点にしたかを添えて書きます。基準の文言がはっきりしないときは、書く前に上司か人事の担当に確認しておくとよいでしょう。
- 自己評価を書く前に、この等級の評価の基準になる項目を、改めて教えていただけますか。
点は、上司の評価を予想して合わせるのではなく、自分の根拠で書くことをおすすめします。上司の評価に合わせて書くと、二人の見方の違いが書面に出ず、評価面談で話すきっかけがなくなります。高く書くことにも低く書くことにも、根拠があれば問題はありません。
- 受注処理の項目は、定型の案件を一人で進められるようになったので、Aと考えて書きました。
- 納期回答の項目は、遅れが2件あったので、Bと考えています。ただ、2件とも在庫の情報が届かなかった案件だったことは、お伝えしておきたいです。
評価面談で上司の評価と自分の評価がずれていたときは、その場で言い争うのではなく、どこで見方が分かれたのかを一緒に確認してみてください。上司が知らなかった仕事があれば、ここで伝えます。
- 私はAと考えて書きましたが、課長はBとお考えなのですね。どの仕事を根拠にされたのか、教えていただけますか。
- 自己評価に書いた手順書の作成は、課長が直接ご覧になっていない仕事だと思います。評価に含めていただけているか、教えていただけますか。
- 納期回答の項目は、今日伺った内容を踏まえても、私はBだと考えています。2件の遅れは在庫の情報が届かなかったことが大きいと思いますが、途中の連絡をしなかった点は次の期に改めます。課長のお考えと違う点があれば、教えていただけますか。
上司の評価が、そのまま最終の結果になるとは限りません。上司の評価は部署の間の調整や相対評価で変わる場合があり、上司自身も最終の結果を約束できない立場です。評価の結果が確定するまでの流れがわからないときは、人事の担当に確認するとよいでしょう。
人事評価の自己評価を書くときに避けたいこと
- 謙虚に見せるために、できたことを小さく書く。上司が知らない仕事は、伝わらないまま期末を過ぎてしまいます。
- 逆に、根拠のないまま高く書く。根拠を尋ねられたときに答えられないと、書いた他の内容も、そのまま受け取ってもらいにくくなります。
- 反省点を、姿勢や性格の言葉で書く。「慎重さが足りませんでした」では、次の期に何を変えるのかが決まりません。
- 上司の評価を予想して、同じ点をつける。二人の見方の違いが書面に出ず、話し合う機会がなくなります。
- 自己評価を提出したら終わりにする。自己評価は、評価面談で上司と一緒に見る前提で書くものです。面談では、自己評価に書いた仕事のうち、上司が知らなかったものがないかを自分から尋ねてみてください。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、人事評価は上司と部下の両方が当事者だと考えています。上司は評価の基準と見通しを伝え、部下は終えた仕事を上司に伝える必要があります。自己評価欄は、そのうち部下の側ができることの1つです。
自己評価がうまく書けたかを、 どこで見るか
自己評価がうまく書けたかどうかは、文章のきれいさではなく、評価面談での二人のやり取りで振り返ってみてください。
- 達成状況の一文一文は、読んだ上司がその仕事を確かめられる形(仕事の名前・したこと・結果)になっていたでしょうか。
- 反省点に、次の期に自分が変えることと、上司に相談したいことの両方が入っていたでしょうか。
- 評価面談で、自己評価に書いた仕事のうち、上司が知らなかったものを1つでも一緒に見られたでしょうか。
- 面談の終わりに、次の期に見る基準の項目と、評価の見通しをいつ聞くかが、二人の間で決まっていたでしょうか。
次の期は、評価の見通しを期末まで待たず、月に1回ほど、普段の面談で上司に尋ねることをおすすめします。
- 今の時点で、この項目の評価はどのあたりだとお考えですか。足りないところがあれば、今のうちに教えていただきたいです。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
評価面談が不安なまま、何を話すか、自己評価に何を書くかが決まらずに面談の日を迎えそうなときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
評価の話をする1on1の準備をするとき。
上司に期待することを面談の前に伝えておき、 面談の最初に二人で確かめられます。
「1on1の準備」で、テーマと期待する対応を選び、「この1on1へのメモ」に話したいことを書いておけます。どれも上司の画面にも表示されます。期待する対応は、部下の側から選べます。1on1が始まると、Kakeai AIがテーマと期待する対応、前回決まった次の一歩を示し、前回の一歩があればその担当の方に、無ければテーマを選んだ方に、最初の一言を向けます。
…準備されたテーマは「競合調査と市場規模の試算」×「報告したい」の1つです。 前回決まった次の一歩は「競合3社の一次調査(拠点・代理店・力を入れている国)を表にする」の1つでした。 森さん、いかがでしょう?
1on1の前、「1on1前のAIアドバイス」で。
面談で話す自分の仕事を、 前回までに決めた一歩とその実行から思い出し、 最初の一言を決めてから臨めます。
これまでの1on1と今回の準備の内容を踏まえて、今回の1on1で意識するとよい点をKakeai AIが書いたものです。ご自身向けに、前回までに決めて取り組んだ一歩を振り返り、最初に自分から言う一言の案が書かれます。上司には、上司向けの別の内容が表示されます。
…今日最初に言う一言はこれです。 「今日は調査の結果を報告したいです。確認してほしいことと、次に何をするかも一緒に決めさせてください」…
自己評価を書く前に、記録を見返すとき。
1on1で話してきた仕事とその後の結果を、 上司と同じ記録で確かめてから自己評価を書けます(1on1で話していない仕事は記録に残りません)。
上司との「概要」の画面のダイジェストは、Kakeai AIが直近6か月の二人の1on1を文章にしたもので、上司と同じものが表示されます。「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標の一覧の画面)には、次の一歩と目標が、担当・期限・実行済みかどうかと一緒に並びます。
…三つ目は、中間面談のシートで、2年目の中間面談が7月に予定されており、4月に設定した目標(競合調査)をそのまま使う方針のもと、森さんがシートを書いておくことになっています。…
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
- 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
よくある質問
人事評価の自己評価は、 高く書いたほうがよいですか、 控えめに書いたほうがよいですか。
人事評価の自己評価は、高くも控えめにもせず、評価の基準のどの項目に照らしてその点にしたかという根拠で書いてください。上司の評価を予想して合わせると、二人の見方の違いが書面に出ず、評価面談で話すきっかけがなくなります。根拠があれば、高く書いても低く書いても問題はありません。根拠を一緒に書いておくと、評価面談で、どの仕事を見て点をつけたのかを二人で話しやすくなります。
人事評価の反省点は、 どう書けばよいですか。例文はありますか。
人事評価の反省点は、「意識します」「気をつけます」で終えず、何が足りなかったかと、次の期に何を変えるかで書きます。たとえば「納期の回答が遅れた2件は、在庫の情報を待つ間にお客様へ途中の連絡をしていませんでした。次の期は、当日に回答できないとわかった時点で見込みの日を伝えます」のように書きます。足りなかったものが情報や判断なら、上司と相談する材料にもなります。
人事評価の自己評価で、 強みはどう書けばよいですか。
人事評価の自己評価で強みを書くときは、「コミュニケーション力」のような力の名前ではなく、どの仕事のどの場面で何をしたかを書きます。たとえば「倉庫と営業の間で納期の認識が食い違ったとき、両方に同じ在庫の表を送って、その日のうちに認識を合わせました」のように書くと、上司は評価の基準と照らして見ることができます。
自己評価と上司の評価がずれていたら、 評価面談でどう伝えればよいですか。
自己評価と上司の評価がずれていたときは、評価面談でその場で言い争わず、上司の見方を先に尋ねてください。「どの仕事を根拠にされたのか、教えていただけますか」という尋ね方があります。そのうえで、自己評価に書いた仕事のうち上司が知らなかったものを伝え、自分の考えと理由を話します。上司の評価は部署の間の調整で変わることもあるので、結果が確定するまでの流れは人事の担当に確認するとよいでしょう。
人事評価の本人コメントに、 目標に入っていなかった仕事を書いてもよいですか。
人事評価の本人コメントには、目標に入っていなかった仕事も、上司が知らない可能性があるなら書いてかまいません。「目標には入っていませんが」と添えて、何をしたかと結果を書いておくと、評価に含めるかどうかを上司が判断しやすくなります。面談で一度話した仕事も、期末まで上司が覚えているとは限らないので、改めて書いておくとよいでしょう。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/self-evaluation-how-to-write-examples
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: