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すべての方へ評価の面談

相対評価のデメリットと、おかしいと感じるとき

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

相対評価のデメリットは、各段階の人数に枠があるために、基準に届いていても段階が下がることがある点です。ただ、受ける側が「おかしい」と感じる場面を分けると、問題は枠そのものより、枠の中で何が起きたのかが本人に見えないことにあると考えられます。自分の仕事が基準のどこに届いていたか、上司の考えと最終の結果がどこで分かれたかが分からないと、結果を受け取るしかなくなるからです。部下は、上司の考えと調整の結果を分けて尋ね、上司は「枠だから」で終えずに自分の考えを根拠と一緒に伝えることをおすすめします。方式そのものや処遇への疑問は、就業規則を読んだうえで、人事の担当に尋ねてください。

数字で見る

相対評価の結果を「枠があるので」とだけ説明されると、部下には何が起きたのかが分かりません。KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司の対応が自分の期待と違うと感じている人は、面談が成果につながっていると感じている割合が、回答者全体より低いという結果でした。面談についての数字で、評価の結果の伝え方を尋ねたものではありませんが、上司の対応が期待と合わないと感じることは、面談の実感と関係していることがうかがえます。

12.9%
1万人調査
上司との面談の困りごと(複数回答)として、「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人の割合
上司のふるまいについての困りごとの中では、最も多く挙げられた答えです。上司の対応が自分の期待と合わないことは、面談で珍しくない困りごとだということです。
23.4%
1万人調査
「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
回答者全体では31.9%でした。上司の対応が期待と違うと感じている人は、面談が成果につながっていると感じている割合が低いという結果です。

この調査は、相対評価や評価の方式について尋ねたものではありません。数字は、上司との定期的な面談での困りごとと、面談の成果の実感を比べたものです。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

相対評価のデメリットは、枠があることより、枠の中で起きたことが見えないこと

相対評価のデメリットとして語られるのは、各段階の人数に枠があるために、基準に届いていても段階が下がることがある、という点です。ただ、評価を受ける側が「おかしい」と感じる場面を分けていくと、問題は枠そのものより、枠の中で何が起きたのかが本人に見えないことにあると考えられます。自分の仕事が基準のどこに届いていたのか、比べられた相手は誰で何が違ったのか、上司の考えと最終の結果がどこで分かれたのかが分からないままだと、結果を受け取るしかなくなります。

相対評価のデメリットどう現れるか面談で変えられること
基準に届いても段階が下がることがある「期待通り」の仕事をしても、枠の都合で下の段階になる上司が、仕事の中身についての自分の考えと、調整の結果を分けて伝える
比べられた相手と中身が見えない誰と比べられ、何が違ったのかが本人には分からない他の人との比較ではなく、本人の仕事と基準で話す
一次評価と最終の結果の差の理由が分からない上司から聞いていた話と、届いた結果が違う期の途中に、上司が自分の考えを伝えておく
同じ部署の人どうしで競う形になる協力より、自分の数字を優先したくなる周りへの協力が評価の対象に含まれているかを、上司と部下が評価基準で一緒に確認する

どの方式を取るかは会社の制度で決まり、面談の中で変えられるものではありません。制度そのものへの疑問や、処遇や労働条件に関わる疑問は、就業規則を読んだうえで、人事の担当に尋ねてください。以下では、相対評価の中で上司と部下がどう話すかを取り上げます。

相対評価がおかしいと感じる4つの場面

相対評価がおかしいと感じる場面には、主に次の4つがあります。どれに当たるかで、部下が尋ねること、上司が伝えることが変わります。

  1. 基準に届いているのに、段階が下がった。自己評価も上司の途中の話も「期待通り」だったのに、最終の結果は1つ下だった、という場面です。調整で動いた部分と、仕事の中身についての上司の考えを分けて聞くと、何が起きたのかが分かります。
  2. 誰と比べられたのかが分からない。相対評価は同じ部署や等級の人と比べる方式ですが、比べられた相手の仕事の中身を本人は知りません。比較の中身を面談で聞いても確かめられないので、尋ねるのは「自分の仕事が基準のどこに届いていたか」のほうです。
  3. 上司から聞いていた話と結果が違う。期の途中で「このままなら上の段階」と聞いていたのに、結果が違った場面です。上司の考えが変わったのか、調整で変わったのかを聞き分けます。
  4. 説明が「枠があるから」で終わる。上司が調整の結果だけを伝え、本人の仕事についての考えを言わない場面です。この場面では、部下は上司の考えを尋ねることができます。

以下では、空調設備の保守を担当し、お客様を訪問して点検と修理をしている部下と、その上司の面談を例にします。

相対評価がおかしいと感じたとき、部下にできること

部下にできるのは、結果を受け入れるか拒むかを決めることより先に、上司の考えと調整の結果を分けて尋ねることです。上司の考えが分かれば、来期に何を変えればよいかが見えやすくなります。調整の中身は上司も知らされていない場合があるので、分からないと言われたら人事に尋ねます。

面談で上司に尋ねるとき

  • 今回の結果について伺いたいです。点検と修理の仕事の中身について、課長ご自身のお考えでは、どの段階に当たっていましたか。
  • 結果のうち、課長のお考えで決まった部分と、課全体の調整で決まった部分を、分かる範囲で教えていただけますか。
  • 期の途中に「再訪問が減っていてよい」と伺っていたので、結果を見て驚きました。私の仕事の見方が変わったのか、調整で変わったのかを知りたいです。
  • 他の方と比べてどうだったかではなく、私の訪問の仕事が基準のどこに届いていて、どこが足りなかったのかを教えていただけるとありがたいです。
  • 来期、上の段階に当たるのは、保守の仕事で言うとどんな状態でしょうか。調整があることは分かったうえで、自分の仕事で変えられることを知りたいです。

人事に尋ねるとき

  • 評価の方式について確認したいことがあります。一次評価のあとに人数の枠に合わせる調整がある場合、調整で段階が変わったことは本人に伝えられる決まりになっていますか。
  • 評価の結果に納得できないときの相談の窓口があれば、教えていただけますか。
  • 相対評価の比べる範囲は、同じ課の中でしょうか、同じ等級の中でしょうか。制度の資料で読み取れなかったので、教えてください。

結果がおかしいと感じたとき、面談の場で上司に反論する必要はありません。上司の考えを聞いてから調整の有無を聞き、分からないことは人事に尋ねる、という順で進めると、何が起きたのかが分かりやすくなります。

相対評価の結果を伝えるとき、上司にできること

上司にできるのは、相対評価の結果を「枠だから」で説明せず、仕事の中身についての自分の考えと、調整で動いた部分を分けて伝えることです。調整で結果が動いても、本人の仕事についての上司の考えは別にあるので、それを根拠と一緒に言葉にします。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の困りごと(複数回答)として「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人は12.9%でした。この人たちのうち、「面談が成果につながっている」と感じている人は23.4%で、回答者全体の31.9%を下回っています。つまり、上司の対応が自分の期待と違うと感じている人は、面談が成果につながっていると感じにくい傾向があります。

面談の困りごとについての数字で、評価の結果について尋ねたものではありません。ただ、結果の理由を聞きたい部下に「枠があるので」とだけ返すと、部下には、自分の仕事がどう受け止められたのかが伝わりません。仕事の中身についての自分の考えを、根拠と一緒に伝えるとよいでしょう。

結果を伝えるとき

  • 今期の結果と、そこに至った経緯をお話しします。点検と修理の仕事について、私自身は期の途中にお伝えした通り「期待を上回る」と考えていました。今回は課全体の調整が入り、結果は「期待通り」になっています。
  • 調整で変わった部分は、○○さんの仕事の中身が変わったからではありません。再訪問が減ったことと、お客様からの問い合わせに当日中に返していたことについての私の見方は、変わっていません。
  • ○○さんは、この結果をどう感じていますか。私が調整の中身をすべて知っているわけではないので、分からない点は人事に確認してお伝えします。
  • 他の人との比較より、○○さんの仕事と基準をもとに、来期に向けて話したいと考えています。それでよいでしょうか。

期の途中に伝えておくとき

相対評価の会社では、調整で結果が変わる可能性があることを、期の途中から話しておくと、期末の驚きが小さくなります。

  • 今の時点での私の考えをお伝えします。訪問先での修理の完了率は、基準で言うと「期待を上回る」に当たると考えています。ただ、最終の結果は課全体の調整が入るので、私の考えと同じにならないこともあります。
  • 調整があっても、私がどう見ているかは、期の途中に私からお伝えしていきます。○○さんからも、気になったときはいつでも聞いてください。

調整の理由を上司自身も知らないとき

  • 調整の理由は、正直に言うと私にも詳しく知らされていません。分からないまま「枠があるので」と説明するのは失礼だと思うので、人事に確認して、金曜までにお伝えします。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、相対評価で結果が調整で動いたときも、上司と部下の両方が当事者だと考えています。上司は自分の考えと調整の結果を分けて伝え、部下は知りたいことを上司に尋ねます。二人がそれぞれにできることをすると、結果についての話が具体的になりやすくなります。

相対評価について、おすすめしないこと

おすすめしないのは、相対評価という方式を、結果の説明を省く理由にすることです。

  • 上司が「相対評価なので仕方がない」で説明を終える。調整で結果が動いても、本人の仕事についての上司の考えは別にあります。その考えを根拠と一緒に伝えることは、方式に関係なくできます。
  • 他の人の名前を挙げて、比較の中身を説明する。「△△さんのほうが訪問件数が多かった」のような説明は、本人が確かめられないうえ、同じ部署の人どうしの関係に影響します。本人の仕事と基準で話します。
  • 部下が、結果を見て「相対評価では努力しても意味がない」と決めて終える。調整で動く部分はありますが、上司の考えを聞くと、来期に変えることが見つかりやすくなります。聞かずに終えると、何が足りなかったのかが分からないまま次の期が始まります。
  • 期末まで調整の可能性を伝えない。期の途中に「調整で変わることがある」と聞いていれば、結果が変わったときに何が起きたのかを推し量れます。
  • 方式の良し悪しを、上司と部下の面談で議論する。制度の選び方は人事と経営が決めることです。制度への疑問は人事に伝え、面談では本人の仕事と来期の話に絞ります。

相対評価の結果を話したあとの振り返り

相対評価の結果の話は、部下がその場で納得したように見えたかどうかではなく、面談のあとに二人が何を分かっているかで振り返るとよいでしょう。振り返ったあとに次にすることを、4つ挙げます。

  • 上司の考えで決まった部分と調整で決まった部分の区別が二人の間で言葉になっていなかったら、次の面談では、結果を伝える前に「私自身の考え」から話し始めます。
  • 上司の考えが保守の仕事の事実と結びついて伝わっていなかったら、次は、再訪問の件数や問い合わせへの返事の早さを二人で見ながら話します。
  • 話が他の人との比較に流れていたら、次は、評価シートの基準の項目を一緒に見ながら話すとよいでしょう。
  • 来期に本人が変えられることがまだ決まっていなかったら、次の1on1で「来期は、何から始めてみましょうか」と話してみてください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

評価の基準や段階の意味を、普段の1on1で上司と部下が確かめたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

普段の1on1の準備をするとき。

評価について話したことのうち、まだ決まっていないことを、1on1を終える前に二人で確かめるきっかけができます。

「1on1の準備」でテーマを選び、「この1on1へのメモ」に、確かめたい評価の項目や段階の意味を書いておけます。テーマとメモはお相手の画面にも表示され、期待する対応は部下の側から選べます。1on1の実施中に「1on1実施中」の画面の右の列の下にある球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)をクリックすると、その日の会話でまだ決まっていない話を挙げて、どうするかを確かめる一言が出ることがあります。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

残り2分ほどです。今日話した「中間面談・評価」の件で、西村さんへプロジェクト対応分を伝える一歩がまだ期限未定のままです。いつまでに渡すかを一つ決めて終わりませんか。柳瀬さん、いかがでしょう?

普段の1on1で評価の話をしたとき。

評価の項目や書き方について二人で確かめたことを、あとから二人とも同じ記録で見返せます。

Kakeai AIが会話の中身を、話のまとまりごとの見出しと要点に書き直し続け、終了時に確定したものがそのまま履歴になります。採点の口調を使わず、二人が話した事実の言葉で書かれ、お二人に同じ内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

課の進捗と面談シート 7月の中間面談シートについて、藤本さんがすでに書き始めており、上期の新規ゼロはそのまま書き、種をまいたと書くよう西村さんが伝えた。

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よくある質問

相対評価のデメリットは何ですか。

相対評価のデメリットは、各段階の人数に枠があるため、基準に届いていても段階が下がることがある点と、比べられた相手や調整の中身が本人に見えない点です。同じ部署の人どうしで競う形になり、協力より自分の数字を優先したくなることもあります。評価を受ける側が「おかしい」と感じるのは、枠そのものより、枠の中で何が起きたのかが分からないときです。上司の考えと調整の結果を分けて話せば、デメリットの一部は小さくできると考えられます。

相対評価の結果がおかしいと感じたとき、部下はどうすればよいですか。

相対評価の結果がおかしいと感じたときは、面談で上司に、仕事の中身についての上司自身の考えと、調整で決まった部分を分けて尋ねてください。他の人との比較は確かめられないので、自分の仕事が基準のどこに届いていたのかを聞きます。上司も調整の理由を知らされていないことがあるので、分からないと言われたら、人事の担当に評価の方式と相談の窓口を尋ねます。面談の場で反論する必要はありません。

相対評価で評価が下がった理由を、上司はどう説明すればよいですか。

相対評価で調整により評価が下がったとき、上司は「枠があるので」で終えず、仕事の中身についての自分の考えと、調整で動いた部分を分けて説明してください。「私自身の考えは期の途中にお伝えした通りで、今回は課全体の調整で結果が変わっています」のように伝え、本人の仕事についての自分の見方を、根拠と一緒に言います。調整の理由を自分も知らないときは、人事に確認して伝える日を約束します。

相対評価では、努力しても評価が上がらないのですか。

相対評価では、調整によって段階が動く部分があるので、努力がそのまま段階に表れないことはあります。ただ、本人の仕事についての上司の考えは、調整とは別にあります。上司の考えを聞くと、基準のどこに届いていて、来期に何を変えればよいかが見えやすくなります。「努力しても意味がない」と決めて聞かずに終えると、何が足りなかったのかが分からないまま次の期が始まるので、まず上司の考えを尋ねることをおすすめします。

相対評価はやめるべきですか。制度への不満はどこに伝えればよいですか。

相対評価を続けるかどうかは、会社が制度として判断することです。処遇の原資の配り方や評価者による差の扱いにも関わるため、上司と部下の面談の中では決められません。制度への疑問や、処遇・労働条件に関わる不満は、就業規則を読んだうえで、人事の担当や会社の相談の窓口に伝えてください。面談で話すのは、方式の良し悪しではなく、本人の仕事が基準のどこに届いていたかと、来期に向けて変えることです。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/relative-evaluation-drawbacks-feels-unfair

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: