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人事評価の目標の立て方と例
先に答え
人事評価の目標は、次の3つの条件で書いてください。1つ目は、期末に「できた」かどうかを上司と部下が同じように判断できる状態を書くことです。2つ目は自分で動かせる部分と上司や他の部署の判断が要る部分を分けること、3つ目は期の途中に面談で見る区切りを決めることです。「対応力を向上させる」ではなく、「返金が絡む問い合わせを課長の確認なしで回答できるようになる」のように書きます。面談についての数字ですが、KAKEAIの1万人調査では、面談が行動につながらない理由として「ありたい状態が定まっていない」を選んだ人が16.3%で、上位に挙がっています。目標は二人で書き、月に1回ほど面談で進み具合を一緒に見てください。
数字で見る
上司との面談で話したことが行動につながらない理由として、目指す状態があいまいなことは上位に挙がっています。面談の間隔が長い人ほど、面談が行動につながる割合は低くなっています。また、面談をしている理由として最も多いのは、自分の仕事を進めるためです。目標は、期末に「できた」かどうかを二人が同じように判断できる状態を仕事の言葉で書き、期の途中に普段の面談で見てください。
- 16.3%
- 1万人調査
- 面談が行動につながらない理由(5つまで選択)として、「ありたい状態が定まっていない」を選んだ人の割合
- 「その時々によって違う」26.1%、「特にない」23.4%に続く3番目でした。目指す状態がはっきりしていないことは、面談で話したことが行動につながらない理由として、上位に挙がっています。
- 29.3%
- 1万人調査
- 上司との面談が半年〜1年に一度の人のうち、面談が毎回またはほぼ毎回、そのあとの行動につながっている人の割合
- 面談が週1回以上の人では49.8%でした。面談の間隔が長い人ほど、面談で話したことが行動につながる割合は低くなっています。目標の進み具合を見る間隔を考えるときにも、参考になる数字です。
- 52.8%
- 1万人調査
- 上司との面談をしている理由(5つまで選択)として、「自分の仕事を進めるため」を選んだ人の割合
- 選べる答えの中で最も多いものでした。多くの人にとって、面談は自分の仕事を進めるための時間です。目標に担当している仕事の名前が入っていれば、その時間の中で進み具合も話題にできます。
1万人調査は、人事評価の目標の立て方そのものは尋ねていません。行動につながらない理由は、面談が行動につながるのは半分くらいの回かそれより少ないと答えた人に尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
人事評価の目標は、 例文を写すより、 3つの条件を満たすように書く
人事評価の目標は、例文をそのまま写すより、次の3つの条件を満たしているかを見ながら書くことをおすすめします。文の形が整っていても、この3つが欠けた目標は、期末に「できたのかどうか」を上司と部下が言い合うことになりがちです。
- 期末に「できた」かどうかを、上司と部下が同じように判断できる状態が書かれている。「できた」と言えるのはどんな状態かが、数や出来事で書かれています。
- 自分で動かせる部分と、上司や他の部署の判断が要る部分が分かれている。本人が動かせない部分は、上司が引き受けることとして別に書きます。
- 期の途中に面談で見る区切りがある。月に1回など、どの面談で進み具合を見るかが決まっています。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談が行動につながるのは半分くらいかそれより少ないと答えた人に、その理由を5つまで選択で尋ねています。「ありたい状態が定まっていない」を選んだ人は16.3%で、「その時々によって違う」26.1%と「特にない」23.4%に続く3番目でした。つまり、目指す状態がはっきりしていないことは、面談で話しても動けない理由として上位に挙がっているということです。
面談についての数字ですが、期初に立てた目標が期の途中で意識されなくなる理由を考えるときにも参考になります。目標の文に、期末にどうなっていれば「できた」と言えるのかが書かれていなければ、本人も上司も途中で進み具合を確かめにくくなります。
人事評価の目標の例: 業務目標・チャレンジ目標・能力開発目標
目標の例を、カスタマーサポートで問い合わせの対応を担当している人の場合で示します。「書き直す前」は、目標の例文としてよく見かける形です。
| 目標の種類 | 書き直す前の例 | 書き直したあとの例 |
|---|---|---|
| 業務目標 | 問い合わせに | 問い合わせへの |
| チャレンジ目標 | 業務の | よくある |
| 能力開発目標 | 対応力を | 返金が |
| 個人目標 | 後輩の | 新しく |
書き直したあとの例を、目標欄に書く文として示します。
- 問い合わせへの一次回答を、受付から1営業日以内に返します。1営業日を超えた件数は月ごとに集計し、月に1回の面談で課長と一緒に見ます。
- よくある問い合わせについて、お客様が自分で解決できる案内文の案を作り、9月末までに課長に出します。公開するかどうかの判断は、課長と情報システム部で行うため、私の目標は案を出すところまでとします。
- 返金が絡む問い合わせを、課長の確認なしで回答できるようになります。10月以降の返金の問い合わせで、差し戻しがない状態になれば「できた」とします。
- 新しく入った人の問い合わせ対応に月に1回同席し、気づいた点をその日のうちに本人に伝えます。
チャレンジ目標は、届くかどうかわからないからこそ、届かなかったときにどう評価されるのかを、目標を書く時点で上司と部下で確認しておくことをおすすめします。会社の決まりで扱いが決まっている場合もあるので、上司は人事の担当に確認したうえで部下に伝えます。
数値にしにくい仕事の目標は、数の代わりに「期末にどんな出来事が起きていれば、できたと言えるか」を書きます。上の能力開発目標の例では、「差し戻しがない」という出来事を「できた」の目安にしています。
人事評価の目標は、 期初に書いて期末に見るものではない
人事評価の目標は、期初の目標面談で書いて期末の評価面談で見るもの、と考えられがちです。ただ、その間の半年ほど、目標が誰の目にも触れないままになると、期末に初めて「できていなかった」とわかることになりがちです。
KAKEAIの1万人調査では、面談が毎回またはほぼ毎回そのあとの行動につながっている人の割合は、上司との面談が週1回以上の人で49.8%、半年〜1年に一度の人で29.3%でした。面談の間隔が長い人ほど、面談で話したことが行動につながる割合は低くなっています。面談についての数字ですが、目標の進み具合を見る間隔を考えるときにも参考になります。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談をしている理由(5つまで選択)として「自分の仕事を進めるため」を選んだ人は52.8%で、選べる答えの中で最も多いものでした。つまり、多くの人にとって面談は、自分の仕事を進めるための時間だということです。目標の文に担当している仕事の名前が入っていれば、その時間の中で目標の進み具合も話題にできます。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、人事評価の目標は上司が渡すものでも部下が一人で書くものでもなく、二人で書いて二人で見るものだと考えています。KAKEAIは、目標を期初と期末の面談でだけ見ることをおすすめしません。月に1回ほど、普段の面談で目標の進み具合と、その時点での評価の見通しを一緒に見てください。
目標面談での言い方: 上司の側と部下の側
目標を一緒に書くための言い方を、上司と部下に分けて示します。目標面談だけでなく、期の途中の面談でも使えます。
上司の側から
目標を期初に決めるときは、「できた」と言える状態と、上司が引き受ける部分を一緒に決めます。
- この目標は、期末にどんな状態になっていれば「できた」と言えるか、一緒に決めておきませんか。
- この目標のうち、○○さんが自分で動かせる部分と、私や他の部署の判断が要る部分を分けておきたいです。私が引き受けるところは、私の目標にもします。
- チャレンジ目標は、届かなかった場合にどう見るのかを、人事の決まりも含めて今のうちに確認しておきます。来週までにお伝えします。
- 部署の目標の数字をどう分けるかは、私から説明します。そのうえで、○○さんの目標にどう入れるかを相談したいです。
期の途中の面談では、上司は自分の見方を、その時点の考えとして伝えます。
- 月に1回の面談で、この目標の進み具合を一緒に見ていきませんか。期末に見方がずれないように、私の見方もその時点で伝えます。
- 今の時点では、一次回答の目標は順調だと考えています。気になっているのは返金の案件の差し戻しなのですが、○○さんはどう感じていますか。
- 案内文の案は、情報システム部との調整が止まっています。これは私の側の遅れなので、今週中に話を進めます。
部下の側から
部下からは、「できた」と言える状態と、自分では動かせない部分を、目標を書く時点で確認します。
- この目標で、期末に何ができていれば「できた」と言えるのかを、一緒に決めていただけますか。
- 案内文の公開は私だけでは決められないので、私の目標は案を出すところまでにしてよいでしょうか。
- チャレンジ目標に届かなかった場合、評価にどう響くのかを、先に教えていただけますか。
- 今の目標は、部署の方針とどうつながっているのかを教えていただけますか。
- 能力開発目標は、何ができたら「できた」と言えるのかを、一緒に決めたいです。
期の途中では、見通しを自分から聞きます。
- 期の途中で、この目標の見通しを月に1回伺ってもよいでしょうか。
- 一次回答の目標は、先月は1営業日を超えたものが3件ありました。原因は他部署への確認待ちで、確認の依頼の仕方についてご意見をいただきたいです。
人事評価の目標を立てるときに避けたいこと
- 例文をそのまま写して目標欄を埋める。自分の仕事の名前が入っていない目標は、普段の面談で話題になりません。
- 「〜力を高める」のような言葉だけで書く。「対応力を向上させる」では、期末にできたかどうかを上司も部下も判断できません。
- チャレンジ目標を、高ければよいものとして書く。届かなかったときの扱いが決まっていないと、挑戦した人が損をする形になりかねません。
- 目標を上司が決めて渡す。本人が動かせない部分や、本人の知っている事情が抜けたまま目標が決まります。
- 逆に、目標を部下に任せきりにする。部署の方針とのつながりや、上司が引き受ける部分が抜けます。
- 期初に書いて、期末まで見ない。期の途中で状況が変わっても、目標が変わらないままになります。
目標が期の途中で変わったときは、変えた理由と日付を上司と部下で書き残しておくとよいでしょう。期末に、変える前の目標で評価される行き違いを防げます。
人事評価の目標がうまく立てられたかを、 どこで見るか
目標がうまく立てられたかどうかは、目標欄の文の整い方ではなく、期の途中の面談で振り返ってみてください。
- 期の途中の面談で、目標の進み具合が、仕事の話の中で自然に出てきているでしょうか。
- 「できた」と言える状態について、上司と部下の説明が同じになっているでしょうか。
- 上司が引き受けた部分は、上司自身の手で進んでいるでしょうか。
- 期末より前に、その時点での評価の見通しを二人で話した機会があったでしょうか。
4つのうち1つも当てはまらなければ、次の面談で、目標のうち1つだけを取り上げて「できた」と言える状態を決め直すことから始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
期初に立てた目標が期の途中で話題にならず、期末に「できた」と言えるかどうかが上司と部下でそろわないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
期初の面談のあと、目標を一覧に残すとき。
期初に決めた目標が、 普段の1on1を準備するたびにテーマの候補として表示されるので、 期の途中にも話題に挙げやすくなります。
「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標の一覧の画面)の「+ MOVEをつくる」で「“目標管理系”ならこちら」を選ぶと、目標の文言・期限・担当に加えて、「詳細やゴール」「メモ」と、その目標のための「中の次の一歩」を残せます。「継続テーマにする」を ON にした目標は、「1on1の準備」でテーマの候補に表示され、「概要」の画面の「継続テーマ(MOVEで設定)」にも並びます。目標はお二人に表示されます。
期の途中に、ホームを開いたとき。
目標に向けて決めた一歩の期限が近いことに、 次の1on1を待たずに気づけます。
ホームの「この先1週間のポイント」に、Kakeai AI が、ご自身の1on1の予定や次の一歩の期限などから、この先1週間で気にかけておくとよいことを、事実と、問いかけの形の提案で、最大3件書きます。途中になっている話が挙がることもあります。ご自身だけに表示されます。
藤本さんの競合比較表(スウェーデン・ドイツ・台湾の3社比較、お客さんが選んだ理由付き)が6月25日期限でまだ完了していません。明日の1on1を前に、受け取った後に伝える一言の準備ができているか確かめておきませんか。
中間面談や期末面談を1on1で行うとき。
残りの期間に何を変えるかを、 担当と期限のついた一歩として、 面談の中で決めて終えられます。
会話の中から次に取り組むことが出てくると、Kakeai AIがその発言をもとに次の一歩の候補を作り、文言・担当・期限を埋めていきます。候補は、1週間ほどで実行できる小ささを目安に作られます。終わりが近づくと、生まれた候補を挙げて、今日決めるものと次回に持ち越すものを確かめるよう促すことがあります。決めるのはお二人で、決定した一歩は終了時に「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標の一覧の画面)に追加されます。
残り5分ほどです。今日の会話で出た一歩の候補が4つあります。…「7月の中間面談シート(営業目標)を書く」の4つです。このうち今日中に動かすものと、次回に持ち越すものをお二人で一つ確かめておきませんか。
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よくある質問
人事評価の目標の例文を教えてください。
人事評価の目標の例文は、「できた」と言える状態を数や出来事で書いたものにします。業務目標なら「問い合わせへの一次回答を、受付から1営業日以内に返す」、能力開発目標なら「返金が絡む問い合わせを、課長の確認なしで回答できるようになる。10月以降、差し戻しがない状態を『できた』とする」のように書きます。自分の仕事の名前を入れて、期末に「できた」かどうかを二人が同じように判断できる形にします。
人事評価のチャレンジ目標は、 どのくらい高く設定すればよいですか。
人事評価のチャレンジ目標は、高さより先に、届かなかったときにどう評価されるのかを目標を書く時点で上司と部下で確認しておくことをおすすめします。扱いが決まっていないまま高い目標を書くと、挑戦した人が損をする形になりかねません。会社の決まりで扱いが決まっている場合もあるので、上司は人事の担当に確認したうえで部下に伝えます。自分で動かせる部分と、上司や他の部署の判断が要る部分も分けて書いてください。
数値にできない仕事の目標は、 どう書けばよいですか。
数値にできない仕事の目標は、数の代わりに「期末にどんな出来事が起きていれば、できたと言えるか」を書きます。たとえば「返金の問い合わせで、課長の確認なしで回答し、差し戻しがない」のように、確認なしで進められる範囲や差し戻しがないという出来事を「できた」の目安にします。上司と部下で「できた」の説明が同じになるかを、目標を書く時点で確認してください。
人事評価の目標は、 上司と部下のどちらが決めるものですか。
人事評価の目標は、上司が決めて渡すものでも、部下が一人で書くものでもなく、二人で書くものです。部署の方針とのつながりと上司が引き受ける部分は上司が示し、自分で動かせる範囲と知っている事情は部下が示します。期末に「できた」かどうかの判断が分かれないよう、「できた」と言える状態を二人で決めておくことをおすすめします。
期の途中で人事評価の目標が変わったときは、 どうすればよいですか。
期の途中で人事評価の目標が変わったときは、変えた理由と日付を二人で書き残しておくことをおすすめします。期末に、変える前の目標で評価される行き違いを防げます。月に1回ほど普段の面談で目標の進み具合を見ていれば、変える必要が出てきた時点で気づけます。会社の決まりで目標の変更に手続きが要る場合は、上司が人事の担当に確認してください。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/performance-review-goal-setting-examples
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
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