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海外企業・外資系の人事評価の仕組み
先に答え
海外企業・外資系の人事評価の仕組みは会社ごとに違い、1つの型にはまとまりません。共通して見られる要素は7つです。目標管理・頻繁なチェックイン・自己評価とマネジャーの評価を文章で見せ合うこと・同僚からの意見・上位での調整・評価と報酬の結びつき・評価の責任が直属のマネジャーにあること、です。面談についての数字ですが、KAKEAIの1万人調査では、上司と2〜3日に一度面談している人の44.7%が「面談が成果につながっている」と感じていました。半年に一度では20.3%です。上司と話す間隔が短い人ほど、面談が成果につながっていると感じている傾向があります。取り入れるなら、制度の名前より、期中に上司が見通しを話すことから始めるとよいでしょう。
数字で見る
面談の頻度が高い人ほど、面談が成果につながっていると感じていました。一方で、頻度・時間・場所・話題の4つを合わせても、成果の実感の差のうち説明がつくのは5.4%だけです。面談の回数や長さといった形を整えるだけでは、成果の実感はあまり変わらないと考えられます。
- 44.7%
- 1万人調査
- 上司と2〜3日に一度面談している人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 1か月に一度の人では30.7%、半年に一度の人では20.3%でした。面談の頻度が高い人ほど、面談が成果につながっていると感じています。評価制度について尋ねた数字ではありません。
- 5.4%
- 1万人調査
- 面談の成果の実感の差のうち、頻度・時間・場所・話題の4つの違いで説明がつく割合
- 残りの大半は、頻度や時間といった形以外のことで決まっている、という意味です。面談の回数や長さを決めるだけで、成果の実感が変わるとは考えにくいと言えます。
この調査は日本の会社員を対象にしたもので、海外企業や外資系の評価制度について尋ねたものではありません。数字は、上司との定期的な面談の頻度や形と、面談の成果の実感との関係を示すものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
海外企業・外資系の人事評価の仕組みに共通する7つの要素
海外企業・外資系の人事評価の仕組みは会社ごとに違い、「海外ではこうしている」と1つにまとめることはできません。同じ国の会社どうしでも、評価の段階を付ける会社と付けない会社、相対評価の会社と絶対評価の会社があります。それでも、多くの仕組みに共通して見られる要素はあります。
| 要素 | 何をするか | 日本の会社との違いが出やすい点 |
|---|---|---|
| 目標管理 | 期の | 目標の |
| 頻繁な | 上司と | 評価の |
| 自己評価と | 本人が | 評価の |
| 同僚からの意見 | 一緒に | 上司以外の |
| 調整 | 上位の | 相対評価や |
| 評価と | 評価の | 年功や |
| 評価の | 部下の | 人事が |
「ヨーロッパの人事評価」「アメリカの人事評価」と、国でまとめるのも難しいことです。国によって労働に関する法律や労使の慣行が異なるため、同じ仕組みでも、評価が処遇や雇用とどこまで結びつくかが違います。具体的な国の決まりは、その国の専門家に確かめてください。
外資系の人事評価と日本の会社の人事評価は、 どこが違うか
違いが出やすい点として、ここでは2つを取り上げます。情意(態度)の評価項目の有無と、評価の話を期の途中にするかどうかです。
日本の会社の評価項目には、成果・能力に加えて、規律性や協調性といった情意の項目が置かれることがあります。海外企業や外資系の仕組みには、態度そのものを点にする項目を置かず、会社が大事にする行動を取っているかを行動の項目として見る形を取る会社があります。どちらが優れているという話ではなく、何を点にするかの違いです。
もう1つの違いは、評価の話を期の途中にするかどうかです。頻繁なチェックインを仕組みに組み込んでいる会社では、期末の評価面談は、期の途中に何度も話してきた見通しを、最後にまとめて確かめる場になります。
面談についての数字ですが、KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司と2〜3日に一度面談している人の44.7%が「面談が成果につながっている」と感じていました。1か月に一度の人では30.7%、半年に一度の人では20.3%です。上司と話す間隔が短い人ほど、面談が成果につながっていると感じている傾向があります。
一方、同じ調査では、面談の頻度・時間・場所・話題と、成果を感じるかどうかとの関係は小さなものでした。この4つを合わせても、成果の実感の差のうち説明がつくのは5.4%だけです。つまり、成果の実感の差の大半は、頻度や時間といった面談の形以外のことによるものです。チェックインを取り入れるなら、回数を決めるより先に、その面談で二人が何を話すかを決めておくことをおすすめします。
外資系で評価を受ける人: 自己評価とチェックインをどう使うか
外資系で評価を受ける立場なら、自己評価の文章とチェックインの2つを、自分の仕事を上司に知らせる機会として使ってください。評価の文章が本人に開示される前提の仕組みでは、自己評価は控えめに書くものではなく、上司が知らない仕事を伝える欄だと考えるとよいでしょう。
以下では、製品マニュアルの日本語版を作る仕事を担当している人を例にします。
自己評価には、目標に対して何をどこまで進めたかを、事実で書きます。
- 日本語版マニュアルの改訂は、3つの製品のうち2つを期限内に公開しました。残る1つは、本社側の原文の変更待ちです。
- 翻訳会社とのやり取りの手順を見直し、確認の往復を減らしました。
チェックインでは、上司の今の時点の見方を尋ねてください。期末まで待つ必要はありません。
- 今の時点で、私の今期の仕事はどう見えていますか。途中で伺えると、残りの期間の進め方を変えられます。
- 今の時点で、遅れが気になっている目標があれば、教えていただけますか。
同僚からの意見を集める仕組みがある会社では、どの同僚に意見を頼むかを自分で選べることがあります。一緒に仕事をした相手に、早めに頼んでおくとよいでしょう。
- 今期のレビューで、○○さんに意見をお願いしたいと思っています。マニュアルの確認を一緒に進めたときのことを、書いていただけますか。
評価の結果が自分の見方と違うときは、根拠を尋ねます。評価が開示される前提の仕組みでは、尋ねること自体は普通のことです。
- 今回の評価で、どの仕事を主に見ていただいたのかを教えていただけますか。
- 本社側の原文の変更を待っていたマニュアルについては、評価にどう影響していますか。
外資系で評価をする人: 直属のマネジャーが期の途中に何を話すか
外資系で部下を評価する立場なら、評価の責任が自分にあることを前提に、期末を待たずに自分の考えを話してください。期末に初めて伝える評価は、部下にとって、聞く用意のない話になりがちです。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、1on1は、その部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいと考えています。仕事は1on1で話す具体的な材料です。1on1が二人にとって仕事や成長を前に進める時間になるには、本人の今をわかっている人が行う必要があるからです。ただし、上司であっても、部下の仕事を「見てもいない」なら、上司が行う意味はありません。海外企業の仕組みで評価の責任が直属のマネジャーにあることは、この考えと重なります。
期の途中に話すのは、AやBといった評価の段階ではなく、今の時点での見方と、その理由です。
- 今の時点では、マニュアルの公開の進み具合は期待通りだと考えています。残る1つは原文待ちで、○○さんの作業で止まっているわけではないことも、わかっています。
- 翻訳会社とのやり取りの見直しは、私からも本社に伝えておきます。
- 今期の目標のうち、達成が難しくなっているものはありますか。今のうちに、目標の見直しを一緒に考えましょう。
調整会議で評価が変わったときは、変わったことと、理由の範囲を伝えます。会議の中身は開示しません。
- 私が出した評価と、最終の結果は違っています。部門全体での調整があったためです。私がそう評価した理由は今お話しした通りですが、○○さんは、どう感じていますか。
国によって、評価の結果を処遇や雇用にどう結びつけられるかの決まりが違います。日本で働く部下を評価するときは、日本の労働に関する決まりに沿う必要があります。わからない点は、会社の規程を読み、人事の担当に相談してください。
海外企業の人事評価の仕組みを日本の会社に取り入れるときに、 おすすめしないこと
- 制度の名前から入る。OKRやノーレイティングという名前を取り入れても、期の途中に上司が見通しを話していなければ、期末の面談は変わりにくいでしょう。
- 頻繁なチェックインを、回数の決まりとしてだけ入れる。回数を決める前に、その面談で何を話すかを二人で決めておくとよいでしょう。話すことが決まらないまま回数だけを増やすと、予定をこなすだけの時間になりかねません。
- 「外資系は厳しい、日本の会社は甘い」と決めつける。評価への納得は、国や会社の種類より、根拠が本人に伝わっているかどうかによるところが大きいと考えられます。
- 国ごとの法律を、一般論で判断する。評価と処遇、雇用の結びつきは、国の法律と会社の規程で決まります。専門家に確認してください。
海外企業の評価の仕組みを知ったあとに、 二人の面談を振り返るには
評価の仕組みが海外型か日本型かより、上司と部下の間で評価の話が期の途中にあったかどうかで振り返ってみてください。
- 期中に、上司が評価についての考えを部下に伝えた回があったでしょうか。
- 部下の側から上司に、自分の仕事がどう見えているかを尋ねる機会があったでしょうか。
- 自己評価の文章に、上司が知らなかった仕事が書かれていたでしょうか。
- 期末の評価面談で聞いた話のうち、初めて聞いたことはどれだけあったでしょうか。
期末に初めて聞いた話が多ければ、仕組みの名前を変える前に、期の途中の面談で何を話すかを二人で決め直すことをおすすめします。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
評価の基準や段階の意味を、普段の1on1で上司と部下が確かめたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
普段の1on1の準備をするとき。
評価について話したことのうち、 まだ決まっていないことを、1on1を終える前に二人で確かめるきっかけができます。
「1on1の準備」でテーマを選び、「この1on1へのメモ」に、確かめたい評価の項目や段階の意味を書いておけます。テーマとメモはお相手の画面にも表示され、期待する対応は部下の側から選べます。1on1の実施中に「1on1実施中」の画面の右の列の下にある球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)をクリックすると、その日の会話でまだ決まっていない話を挙げて、どうするかを確かめる一言が出ることがあります。
残り2分ほどです。今日話した「中間面談・評価」の件で、西村さんへプロジェクト対応分を伝える一歩がまだ期限未定のままです。いつまでに渡すかを一つ決めて終わりませんか。柳瀬さん、いかがでしょう?
普段の1on1で評価の話をしたとき。
評価の項目や書き方について二人で確かめたことを、 あとから二人とも同じ記録で見返せます。
Kakeai AIが会話の中身を、話のまとまりごとの見出しと要点に書き直し続け、終了時に確定したものがそのまま履歴になります。採点の口調を使わず、二人が話した事実の言葉で書かれ、お二人に同じ内容が表示されます。
課の進捗と面談シート 7月の中間面談シートについて、藤本さんがすでに書き始めており、上期の新規ゼロはそのまま書き、種をまいたと書くよう西村さんが伝えた。
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よくある質問
海外の大手IT企業の人事評価は、 どんな仕組みですか。
海外の大手企業の人事評価の仕組みは会社ごとに違い、同じ会社でも時期によって変わっています。共通して見られるのは、目標管理・期の途中の頻繁なチェックイン・自己評価とマネジャーの評価を文章で見せ合うこと・同僚からの意見・上位での調整・評価と報酬の結びつきです。特定の会社の今の仕組みは、その会社が公開している情報を見るのが確実です。
ヨーロッパの会社の人事評価は、 日本やアメリカと何が違いますか。
ヨーロッパの会社の人事評価は、国によって労働に関する法律や労使の慣行が異なるため、評価の結果が処遇や雇用にどこまで結びつくかが国ごとに違います。仕組みの要素(目標管理・チェックイン・自己評価・調整)は他の地域と共通する部分が多く、違いは評価の使われ方に出やすいと考えられます。具体的な国の決まりは、その国の専門家に確かめてください。
外資系の人事評価は、 日本の会社より厳しいですか。
外資系の人事評価が日本の会社より厳しいとは、一概には言えません。違いが出やすい点としては、評価の結果が報酬に直接結びつきやすいことと、評価の根拠が文章で本人に開示される前提で書かれることが挙げられます。厳しいと感じるかどうかは、国や会社の種類より、評価の根拠が期末より前に本人に伝わっているかどうかにもよると考えられます。
ノーレイティングとは、どんな仕組みですか。
ノーレイティングは、期末に評価の段階(AやBなどの記号)を付けることをやめ、期の途中の頻繁な面談とフィードバックで評価の話を続ける仕組みです。段階をなくしても、報酬や昇進の判断はなくならず、上司が根拠を説明する責任は残ります。期末に段階を付けない分、期の途中の面談で、上司が今の時点での見方とその理由を話すことが、この仕組みの前提になります。
海外の人事評価の仕組みを日本の会社に取り入れるには、 何から始めればよいですか。
海外の人事評価の仕組みを取り入れるなら、制度の名前より、直属の上司が、期末を待たずに評価についての考えを部下に話すことから始めることをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、面談の頻度・時間・場所・話題を合わせても、成果の実感の差のうち説明がつくのは5.4%だけでした。面談の形を整えるだけで成果の実感が変わるとは考えにくい、という結果です。回数を決めることより、その面談で何を話すかを決めることが先です。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/performance-review-global-companies
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: