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上司の方へ部下との関わり

年上の部下への指導と接し方

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

年上の部下への接し方は、呼び方と敬語を年齢に関係なく全員と同じにそろえることから始めます。そのうえで、仕事の判断と会社の決まりの説明は上司が引き受け、やり方の知恵は本人の経験から教わる分け方をおすすめします。直してほしいことは、年齢を理由にせず、仕事の事実で短く伝えるとよいでしょう。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人は、50代の回答で14.8%でした。20代の25.7%より少ないものの、年齢が上の人でも、一番の期待として具体的なアドバイスを挙げる人は1割以上いるということです。「年上だから口を出さない」と先に決めないほうがよいでしょう。

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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、年代が上の回答でも、上司との面談で具体的なアドバイスを一番に期待する人が1割以上いました。また、「上司の話が役に立たない」という困りごとは、年代が上の回答でやや多く挙げられています。年上の部下との面談でも、「年上だから口を出さない」と先に決めず、上司の考えが求められている場面では上司から伝えることをおすすめします。

14.8%
1万人調査
50代の回答のうち、上司との面談で一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人の割合
20代の回答では25.7%、60代の回答では11.4%でした。年代が上がるほど少なくなりますが、50代・60代でも1割以上の人が、一番の期待として具体的なアドバイスを挙げています。
8.8%
1万人調査
50代の回答のうち、上司との面談の困りごとに「上司の話が役に立たない」を挙げた人の割合
20代の回答では6.4%、60代では8.3%でした。この困りごとを挙げた人で「面談が成果につながっている」と感じる人は8.2%と、15の困りごとの中で最も低い割合です。上司の話が役に立たないと感じる人は、面談の成果も感じにくいようです。

この調査は回答者の年代を尋ねていますが、上司が自分より年下かどうかは尋ねていません。年代ごとの数字は、その年代の人が自分の上司との面談について答えたものです。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

年上の部下への接し方は、呼び方と敬語を全員と同じにそろえることから始める

年上の部下への接し方は、呼び方と敬語を、年齢に関係なく部下全員と同じにそろえることから始めてください。年上の部下だけに特別に丁寧にすると、本人は気を遣われていると感じ、ほかの部下は差を感じることがあります。名字にさん付け、丁寧な話し言葉を全員に使えば、年齢の話を持ち出す必要がなくなります。

一緒に仕事をすることになった最初の面談で、上司から役割の違いを言葉にしておくとよいでしょう。ここでは、設備工事の現場で、現場の担当として20年の経験がある年上の部下と、別の部署から来た年下の所長が一緒に仕事をする場面を例にします。

  • ○○さん、これから一緒に仕事をすることになりました。現場のことは○○さんに教わることが多くなると思います。工事全体の判断と責任は、私の仕事として引き受けますので、よろしくお願いします。
  • 呼び方は、皆さんと同じように「○○さん」とお呼びします。それでかまいませんか。私のことも、役職ではなく名前で呼んでもらって大丈夫です。
  • やりにくいと感じることがあったら、早めに言ってもらえると助かります。私も、分からないことは率直に聞きます。

上司と部下の役割の違いを、年齢の上下とは別のものとして最初に言葉にしておくと、その後の頼みごとや指摘を切り出しやすくなります。

年上の部下にも、上司の考えや判断を求める人はいる

年上の部下への接し方として、「経験を尊重して任せ、口を出さない」という助言があります。KAKEAIは、上司の関わり方をあらかじめ1つに決めておくことをおすすめしません。年齢が上の人でも、上司の考えを求めている場面があるからです。

KAKEAIの1万人調査で、上司との面談で一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人は、50代の回答では14.8%、60代の回答では11.4%でした。20代の回答では25.7%です。つまり、年代が上がるほど少なくなりますが、50代・60代でも1割以上の人が、一番の期待として具体的なアドバイスを挙げているということです。

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとに「上司の話が役に立たない」を挙げた人は、50代の回答で8.8%、60代の回答で8.3%でした。20代の回答では6.4%です。つまり、この困りごとは、年代が上の回答でやや多く挙げられています。また、この困りごとを挙げた人のうち「面談が成果につながっている」と感じている人は、年代を分けずに見ると8.2%で、15の困りごとの中で最も低い割合でした。上司の話が役に立たないと感じている人は、面談の成果も感じにくいということです。年上の部下との面談でも、上司の話が役に立つものになっているかどうかは、面談の成果の実感にかかわる点だと考えられます。

なお、この調査は、上司が自分より年下かどうかは尋ねていません。

年上の部下に上司から伝えたいのは、現場のやり方ではなく、上司の立場でなければ分からないことです。会社として決まっていること、お客様や他部署との間の判断、工期や予算の配分などがこれに当たります。

上司が引き受けること本人の経験から教わること
工期や予算など、会社として決めること現場の段取りと、作業の順番の組み方
お客様や他部署との調整と、その判断協力会社との付き合い方、現場で起きやすいこと
会社の決まりや安全のルールの説明若手の作業員への声のかけ方

年上の部下への指導:直してほしいことは、年齢ではなく仕事の事実で伝える

年上の部下に直してほしいことがあるときは、年齢を理由にせず、仕事の事実と、その影響を短く伝えてください。「年上の方に言いにくい」と後回しにすると、伝える頃には同じことが何度も重なり、一度に言うことが増えてしまいがちです。気づいた日のうちに、1つだけ、本人と二人のときに伝えるとよいでしょう。

たとえば、現場の工程表の提出が、決めた日より2日遅れた場面です。

  • ○○さん、工程表の件で1つお願いがあります。金曜までにいただく予定だったものが今日になり、月曜のお客様への報告に数字を間に合わせるのが難しくなりました。次からは金曜にお願いできますか。
  • 遅れた理由に、私が知らない事情があれば教えてください。現場で何か起きていたなら、そちらを先に手当てしたいです。

本人から「現場では昔からこうしている」と返ってくることもあります。そのときは、経験を否定せず、今の仕事の条件を伝えます。

  • その進め方で長くやってこられたのは、よく分かります。ただ、今のお客様は週明けの報告を契約の条件にしているので、工程表は金曜に必要なんです。現場のやり方を変えてほしいのではなく、提出の日だけそろえてほしいという話です。
  • 金曜に間に合わせるために、私の側で変えられることはありますか。資料の形を簡単にする、作業員の人数を調整するなど、遠慮なく挙げてほしいです。

直してほしいことを伝えたあとは、次に話す日を二人で決めます。

  • 来週の金曜に、工程表の出し方で困ったところがなかったか、一緒に振り返りましょう。難しそうなら、水曜までに声をかけてください。

評価にかかわることを伝えるとき

年上の部下への評価も、基準と事実を一緒に見て、上司の考えとして伝えます。評価の結果や昇給は上司の一存で約束できないので、口にしません。

  • 評価シートのこの項目を、一緒に見てもらえますか。工程表の提出については、遅れが3回あったので、私は今のところBだと考えています。○○さんは、どう感じていますか。

年上の部下の経験を仕事に生かすには、上司が教わる形を作る

年上の部下の経験は、上司の側から「教えてください」と頼むことで、仕事に生かしやすくなります。本人が自分から前に出ると年下の上司の立場を奪うように見えるのではないかと、遠慮していることがあるかもしれません。そのため、頼むのは上司の側からにするとよいでしょう。

  • 来月の現場の段取りを組む前に、○○さんの考えを教えてください。私はこの種類の工事の経験が少ないので、どこで時間がかかりやすいかを教えてほしいんです。
  • 協力会社の△△さんとは、○○さんのほうが長い付き合いですよね。今回の工期の相談は、私から話す前に、○○さんの見方を聞いておきたいです。

教わったことをどう使ったかは、本人に伝えます。

  • 先週教えてもらった、資材の搬入を午前に寄せる案を、△△工区で使いました。おかげで初日の遅れがありませんでした。ありがとうございます。
  • 今日の朝礼で私の説明に足りないところがあったら、あとで教えてもらえると助かります。現場の人にどう聞こえたかは、○○さんのほうが分かると思うので。

一方で、教わることと、判断をゆだねることは分けます。判断まで本人に任せてしまうと、責任の所在があいまいになりがちです。

  • ○○さんの案で進めるのがよいと思います。お客様への説明は私がしますので、資料の数字だけ一緒に確認させてください。
  • 2つの案のうち、私は工期を優先してA案にしたいと考えています。○○さんから見て、危ないところがあれば教えてください。

年上の部下への接し方で、避けたいこと

避けたいのは、年齢を理由に、関わり方を1つに決めてしまうことです。任せきりにする方向にも、逆に細かく指示する方向にも起こります。

  • 「年上だから任せて口を出さない」と決める。仕事の判断と会社の決まりの説明は、上司が引き受ける仕事です。本人は、上司からの判断を待っているかもしれません。
  • 逆に、年下でも上司だと示そうとして、細かく指示する。現場のやり方まで指示すると、本人の20年の経験が生かされません。
  • 直してほしいことを、年齢を理由に先送りする。事実で短く伝えれば、年齢を持ち出す必要はありません。先送りすると、伝える頃には一度に言うことが増えてしまいます。
  • ほかの部下の前で、年上の部下だけ特別に扱う。呼び方や敬語を本人だけ変えると、本人もほかの部下も気を遣います。
  • 本人のキャリアや役職について、上司が決めつけて話す。「もう昇進は望んでいないでしょう」のように、本人の希望を聞かずに決めないようにします。希望は本人に尋ねます。
  • この先の仕事で、○○さんがやってみたいことや、逆に減らしたいことはありますか。私の頭で決めずに、聞いておきたいです。

年上の部下との仕事がうまくいっているかを、どこで見るか

年上の部下との仕事がうまくいっているかは、本人の反応ではなく、上司が判断を伝え、本人の経験を教わるやり取りが二人の間で起きているかで振り返ります。次の点を、月に1回ほど自分に問いかけてみてください。

  • 本人が上司の判断を待っている場面で、上司の側が判断を引き受けられているでしょうか。
  • この1か月で、本人の経験から教わったことを、仕事に使った場面があったでしょうか。
  • 直してほしいことを、気づいた日のうちに、仕事の事実で伝えられたでしょうか。
  • 本人の相談や提案を聞く場面を、上司の側から作れているでしょうか。

年上の部下にも、上司の考えを聞きたい回と、話を聞いてほしいだけの回があるでしょう。「年上だから」と関わり方を先に決めずに、その回に何を期待しているかを本人に尋ねることから始めてみてください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

部下からの反論や強い言い方を、その場でどう受け止めればよいか迷い、あとから関係がぎくしゃくしてしまうときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

反対の意見が出た1on1の最中と後に、「1on1のAI要約」で。

部下の反論を感情のぶつかり合いとしてではなく、1つの意見として記録に残し、あとから二人で同じ言葉に立ち返れます。

部下が述べた意見は、誰が何を述べたかという形で「1on1のAI要約」に残ります。評価の言葉ではなく、事実の言葉で書くように作られています。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

石田さんは「要件が固まらないまま試作の日程だけが決まっている」のは順番としておかしいと述べた。

1on1の終了後に、「今回よかった点」で。

部下の意見を、言葉で受け止めるだけでなく、その場で引き取った動きとして示せていたかを振り返れます。

部下の指摘や懸念を受けて、ご自身がその場で次の動きを引き取った場面があると、その返し方が、実際の発言とともに書かれることがあります。ご自身向けの内容です。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

石田さんへの確認を引き取ると伝えたことで、長谷部さんが「両方の工程を用意しておきます」と自分の一歩を言語化するところまで進みました。

次の1on1の前に、前回の「次の1on1や日常へ向けて」で。

口数が少なくなった部下に、次の1on1でどの話の流れから声をかけるかを準備できます。

部下が短い返事で話を終えた場面について、次回どの話の流れで、どんな一言で尋ねるとよいかが書かれることがあります。たとえば、同じ問いを繰り返すのではなく、部下が自分から持ち込んだ話の続きとして尋ねる案が示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

次回、…「主幹として動いてみて、何か引っかかっていることはありますか。」と一言置いてみてください。前回と同じ問いを繰り返すのではなく、今日の会話で石田さんが自分から持ち込んだ「進め方がおかしい」という言葉の延長として聞くと、業務の話として入りやすくなります。

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よくある質問

年上の部下には、上司も敬語を使うべきですか。

年上の部下に対して、上司は丁寧な話し言葉を使うのがよいでしょう。ただし、年上の部下だけを特別にするのではなく、部下全員に同じ呼び方(名字にさん付け)と同じ丁寧さで話すことをおすすめします。本人だけ敬語を変えると、本人は気を遣われていると感じ、ほかの部下は差を感じることがあるからです。

年上の部下に注意や指導をするときは、どう言えばよいですか。

年上の部下に直してほしいことを伝えるときは、年齢を理由にせず、仕事の事実と影響を短く伝えてください。たとえば「工程表の提出が2日遅れて、月曜のお客様への報告に数字を間に合わせるのが難しくなりました。次から金曜にお願いできますか」のように、事実、影響、頼みたいことの順に言います。気づいた日のうちに、本人と二人のときに、1つだけ伝えるのがおすすめです。

部下が全員年上のとき、年下の上司はどう振る舞えばよいですか。

部下が全員年上の場合も、年下の上司のすることは変わりません。仕事の判断と責任、会社として決まっていることの説明は上司が引き受け、現場のやり方や経験からの知恵は部下から教わります。最初の面談でこの分け方を自分の言葉で伝え、分からないことは率直に聞く姿勢を見せるとよいでしょう。威厳を示そうとして細かく指示することも、遠慮して判断まで任せてしまうことも、避けたい形です。

年上の部下が、年下の上司の指示を聞いてくれないときはどうすればよいですか。

年上の部下が指示を聞いてくれないと感じるときは、まず、何をなぜ頼んでいるのかが伝わっているかを確かめてください。今の仕事の条件(お客様との約束、会社の決まり)を理由として伝え、本人の経験を否定していないことを言葉にします。そのうえで、本人の側に事情や別の考えがないかを尋ねます。それでも変わらないときは、人事の担当に相談し、会社の決まりに沿って進めます。

年上の部下の育成は、若い部下の育成と何が違いますか。

年上の部下の育成で違うのは、教える中身の比重です。現場のやり方や経験は本人のほうが豊かなことが多いので、上司が伝えるのは、上司の立場で分かる情報と判断が中心になります。今の仕事の条件や会社の方針、評価の基準などです。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人は、50代の回答でも14.8%いました。年齢が上でも、上司の具体的なアドバイスを一番に期待する人はいます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/older-subordinate-guidance-and-manner

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: