上司の方へ部下との関わり
部下との接し方の基本
先に答え
部下との接し方の基本は、優しくするか厳しくするかを1つに決めることではありません。部下の話に合わせて変えることと、誰に対しても変えないことを、分けて考えることです。KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で困っていることとして、12.9%の人が「上司の対応が期待するものと違う」を挙げました。「上司の話が役に立たない」など、上司の対応や姿勢に関する5つの困りごとの中で最も多い回答です。部下の話が報告か、相談か、判断を求めるものかに応じて、対応を選んでみてください。一方で、以前聞いた話を覚えていること、言ったことを実行すること、同じ基準で評価することの3つは、どの部下に対しても守ります。
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KAKEAIの1万人調査では、上司の対応や姿勢に関する面談の困りごとのうち、最も多く挙げられたのは「上司の対応が期待するものと違う」でした。同じ調査で、面談で上司に期待することを1つ選ぶ質問では、「その時々によって違う」が最も多い回答でした。1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データでも、部下が1on1の前に選ぶ、上司に期待することは、話のテーマによって異なっていました。接し方を1つに決めておくのではなく、部下の話の内容に合わせて対応を選ぶことをおすすめします。
- 12.9%
- 1万人調査
- 上司との面談で困っていることとして、「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人の割合
- 「上司の話が役に立たない」(8.2%)、「上司が以前会話したことを覚えていない」(6.2%)など、上司の対応や姿勢に関する5つの困りごとの中で最も多い回答でした。5つとは別の「上司との信頼関係がなく安心して話せない」(8.0%)も上回っています。
- 28.7%
- 1万人調査
- 面談の中で上司に期待すること(5つまで選択)として、「その時々によって違う」を選んだ人の割合
- 最も当てはまるものを1つだけ選ぶ質問でも、「その時々によって違う」が20.9%で最も多い回答でした。
- 17.0%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 1on1の前に選ばれた「業務の進捗や進め方」のテーマのうち、部下が上司に期待することとして「一緒に考えてほしい」を選んでいた割合
- 「その他」を除くと、このテーマで最も多く選ばれていました。「スキルや力の向上」では「具体的なアドバイスがほしい」の19.2%、「プライベート」では「話を聞いてほしい」の21.8%が最多です。部下が上司に期待することは、話のテーマによって変わる傾向があります。
1万人調査は、上司との定期的な面談について尋ねたもので、普段の職場でのやり取りを尋ねたものではありません。利用データの数字も、1on1の前に部下が選んだテーマと上司に期待することの集計で、普段のやり取りの記録ではありません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
部下との接し方で、 部下の側は何に困っているのか
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との定期的な面談で困っていることを複数回答で尋ねています。上司の対応や姿勢に関する困りごとは、「上司の話が役に立たない」「上司が以前会話したことを覚えていない」など5つあり、最も多かったのが「上司の対応が期待するものと違う」の12.9%でした。
「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人のうち、「面談が成果につながっている」と感じている人は23.4%で、回答者全体の31.9%を下回りました。この困りごとがある人は、面談の成果を感じにくい傾向があります。
判断がほしかったのに励まされて終わる、聞いてほしかっただけなのに改善点を指摘されるといった食い違いは、普段のやり取りでも起こりえます。
部下が上司に期待することは、いつも同じとは限りません。同じ調査で、面談で上司に期待することを1つだけ選ぶ質問では、「その時々によって違う」が20.9%で最も多い回答でした。5つまで選択できる質問でも、28.7%の人がこれを選んでいます。その時々で期待が変わる人に同じ態度で接し続ければ、期待と合わない場面が出てきやすくなります。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査から、どの部下にも合う万能の接し方はないと考えています。そこでこのページでは、接し方の基本を、部下の話に合わせて対応を変えることと、どの部下にも変えない3つのことに分けて整理します。
部下への接し方は、 話の内容に合わせて対応を変える
部下から話しかけられたら、まず話の内容に合わせて対応を選んでみてください。
1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データで、部下が1on1の前に選んだ、上司に期待することをテーマごとに見てみましょう(「その他」を除いて比較)。「業務の進捗や進め方」のテーマで最も多いのは「一緒に考えてほしい」で、このテーマの17.0%で選ばれています。「スキルや力の向上」では「具体的なアドバイスがほしい」の19.2%、「会社や部署の方針」では「意見を聞きたい」の27.1%、「プライベート」では「話を聞いてほしい」の21.8%が最多でした。一方、「業務の進捗や進め方」で「話を聞いてほしい」が選ばれていたのは7.5%です。部下が聞いてほしいのか、考えや助言がほしいのかは、話のテーマによって変わる傾向があります。
問い合わせに回答する仕事を例に、日頃のやり取りで、話の内容ごとにどう対応するかをまとめました。
| 部下の話 | 最初の対応 | 最初の一言の例 |
|---|---|---|
| 仕事の | 受け止めたうえで、 | 「送ってくれて |
| 進め方の | 何から | 「この種類の |
| 部署の | 経緯と | 「翌日に |
| ミスの | 先に | 「すぐに |
| 家庭の | まず聞く | 「話してくれて |
家庭の事情や体調の話で心配が残るときは、上司一人で判断せず、人事の担当者や産業医に相談してください。
どの対応がよいか判断できないときは、部下に尋ねるのも1つの方法です。
- 今の話は、聞いておいてほしい、一緒に考えてほしい、判断がほしい、のどれに近いですか。
「聞いておいてほしいだけです」という答えなら、聞くだけで終えてかまいません。部下の最初の一言でわかるときは、尋ねずにそのまま応じてください。
対応を合わせるのは、上司だけの役目ではありません。話したいことと上司に期待することを、声をかけるときに伝えてほしいと、部下にもお願いしておきましょう。
- 声をかけてくれるときに、報告か、相談か、判断がほしいのかを最初に一言添えてもらえますか。そのほうが、すれ違わずに話せると思うんです。
部下に意見や判断を求められたとき
意見を求められたら、部下にも考えがあることが多いので、まずそれを尋ねてから、自分の意見を具体的に伝えます。判断を求められたときは、理由を添えてはっきり答えてください。
- ○○さんは、どう進めるのがよいと考えていますか。
- 私なら、先に電話で納期をお伝えして、文書はそのあとで送ります。B社は、今日中に社内で決めたいとのことでしたから。
- 今回は、値引きには触れずに回答しましょう。値引きは一度出すと戻せないので、B社から話が出たら私が対応します。
自分の権限では決められないことは、率直にそう伝え、誰にいつ確認するのかを約束します。
- これは、私の一存では決められません。今日中に部長に確認して、明日の朝、わかったところまでをお伝えします。
部下と意見が違うとき
意見が違うときは、まず部下の考えとその理由を尋ねます。そのうえで自分の案で進めたいときは、その理由と、部下の案を試す機会をあわせて伝えるとよいでしょう。
- 私は少し違う考えを持っています。見落としがあるかもしれないので、先に○○さんの考えを聞かせてください。
- ありがとうございます。回答の期限が今日なので、今回は私の案で進めさせてもらえますか。○○さんの案は、次に同じ問い合わせが来たら、ぜひ試してみましょう。
部下への声のかけ方と頼み方、 そのまま使える言い方
声をかけるときも仕事を頼むときも、具体的な仕事の内容に触れることをおすすめします。部下の仕事に関心を持っていることが、相手に伝わりやすいからです。
部下に声をかけるとき
「最近どう?」と尋ねても、「大丈夫です」という返事で会話が終わりがちです。自分が見た仕事に触れ、質問を1つに絞ると、部下も答えやすくなります。
- 昨日のB社への回答、読みました。納期の理由が1行目に書いてあって、わかりやすかったです。
- 今週の問い合わせで、答えにくかったものはありましたか。
- 今日中の回答が難しそうな問い合わせはありますか。あれば、一緒に考えましょう。
部下の仕事を見られなかった週は、正直にそう伝えます。
- 今週は出張が続いて、回答を1件も読めていないんです。一番手間がかかった問い合わせは、どれでしたか。
部下に仕事を頼むとき
「何を、いつまでに」に加えて、その人に頼む理由と任せる範囲を伝えてください。理由がわからないと、手が空いていそうだから回ってきた仕事だと受け取られることがあります。
- C社から仕様の問い合わせが来ています。回答の下書きを、明日の11時までにお願いできますか。B社への回答がわかりやすかったので、○○さんに頼みたいんです。
- 今抱えている仕事と重なるようなら、優先順位を一緒に決めましょう。重なりそうなものはありますか。
- 文面はお任せします。金額に触れる場合だけは、あとから訂正しにくいので、送る前に一緒に確認させてください。
忙しいときに、部下に声をかけられたとき
画面を見たまま「あとで」と答えると、部下は、いつ声をかけ直せばよいのかわかりません。話せる時刻を具体的に伝えましょう。
- すみません、今は手が離せないんです。14時に、私から席に行きます。急ぎであれば、今聞きます。
部下に言いにくいことを伝えるとき
直してほしいことは、人柄を評する言葉を使わず、自分が見た事実と、次にお願いしたいことで伝えます。何があったのかは決めつけずに、部下に尋ねてください。
- 今週、当日中に回答できなかった問い合わせが3件ありました。私には件数しかわかっていないので、何があったのかを教えてもらえますか。
- これからは、16時の時点で当日中の回答が難しそうなものがあれば、声をかけてもらえますか。一緒に手を打ちたいんです。
どの部下にも変えない、 接し方の3つの土台
このページでは、全員に同じ対応をすることではなく、次の3つを全員に守ることが公平だと考えます。
- 以前聞いた話を、自分から話題にします。忘れないように1行のメモを残し、次に話すときに最初に触れるとよいでしょう。
- 言ったことを実行します。できないときは、尋ねられる前に自分から伝えます。
- 同じ基準で評価します。評価の基準を、全員に同じ言葉で前もって伝えておきます。
- 先週、B社の担当の方が替わると話していましたね。新しい方とのやり取りは、順調ですか。
- 月曜に手順書を見ると言ったのに、まだ見られていません。すみません。水曜の午前中に読んで、昼までにコメントを返します。
- 問い合わせ対応で特に大事にしたいと考えているのは、回答の正確さと、当日中に回答できた件数の2つです。この基準は、チームの全員に同じように伝えています。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとに「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人のうち、「面談が成果につながっている」と感じている人は26.4%でした。「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人では23.2%です。どちらも回答者全体の31.9%より低く、こうした困りごとがある人は、面談の成果を実感しにくいと言えます。
部下との接し方で、 やらないほうがよいこと
避けたいのは、部下の話や、部下が上司に期待することを知る前に、関わり方を1つに決めてしまうことです。
- 接し方を1つの態度に決めておくこと。「上司は聞き役に徹する」という助言がありますが、KAKEAIは、そう決めておくことをおすすめしません。聞くことが合う場面もあれば、判断や意見が必要な場面もあるからです。反対に、どんな話にもすぐ助言で返すと決めておくことも、避けたほうがよいでしょう。
- 仕事の話は関係ができてから、と順番を決めておくこと。「まず雑談や食事で関係をつくってから」という助言がありますが、KAKEAIは、仕事の話を後回しにすると決めておくことをおすすめしません。関係は、仕事の話を前に進める中でできていくと考えているからです。
- 性別や年代、「〜タイプ」といった分類で、接し方を先に決めること。対応は、目の前の部下の話を聞いてから決めましょう。
KAKEAIの1万人調査では、上司と面談をしている理由(5つまで選択)で最も多かったのは「自分の仕事を進めるため」の52.8%でした。「上司との関係性を維持・向上させるため」は30.3%です。関係づくりより、仕事を進めることを理由に挙げる人のほうが多くなっています。
関係づくりが不要だということではありません。上司と部下の関係には段階があり、まだ身構えている段階と、困りごとを溜めずに言える段階とでは、同じ一言の届き方が違います。一緒に仕事を始めて間もない時期は、頼む理由と任せる範囲を、普段より丁寧に伝えてみてください。
部下との接し方が合っているかを、 何で判断するか
部下との接し方が合っているかどうかは、その場の返事より、そのあとの仕事の進み方で判断することをおすすめします。
その場の返事だけで安心せず、次の3つの点から、普段の二人のやり取りを振り返ってみてください。
- 部下が何を期待して声をかけてくれたのかを、上司が取り違えることが減っていますか。
- 仕事を頼むときの認識のずれが減り、やり直しが少なくなっていますか。
- よくない知らせが、期限より前に二人の話題になっていますか。
2週間ほどたっても3つとも変化がなければ、対応を変えてみるか、部下に直接尋ねてみましょう。
- 私の対応で、やりにくいと感じているところはありませんか。1つでも教えてもらえると助かります。変えられることは、次から変えます。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
部下が上司に何を期待しているのかがわからず、どう対応すればよいか迷うとき、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の前
テーマと
期待する 対応の選択 1on1の前に、その回に話したいテーマと、上司にどうしてほしいか(期待する対応)を、部下の側から選べます。設定によっては、上司の側からもテーマを選べます。選んだ内容は、お二人の画面に表示されます。
伝えたいことの
切り出し方や ポイントアドバイス 部下に切り出したいことを「メンバーに伝えたいこと」の欄に入力して保存すると、「1on1前のAIアドバイス」が、その内容を踏まえて書き直されます。入力した内容は、部下の画面には表示されません。
日常
要約や
次の 一歩の 一元管理 1on1ごとの要約は「予定・履歴」の画面に、決めた次の一歩は「MOVE」の画面に、お相手ごとにまとまります。あとから見返せます。
1on1ツールの導入や見直しを検討している方は、Kakeai AI 1on1 の資料をご覧ください。
ご利用企業 累計600社以上/
よくある質問
チームリーダーになったばかりです。 部下には、まずどのように接すればよいですか。
チームリーダーになったばかりの時期は、部下一人ひとりに、今担当している仕事と進めにくくなっている点を聞くことから始めましょう。「これまでのやり方で、続けてほしいことと変えてほしいことを、1つずつ教えてもらえますか」と尋ね、聞いた内容のうち1つを1週間以内に実行に移します。「こう接します」と言葉で説明するより、聞いた話を1つ実行するほうが、上司の姿勢は部下に伝わりやすいからです。
年上の部下や、 年代の離れた若い部下には、 上司は接し方を変えたほうがよいですか。
年上の部下にも若い部下にも、年代を理由に接し方を先に決めることは、このページではおすすめしません。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に最も期待することとして「具体的なアドバイスがほしい」を選んだ人は、20代の回答で25.7%、60代の回答で11.4%でした。この答えを選んだ人の割合は20代のほうが高いものの、20代でも、ほかの選択肢を選んだ人のほうが多数です。対応は、その人の話を聞いてから決めましょう。
部下には厳しく接するのと優しく接するのとでは、 どちらがよいですか。
部下に厳しく接するか優しく接するかを、態度として先に決める必要はありません。分けて考えたいのは、仕事の基準と、その基準に届くまでの関わり方です。期限や正確さといった仕事の基準は、どの部下に対しても同じ水準で求めます。一方、関わり方(具体的に教える、一緒に考える、任せるなど)は、相手と話の内容に合わせて変えていきましょう。
部下と友達のように親しく接しても、 上司として問題はありませんか。
上司が部下と親しく話すこと自体には、問題はありません。気を配りたいのは、親しい部下とそうでない部下とで、約束の守り方や評価の基準が変わらないようにすることです。親しい部下にも、直してほしいことは、自分が見た事実と次にお願いしたいことで伝えます。伝えにくいと感じるようになったら、親しさが仕事の話の妨げになり始めているサインです。
部下への接し方がハラスメントにならないか心配です。 上司は何に気をつければよいですか。
上司が部下に直してほしいことを伝えるときは、人柄や能力を評する言葉を使わず、いつのどの仕事で何を見たのかを具体的に話すようにしましょう。どこからがハラスメントに当たるのかは、会社の就業規則などの決まりを読み、人事の担当者に尋ねてください。言い方に迷うときは、口にする前に、人事の担当者か自分の上司に相談することをおすすめします。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/how-to-treat-subordinates-basics
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: