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人事・経営の方へ1on1

ナインボックスと1on1の組み合わせ

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

ナインボックスと1on1は、目的の違う2つの場として組み合わせます。ナインボックスは、会社が配置や育成を考えるために社員の成果と伸びしろを整理する枠組みで、1on1は上司と部下が仕事と成長を前に進める時間です。位置づけの材料は、部下の仕事を見ている直属の上司に、考えと理由として出してもらい、人事が1on1の記録を読んで集めることは避けます。人材の話し合いの前には1on1で本人の希望を聞き、あとには来期の仕事と伸ばしたい力を話します。位置を本人に伝えるかどうかは、会社の方針によって違います。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談がそのあとの行動につながっている人ほど、面談が成長につながっていると感じていました。行動につながらない理由として、自分のスキル不足を挙げた人は少数でした。ナインボックスで伸びしろを考える前に、本人が何に困っているのかを1on1で尋ねておくことをおすすめします。

51.7%
1万人調査
面談が毎回またはほぼ毎回、行動につながっている人のうち、面談が成長につながっていると感じている人の割合
半分くらいの回でつながっている人では12.8%、ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%でした。面談が行動につながっている人ほど、成長を実感しています。
9.1%
1万人調査
面談が行動につながらない理由(5つまで選択)として、「スキルが不足していてできない」を選んだ人の割合
面談のあと行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ない人の答えです。10の選択肢の中で2番目に少なく、最も多いのは「その時々によって違う」26.1%でした。理由として自分のスキル不足を挙げた人は少数です。
27.7%
1万人調査
上司との面談で話している話題(複数回答)として、「今後のキャリア」を挙げた人の割合
「具体的な仕事」は76.7%でした。面談でキャリアが話題になっている人は、仕事の話と比べると少ないということです。人材の話し合いの前に、上司が本人の希望を聞いておく理由の1つになります。

1万人調査は、ナインボックスのような人材の見極めの枠組みについては尋ねていません。数字は、上司との定期的な面談が行動や成長につながっているか、面談で何を話しているかについてのものです。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

ナインボックスと1on1の組み合わせ方:目的の違う2つの場として分ける

ナインボックスと1on1は、目的の違う2つの場として組み合わせます。ナインボックスは、会社が人材の配置や育成の機会を考えるために、社員の今の成果と将来の伸びしろを整理する枠組みです。1on1(上司と部下が1対1で定期的に行う面談)は、上司と部下が仕事と成長を前に進めるための時間です。

2つを組み合わせるときの要点は3つです。第一に、ナインボックスの位置づけの材料は、部下の仕事を見ている直属の上司の考えとして出してもらい、人事が1on1の記録を読んで集めることは避けます。第二に、人材の話し合いの前に、上司は1on1で本人の仕事の希望を聞いておきます。第三に、話し合いのあとの1on1では、枠の位置そのものより、来期の仕事と伸ばしたい力について二人で話します。

比べる点ナインボックス1on1
目的会社として、配置・育成の機会・後任の候補を考える上司と部下が、仕事と成長を前に進める
誰が話すか人事と、上司や部門の責任者上司と部下の二人
時期半年や1年に一度の人材の話し合い月に1回などの定例
本人に伝えるか会社の方針によって違う話した内容は、二人の間にとどめる

ナインボックスとは:成果と伸びしろの2つの軸で人材を整理する枠組み

ナインボックスは、社員一人ひとりを、2つの軸で9つの枠のどこかに位置づける枠組みです。一般には、横軸に今の成果(パフォーマンス)、縦軸に将来の伸びしろ(ポテンシャル)を取り、それぞれを3段階に分けます。どちらを縦にするか、枠をどう呼ぶか、何を伸びしろの根拠にするかは、会社によって違います。

人材の話し合い(タレントレビューなどと呼ばれます)で、後任の候補を考えたり、育成の機会や配置を検討したりする材料として使われることがあります。部門をまたいで同じ枠で人材を見られる点が、使われる理由の1つと考えられます。一方で、伸びしろの判断は将来についての見方なので、上司によって物差しが違いやすい点には注意が要ります。

ナインボックスの位置を本人に伝えるかどうかは、会社の方針によって違います。伝える会社もあれば、位置は伝えず、育成の方針だけを伝える会社もあります。上司が1on1で位置に触れてよいかどうかは、人事の担当から上司にあらかじめ伝えておくと、上司が迷わずに済みます。

ナインボックスの位置づけの材料は、1on1の記録ではなく、直属の上司の考えとして出す

ナインボックスの位置づけの材料は、部下の仕事を見ている直属の上司に、仕事の場面の事実と一緒に出してもらいます。人事が1on1の記録を読んで材料を集める形は、避けたほうがよいでしょう。

KAKEAIは、人事が1on1の記録の中身を読むことをおすすめしません。1on1は、上司と部下が仕事と成長を前に進めるための二人の時間です。人材の見極めに使われると分かれば、部下が1on1で迷いや失敗を話しにくくなるかもしれません。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、1on1は、その部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいと考えています。ただし、上司であっても、部下の仕事を見てもいないなら、上司が行う意味はありません。ナインボックスの材料も同じで、部下の仕事を日々見ている上司が、自分の考えとして理由を添えて出すのが基本です。上司が部下の仕事を見る機会を持てていないなら、位置づけの前に、その状態を見直すことが先になります。

人事から上司に材料を頼むときは、記録の提出ではなく、上司の考えと理由を尋ねる形にするとよいでしょう。以下では、物流センターで出荷工程の改善を進めている部下と、その上司を例にします。

  • 人材の話し合いの前に、○○さんの位置づけの案と、そう考えた理由を、仕事の場面で2つほど教えていただけますか。
  • 1on1で話した内容そのものは不要です。課長が普段の仕事で見てきたことを、課長の言葉で書いてください。
  • 理由が人柄の言葉になっているところは、その様子が見えた仕事の場面に置き換えていただけますか。

ナインボックスの「伸びしろ」を、本人と話す前に決めつけない

ナインボックスの伸びしろは、上司や人事が外から判断するものです。判断の前に、本人が今の仕事で何に困っていて、何があれば動けるのかを、1on1で尋ねておくことをおすすめします。

KAKEAIの1万人調査では、面談が毎回またはほぼ毎回、そのあとの行動につながっている人のうち、面談が成長につながっていると感じている人は51.7%でした。半分くらいの回でつながっている人では12.8%、ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%です。面談が行動につながっている人ほど、成長を実感しているということです。

KAKEAIの1万人調査で、面談のあと行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ないと答えた人に、その理由を尋ねました(5つまで選択)。「スキルが不足していてできない」を選んだ人は9.1%で、10の選択肢の中で2番目に少ない答えでした。最も多いのは「その時々によって違う」の26.1%、次が「特にない」の23.4%です。行動につながらない理由として、自分のスキル不足を挙げた人は少なかったということです。

面談についての数字ですが、ナインボックスで伸びしろを考えるときにも、動きが止まって見える理由を本人の力だけに求めないほうがよいと考えられます。必要な情報がそろっていない、時間が取れない、任されている範囲が狭いといった事情は、本人と話して初めて分かることがあります。

  • 出荷工程の改善で、今一番止まっているところはどこですか。
  • 先に進めるために、足りない情報や、私が決めたほうがいいことはありますか。
  • 隣のセンターとの調整まで任せたら、進めやすくなりそうですか。それとも、今はまだ負担が大きいですか。

人材の話し合いの前と後に、1on1で話すこと

人材の話し合いの前には本人の仕事の希望を、話し合いのあとには来期の仕事と伸ばしたい力を、1on1で話します。会社が位置を伝える方針かどうかで、話し合いのあとの話し方は変わります。

人材の話し合いの前に、本人の希望を聞いておく

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で話している話題(複数回答)として、「今後のキャリア」を挙げた人は27.7%でした。「具体的な仕事」の76.7%と比べると、少なくなっています。上司が本人の仕事の希望を知らないまま、人材の話し合いに臨むこともあると考えられます。

  • 来期、どんな仕事に挑戦してみたいか、今の考えを教えてもらえますか。
  • 今の出荷工程の改善を続けたいのか、別の仕事も経験してみたいのか、どちらに近いですか。
  • 希望がそのままかなうとは約束できませんが、人材の話し合いの場で、私から伝えます。

位置を本人に伝えない方針の会社で、話し合いのあとに話すとき

位置そのものには触れず、上司が今の仕事をどう見ているかと、来期にお願いしたいことを、理由と一緒に伝えます。そのうえで、本人の考えを尋ねてください。

  • 今期の出荷工程の改善で、誤出荷が減ったことは、私もよく見ていました。
  • 来期は、この改善のやり方を隣のセンターにも広げる役をお願いしたいと考えています。センターをまたいだ調整を経験すると、次に任せられる仕事の幅が広がるからです。○○さんは、どう思いますか。

本人から位置を尋ねられたときは、方針を正直に伝え、代わりに話せることを伝えます。

  • 会社の方針で、話し合いでの位置づけはお伝えできないことになっています。その代わり、私が今の仕事をどう見ているかと、来期に期待していることは、理由と一緒にお話しします。

位置を本人に伝える方針の会社で、話し合いのあとに話すとき

伝える方針の会社では、資料を二人で見ながら、上司の考えとして理由を伝え、本人の見方を尋ねます。位置は話し合いで決まったもので、上司一人の判断ではないことも添えます。

  • 人材の話し合いでの位置づけを、資料で一緒に見てもらえますか。これは話し合いで決まったもので、私一人で決めたものではありません。
  • 私は、今期の成果は改善の結果で十分に出ていると考えています。伸びしろが真ん中の段階になったのは、センターをまたいだ調整の経験がまだ少ないことが、話し合いで挙がったからです。
  • ○○さんは、どう感じていますか。違うと感じるところがあれば、教えてください。
  • 来期は、センターをまたいだ調整を一緒に進めていきましょう。隣のセンター長には、私から先に話しておきます。

ナインボックスと1on1を組み合わせるときに、避けたいこと

避けたいのは、1on1を人材の見極めの場に変えてしまうことと、逆に評価や仕事の話を1on1から締め出してしまうことです。

  • 人事が1on1の記録を読み、位置づけの材料にする。1on1は二人の時間として保ち、人事が必要とする材料は、上司の考えと理由として受け取ります。
  • 1on1を、位置を決めるための面接のようにする。人材の話し合いの前だけ質問が増えると、部下は自分が査定されていると受け取るかもしれません。希望を尋ねるときも、仕事の話の流れの中で尋ねます。
  • 逆に、評価の話を1on1から切り離す。KAKEAIは、普段の1on1では評価の話をしない、1on1は評価と切り離す、と決めることをおすすめしません。評価の話を、半年に一度の面談に閉じ込めないためです。評価基準と上司の考えは、普段の1on1で伝えておきます。
  • 一度決めた位置を、次の話し合いまで見直さない。位置づけは、その時点での見方です。仕事の様子が変われば、次の話し合いを待たずに上司の考えを人事に伝えてかまいません。
  • 位置の呼び名を、職場や1on1の中で使う。枠の呼び名を本人や周りの前で口にすると、人を区分する言葉として残ってしまうことがあります。

ナインボックスと1on1の組み合わせがうまくいっているかを、どこで見るか

組み合わせがうまくいっているかどうかは、人材の話し合いのあとに、本人の仕事と成長が実際に動き始めたかで振り返ります。人事と上司で、次の3つを確かめてみてください。

  • 人材の話し合いで上司が挙げた理由は、仕事の場面の事実になっているでしょうか。人柄の言葉が多いなら、次の話し合いの前に、理由を仕事の場面で2つ書いてもらう形に変えてみてください。
  • 話し合いのあと1か月ほどの間に、本人との1on1で、来期の仕事や伸ばしたい力の話が始まっているでしょうか。始まっていないなら、話し合いの結果を1on1でどう伝えるかの方針を、人事から上司に改めて伝えてください。
  • 前回の位置づけが、その後の仕事の様子に合わせて見直されているでしょうか。前回のまま動いていないなら、次の話し合いでは、前回からの変化を上司から先に話してもらう順番にするのも1つの方法です。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

離職を防ぐ、エンゲージメントを高める、一人ひとりの力を見極める、といった取り組みに1on1を生かしたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

画面の右上の「Get Advice」で。

マネジャーごとに、「業務成果」「成長」「エンゲージメント」に関わる数字と、強み・伸び代を見られます。

マネジャーご自身の1on1をふりかえる画面。「1on1実施データからみる強みと伸び代」に、「業務成果」「成長」「エンゲージメント」に関わる数字と、その内訳が表示されます。強みか伸び代かは、Kakeai に蓄積されたマネジャー全体のデータと比べて示されます。マネジャーを支える立場として、システム管理者の方もご覧いただけます。1on1ごとの文字起こしや「1on1のAI要約」そのものは、システム管理者には表示されません。

1on1の前、部下が「1on1の準備」で。

部下が何を話したいか、上司に何を期待しているかを、上司が毎回の1on1の入り口で受け取れます。

部下は、その回に話したいテーマと、上司に期待する対応を選べます。選んだ内容は上司の画面にも表示され、1on1が始まると Kakeai AI が開始の挨拶で挙げます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…準備されたテーマは「業務の進捗や進め方」×「報告したい」、「心身の状態」×「話を聞いてほしい」、「人材育成」の3つです。…

評価や人材の話し合いの前に、「概要」の画面で。

一人ひとりの力や可能性を話し合う前に、上司が日々の1on1で見えていた事実を見返してから臨めます。

上司がお相手ごとの「概要」の画面で、この半年の1on1で会話されたテーマや、生まれた次の一歩と実行された一歩の数、Kakeai AI がまとめた「ダイジェスト」を見返せます。お二人の画面に表示され、システム管理者には表示されません。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

交渉・試験・後輩支援が同時に動き出した 加藤さんが担う次の一歩

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よくある質問

ナインボックスとは何ですか。

ナインボックスは、社員一人ひとりを、今の成果と将来の伸びしろの2つの軸で、9つの枠のどこかに位置づける人材の見極めの枠組みです。それぞれの軸を3段階に分けて使います。後任の候補を考えたり、育成の機会や配置を検討したりする材料として使われることがあります。どちらの軸を縦にするか、枠をどう呼ぶか、何を伸びしろの根拠にするかは、会社によって違います。

ナインボックスの位置は、本人に伝えるべきですか。

ナインボックスの位置を本人に伝えるかどうかは、会社の方針によって違います。伝える会社では、資料を二人で見ながら、上司の考えとして理由を伝え、本人の見方を尋ねます。伝えない会社では、位置には触れず、上司が今の仕事をどう見ているかと、来期にお願いしたいことを理由と一緒に伝えます。上司が1on1で位置に触れてよいかどうかは、人事の担当から上司に伝えておくとよいでしょう。

1on1の記録を、ナインボックスの位置づけに使ってもよいですか。

1on1の記録の中身を人事が読んで、ナインボックスの位置づけに使うことはおすすめできません。1on1は、上司と部下が仕事と成長を前に進めるための二人の時間です。人材の見極めに使われると分かれば、部下が迷いや失敗を話しにくくなるかもしれません。位置づけの材料は、部下の仕事を見ている直属の上司に、考えと理由として出してもらいます。

ナインボックスのポテンシャル(伸びしろ)は、どう判断すればよいですか。

ナインボックスの伸びしろを判断する前に、本人が今の仕事で何に困っていて、何があれば動けるのかを、1on1で尋ねておくことをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、面談が行動につながらない理由として「スキルが不足していてできない」を選んだ人は9.1%で、10の選択肢の中で2番目に少ない答えでした。動きが止まって見える理由は、本人の力のほかにあることもあります。

人材の話し合いの前に、上司は1on1で何を話しておけばよいですか。

人材の話し合いの前に、上司は1on1で、来期に挑戦してみたい仕事など、本人の希望を尋ねておくとよいでしょう。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で「今後のキャリア」を話題にしている人は27.7%で、「具体的な仕事」の76.7%より少なくなっていました。希望がそのままかなうとは約束せず、「話し合いの場で、私から伝えます」と伝えます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/nine-box-grid-and-1on1

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: