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上司の方へ部下との関わり

管理職の評価で部下育成の実績をどう書くか

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

管理職の自己評価に部下育成の実績を書くときは、面談の回数ではなく、「部下の仕事で何ができるようになったか」「上司として何をしたか」「次の期に何をするか」の3つで書くことをおすすめします。たとえば「返金の問い合わせを、期の初めは私がすべて確認していたが、期末には部下が一人で回答している」のように、期の初めと期末の違いを具体的な仕事で示します。うまく進まなかった期も、事実と、上司として進め方をどう見直すかを書きます。書く前に部下と期の振り返りをしておくと、部下自身が感じている変化も書き添えられます。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談の回数が少なくても、そのあとの行動につながっている人は、面談の成果を実感している割合が高くなっていました。回数が多くても、行動につながっていない人では、その割合は低くなっています。Kakeai AI 1on1の利用データでは、1on1のあとに部下が次の動きに向かう感想を選ぶ回は1割前後です。自己評価に書く育成の実績も、回数より、部下の仕事がどう変わったかで書くほうが実態に近いと考えられます。

52.8%
1万人調査
面談が2か月に1回より少なく、行動にはつながっている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
面談が週1回以上でも、行動につながっていない人では12.7%でした。回数が少なくても行動につながっている人のほうが、成果を実感している割合ははるかに高いということです。
8.4%
Kakeai AI 1on1 利用データ
1on1のあとに部下が感想を送った回のうち、「挑戦してみます」が選ばれた回の割合
「よく考えてみます」は9.5%、最も多い「自分のことや状況を知ってもらえました」は46.2%でした。1on1のあとに次の動きに向かう感想まで出るのは、それだけ難しいことだと考えられます。

1万人調査は、上司との定期的な面談について部下の立場で尋ねたもので、管理職の自己評価や部下育成の実績については尋ねていません。利用データの感想は、部下が感想を送った回だけを集計したものです。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

管理職の自己評価に書く部下育成の実績は、部下の仕事の変化で書く

管理職の自己評価で部下育成の実績を書くときは、「部下の仕事で何ができるようになったか」「上司として何をしたか」「次の期に何をするか」の3つをそろえることをおすすめします。面談の回数や研修の受講数だけでは、部下の仕事がどう変わったのかが評価者に伝わらないからです。

書くこと書き方例(カスタマーサポートの部署)
部下の仕事で変わったこと期の初めと期末で、一人で進められる範囲がどう変わったか返金の問い合わせに、期末には一人で回答している
上司としてしたこと任せた範囲と、二人で見直したこと判断に迷った問い合わせを、月に1回二人で見直した
次の期にすること次に任せる範囲と、上司がすること法人のお客様からの問い合わせも任せる

部下の仕事の変化は、上司一人の成果ではありません。部下自身が工夫したことと、上司として支えたことを分けて書きます。「育てた」と書くより、どの仕事をどこまで任せ、どう一緒に取り組んだかを書くほうが、評価者にも事実が伝わります。

部下育成の自己評価に、面談の回数だけを書かない理由

自己評価に「1on1を月2回実施した」と書くこと自体は問題ありませんが、それだけでは育成の実績になりません。回数は上司がしたことの記録で、部下の仕事がどう変わったかを示していないからです。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談が2か月に1回より少なくても、そのあとの行動につながっている人の52.8%が、面談が成果につながっていると感じていました。一方、面談が週1回以上の人でも、行動につながっていない人では12.7%でした。つまり、回数が少なくても行動につながっている人のほうが、回数が多くても行動につながっていない人より、面談の成果を実感している割合がはるかに高いということです。面談についての数字ですが、自己評価に書く育成の実績も、面談の回数より、面談のあとに部下の仕事がどう変わったかで書くほうが実態に近いと考えられます。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、面談のよしあしは、そのあとの行動で見るものだと考えています。また、KAKEAIは、1on1の実施率を管理職の目標にすることをおすすめしません。自己評価でも、面談の回数は、何をしたかを説明する材料の1つとして添える程度にとどめます。

部下育成の実績の書き方と、自己評価の例文

以下では、カスタマーサポートの部署で、配属2年目の部下に返金の問い合わせへの回答を任せた期を例にします。「部下の仕事で変わったこと」「上司としてしたこと」「次の期にすること」の順に、1〜2文ずつ書いています。

一人で進められる仕事の範囲が広がったとき

  • 今期から、配属2年目の○○さんに返金の問い合わせへの回答を任せました。期の初めは回答の文面をすべて私が確認していましたが、9月からは定型の返金について、○○さんが一人で回答しています。
  • 判断に迷った問い合わせを月に1回二人で見直し、迷った点は○○さんが回答の手順書にまとめました。
  • 来期は、法人のお客様からの返金の問い合わせも○○さんに任せ、最初の3か月は回答を送る前に一緒に確認します。

部下に、後輩への指導を任せたとき

  • ○○さんに、新しく配属された後輩2人への電話対応の指導を任せました。後輩は2人とも、11月から一人で電話を受けています。
  • 指導の進め方は○○さんと相談して決め、私は週に1回、後輩が迷っている点を○○さんから聞いて、対応の手順の見直しに生かしました。
  • 来期は、指導の進め方を○○さんと一緒に資料にまとめ、次の配属に備えます。

期待した通りに進まなかったとき

育成が思うように進まなかった期も、事実と、上司として何を見直すかを書きます。進まなかった理由を部下の側だけに求めず、上司の側の進め方も振り返っておくと、次の期の計画が立てやすくなります。

  • ○○さんにメールでの問い合わせへの回答を任せる計画でしたが、期末の時点でも、回答の半分ほどは私の確認が必要です。
  • 任せる範囲を最初に広げすぎ、迷った点を二人で見直す時間を取れませんでした。私の進め方を見直す必要があると考えています。
  • 来期は、返金のメールから順に任せる範囲を決め、2週間に1回、迷った問い合わせを二人で見直します。

期末の面談では、進め方の見直しを部下にも伝え、部下の考えを尋ねるとよいでしょう。

  • 今期は、私が任せる範囲を最初に広げすぎてしまいました。来期は返金のメールから始めたいのですが、○○さんはどう感じていますか。

一緒に仕事をしている部下が複数いるとき

全員の分を同じ重さで書くと、どの部下の仕事がどう変わったのかが読み取りにくくなります。今期、仕事の変化が大きかった1〜2人を具体的に書き、ほかの人はまとめて書くのも1つの方法です。

  • チームの5人のうち、○○さんと△△さんは、今期から一人で回答できる問い合わせの種類が増えました。
  • ほかの3人とは、来期に任せたい仕事を期末の面談で話し合い、それぞれの目標に入れています。

自己評価を書く前に、部下と期の振り返りをする

自己評価を書く前に、期末の面談で、部下と一緒に今期の仕事を振り返っておくとよいでしょう。上司から見えている変化と、部下自身が感じている変化は、同じとは限らないからです。

  • 今期を振り返って、一人で進められるようになったと感じる仕事はありますか。
  • 反対に、まだ一人では不安が残る仕事があれば、教えてください。来期にどこから一緒に取り組むかを考えたいです。
  • 私の関わり方で、助かったことと、変えてほしいことを1つずつ教えてもらえますか。
  • 手順書をまとめるときに工夫したことを、教えてもらえますか。来期に配属される人にも伝えたいと思っています。
  • 来期は、法人のお客様からの問い合わせもお願いしたいと考えています。○○さんは、どう思いますか。

1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1のあとに部下が送った感想のうち、「挑戦してみます」が選ばれた回は8.4%でした。「よく考えてみます」は9.5%、最も多い「自分のことや状況を知ってもらえました」は46.2%です。1on1のあとに、部下が次の動きに向かう感想を選ぶ回は1割前後で、それだけ難しいことだと考えられます。

期の振り返りで、部下が「来期はこれに取り組みたい」と話した仕事があれば、自己評価の「次の期にすること」に、部下の希望として書いておきます。上司が決めた計画だけでなく、部下が自分で挙げた仕事が入っていると、次の期の面談でも話を始めやすくなります。

部下育成の自己評価で、避けたい書き方

  • 回数だけを書く。「1on1を月2回実施」「研修を3回受講してもらった」だけでは、部下の仕事がどう変わったかが分かりません。
  • 「熱心に指導した」「丁寧に関わった」のように、姿勢だけを書く。評価者は、何が変わったのかを読み取れません。どの仕事で何をしたのかに置き換えましょう。
  • 部下の人柄や性格を評する。「主体性が出てきた」「素直になった」と書くより、「問い合わせの回答の案を、自分から先に出すようになった」のように、仕事の中で見えた変化を書きます。
  • 部下の成長を、上司一人の成果として書く。部下自身が工夫したことも書いておくと、評価者にも、上司と部下が何をしたのかが伝わります。
  • 部下の課題だけを並べる。進まなかったことには、上司の側の見直しも添えます。
  • 部下の体調や家庭の事情など、仕事と関係のない個人的なことを書く。自己評価の書類は、上の評価者や人事の担当も読むことがあります。

書いた自己評価は、部下との次の期に生きているか

自己評価は、書いて提出したら終わりではなく、次の期の初めに部下と話す材料にもなります。次の期の途中で、次のように振り返ってみてください。

  • 「次の期にすること」に書いた任せる範囲を期の初めの面談で部下と話せたら、次は、判断に迷った仕事を二人で見直す時間を、期の途中に決めておきます。
  • 部下が一人で進められるようになった仕事を上司が抱え直していると気づいたら、その仕事をもう一度任せ直し、迷った点だけを二人で見直す形に戻します。
  • 次の期末の振り返りで、部下が挙げる「できるようになったこと」と上司が自己評価に書きたいことが近づいていれば、二人の見方がそろってきていると言えます。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

部下の育成を計画しても、日々の仕事の中で何に挑戦し、どこまで進んだのかが二人の間で見えなくなるときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

任せた仕事を話す1on1の実施中に、話題の提案で。

新しく任せた仕事の範囲と期限を、1on1が終わる前に二人で決めておけます。

右の列の下の球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)か、下のバーの「サイコロをふる」をクリックすると、Kakeai AI が、その回の会話とこれまでの1on1を踏まえて話題を1つ提案します。まだ決まっていない話があると、いつまでに何をするかを二人で決める提案になることがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

残り5分ほどです。今日話した「市場規模の試算」の件がまだ決まっていません。いつまでにどこまで仕上げるかを、お二人でここで一つ確かめておきませんか。

次の1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

前回の1on1のあとに勧められた関わり方を、次の1on1で続けて試せます。

前回のふりかえりで勧められた一言があると、今回の1on1のどこで使うとよいかと一緒に書かれます。ご自身向けの内容で、部下には部下向けの別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

前回(6月9日)のふりかえりでお伝えした「対象国、4か国で進めてもらって大丈夫だった?」という確認を、今日の冒頭に一言入れてみてください。

育成の振り返りや評価の前に、「概要」の画面で。

評価コメントを書く前に、部下がどの仕事で何に取り組んできたかを、二人の記録で見返せます。

「概要」の画面のダイジェストは、この半年の二人の1on1を、Kakeai AI がこれまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に文章にしたものです。仕事の広がりのような変わり目が、日付と一緒に書かれることもあります。お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

6月25日の2回目では、藤本さんが比較表を持ち寄り内容を確認しました。…比較表を作る仕事が、売り方を考える仕事へと踏み込んだ回でした。

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よくある質問

管理職の自己評価に、部下育成について何を書けばよいですか。

管理職の自己評価には、「部下の仕事で何ができるようになったか」「上司として何をしたか」「次の期に何をするか」の3つを書くことをおすすめします。部下の仕事の変化は、期の初めと期末で、一人で進められる範囲がどう変わったかを、具体的な仕事の名前で示します。上司としてしたことには、任せた範囲と、二人で見直したことを書きます。

部下育成の自己評価に、1on1の実施回数を書いてもよいですか。

部下育成の自己評価に1on1の実施回数を書くこと自体は問題ありませんが、回数だけでは育成の実績になりません。KAKEAIの1万人調査では、面談が週1回以上でも、そのあとの行動につながっていない人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は12.7%でした。回数が多くても、行動につながっていなければ、成果を実感している人は少ないということです。回数は添える程度にとどめるとよいでしょう。

部下育成がうまくいかなかった期は、自己評価にどう書けばよいですか。

部下育成が思うように進まなかった期も、事実と、上司として何を見直すかを書きます。進まなかった理由を部下の側だけに求めず、任せる範囲の決め方や、二人で見直す時間の取り方など、上司の側の進め方も振り返ります。そのうえで、次の期に任せる範囲と、上司がすることを具体的に書くとよいでしょう。

部下育成の成果を、数字で書くにはどうすればよいですか。

部下育成の成果を数字で書くときは、部下が一人で担当している仕事の範囲や量が、期の初めと期末でどう変わったかを使うのがおすすめです。たとえば、一人で回答している問い合わせの種類や、上司の確認なしで出せる書類の数です。研修の受講数や面談の回数は、上司がしたことの記録なので、部下の仕事の変化とは分けて書きましょう。

部下の評価シートの育成コメントには、何を書けばよいですか。

部下の評価シートに書く育成のコメントは、「今期できるようになった仕事」「まだ一緒に取り組みたい仕事」「来期に任せたい仕事」の3つを、具体的な仕事の名前で書くとよいでしょう。「成長が見られた」「主体性が出てきた」のような言葉だけでは、部下は来期に何をすればよいのかが分かりません。書く前に期末の面談で、部下自身が感じている変化を尋ねておくと、上司の見方との食い違いも防げます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/manager-self-evaluation-subordinate-development

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: