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人事・経営の方へフィードバック

組織にフィードバックの文化を根づかせるには

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

組織にフィードバックの文化を根づかせるには、研修や実施率の目標から始めるのではなく、定例の1on1を仕事の途中で考えを言い合う場にすることをおすすめします。そのうえで、期の途中で上司が今の考えを言ってよいことを会社として示し、受け取る側にも頼み方を伝えます。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が成果につながっていると感じている人の割合は、従業員数10〜99名の会社で32.1%、5,000名以上の会社で32.0%とほとんど同じでした。会社の大きさより、面談の使い方から考えるとよいでしょう。根づいたかどうかは、実施率ではなく、評価の時期に初めて聞く指摘が減ったかで見ることをおすすめします。

数字で見る

上司との面談が成果につながっていると感じる人の割合は、会社の大きさではほとんど変わりません。また、時間や記録の困りごとだけがある人は、困りごとがない人より、成果を実感している割合が高くなっています。つまり、困りごとの声が出ていることと、面談が成果につながっていないことは、同じではありません。頻繁に面談している人の中では、評価の話もしている人のほうが、成果を実感している割合が高くなっています。

32.1%
1万人調査
従業員数10〜99名の会社に勤める人のうち、上司との面談が成果につながっていると感じている人の割合
100〜299名では32.1%、300〜999名では31.2%、1,000〜5,000名では31.8%、5,000名以上では32.0%でした。面談が成果につながっていると感じる人の割合は、会社の大きさではほとんど変わりません。
43.2%
1万人調査
面談の困りごとが実務のこと(時間の確保、記録の管理)だけの人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
困りごとがない人では37.3%、上司との関係の困りごと(本音が言えない、上司の姿勢、話が役に立たない)だけの人では15.6%でした。困りごとがあるかどうかより、上司との関係の困りごとがあるかどうかのほうが、成果の実感の差と関係しています。
25.8%
1万人調査
上司との面談が週1回以上の人のうち、面談で人事評価の話をしている人の割合
半年〜1年に1回の人では67.6%で、評価の話は間のあく面談に集まっています。週1回以上の人の中で比べると、評価の話をしている人の成果の実感は50.8%、していない人は39.7%でした。頻繁な面談でも、評価の話をしている人のほうが割合は高くなっています。

1万人調査は、フィードバックの文化があるかどうかを尋ねたものではありません。数字は、上司との面談についての成果の実感・困りごと・話題を尋ねた結果です。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

フィードバックの文化とは何か:会社の大きさで違いはあるか

フィードバックの文化とは、仕事の途中で、上司と部下が互いの仕事について考えを言い合い、それが次の行動につながっている状態のことです。評価の時期にまとめて伝えることや、研修で型を習うことは、文化そのものではありません。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談が成果につながっていると感じている人の割合を、会社の従業員数ごとに比べています。10〜99名の会社で32.1%、100〜299名で32.1%、300〜999名で31.2%でした。1,000〜5,000名では31.8%、5,000名以上では32.0%です。つまり、面談が成果につながっていると感じる人の割合は、会社の大きさではほとんど変わりません。

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとの種類で、回答者を分けて比べています。時間の確保や記録の管理といった実務の困りごとだけがある人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は43.2%でした。困りごとがない人では37.3%です。上司との関係の困りごと(信頼できず本音が言えない、上司の姿勢、話が役に立たない)だけがある人では15.6%でした。つまり、困りごとが何もない人より、時間や記録に困りながら面談をしている人のほうが、成果を実感している割合は高くなっています。

成果の実感が低いのは、困りごとがある人全体ではなく、上司との関係の困りごとがある人です。

面談についての数字ですが、困りごとの声が出ていることと、面談がうまくいっていないことは、別のことだと考えられます。フィードバックの文化が根づいたかどうかも、不満の少なさではなく、そのあとの行動で振り返るとよいでしょう。手を打つなら、本音が言えない、上司の話が役に立たないといった、上司との関係の困りごとから始めることをおすすめします。

フィードバックの文化が根づいていない会社で、起きていること

フィードバックの文化が根づいていない会社では、次の4つの形で表れることがあります。評価の時期に初めて指摘を聞くこと、フィードバックが上司から部下への一方向になっていること、研修で習った型が現場で使われないこと、実施率は高いのに何も変わらないことです。

起きていること部下の側から見える様子人事・経営が整えられること
評価の時期に初めて指摘を聞く期末に急に言われた、と感じる期の途中で上司が今の考えを言うことを、会社として求める
フィードバックが上司から部下への一方向上司に頼みや意見を伝える場がない部下から上司、同僚どうしの頼み方も共有する
研修で習った型が現場で使われない面談が報告で終わる定例の1on1を、研修で習った型を使う場として位置づけ、使った例を管理職どうしで話す
実施率は高いが、何も変わらない言われたからやっている、と感じる根づいたかを見る物差しを、実施率から行動に変える

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で人事評価の話をしている人の割合は、面談が週1回以上の人で25.8%、半年〜1年に1回の人で67.6%でした。頻繁に面談している人ほど、評価の話をしている割合は低くなっています。同じ頻度の人どうしで比べると、週1回以上の人の中で、評価の話をしている人の成果の実感は50.8%、していない人は39.7%です。つまり、評価の話は間のあく面談に集まっていて、頻繁な面談で評価の話もしている人のほうが、成果を実感している割合が高くなっています。

評価の話を期末に集めず、普段の面談でも上司が今の考えを伝えることが、フィードバックの文化づくりの手がかりになるでしょう。

フィードバックの文化を根づかせる5つの手順

人事・経営が整えられることは、次の5つです。1つ目から順に進めていきます。以下では、経理部門の月次の締めを例にします。

1. 場を決める:定例の1on1をフィードバックの場にする

フィードバックのために新しい面談を増やすより、既にある定例の1on1を、仕事の途中で考えを言い合う場として位置づけます。研修で型を習っても、使う場がなければ現場では使われにくくなります。

  • 今期から、1on1の中で、仕事の進め方についてのお互いの考えを話す時間を取ってください。新しい面談を増やす必要はなく、今の1on1の時間の一部を使っていただければ十分です。

2. 期の途中で、上司が今の考えを言ってよいことにする

上司が「評価は期末に決まるものだから、途中では言えない」と考えていると、フィードバックは期末に集まりがちです。評価の結果の約束ではなく、今の時点での考えとして言うことを、会社として求めます。

  • 評価の時期を待たずに、1on1で「今のところ私はこう考えている」と部下に伝えてください。結果の約束ではなく、途中の考えでかまいません。
  • 月次の締めについて、今の時点での私の考えをお話しします。締めの日を毎月守ってもらえて助かっている一方で、差し戻しが続いている点は気になっています。○○さんは、どう感じていますか。

3. 受け取る側にも、頼み方と受け取り方を伝える

管理職向けのフィードバック研修だけでは、受け取る側が何をしてほしいかを言えるようになるとは限りません。部下が上司に期待することを言葉にできないと、上司は関わり方を選びにくくなります。一般の社員にも、どの仕事のどこを見てほしいか、意見がほしいのか一緒に考えてほしいのかを伝える頼み方を共有するとよいでしょう。

  • 締めの作業について、課長から見て気になる点があれば、1つ教えていただけますか。ご意見を伺いたいです。

4. 上司から部下だけの文化にしない

部下から上司へ、同僚どうしでも、仕事についての考えを言える形にします。部下から上司への頼みが言えないと、フィードバックが上司から部下への指示のように受け取られやすくなります。

  • 課長の確認が月末に集まると、私たちの修正が翌月にずれます。確認の日を2日早めていただくことは可能でしょうか。
  • 私の確認の仕方で、作業を進めにくくしているところがあれば教えてください。次の締めから変えられることは変えたいと思っています。

5. 根づいたかを見る物差しを、実施率から変える

実施率や回数を管理職の目標にすると、行うこと自体が目的になりがちです。KAKEAIは、1on1やフィードバックの実施率を管理職の目標にすることをおすすめしません。代わりに見たいのは、評価の時期に初めて聞く指摘が減ったかどうかです。次の行動が決まった1on1が増えたか、部下から上司への頼みが出ているかも、あわせて見ます。

フィードバックの文化づくりで、避けたいこと

避けたいのは、研修と制度だけで文化をつくろうとすることと、逆に、現場の管理職に任せきりにすることの両方です。

  • 全管理職への一斉研修で済ませる。研修で型を習っても、使う場(定例の1on1)と、使った例を管理職どうしで話す機会がなければ、現場では続きにくいでしょう。
  • 実施率や回数を、管理職の目標にする。行うこと自体が目的になり、報告で終わる面談が増えやすくなります。
  • ツールやサーベイの導入を、文化づくりそのものと考える。道具は、仕事の途中で考えを言い合う形を支えるものです。導入しただけでは文化になりません。
  • 満足度や、不満の少なさで根づいたと判断する。不満の声が少ないことは、仕事の途中で考えを言い合えていることを示すとは限りません。
  • 人事が1on1の記録の中身を読んで確かめる。人事が1on1の記録の中身を読むことを、KAKEAIはおすすめしません。読まれることが分かっている場では、部下も上司も言葉を選びがちです。
  • フィードバックを評価と切り離せば言いやすくなる、と考える。評価の話を期末の面談だけに残すと、部下が評価についての上司の考えを初めて聞くのは、期末になりがちです。
  • 逆に、現場の管理職に任せきりにする。場と、期の途中で考えを言ってよいという方針を会社が示さないと、上司一人ひとりの力に左右されやすくなります。

フィードバックの文化が根づいたかを振り返る5つの観点

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、フィードバックのよしあしは話した回数や言えたかどうかではなく、そのあとの行動で見るものだと考えています。文化が根づいたかどうかも、同じところで振り返ります。

  • 評価の時期に部下が初めて聞く指摘がまだ多ければ、次の期は、期の途中に考えを伝えるよう管理職にあらためて案内します。
  • 上司の「今のところの考え」が期の途中に伝わるようになったら、次は、それを受けて二人が次に取り組むことを決めているかを見ます。
  • 1on1の終わりに次に取り組むことが決まるようになったら、次は、それが次の1on1で振り返られているかを管理職に尋ねます。
  • 部下から上司へ、同僚どうしで頼みや意見が出てきたら、その例を管理職どうしの場で紹介します。
  • 管理職どうしで伝え方の例を話す機会が途切れていたら、人事が次の場の日程を先に決めます。

この5つは、記録の中身を読まなくても、管理職へのヒアリングと、評価の時期の面談の様子からつかめます。まずは半年に1回、人事がこの5つを振り返るところから始めてみてください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

研修や360度フィードバックで学んだことを、管理職が毎回の1on1で試し続け、自分の関わり方を振り返れるように、会社として支えたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

1on1が終わるたびに、「1on1後のAIアドバイス」で。

研修の場だけでなく、毎回の1on1の直後に、管理職が自分の伝え方を実際の場面で振り返れます。

その回の実際の場面と発言を取り上げて、よかった関わりを伝え、次の回に試せる一言を提案する文です。上司と部下のそれぞれに、ご本人向けの別の内容が表示され、システム管理者には表示されません。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

「何を比べる?」という一問に対し、藤本さんは「…カタログの、比較で、終わっちゃうかなと、思ってて。」と自分の見立てを展開しました。…問いを短く置いたことが、藤本さん自身の言葉で論点を整理する場になっています。

次の1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

前の回で見つけた試すことが次の1on1へ引き継がれ、その回で使う場面を考えて臨めます。

前回の「1on1後のAIアドバイス」で提案した一言があると、「前回のふりかえりでお伝えした」と示して一つ引き継ぎ、その回のどこで使えるかを添えます。それぞれご本人にだけ表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

前回のふりかえりでお伝えした「社内の評価の場面って、具体的にどんなときが一番きつい?」という問いも、今日の昇格試験の話の流れで自然に返せる場面があるかもしれません。

Kakeai AI 1on1 の導入を検討している方は、サービス資料をお受け取りください。

ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

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よくある質問

フィードバックの文化とは、どういう状態のことですか。

フィードバックの文化とは、評価の時期にまとめて伝えるのではなく、仕事の途中で上司と部下が互いの仕事について考えを言い合い、それが次の行動につながっている状態のことです。上司から部下への一方向ではなく、部下から上司へ、同僚どうしでも仕事についての頼みや意見が出ていることも含みます。研修で型を習うこと、実施率が高いことは、文化そのものではありません。

フィードバックの文化を根づかせるには、まず何から始めればよいですか。

フィードバックの文化を根づかせるには、まず既にある定例の1on1を、仕事の途中で考えを言い合う場として位置づけるところから始めます。次に、評価の結果の約束ではなく今の時点での考えとして、期の途中で上司が部下に伝えることを会社として求めます。そのうえで、受け取る側の一般の社員にも、どの仕事のどこを見てほしいかを伝える頼み方を共有します。

フィードバック研修を全管理職に受けさせれば、文化は根づきますか。

全管理職がフィードバック研修を受けるだけでは、文化は根づきにくいと考えられます。研修で習った型は、使う場(定例の1on1)と、使った例を管理職どうしで話す機会がなければ、現場で続きにくいからです。研修とあわせて、期の途中で上司が今の考えを言ってよいという方針と、根づいたかを見る物差しを揃えることをおすすめします。

フィードバックの文化が根づいたかどうかは、何で測ればよいですか。

フィードバックの文化が根づいたかどうかは、実施率や満足度ではなく、評価の時期に部下が初めて聞く指摘が減ったかで見ることをおすすめします。部下から上司への頼みや意見が出ているかも、あわせて見ます。面談についての数字ですが、KAKEAIの1万人調査で面談の成果を実感している人の割合は、困りごとがない人で37.3%、時間や記録の困りごとだけがある人で43.2%でした。不満の少なさだけで判断しないほうがよいでしょう。

フィードバックの文化をつくるために、人事が1on1の記録の中身を確認してもよいですか。

フィードバックの文化をつくるために、人事が1on1の記録の中身を読むことは、おすすめしません。読まれることが分かっている場では、部下も上司も言葉を選ぶようになり、仕事の途中で率直に考えを言い合う形から遠ざかります。根づいたかどうかは、管理職へのヒアリングと、評価の時期の面談の様子(初めて聞く指摘が減ったか)から、記録の中身を読まずに確かめられます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/how-to-build-feedback-culture

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: