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上司の方へ部下との関わり

若い部下への指導のしかた

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

若い部下への指導では、教えることを控えず、具体的に伝えることをおすすめします。何を、どこから、いつまでに、まで言葉にします。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人は、20代の回答で25.7%と、年代の中で最も多くなっていました。一方で、評価や見られ方が気になって本音を話せない人も、20代の回答で最も多くなっています。指摘のあとには、上司から本人の考えや分からない点を尋ねるとよいでしょう。年代の数字は傾向なので、目の前の部下が何を求めているかは、本人に聞いてみるのが確かです。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査を年代別に見ると、20代の回答では、上司に具体的なアドバイスを求める人がほかの年代より多くなっています。面談が成長につながっていると感じる人も、回答者全体より多い年代です。同時に、評価や見られ方を気にして本音が話せない人も、20代の回答で最も多くなっています。つまり、20代の回答では、上司からの具体的な助言を求める人がほかの年代より多い一方で、評価や見られ方を気にして本音を話せない人も多いということです。

25.7%
1万人調査
20代の回答のうち、面談で上司に一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人の割合
30代では23.2%、40代では18.9%、50代では14.8%、60代では11.4%でした。20代の回答では、上司に具体的なアドバイスを一番に期待する人が、ほかのどの年代よりも多いということです。
35.6%
1万人調査
20代の回答のうち、面談が成長につながっていると感じている人の割合
回答者全体では26.7%でした。20代の回答では、面談が成長につながっていると感じている人が、どの年代よりも多くなっています。
14.4%
1万人調査
20代の回答のうち、面談の困りごとに「評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人の割合
60代の回答では5.7%でした。20代の回答では、評価や見られ方を気にして本音を話せずにいる人が、ほかの年代より多いと言えます。

年代ごとの数字は、その年代の回答者全体の傾向で、一人ひとりに当てはまるものではありません。調査は、回答者の上司が年上かどうかや、指導の仕方については尋ねていません。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

20代の回答では、具体的なアドバイスを期待する人が年代の中で最も多い

若い部下への指導では、「打たれ弱いので指摘は控えめに」「自分で考えさせるために教えない」という助言を聞くことがあります。ただ、KAKEAIの1万人調査の20代の回答は、少し違う傾向を示しています。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人は、20代の回答で25.7%でした。30代では23.2%、40代では18.9%で、50代では14.8%、60代では11.4%です。20代の回答では、上司に具体的なアドバイスを一番に期待する人が、ほかの年代より多いということです。

同じ調査で、面談が成長につながっていると感じている人は、20代の回答で35.6%でした。回答者全体では26.7%です。20代の回答では、面談を成長の機会として実感している人が、ほかの年代より多いことがうかがえます。

20代の回答のこうした傾向からは、若い部下への指導でも、教えることを控えるより、具体的に教えることが求められている場面が多いと考えられます。

ただし、年代の数字は傾向です。20代でも、一番の期待が「具体的なアドバイスがほしい」の人は25.7%で、残りの人の期待は別のところにあります。目の前の部下が何を求めているかは、本人に尋ねてください。

若い部下が、面談で言いにくいと感じていること

若い部下への指導で工夫したいのは、教える中身を薄めることではなく、本人が分からないことや違うと思う点を話しやすくすることです。

KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごと(複数回答)に「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人は、20代の回答で14.4%でした。60代の回答では5.7%でした。「話したいこと、話すべきことを切り出せない」も、20代で15.0%、60代で6.4%です。20代の回答では、評価や見られ方を気にしたり、話したいことを切り出せなかったりする人が、ほかの年代より多いということです。

上司の指導が正しくても、部下が「分からない」「それは違うと思う」と言い出せなければ、二人の理解がずれたまま終わることがあります。若い部下に限った話ではありませんが、言いにくさを抱えている人が多い年代では、上司が先に「言ってよい」と言葉にしておくとよいでしょう。

場面部下の側で起こりがちなこと上司が先に言う一言
指示を受けたとき分からない点があっても聞き返しにくい「分からない点は、その場で聞いてもらったほうが助かります」
指摘を受けたとき違うと思う点があっても言いにくく、謝るだけで終わることがある「私の見方が違っていたら、教えてください」
評価が気になるとき本音を話すと評価に響くと感じ、控えることがある「今期の評価シートの項目を、一緒に確認しておきませんか」

若い部下への指導の進め方と発言の例

以下では、入社2年目の部下が、お客様からの問い合わせメールに返信する仕事を例にします。ここでは、進め方の一例を4つに分けて示します。いつもこの順番で進める必要はありません。部下が具体的なアドバイスを求めているときは、先に教えてから考えを聞いてもかまいません。

1. 教える前に、本人の考えと状況を聞く

  • この問い合わせへの返信、○○さんはどう答えようと考えていますか。
  • 書きかけの文面があれば、一緒に見てもいいですか。
  • ここまでで、分からない点や引っかかっている点はありますか。何でもかまいません。

先に本人の考えを聞くと、教える内容を本人の状況に合わせやすくなります。すでに分かっていることを教えると、話が長くなりがちです。

2. 具体的に教える:何を、どこから、いつまでに

  • 私なら、最初の一文で、お客様の質問にはっきり答えます。理由の説明は、そのあとに書きます。
  • 返信は、問い合わせを受けた当日中に、まず「確認してお返事します」とだけ送っておくと、お客様は安心されます。
  • 料金に関わる質問は、間違えるとお客様にご迷惑がかかるので、送る前に私も一度見させてください。それ以外の問い合わせは、○○さんの判断で送ってください。

教える内容が具体的なほど、部下は次から自分で判断しやすくなります。「もっと丁寧に」「相手の立場で考えて」のような言い方では、何を変えればよいかが伝わりにくいでしょう。

3. 指摘したあとに、本人の考えを聞く

  • この返信は、お客様の質問に答えきっていないように見えました。○○さんは、どう思いますか。
  • 私の読み方が違っていたら、教えてください。
  • 言いにくいかもしれませんが、私の指摘で納得できないところがあれば、そのまま言ってもらえると助かります。

部下が考えを話してくれたら、まず内容に答えます。言い方や態度についての話は、その場では持ち出しません。

4. 次に一緒に見る日を決める

  • 次の問い合わせの返信を、今週中に一度、一緒に見ませんか。
  • 来週の面談で、返信に困った問い合わせがあったかどうかを教えてください。
  • 料金の質問への返信は、私も次までに、分かりやすい書き方の例を用意しておきます。

若い部下から、分からないことや本音を言ってもらいやすくするには

言いにくさを抱えている人が多い年代では、上司が先に言葉にしておくと、部下は話を切り出しやすくなると考えられます。言ってよいこと、評価の基準、上司自身が困っていることの3つです。

分からないことは言ってよいと、上司が先に言う

  • 分からないことは、遠慮なく聞いてください。聞かずに進めて途中で止まってしまうと、○○さんも大変だと思います。
  • 私の指示が分かりにくかったら、その場で言ってください。言い直します。

評価の基準を、早めに伝える

20代の回答では評価や見られ方が気になる人が多いこともあり、評価の基準は期末を待たずに伝えておくとよいでしょう。上司が約束できるのは、基準の説明と、その時点での自分の考えを伝えることまでです。評価の結果や、「評価には響かない」といった約束はできません。

  • 今期の評価シートの項目を、一緒に確認しておきませんか。問い合わせの対応で特に大事にしたいのは、返信の早さと内容の正しさの2つです。
  • 評価の結果は、私一人では決まりません。ただ、今の時点での私の考えは、聞かれたらいつでも伝えます。

上司の側から、困っていることを話す

  • 私も、お客様への説明で迷うことがあります。先週の問い合わせは、どう返すか少し悩みました。
  • ○○さんから見て、私の説明で分かりにくいところがあれば、教えてほしいです。

上司が自分の迷いや分からないことを口にすると、部下の側も、分からないことを言いやすくなるでしょう。

若い部下への指導で、避けたいこと

  • 打たれ弱いと決めて、指摘を控えること。直してほしいことを言われなければ、部下は同じやり方を続けることになりがちです。言い方を仕事の事実に絞れば、年齢に関係なく伝えやすくなります。
  • ほめるだけで終えること。よかった点を伝えるのは大切ですが、直してほしい点を言わないままでは、部下は何を変えればよいかが分かりません。逆に、指摘だけで終えるのも避けます。
  • 教えずに、自分で考えさせること。20代の回答では、具体的なアドバイスを求める人が年代の中で最も多くなっています。考える材料になる情報や判断の基準は、上司が持っていることが少なくありません。
  • 「若い人は」「最近の人は」と、世代でまとめること。年代の数字は傾向で、目の前の一人の説明にはなりません。本人には、自分への決めつけとして聞こえます。
  • 評価に響かないと約束すること。上司の一存で約束できないことです。代わりに、評価の基準と、その時点での上司の考えを伝えます。

若い部下への指導を振り返り、次にすること

指導がうまくいったかどうかは、部下が素直に聞いたかではなく、分からないことや違うと思う点を、二人の間で早い段階で話せるようになったかで振り返ります。振り返ったあとは、次のように進めます。

  • 指導の前に本人の考えと状況を聞けたら、次は、その内容に合わせて教える範囲を決めます。
  • 教えたことが何をどこから始めていつまでにするかまで具体的になっていなかったら、次はその3つを言葉にして伝え直します。
  • 指摘のあとに本人の考えや分からない点を尋ねられたら、次は出てきた点に、その場か次の面談で答えます。
  • 分からないことや困っていることを二人の間で早めに話せるようになってきたら、次は上司の側からも、仕事の見通しを早めに伝えていきます。
  • 上司の側から自分の迷いや分からないことを話す機会がなかったら、次の面談で、最近迷ったことを1つ話してみてください。

KAKEAIの1万人調査では、面談が毎回またはほぼ毎回その後の行動につながっている人の61.3%が、面談が成果につながっていると感じていました。面談のあとに行動まで進んでいる人の多くは、成果も感じています。面談についての数字ですが、指導の場面でも、部下が「分かりました」と言ったかより、教えたことが次の仕事で使われたかどうかに目を向けるとよいでしょう。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

本や研修で学んだ育成のやり方を、目の前の部下との会話にどう当てはめればよいか迷うときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

部下との1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

一般的なやり方をそのまま当てはめる前に、その部下が今回何を期待しているかに合わせた入り方を考えられます。

Kakeai AI が、選ばれたテーマと、部下が選んだ期待する対応、これまでの1on1でのやり取りをもとに、今回どう関わるとよいかと、最初の一言の案を書きます。ご自身向けの内容で、部下には部下向けの別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

加藤さんは「一緒に考えてほしい」と言っているので、答えを渡すより、どこから手をつけるかを一緒に絞る関わりが今日の軸になります。

1on1の終了後に、「今回よかった点」で。

自分の関わり方のうち続けるとよいものを、本の中の一般論ではなく、実際の会話の場面で確かめられます。

「1on1後のAIアドバイス」の「今回よかった点」に、その回のどの場面で、ご自身のどの問いかけや返し方が部下の言葉につながったかが、実際の発言を引用して書かれます。ご自身向けの内容で、部下には別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

数字の報告を受け取るだけでなく、担当者がその数字をどう読んでいるかを問う形は、西村さんが自分の判断を持ち込む場を作りました。

1on1の終了後に、「次の1on1や日常へ向けて」で。

本で読んだ問いかけではなく、その部下との実際の会話から、次の1on1で試す一言を持てます。

「1on1後のAIアドバイス」のご自身向けの欄に、その回の会話をもとに、次の1on1で部下に試せる一言の案が書かれます。部下には別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

次回、自動車系列や提案書の軸について藤本さんが実際に動いた結果を聞く場面で、「自動車系列、リストに入れてみてどうだった?」と一問返してみてはいかがでしょうか。

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よくある質問

若い部下への指導では、厳しく言わないほうがよいですか。

若い部下への指導でも、指摘を控える必要はないと考えられます。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で一番期待することが「具体的なアドバイスがほしい」の人は、20代の回答で25.7%と、年代の中で最も多くなっていました。厳しさの加減より、言い方の組み立てを工夫するほうが大事です。直してほしいことを仕事の事実で1つに絞って伝え、そのあとに本人の考えや分からない点を尋ねてください。

若い部下に教えたことが伝わっていないと感じるとき、どうすればよいですか。

若い部下に教えたことが伝わっていないと感じるときは、本人が分からない点を聞き返せていない可能性を考えてください。KAKEAIの1万人調査で「話したいこと、話すべきことを切り出せない」を面談の困りごとに挙げた人は、20代の回答で15.0%と年代の中で最も多くなっていました。教えたあとに「分かりにくかった点はありますか」と尋ね、分からないことは聞いてよいと上司が先に言葉にすると、聞き返しやすくなります。

若い部下は、ほめて育てるのがよいですか。

若い部下への指導を、ほめることだけにするのはおすすめしません。よかった点を具体的に伝えることは大切ですが、直してほしい点を言わないままでは、部下は何を変えればよいかが分かりにくくなります。逆に、指摘だけで終えるのも避けたほうがよいでしょう。よかった点も直してほしい点も、どの仕事のどこかという事実で具体的に伝えると、本人は次に続けることと変えることを判断しやすくなります。

若い部下と年の差が大きくて、何を話せばよいか分かりません。

若い部下と年の差が大きいときも、話すことは目の前の仕事でかまいません。雑談で距離を縮めようとするより、今の仕事で本人がどう考えているかを聞き、具体的に教えるほうが、話は続きやすいでしょう。「若い人は」「私たちの頃は」と世代でまとめる言い方は、本人には自分への決めつけとして聞こえるので避けてください。分からないことや違うと思うことを言ってよいと、上司が先に言葉にしておくと、年の差があっても話しやすくなります。

若い部下に、評価の話を早めにしてもよいですか。

若い部下にも、評価の基準の話は早めにしてください。KAKEAIの1万人調査では、「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を面談の困りごとに挙げた人は、20代の回答で14.4%と、年代の中で最も多くなっていました。評価の基準と、その時点での上司の考えを伝えておくと、本人も安心して話しやすくなります。ただし、評価の結果や「評価には響かない」といったことは、上司の一存では約束できません。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/guiding-young-subordinates-how-to

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: