上司の方へ部下との関わり
Z世代の部下を、 どう指導すればよいか
先に答え
Z世代の部下への指導は、世代向けの言い方を探すより、伝え方を本人と決め、伝わったかを次の仕事で二人で見ていくことをおすすめします。伝え方で決めておきたいのは、手段(チャットか口頭か)、タイミング(その場か面談か)、具体さの3つです。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が「毎回」そのあとの行動につながっていると答えた人は9.4%でした。面談で話したことが毎回行動に移っている人は、ごく一部だということです。仕事を頼むときに途中で一緒に見る日を決め、伝えたことが次の仕事に生きているかを一緒に見るとよいでしょう。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談が毎回そのあとの行動につながっていると答えた人は、1割に届きませんでした。最も多いのは、半分くらいの回でつながっているという人です。話したことが、いつも行動に移るとは限らないということです。指導が伝わったかどうかも、その場の返事ではなく、次の仕事で二人で見ていくことをおすすめします。
- 9.4%
- 1万人調査
- 上司との面談が、そのあとの行動に「毎回そうなっている」と答えた人の割合
- 「ほぼ毎回」は29.8%、最も多い「半分くらいの回で」は40.9%でした。面談で話したことが毎回行動に移っていると感じている人は、ごく一部だということです。
- 40.9%
- 1万人調査
- 上司との面談が、そのあとの行動に「半分くらいの回でそうなっている」と答えた人の割合
- 5つの答えの中で最も多い答えでした。面談で話したことが、行動に移る回と移らない回がある、と感じている人が最も多いということです。
- 15.7%
- 1万人調査
- 面談が行動に「半分くらいの回で」つながると答えた人のうち、面談が成果につながっていると感じる人の割合
- 回答者全体では31.9%、「毎回そうなっている」と答えた人では75.5%でした。話したことが行動に移っている人ほど、面談の成果を実感しているということです。
1万人調査は、回答者の世代を尋ねていません。数字は上司との定期的な面談についてのもので、指導の場面そのものを尋ねたものではありません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
Z世代の部下の指導は、 世代向けの言い方より、 伝え方を本人と決める
Z世代の部下への指導は、世代向けの言い方を探すより、伝え方を本人と決め、伝わったかを次の仕事で二人で見ていくことから始めるとよいでしょう。Z世代は、1990年代の後半以降に生まれた世代を指す言葉として使われ、職場では20代の人が中心です。同じ世代でも、伝わりやすい伝え方は人によって違います。
KAKEAIの1万人調査は、回答者の世代を尋ねていません。年代別に見ると、20代の回答では、上司との面談が成果につながっていると感じている人は37.8%でした。回答者全体では31.9%です。20代の回答では、上司との面談を成果につながる場と感じている人の割合が、回答者全体より高いということです。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、万能のやり方はなく、仮説を立てて試し、確かめて、直すものだと考えています。Z世代向けとして紹介されるコツも、目の前の部下に合うかどうかは、試してみるまで分かりません。伝え方を本人と決めて試し、伝わったかを見て、合わなければ直していくことをおすすめします。
Z世代の部下への伝え方は、 本人と決める: 手段・タイミング・具体さ
伝え方で本人と決めておきたいのは、手段・タイミング・具体さの3つです。決めておくと、上司は伝え方に迷わずに済み、部下も、いつどんな形で話が来るのかが分かります。
| 決めること | 上司から尋ねる一言の例 | 決めておくとよい理由 |
|---|---|---|
| 手段 | 「仕事の | 長い |
| タイミング | 「直してほしい点は、 | 同じ指摘でも、 |
| 具体さ | 「最初は、 | 出来上がりの |
- 私の説明が長くなりそうなときは、要点を先にチャットで送ってから、5分ほど話す形にしてもいいですか。
- 私の説明で分かりにくいところがあったら、その場で止めてください。
- 私の伝え方が合っていないと感じたら、いつでも言ってください。○○さんに合うやり方に変えていきたいと思っています。
Z世代の部下への指導: 場面ごとの最初の一言
以下では、購買の部署で、新しい仕入先の候補を調べて比較表にまとめる仕事を、入社2年目の部下に頼む場面を例にします。
仕事を頼むとき: 目的と出来上がりの形と、 途中で見る日を伝える
仕事を頼むときは、仕事の目的と出来上がりの形、途中で一緒に見る日の3つを一度に伝えます。目的が分かれば、部下は迷ったときに自分で判断しやすくなります。
- 新しい仕入先の候補をいくつか調べて、比較表にまとめてほしいんです。来月の価格交渉の材料にしたいと考えています。
- 去年作ったこの表が見本になります。価格と納期と最低発注量の3つは、必ず入れてください。
- 来週の水曜に、途中のものを一緒に見ませんか。方向がずれていないかを早めに確かめたいので、半分くらいの出来で大丈夫です。
- 分からないことがあったら、水曜を待たずに聞いてください。
途中で直してほしい点があるとき: 仕事の事実で1つに絞り、 理由を添える
途中で直してほしい点は、決めておいたタイミングと手段で、仕事の事実に絞って伝えます。理由を添え、本人の考えも尋ねます。
- 途中まで見せてくれて、ありがとうございます。価格の比べ方で1つ、直してほしいところがあります。
- 送料が入っている会社と入っていない会社が並んでいるので、送料込みでそろえてもらえますか。このままだと、どこが安いのかが比べにくいからです。
- 私の言ったことで、分かりにくいところはありますか。○○さんが、ほかに気になっている点も教えてください。
仕上がったあと: 役に立った点と、次に任せたいことを伝える
仕上がったあとは、何がどう役に立ったのかを具体的に伝えます。次に任せたいことを話し、本人の考えを聞くのもよいでしょう。
- 比較表、ありがとうございます。送料込みでそろえてくれたので、そのまま交渉の資料に使えます。
- 次に同じような表を作るとき、今回の進め方で変えたいところはありますか。
- 次は、候補の会社への問い合わせも、○○さんにお願いしたいと考えています。どう思いますか。
Z世代の部下に伝わったかを、 次の仕事で二人で見る
指導が伝わったかどうかは、その場の「分かりました」だけでは分かりません。伝えたことが次の仕事に生きているかを、二人で一緒に見る日を決めておくことをおすすめします。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が、そのあとの行動に「毎回そうなっている」と答えた人は9.4%でした。最も多かったのは「半分くらいの回でそうなっている」の40.9%です。面談で話したことが毎回行動に移るのは、それだけ難しいということです。
KAKEAIの1万人調査で、面談が「半分くらいの回で」行動につながると答えた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は15.7%でした。回答者全体の31.9%より低くなっています。話したことが行動に移る回と移らない回がある人は、面談の成果を実感している割合が低いということです。面談についての数字ですが、指導でも、伝えたことが行動に移っているかどうかは、伝えたその場ではなく次の仕事で見ていくとよいと考えられます。
- 来週の交渉のあと、比較表がどう役に立ったかを一緒に振り返りませんか。
- 前回の送料のそろえ方は、今回の表でも使ってくれていますね。迷ったところはありましたか。
- 私の伝え方で、次から変えたほうがいいところはありますか。
Z世代の部下への指導で、 避けたいこと
避けたいのは、世代の特徴を目の前の部下に当てはめて、関わり方を先に決めてしまうことです。伝える量を減らしすぎることと、増やしすぎることの両方に気をつけます。
- 「Z世代には叱らない」「細かく言わずに見守る」と決めておく。KAKEAIは、「Z世代の部下には叱らない」「細かく言わずに見守る」のように、関わり方をあらかじめ決めておくことをおすすめしません。直してほしいことが伝わらないまま、同じやり方が続いてしまうことがあるからです。
- 逆に、手順をすべて細かく指示する。目的と出来上がりの形と途中で見る日を伝えれば、残りは本人が考えて進められることもあります。
- 「Z世代だから」「若い人は」と本人に言う。世代の名前で呼ばれると、本人は、自分のことを見てもらえていないと感じるかもしれません。
- 伝え方を一方的に変える。チャットに切り替える、面談でまとめて伝える、といった変更は、本人に尋ねてから決めます。
- 「分かりました」の返事だけで、伝わったと考える。返事のあとに、次の仕事で一緒に見る日を決めます。
Z世代の部下への指導がうまくいったかを、 どこで見るか
指導は、部下の反応のよさではなく、伝えたことが次の仕事に生きているかどうかと、二人の伝え方が合ってきたかどうかで振り返るとよいでしょう。
- 伝え方(手段・タイミング・具体さ)を本人と決められたら、しばらく試したあとで、合っているかをもう一度本人に尋ねましょう。
- 仕事を頼むときに目的と出来上がりの形を伝えられたら、次は、途中で見る日も合わせて決めておくと、ずれに早く気づけます。
- 直してほしい点を、仕事の事実に絞って理由と一緒に伝えられたら、次は、本人が気になっている点も尋ねてみてください。
- 伝えたことが次の仕事にどう生きたかを二人で見る時間が取れたら、上司の伝え方で変えたほうがよい点も、その場で尋ねることができます。
まずは次に仕事を頼むとき、途中で一緒に見る日を1つ決めるところから始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
本や研修で学んだ育成のやり方を、目の前の部下との会話にどう当てはめればよいか迷うときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
部下との1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。
一般的なやり方をそのまま当てはめる前に、 その部下が今回何を期待しているかに合わせた入り方を考えられます。
Kakeai AI が、選ばれたテーマと、部下が選んだ期待する対応、これまでの1on1でのやり取りをもとに、今回どう関わるとよいかと、最初の一言の案を書きます。ご自身向けの内容で、部下には部下向けの別の内容が表示されます。
加藤さんは「一緒に考えてほしい」と言っているので、答えを渡すより、どこから手をつけるかを一緒に絞る関わりが今日の軸になります。
1on1の終了後に、「今回よかった点」で。
自分の関わり方のうち続けるとよいものを、 本の中の一般論ではなく、 実際の会話の場面で確かめられます。
「1on1後のAIアドバイス」の「今回よかった点」に、その回のどの場面で、ご自身のどの問いかけや返し方が部下の言葉につながったかが、実際の発言を引用して書かれます。ご自身向けの内容で、部下には別の内容が表示されます。
数字の報告を受け取るだけでなく、担当者がその数字をどう読んでいるかを問う形は、西村さんが自分の判断を持ち込む場を作りました。
1on1の終了後に、「次の1on1や日常へ向けて」で。
本で読んだ問いかけではなく、 その部下との実際の会話から、 次の1on1で試す一言を持てます。
「1on1後のAIアドバイス」のご自身向けの欄に、その回の会話をもとに、次の1on1で部下に試せる一言の案が書かれます。部下には別の内容が表示されます。
次回、自動車系列や提案書の軸について藤本さんが実際に動いた結果を聞く場面で、「自動車系列、リストに入れてみてどうだった?」と一問返してみてはいかがでしょうか。
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よくある質問
Z世代の部下は、 叱らないほうがよいのですか。
Z世代の部下だからといって、叱らないと決めておくことはおすすめしません。直してほしいことが伝わらないまま、同じやり方が続いてしまうことがあるからです。直してほしい点は、仕事の事実に絞って1つにし、理由と一緒に伝えます。そのうえで、気づいた日に伝えるか、面談でまとめて伝えるかを本人に尋ねておくと、受け取りやすい形で伝えられます。
Z世代の部下には、 指示をどこまで細かく出せばよいですか。
Z世代の部下に限らず、指示は、目的と出来上がりの形と、途中で一緒に見る日の3つがそろうように出すとよいでしょう。たとえば、見本になる資料と必ず入れる項目を示し、「方向がずれていないかを一緒に確かめたいので、来週の水曜に半分くらいの出来で見せてもらえますか」と伝えます。手順をすべて細かく指示するより、本人が迷ったときに判断できる材料を渡すことを優先します。どこまで具体的に示すかは、本人に尋ねて決めます。
Z世代の部下への指導は、 チャットと対面のどちらがよいですか。
チャットと対面のどちらが伝わりやすいかは、人によって違うので、本人に尋ねて決めるのがおすすめです。「仕事の話は、チャットと口頭のどちらが分かりやすいですか」と聞いてみてください。説明が長くなるときは、要点を先にチャットで送ってから短く話す形もあります。チャットに切り替えるなど伝え方を変えるときも、一方的に変えず、本人に尋ねてから決めます。
Z世代の部下に指導が伝わっているかは、 どうすれば分かりますか。
指導が伝わっているかは、その場の「分かりました」ではなく、次の仕事で分かります。仕事を頼むときに途中で一緒に見る日を決め、伝えたことが次の仕事に生きているかを二人で見てください。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が「毎回」そのあとの行動につながっていると答えた人は9.4%でした。その場で「分かりました」と返ってきても、話したことが次の行動に移るとは限らないということです。
つい「Z世代だから」と思ってしまうときは、 どうすればよいですか。
「Z世代だから」と感じたときは、そう感じた場面を、仕事の出来事として言葉にしてみてください。たとえば「質問してこない」なら、いつ、何の仕事で、何を聞いてほしかったのかを書き出します。そのうえで、本人に「あの場面で、迷っていたことはありましたか」と尋ねると、世代とは別の理由が分かることがあります。世代の名前は、本人の前では使わないようにしましょう。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/guiding-gen-z-subordinates
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: