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人事・経営の方へキャリア・退職・目標設定ほか

エンゲージメントを高める施策・取り組み

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

エンゲージメントを高める施策は、一覧から選ぶ前に3種類に分けて見てください。会社が全員に同じものを届ける施策と、上司と部下の間で起きることを変える施策と、測る施策です。方針の理解や上司との関係、モチベーションや成長は一人ひとりで中身が違い、部下が上司との面談に求める理由として、すでに挙がっています。KAKEAIの1万人調査では、面談をしている一番の理由が「言われているため」の人のうち、面談が成長につながっていると感じている人は9.4%で、回答者全体を大きく下回りました。会社が面談の実施だけを求めると、部下にとって「言われているため」の面談になりかねません。実施率を目標にせず、部下が面談の前に話したいことと上司に期待することを伝えられる形にすることが、設計の中心です。

数字で見る

エンゲージメント施策が狙うものの多くは、上司との面談をしている理由として、部下の側からすでに挙がっています。ただし、同じ面談でも、言われているから行っている人の成長の実感は、自分の理由で行っている人を大きく下回ります。新しい施策を足す前に、今ある面談が「言われているため」の時間になっていないかを見直すことをおすすめします。

25.2%
1万人調査
上司と面談をしている理由(5つまで選択)に、「コンディションやモチベーションを維持・向上させるため」を選んだ人の割合
「会社や組織の考えや状況を理解するため」は38.5%、「上司との関係性を維持・向上させるため」は30.3%、「成長のため」は22.9%でした。エンゲージメント施策が狙うものは、部下が上司との面談に求める理由の中にすでに並んでいます。
40.0%
1万人調査
面談をしている一番の理由が「成長のため」の人のうち、面談が成長につながっていると感じている人の割合
モチベーションの維持や向上を一番の理由にしている人では35.1%でした。回答者全体では26.7%です。自分の理由で面談をしている人は、成長の実感が全体を上回っています。
9.4%
1万人調査
一番の理由が、会社や上司から実施するように言われているためである人のうち、成長につながっていると感じている人の割合
この理由を一番に選んだ人は回答者の20.5%で、およそ5人に1人です。同じ面談でも、言われているから行っている人の成長の実感は、「成長のため」の人(40.0%)の4分の1ほどにとどまっています。

この調査は、エンゲージメントそのものや、会社の施策の効果を尋ねたものではありません。数字は、上司との定期的な面談について、面談をしている理由と、面談が成長につながっているかの実感を尋ねたものです。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

エンゲージメント向上の施策一覧の見方:施策は3種類に分かれる

エンゲージメント向上の施策は、「50の施策」のような一覧で探されますが、一覧に並ぶ施策は、届く範囲が違う3種類に分かれます。施策を選ぶ前に、どの種類をいくつ持っているかを見ることをおすすめします。

施策の種類例届く範囲と、気をつけること
会社が全員に同じものを届ける施策理念や方針の発信、表彰、福利厚生、社内イベント、全員向けの研修全員に同じ形で届く。全員に同じ答えで済むことには向くが、一人ひとりの仕事や関心の違いには届かない
上司と部下の間で起きることを変える施策1on1、フィードバック、目標の話、キャリアの話一人ひとりに届く。ただし、会社が決められるのは頻度や時間などの形までで、中身は上司と部下の二人に委ねることになる
測る施策エンゲージメントサーベイ、面談の実施率現状を知るためのもの。点や実施率そのものを目標にすると、施策が「点を上げること」「実施すること」に向く

一覧の中で数が多いのは、1つ目の、会社が全員に同じものを届ける施策です。一方、エンゲージメントの材料として語られる方針への納得や上司との関係、モチベーションや成長の実感は、どれも一人ひとりで中身が違います。全員に同じものを届ける施策だけでは、ここには届きにくいと考えられます。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司と部下の面談の目的は仕事と成長を前に進めることで、話す場を持つこと自体は目的ではないと考えています。エンゲージメント向上の施策として面談を置く場合も、この順番は変わりません。

エンゲージメントの材料は、上司との面談にすでに求められている

エンゲージメント向上の施策で届けようとしているものは、部下の側では、すでに上司との面談に求める理由として並んでいます。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司と面談をしている理由を5つまで選んでもらっています。最も多いのは「自分の仕事を進めるため」52.8%で、次が「会社や組織の考えや状況を理解するため」38.5%でした。「上司との関係性を維持・向上させるため」は30.3%、「コンディションやモチベーションを維持・向上させるため」は25.2%、「成長のため」は22.9%です。面談についての数字ですが、方針の理解や上司との関係、モチベーションや成長といったエンゲージメント施策が狙うものの多くは、部下が上司との面談に求める理由としてすでに挙がっていると言えます。

施策を新しく足す前に、すでにある上司との面談がこうした理由に応えているかを見る価値があります。面談の制度がある会社では、新しい施策を導入するより、今ある面談の中身を見直すほうが早いかもしれません。

同じ面談でも、「言われているため」の面談になると成長の実感は低い

上司との面談では、自分の理由で面談をしている人と、言われているから面談をしている人とで、成長の実感に大きな差があります。

KAKEAIの1万人調査では、面談をしている一番の理由が「成長のため」の人のうち、面談が成長につながっていると感じている人は40.0%でした。「コンディションやモチベーションを維持・向上させるため」の人では35.1%です。一方、一番の理由が「会社または所属組織または上司から実施するように言われているため」の人では9.4%でした。回答者全体では26.7%です。つまり、同じ上司との面談でも、言われているから行っている人の成長の実感は、自分の理由で行っている人の4分の1ほどにとどまっています。

一番の理由として「言われているため」を選んだ人は、回答者の20.5%で、およそ5人に1人です。エンゲージメント向上の施策として会社が面談を導入し、実施だけを求めると、部下にとっては「言われているため」の面談になりかねません。施策の設計で問われるのは、面談が実施されるかどうかより、部下が自分の理由でその時間に来られる形になっているかどうかです。

施策を「言われているため」にしないために、人事・経営が決めること

エンゲージメント向上の施策として面談や1on1を置くときに、人事・経営が決めるのは、次の5つです。

  1. 実施率を管理職の目標にしない。実施率を目標にすると、上司は面談を「済ませる」ことに向かい、部下の側では「言われているから行く面談」が増えやすくなります。
  2. 部下が面談の前に、話したいことと上司に期待することを伝えられる形にする。部下が自分の用件を持って面談に来られる形にすることが、「言われているため」の面談から離れる近道だと考えられます。
  3. 上司に、会社の方針と制度の情報を渡す。部下が面談に求める理由の2番目は、会社や組織の考えや状況を理解することです。上司が自分の言葉で方針を話せる材料を、人事と経営が先に渡しておきます。
  4. 面談の記録の中身を、人事が読まない。読まれると分かっている面談では、部下は本音を話しにくくなり、上司は人事に向けた記録を書きがちになります。
  5. サーベイの点を、上司の評価にそのまま使わない。点を評価に使うと、上司は点を上げることに向きます。点は、現状を知るためだけに使うことをおすすめします。

面談の実施率を管理職の目標にすることと、人事が面談の記録の中身を読むことを、KAKEAIはおすすめしません。

人事と経営が言葉で伝えることも、施策の一部です。以下では製造業の生産管理部門を例に、経営が全社に話す言葉と、人事が管理職に送る案内と、上司が部下との1on1で話す言葉の順に例を挙げます。

経営が全社に伝える言葉

  • 来期から、全員が上司と月に1回、1on1の時間を持ちます。会社が決めるのは時間を取ることまでで、何を話すかは、それぞれの上司と部下で決めてください。
  • この時間は、皆さんが自分の仕事を前に進めるために使ってください。会社や私が聞きたいことのために使う時間ではありません。
  • 実施したかどうかは、評価には使いません。記録の中身も、人事は読みません。

人事が管理職に送る案内

  • 1on1の前に、部下の方から「話したいこと」と「上司に期待すること」が届く形にしています。届いた内容を踏まえて、その回の進め方を部下の方と一緒に決めてください。
  • 来期の方針と、等級や異動の仕組みについての資料を添えます。部下の方から聞かれたときに、ご自身の言葉で答えるための材料としてお使いください。
  • 分からないことは、人事の○○までお問い合わせください。その場で答えられないことは、「人事に確認して次回に答えます」と伝えていただいてかまいません。
  • 実施の有無は評価に使いません。記録の中身も人事は読みませんので、お二人の話のために使ってください。

上司が部下との1on1で話す言葉

生産計画を担当している部下との1on1で、上司が方針と仕事をつなぐ場面の例です。

  • 来期の方針で、納期の短縮が重点になりました。○○さんの生産計画の仕事では、どこに影響が出そうだと感じていますか。
  • 方針の背景を私が分かっている範囲で話します。分からない点は、来週までに確認してお伝えします。
  • 今日は、私の意見を聞きたいですか。それとも、一緒に考えるところから始めたいですか。進め方を合わせたいので、教えてください。
  • 計画の組み直しで、○○さんが一番手間だと感じているのは、どの工程ですか。私が先に動けることがあれば教えてください。
  • 今の仕事で、もっと任せてほしいと感じていることはありますか。来期の分担を決める前に、聞いておきたいです。
  • 前回話していた、資材の入荷の遅れは、その後どうなりましたか。私のほうは、購買の担当に確認して返事をもらいました。
  • 今日決めた計画の見直しの進み具合は、来月の1on1の最初に二人で見ましょう。

エンゲージメント向上の施策の効果の見方

エンゲージメント向上の施策の効果は、サーベイの点だけではなく、施策のあとに現場で何が動いたかで振り返ります。人事・経営の側で確かめられる問いは、次の4つです。

  • 上司から人事に、方針や制度についての問い合わせは増えたでしょうか。増えていれば、上司が部下から聞かれて答えようとしている、1つの手がかりになります。
  • 部下から上司に、面談の前に話したいことと上司に期待することが届く回は、増えているでしょうか。
  • 面談で決めたことが、次の面談までに動いた例を、上司と部下の両方から聞けるでしょうか。
  • サーベイの点が動いたとき、その理由を現場の上司と部下の言葉で説明できるでしょうか。

4つとも、面談の記録の中身を読まなくても、上司と部下に短く尋ねれば分かることです。施策を「導入したか」ではなく、施策のあとに「何が動いたか」を見る習慣にすることをおすすめします。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

離職防止やエンゲージメントの施策を、上司と部下の面談の中身と、面談のあとの行動につなげたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

1on1の前に、部下が「1on1の準備」で。

社員が面談で話したいことと上司に期待することを、面談の前に上司に伝えられます。

部下は、その回に話したいテーマと上司に期待する対応を選べます。選んだ内容は上司の画面にも表示され、1on1の開始直後にはKakeai AIのメッセージでも示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…準備されたテーマは「東南アジアの新規開拓リスト」×「一緒に考えてほしい」、「スキルや力の向上」×「具体的なアドバイスが欲しい」の2つです。…

1on1のあと、「予定・履歴」の履歴のカードで。

方針の話を一人ひとりの仕事に結びつけて話した記録を、上司と部下が同じ画面で見返せます。

会社の方針と本人の仕事のつながりのように、二人が話したことが、「1on1のAI要約」に話のまとまりごとの見出しと要点として残ります。要約と文字起こしの全文はお二人に表示され、システム管理者には表示されません。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

柳瀬さんは、藤本さんが今やっていることは企画が本来やるべきことだと話し、中期計画で「企画して売る」という方針が出ている背景を説明した。

決めた一歩の実行後、一歩の一覧と「概要」の画面で。

面談で決めたことが実行されたかを、上司と部下が同じ画面で確かめられます。システム管理者の画面には、その中身は表示されません。

1on1で決めた一歩は「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標の一覧の画面)に残り、担当のご本人が実行済みにできます。「概要」の画面のダイジェストには、決まった一歩とそのうち実行されたものが書かれます。MOVEとダイジェストは上司と部下のお二人に表示され、システム管理者には表示されません。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…なお、6月9日の1回目から決まっていた一次調査(競合3社の拠点・代理店・力を入れている国を表にする)は、6月19日に森さんが実行済みです。

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よくある質問

エンゲージメントを高める施策には、どんなものがありますか。

エンゲージメントを高める施策は、大きく3種類に分かれます。1つ目は、理念や方針の発信、表彰、福利厚生のように会社が全員に同じものを届ける施策です。2つ目は、1on1やフィードバックのように上司と部下の間で起きることを変える施策、3つ目はサーベイや実施率のように測る施策です。一覧で数が多いのは1つ目ですが、方針への納得や上司との関係、成長の実感は一人ひとりで中身が違うため、2つ目の施策をどう設計するかが要になります。

エンゲージメント向上のために1on1を導入すれば、効果はありますか。

エンゲージメント向上のために1on1を導入する場合、効果は導入したかどうかではなく、部下が自分の理由でその時間に来られる形になっているかで変わると考えられます。KAKEAIの1万人調査では、面談をしている一番の理由が「成長のため」の人のうち、面談が成長につながっていると感じている人は40.0%で、「言われているため」の人では9.4%でした。実施率を目標にせず、部下が面談の前に話したいことと上司に期待することを伝えられる形にすることをおすすめします。

エンゲージメントサーベイの結果は、どう使えばよいですか。

エンゲージメントサーベイの結果は、現状を知るために使い、上司の評価にそのまま使わないことをおすすめします。点を評価に使うと、上司は点を上げることに向かい、施策は「点を上げる」ことが目的になりがちです。点が動いたときは、その理由を現場の上司と部下の言葉で説明できるかを確かめます。説明できない変化は、施策の効果かどうかが分かりません。

エンゲージメント施策の効果は、何で測ればよいですか。

エンゲージメント施策の効果は、サーベイの点だけではなく、施策のあとに現場で動いたことで見ます。たとえば、上司から人事への方針や制度についての問い合わせが増えたかどうかです。部下から上司に面談の前に話したいことと上司に期待することが届く回が増えたか、面談で決めたことが次の面談までに動いた例を聞けるか、も手がかりになります。どれも、面談の記録の中身を読まなくても、上司と部下に短く尋ねれば分かります。

エンゲージメント施策として、人事が面談の記録を読んで状況を把握してもよいですか。

エンゲージメント施策として人事が面談の記録の中身を読むことを、KAKEAIはおすすめしません。読まれると分かっている面談では、部下は本音を話しにくくなり、上司は人事に向けた記録を書きがちになります。状況の把握は、記録の中身ではなく、面談のあとに動いたこと(上司からの問い合わせ、決めたことの進み方)を上司と部下に短く尋ねることで行います。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/employee-engagement-initiatives-how-to-choose

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: