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上司の方へ部下との関わり

部下のキャリアプランに沿った育成は、どう進めるか

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

部下のキャリアプランに沿った育成は、プランを聞いたうえで、今の仕事の中にその方向につながる仕事を組み込み、1on1で進み具合を一緒に見ていくことで進めます。上司が自分の判断で動かせるのは、研修の枠や異動ではなく、今の仕事の中身と割り振りだからです。1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1の前に選ばれたテーマのうち「今後のキャリア」は11.4%でした。初めから用意されているテーマの中では2番目に多く、普段の1on1でもキャリアの話が選ばれていることが分かります。キャリアの話では、まず部下の考えを尋ね、そのうえで上司の意見を具体的に伝えます。

数字で見る

1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データでは、1on1の前に選ばれたテーマのうち「今後のキャリア」が、初めから用意されているテーマの中で2番目に多く選ばれていました。KAKEAIの1万人調査では、面談で「スキルや力の向上」の話をしている人のほうが、面談が成果につながっていると感じている人の割合が高いという結果です。どちらもキャリアプランについて直接尋ねた数字ではありませんが、キャリアや力をつける話が、普段の面談の中でも扱われていることがうかがえます。

11.4%
Kakeai AI 1on1 利用データ
Kakeai AI 1on1で、1on1の前に選ばれたテーマのうち、「今後のキャリア」が選ばれていた割合
最も多いのは「業務の進捗や進め方」の43.7%でした。「今後のキャリア」は、初めから用意されているテーマの中では、その次に多く選ばれています。普段の1on1でも、キャリアがテーマとして選ばれていることを示しています。
39.6%
1万人調査
上司との面談で「スキルや力の向上」の話をしている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
その話をしていない人では29.7%でした。力をつける話を面談でしている人のほうが、面談が成果につながっていると感じている人の割合が高いということです。

利用データの割合は、1on1の前に選ばれたテーマを集計したもので、キャリアの話が実際にどのくらい話されたかを示すものではありません。1万人調査は、キャリアプランや育成について直接尋ねたものではありません。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

部下のキャリアプランに沿った育成は、今の仕事の割り振りで進める

部下のキャリアプランに沿った育成は、キャリア面談でプランを聞き取り、それに合う研修や異動を用意することだと考えられがちです。けれども、上司が自分の判断で動かせるのは、研修の枠や異動ではなく、今の仕事の中身と割り振りです。そこで、部下が進みたい方向を聞いたうえで、今の仕事の中にその方向につながる仕事を組み込み、1on1で進み具合を一緒に見ていくことをおすすめします。

1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1の前に選ばれたテーマのうち「今後のキャリア」は11.4%でした。「業務の進捗や進め方」の43.7%には及びませんが、初めから用意されているテーマの中では、その次に多く選ばれています。キャリアの話は、年に一度のキャリア面談だけでなく、普段の1on1でもテーマとして選ばれているということです。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、1on1は、その部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいと考えています。ただし、上司であっても、部下の仕事を「見てもいない」なら、上司が行う意味はありません。キャリアプランに沿った育成も同じです。プランを聞いた人が、その部下の仕事を決められる人でなければ、プランは今の仕事に反映されにくくなります。

以下では、経理の月次決算を担当している部下が、「将来は財務分析や経営企画の仕事をしたい」と話した場面を例にします。

部下のキャリアプランを聞くときの進め方と、最初の一言

キャリアプランの話は、まず部下の考えを尋ねるところから始めるとよいでしょう。そのうえで、上司の意見は具体的に伝えます。部下が進みたい方向を知らないまま仕事を割り振ると、育成のつもりで任せた仕事が、部下の進みたい方向とずれて、ただの負担に感じられることがあるからです。

1on1の前に、キャリアの話をしたいことを部下に伝えておくと、部下も考えを用意できます。

  • 次の1on1では、この先どんな仕事をしていきたいかを、少し時間を取って話してほしいです。決まっていなくてもかまいません。
  • まず○○さんの考えを聞いて、そのあとで私の意見もお伝えしたいと思っています。

1on1では、方向と理由を分けて尋ねます。

  • この先、どんな仕事をしていきたいと考えていますか。
  • 財務分析や経営企画に関心があるのは、どんなところからですか。
  • 今の月次決算の仕事の中で、その方向につながっていると感じる仕事はありますか。逆に、遠いと感じる仕事はありますか。

部下の考えを聞いたあとで、上司の意見を具体的に伝えます。できることと、できないことを分けて言うと、部下も何を期待してよいかが分かります。

  • 私の意見としては、月次の数字を締めるだけでなく、締めた数字から何が言えるかを説明できる人は、経営企画で求められると思います。
  • 異動や配属は、私一人では決められません。ただ、今の仕事の中で分析の仕事を増やすことは、私の判断でできます。

進みたい方向が、まだはっきりしていないこともあります。プランが決まっていないときは、決まるまで待つのではなく、今の仕事の中で試せることを一緒に探してみてください。

  • まだ決まっていなくて大丈夫です。今の仕事の中で、もう少しやってみたいと思うものを1つ挙げてもらえますか。
  • 来期は、月次の数字を使った分析を少し任せてみたいと思っています。やってみて、合うかどうかを一緒に見ませんか。

キャリアプランを今の仕事に反映する3つの方法

キャリアプランを聞いたあとに上司ができることは、今の仕事の中で、その方向につながる仕事を増やすことです。方法は3つあります。任せる仕事を変えること、仕事の中で力をつける機会を作ること、社内の人とつなぐことです。

部下のキャリアプランの例今の仕事の中で任せられること上司がすること
財務分析や経営企画に進みたい月次決算の数字と予算の差を分析し、経営会議の資料の一部を作る分析の結果を会議で説明する機会を作る。経営企画の担当者との打ち合わせに同席できるように頼む
経理の専門性を深めたい税務や連結決算など、まだ任せていない範囲を一部任せる任せる範囲と、相談してほしい点を先に決める。外部の研修は、会社の制度の範囲で申請を支える
将来はチームをまとめる仕事をしたい新しく入った人への月次決算の手順の説明と、進み具合の確認を任せる教える相手の進み具合を、部下と一緒に1on1で見る。判断が要ることは上司が引き受ける

任せる仕事を変えるときは、何を、いつから、どこまで任せるのかを言葉にしておきます。

  • 来月から、月次の数字と予算の差の分析を○○さんにお願いしたいんです。まず、売上と原価の2つの項目から始めませんか。
  • 分析の結果は、月次の経営会議の資料の1ページとして使います。最初の2回は、私が一緒に見直してから出します。
  • 数字の見方で迷ったら、月次の締めの前でも声をかけてください。

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で「スキルや力の向上」の話をしている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は39.6%でした。その話をしていない人では29.7%です。力をつける話を面談でしている人のほうが、面談が成果につながっていると感じている人の割合が高いという傾向があります。

キャリアプランに沿って任せた仕事は、任せたあとも1on1で取り上げ、どこで力がついてきたかを二人で話します。

  • 先月の分析で、原価の増え方に気づいて説明してくれたところは、経営企画の人が聞きたい見方そのものだと思いました。
  • 分析の仕事を始めて2か月ですが、やってみてどう感じていますか。続けたいですか。

キャリアプランと今の仕事が違うとき、プランがまだないとき

部下のキャリアプランが、今の部署の仕事と離れていることもあります。その場合も、上司が約束できないこと(異動・昇格・他部署での採用)は約束せず、今の仕事の中でつながる部分を探します。

  • 営業の仕事に関心があること、話してくれてありがとうございます。異動は私一人では決められませんが、希望として聞いたことは、部長に伝えます。
  • 今の仕事の中では、営業部門からの経費や売上の問い合わせへの対応を、○○さんに任せることができます。営業の仕事の中身を知る入口になると思います。

キャリアプランがまだないときは、プランを書くことを求めるより、今の仕事の中でやりがいを感じた仕事を一緒に振り返るとよいでしょう。

  • 今期の仕事で、一番やりがいを感じたのはどの仕事でしたか。逆に、気が進まなかった仕事はありましたか。
  • その2つを見ると、この先の方向の手がかりになるかもしれません。急いで決めなくて大丈夫です。

部下の側からも、キャリアの話を上司に切り出してよいものです。上司が尋ねてこないときは、1on1の前に「今後のキャリアについて、一緒に考えていただきたいです」と伝えておくと、話を始めやすくなります。

部下のキャリアプランに沿った育成で、避けたいこと

避けたいのは、プランを聞くことと、今の仕事を変えることが切れている進め方です。

  • プランを人事の書式に書いて、提出して終わる。書いたプランが今の仕事の割り振りに反映されなければ、部下にとっては、毎年同じことを書く作業になりがちです。
  • プランが固まるまで、育成を待つ。進みたい方向は、最初からはっきりしているとは限りません。方向は、仕事を任せて試す中で見えてくることがあります。
  • 上司が約束できないことを約束する。異動や昇格、研修の枠は、上司の一存では決められません。約束できるのは、今の仕事の中身を変えることと、希望を部長に伝えることです。
  • 上司が先に意見を言う。「○○さんは経営企画より経理を深めたほうがいい」と先に言われると、部下は自分の考えを言いにくくなります。まず部下の考えを尋ねてください。
  • 逆に、上司が意見を言わない。部下の話を聞くだけで終わると、部下は自分の方向が上司からどう見えているのかを知ることができません。意見を求められたら、具体的に伝えましょう。
  • キャリアの話を、年に一度のキャリア面談だけにする。普段の1on1でも、任せた仕事の進み具合と一緒に短く触れるほうが、続けやすいでしょう。

部下のキャリアプランに沿った育成が進んでいるかどうかの振り返り方

育成が進んでいるかどうかは、プランの書式が埋まったかではなく、今の仕事と1on1がどう変わったかで振り返ります。

  • 部下が話したキャリアの方向が、この3か月の仕事の割り振りにまだ反映されていなければ、次の割り振りで、その方向につながる仕事を1つ任せてみてください。
  • 任せた仕事について、どこで力がついてきたかを二人で話せたら、次は、その力をいかせる仕事を一緒に考えます。
  • 上司が約束したこと(部長に伝える、打ち合わせに同席できるよう頼む)を果たしたら、その結果を次の1on1で部下に伝えます。
  • 部下の進みたい方向が変わったと聞いたら、それに合わせて、任せている仕事を見直します。
  • 部下の仕事を自分の目で見ないまま、キャリアの話だけをしていると気づいたら、まず任せている仕事の様子を見るところから始めます。

キャリアプランは、一度聞いたら終わりではありません。任せた仕事を通じて方向が変わることもあるので、半年に一度は、1on1の中で改めて尋ねるとよいでしょう。

  • 半年前に話してくれた方向は、今も変わっていませんか。分析の仕事をやってみて、考えが変わったところがあれば教えてください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

部下の育成を計画しても、日々の仕事の中で何に挑戦し、どこまで進んだのかが二人の間で見えなくなるときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

任せた仕事を話す1on1の実施中に、話題の提案で。

新しく任せた仕事の範囲と期限を、1on1が終わる前に二人で決めておけます。

右の列の下の球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)か、下のバーの「サイコロをふる」をクリックすると、Kakeai AI が、その回の会話とこれまでの1on1を踏まえて話題を1つ提案します。まだ決まっていない話があると、いつまでに何をするかを二人で決める提案になることがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

残り5分ほどです。今日話した「市場規模の試算」の件がまだ決まっていません。いつまでにどこまで仕上げるかを、お二人でここで一つ確かめておきませんか。

次の1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

前回の1on1のあとに勧められた関わり方を、次の1on1で続けて試せます。

前回のふりかえりで勧められた一言があると、今回の1on1のどこで使うとよいかと一緒に書かれます。ご自身向けの内容で、部下には部下向けの別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

前回(6月9日)のふりかえりでお伝えした「対象国、4か国で進めてもらって大丈夫だった?」という確認を、今日の冒頭に一言入れてみてください。

育成の振り返りや評価の前に、「概要」の画面で。

評価コメントを書く前に、部下がどの仕事で何に取り組んできたかを、二人の記録で見返せます。

「概要」の画面のダイジェストは、この半年の二人の1on1を、Kakeai AI がこれまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に文章にしたものです。仕事の広がりのような変わり目が、日付と一緒に書かれることもあります。お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

6月25日の2回目では、藤本さんが比較表を持ち寄り内容を確認しました。…比較表を作る仕事が、売り方を考える仕事へと踏み込んだ回でした。

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よくある質問

部下のキャリアプランが決まっていないとき、育成はどう進めればよいですか。

部下のキャリアプランが決まっていないときは、プランが固まるまで待たず、今の仕事の中で試せることを一緒に探してください。進みたい方向は、最初からはっきりしているとは限らず、仕事を任せて試す中で見えてくることもあります。やりがいを感じた仕事を1on1で振り返り、もう少しやってみたい仕事を1つ任せることから始めるとよいでしょう。

部下のキャリアプランが今の部署の仕事と合わないとき、上司はどうすればよいですか。

部下のキャリアプランが今の部署の仕事と合わないときも、上司は異動や他部署での採用を約束せず、今の仕事の中でその方向につながる部分を探してください。たとえば営業に関心がある経理の部下には、営業部門からの問い合わせへの対応を任せることで、営業の仕事の中身を知る入口を作れます。希望を聞いたことは、上司から部長に伝え、伝えたことを部下にも報告します。

キャリアプランの話は、キャリア面談だけでなく普段の1on1でもしてよいですか。

キャリアプランの話は、年に一度のキャリア面談だけでなく、普段の1on1でもしてかまいません。「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1の前に選ばれたテーマのうち「今後のキャリア」は11.4%でした。初めから用意されているテーマの中では2番目に多く、普段の1on1でもテーマとして選ばれていることが分かります。任せた仕事の進み具合と一緒に短く触れると、続けやすいでしょう。

部下のキャリアプランに沿った育成で、上司が約束できることと、できないことは何ですか。

部下のキャリアプランに沿った育成で上司が約束できるのは、今の仕事の中身と割り振りを変えること、力のつき方を1on1で一緒に見ること、部下の希望を部長に伝えることです。約束できないのは、異動・昇格・研修の枠・評価の結果です。これらは上司の一存では決められないので、「希望として聞いたことは伝えます」と、できる範囲を言葉にして伝えてください。

部下のキャリアプランに沿った育成は、人事やメンターではなく上司が担うべきですか。

部下のキャリアプランに沿った育成は、その部下の仕事を決められる直属の上司が進めるのがよいでしょう。プランを聞いた人がその部下の仕事を決められなければ、プランは今の仕事に反映されにくいからです。人事やメンターが部下の話を聞くこと自体は役に立ちますが、聞いた内容を今の仕事に組み込めるのは、仕事を割り振る直属の上司です。ただし、上司であっても、部下の仕事を見てもいないなら、上司が進める意味はありません。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/developing-subordinates-along-career-plans

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: