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上司の方へ部下との関わり

エンジニアの部下を、どう育成すればよいか

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

エンジニアの部下の育成は、技術の研修や勉強会に任せきりにせず、担当している開発の仕事を材料にして進めることをおすすめします。どの仕事で何ができるようになるかを部下と決めて任せ、終わったら二人で振り返ります。「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、「スキルや力の向上」のテーマで、部下が「具体的なアドバイスがほしい」を選んでいた割合は19.2%でした。「その他」を除く選択肢の中で、最も多い割合です。力を伸ばす話では、部下が上司の具体的な助言を期待することが多いということです。技術に詳しくない上司は、作り方の助言を詳しい人と分担するとよいでしょう。

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「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)には、1on1の前に部下が選んだ、上司に期待することが残っています。「スキルや力の向上」のテーマで多く選ばれていたのは、「その他」を除くと、「具体的なアドバイスがほしい」と「意見を聞きたい」でした。「話を聞いてほしい」は、それより少なくなっています。KAKEAIの1万人調査では、面談が行動につながっている人ほど、成長を実感していました。

19.2%
Kakeai AI 1on1 利用データ
1on1の前に選ばれた「スキルや力の向上」のテーマのうち、部下が「具体的なアドバイスがほしい」を選んでいた割合
「その他」を除く選択肢の中で最も多く、「話を聞いてほしい」は6.9%でした。力を伸ばす話では、聞いてもらうことより、上司の具体的な助言を求める期待のほうが多く選ばれているということです。
17.3%
Kakeai AI 1on1 利用データ
1on1の前に選ばれた「スキルや力の向上」のテーマのうち、部下が「意見を聞きたい」を選んでいた割合
このテーマで2番目に多く、「一緒に考えてほしい」は15.8%でした。助言や意見、一緒に考えることなど、上司の考えや関わりを求める期待が上位に並んでいるということです。
51.7%
1万人調査
面談が毎回またはほぼ毎回、そのあとの行動につながっている人のうち、面談が成長につながっていると感じる人の割合
ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%、回答者全体では26.7%でした。面談で話したことが行動に移っている人ほど、成長を実感しているということです。

利用データの割合は、「スキルや力の向上」のテーマ全体に対する割合で、上司に期待することが選ばれていないテーマも分母に入っています。調査も利用データも、職種は尋ねていません。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

エンジニアの部下の育成は、担当している開発の仕事を材料にする

エンジニアの部下の育成は、技術の研修や勉強会に任せきりにせず、担当している開発の仕事を材料にして進めることをおすすめします。どの仕事で何ができるようになるかを部下と決めて任せ、終わったら二人で振り返ります。この繰り返しが、育成の中心になります。

エンジニアの育成というと、「技術の分からない上司には教えられない」「本人が自分で勉強するもの」と考えられることがあります。けれども、育成の材料になるのは、技術の知識だけではありません。設計の判断・作業の見積もり・ほかの人のコードの確認(コードレビュー)・ほかの部署との調整といった仕事は、どれも育成の材料になります。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、仕事は、成果に対してクリアしなければならないものであると同時に、成長にとっての具体的な材料でもあると考えています。開発の仕事も同じです。以下では、通販サイトの検索機能の改善を担当している、入社3年目のエンジニアの部下を例にします。

どの仕事で何を伸ばすかを、エンジニアの部下と決める

育成の最初の一歩は、次に任せる仕事のうち、どれで何を伸ばすかを部下と決めることです。上司が一人で決めず、本人がこの先できるようになりたいことを先に尋ねます。

伸ばしたい力材料になる仕事の例上司の最初の一言
設計の判断検索結果の並び順を変える仕組みの設計「今回は、設計の方針を○○さんが決めるところまでやってみませんか」
作業の見積もり改善の作業にかかる日数の見積もり「見積もりも、今回は○○さんに出してもらえますか」
コードレビュー後輩が書いたコードの確認「今回は、レビューで指摘する側も経験してみませんか」
ほかの部署との調整販売の部署と、変更の時期を決める打ち合わせ「販売の部署との打ち合わせに、一緒に出てもらえますか」
  • ○○さんは、この1年で、どんなことができるようになりたいですか。
  • 次の四半期は、検索結果の並び順の改善をお願いしたいと考えています。この仕事で、設計の方針を自分で決めるところまでやってみませんか。
  • 設計の方針を決めたら、最初に一度、私と△△さんにも共有してもらえますか。ほかの機能への影響がないかを、早めに一緒に確かめておきたいんです。そのあとの進め方は、○○さんに決めてもらえればと思っています。
  • 見積もりは、外れてもかまいません。外れた理由を一緒に見れば、次の見積もりに生かせます。
  • 社内向けの集計の機能は、今の○○さんなら、私の確認なしで進めてもらえると考えています。

任せる範囲は、本人の今の力と、間違えたときの影響の大きさを見て決めます。たとえば、お客様が使う画面に直接出る変更は確認を残し、社内向けの集計の機能は本人に任せる、といった分け方です。

スキルの話で、部下が上司に期待すること

職種を分けた数字ではありませんが、力を伸ばす話では、部下が上司に期待することとして、具体的な助言や意見が上位に挙がっています。聞くことに徹するより、上司が出せる助言は出し、技術の細かい助言は詳しい人と分担するとよいでしょう。

「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)で、1on1の前に選ばれた「スキルや力の向上」のテーマを見ます。このテーマのうち、部下が「具体的なアドバイスがほしい」を選んでいた割合は19.2%でした。「その他」を除く選択肢の中で最も多く、「意見を聞きたい」が17.3%で続きます。「話を聞いてほしい」は6.9%でした。このテーマでは、聞いてもらうことより、上司の考えを求める期待のほうが多く選ばれています。

技術に詳しい上司が、育成で気をつけること

技術に詳しい上司ほど、作り方を早めに示したくなるものです。育成の場面では、本人に判断を任せた部分について、先に本人の案を聞きます。上司の意見は、理由と一緒に、本人の案と比べられる形で伝えます。任せていない部分については、上司の考えをはっきり伝えてかまいません。

  • 設計は○○さんに任せている部分なので、まず○○さんの案を教えてください。私の意見は、そのあとでお話しします。
  • 私なら、並び順の変更を、まず一部の商品で試します。結果が悪かったときに、元に戻しやすいからです。
  • ○○さんの案と比べて、どちらがよいと思いますか。決めるのは○○さんです。

技術に詳しくない上司が、育成で引き受けること

技術に詳しくない上司は、作り方の助言を詳しい人と分担します。そのうえで、任せる仕事と任せる範囲を決め、終わったあとの振り返りを引き受けます。育成のために上司が見ておきたいのは、コードの中身より、本人が何を判断し、どこで迷ったかです。

  • 作り方の細かいところは、△△さんにも見てもらえるよう、私から頼んでおきます。
  • 今回の仕事で、○○さんが自分で決めたことと、迷ったことを教えてもらえますか。
  • 今回の改善で、お客様から見ると何がどう変わりますか。私にも分かる言葉で教えてもらえますか。

KAKEAIは、技術に詳しくないことを理由に、育成のための1on1を、テックリードや技術に詳しい先輩に任せることをおすすめしません。1on1は、その部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいからです。ただし、上司であっても、部下の仕事を見てもいないなら、上司が行う意味はありません。任せた仕事の様子を見ていなければ、本人がどこで迷っているかも分かりにくくなります。技術の助言を詳しい人に頼むときも、本人が何を判断したのかは、上司が面談で聞き、仕事の場で見ておきます。

任せた仕事を振り返り、次の仕事につなぐ

任せた仕事が終わったら、何ができるようになったかと、次に何を任せるかを二人で話します。振り返りで話したことを次の仕事で試すと、育成が1回の仕事で終わらずに続いていきます。

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が毎回またはほぼ毎回、そのあとの行動につながっている人のうち、面談が成長につながっていると感じている人は51.7%でした。ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%です。面談で話したことが行動に移っている人ほど、成長を実感しているということです。面談についての数字ですが、育成でも、振り返りで話したことを次の仕事で試すところまでを、二人で決めるとよいと考えられます。

  • 並び順の改善が終わったので、今回の仕事で何ができるようになったかを、一緒に振り返りませんか。
  • 見積もりと実際にかかった日数の差は、どこで生まれたと思いますか。
  • 次の仕事では、どこまで任せてほしいですか。
  • 次は、販売の部署との打ち合わせも、○○さんが進めてみませんか。
  • 私の関わり方で、多すぎたところや少なすぎたところはありましたか。

エンジニアの部下の育成で、避けたいこと

避けたいのは、育成を技術の勉強だけの話にすることと、仕事を任せたまま振り返らないことです。上司が関わりすぎることと、関わらなさすぎることの両方に気をつけます。

  • 研修や資格の勉強を勧めて、育成を終えたことにする。学んだことを使う仕事がなければ、身につきにくいと考えられます。学んだことを使える仕事を、一緒に決めます。
  • 「エンジニアは口数が少ないから」と、本人の期待を聞く前に関わり方を決めてしまう。職種で相手を決めつけると、本人が助言や意見を求めていても、それに気づきにくくなります。
  • 反対に、技術に詳しい上司が、作り方を全部決めてしまう。本人が設計の判断をする機会がなくなります。意見は、本人の考えを聞いてから伝えます。
  • 任せたまま、終わったあとに振り返らない。何ができるようになったのかが言葉にならず、次の仕事で何を伸ばすかも決まりません。
  • 育成の話を、本人のいない場で決める。何を伸ばしたいかは、本人に尋ねてから決めます。

エンジニアの部下の育成が進んでいるかを、どう振り返るか

育成が進んでいるかどうかは、勉強した量や資格の数ではなく、任せる仕事の範囲が広がっているかと、二人の振り返りが次の仕事につながっているかで見ます。四半期ごとに、次のように進めてみてください。

  • 何を伸ばすかを本人の希望を聞いて決められたら、仕事が終わったときに、何ができるようになったかを二人で話します。
  • 振り返りで話したことを次の仕事で試せたら、次の四半期は任せる範囲を1つ広げます。
  • 技術の助言を詳しい人に頼んでいるときも、本人の仕事の様子は上司自身の目で見ておきます。

まずは次の面談で、この1年でできるようになりたいことを本人に尋ねるところから始めてみてください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

部下の育成を計画しても、日々の仕事の中で何に挑戦し、どこまで進んだのかが二人の間で見えなくなるときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

任せた仕事を話す1on1の実施中に、話題の提案で。

新しく任せた仕事の範囲と期限を、1on1が終わる前に二人で決めておけます。

右の列の下の球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)か、下のバーの「サイコロをふる」をクリックすると、Kakeai AI が、その回の会話とこれまでの1on1を踏まえて話題を1つ提案します。まだ決まっていない話があると、いつまでに何をするかを二人で決める提案になることがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

残り5分ほどです。今日話した「市場規模の試算」の件がまだ決まっていません。いつまでにどこまで仕上げるかを、お二人でここで一つ確かめておきませんか。

次の1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

前回の1on1のあとに勧められた関わり方を、次の1on1で続けて試せます。

前回のふりかえりで勧められた一言があると、今回の1on1のどこで使うとよいかと一緒に書かれます。ご自身向けの内容で、部下には部下向けの別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

前回(6月9日)のふりかえりでお伝えした「対象国、4か国で進めてもらって大丈夫だった?」という確認を、今日の冒頭に一言入れてみてください。

育成の振り返りや評価の前に、「概要」の画面で。

評価コメントを書く前に、部下がどの仕事で何に取り組んできたかを、二人の記録で見返せます。

「概要」の画面のダイジェストは、この半年の二人の1on1を、Kakeai AI がこれまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に文章にしたものです。仕事の広がりのような変わり目が、日付と一緒に書かれることもあります。お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

6月25日の2回目では、藤本さんが比較表を持ち寄り内容を確認しました。…比較表を作る仕事が、売り方を考える仕事へと踏み込んだ回でした。

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ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

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この手引きの数字のもとになった、1万人調査のレポート

1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)

  • 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
  • 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
  • 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)

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よくある質問

エンジニアの部下を育成するには、何から始めればよいですか。

エンジニアの部下の育成は、本人がこの先できるようになりたいことを尋ねるところから始めるとよいでしょう。次に、任せる開発の仕事のどれで何を伸ばすか(設計の判断・見積もり・コードレビュー・ほかの部署との調整など)を二人で決めます。任せる範囲は、本人の今の力と、間違えたときの影響の大きさを見て決めます。仕事が終わったら、何ができるようになったかを一緒に振り返ります。

技術に詳しくない上司は、エンジニアの部下をどう育成すればよいですか。

技術に詳しくない上司は、作り方の細かい助言を詳しい人と分担し、任せる仕事と任せる範囲を決め、終わったあとの振り返りを引き受けます。分からないことは分からないと伝え、「お客様から見ると何がどう変わりますか」と尋ねるのも1つの方法です。ただし、育成のための1on1は詳しい人に任せきりにせず、本人が何を判断してどこで迷ったのかを、上司が面談で聞いておくことが大切です。

エンジニアの部下の育成目標は、どう決めればよいですか。

エンジニアの部下の育成目標は、次に任せる仕事の名前と、その仕事でどこまでを本人が決めるかで書くと、振り返りやすくなります。たとえば「検索結果の並び順の改善で、設計の方針を自分で決める」という書き方です。目標は上司が一人で決めず、本人がこの1年でできるようになりたいことを先に尋ねてから、二人で決めるとよいでしょう。

エンジニアの部下に、研修や資格の勉強を勧めるのはよいことですか。

研修や資格の勉強を勧めること自体は、育成の手段の1つです。ただ、勉強を勧めただけで育成を終えたことにせず、学んだことを使える仕事を一緒に決めることをおすすめします。学んだことを使う機会がないと、身につきにくいと考えられるからです。何を学ぶかは、本人が伸ばしたいことと、次に任せる仕事に合わせて、本人と話して決めます。

エンジニアの部下の成長は、何で振り返ればよいですか。

エンジニアの部下の成長は、勉強した量や資格の数より、任せる仕事の範囲が広がっているかと、振り返りで話したことが次の仕事で試されているかで振り返ります。KAKEAIの1万人調査では、面談が毎回またはほぼ毎回、そのあとの行動につながっている人の51.7%が、面談が成長につながっていると感じていました。ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%で、話したことが行動に移っている人ほど、成長を実感しています。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/developing-engineer-subordinates

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: