部下の方へキャリア・退職・目標設定ほか
キャリア面談でやりたいこと・話すことがないとき
先に答え
キャリア面談でやりたいことや話すことがないときは、無理に目標を作らず、今の仕事を材料にして話すことをおすすめします。今の仕事で続けたいことを仕事の名前で言う、避けたいことや変えたいことで言う、決まっていないと言って上司に一緒に考えてほしいと伝える、のどれか1つで足ります。現状維持でよいなら、何をどの水準で続けたいのかまで言えば、具体的な答えになります。面談についての数字ですが、KAKEAIの1万人調査では、上司との面談のあと行動につながる回が半分くらい以下の人が挙げた理由として、「今動く必要性を感じていない(緊急度が低い)」は13.4%で、「スキルが不足していてできない」9.1%より多くありました。面談のあとに動かない理由は、できないことばかりではないということです。
数字で見る
上司との面談のあと行動につながる回が半分くらい以下の人に理由を尋ねると、「特にない」と「今動く必要性を感じていない(緊急度が低い)」が、スキルや権限の不足より多く挙げられています。面談のあとに動かない理由は、できないことばかりではないということです。このページでは、キャリア面談で作った目標を話す代わりに、今の仕事で続けたいことと変えたいことを伝える言い方を紹介します。
- 23.4%
- 1万人調査
- 面談のあと行動につながる回が半分くらい以下の人のうち、行動につながらない理由に「特にない」を挙げた人の割合
- 10の理由の中で、「その時々によって違う」26.1%に次いで2番目に多い答えです。つまり、面談のあとに動かなかった理由として「特にない」と答える人は、スキルや権限の不足を挙げる人より多いということです。
- 13.4%
- 1万人調査
- 同じ人のうち、理由に「今動く必要性を感じていない(緊急度が低い)」を挙げた人の割合
- 「スキルが不足していてできない」9.1%や「裁量や権限がなくできない」9.4%より多く挙げられています。つまり、面談のあとに動かない理由としては、できないことより、今は動く必要がないと感じていることのほうが多く挙げられているということです。
この数字は、上司との面談のあと行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ないと答えた人(6,074人)に、行動につながらない理由を尋ねたものです(5つまで選択)。キャリア面談でやりたいことがあるかどうかを尋ねた数字ではありません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
キャリア面談でやりたいことがないのは、 答えられない状態ではない
キャリア面談でやりたいことがない、今のままでよいと感じているなら、その状態をそのまま言ってかまいません。言い方を少し整えれば、キャリア面談の答えとして十分に伝わります。
キャリア面談の前に身構えるのは、「3年後にどうなりたいか」「挑戦したいことは何か」に、はっきりした答えを用意しなければならないと思うからでしょう。けれども、将来の希望がはっきりしている人ばかりではないでしょう。
面談についての数字ですが、KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査には、行動につながらない理由を尋ねた質問があります(5つまで選択)。答えているのは、上司との面談のあと行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ないと答えた人です。最も多い答えは「その時々によって違う」26.1%で、次が「特にない」23.4%でした。「今動く必要性を感じていない(緊急度が低い)」も13.4%で、「スキルが不足していてできない」9.1%や「裁量や権限がなくできない」9.4%より多く挙げられています。つまり、面談のあとに動かない理由としては、スキルや権限が足りないことより、特に理由がないことや今は動く必要を感じていないことのほうが多く挙げられています。
キャリア面談について尋ねた数字ではありませんが、キャリア面談で「やりたいことがない」「今のままでよい」と感じていることも、珍しくない1つの状態だと考えられます。無理に目標を作って話すより、今の状態をそのまま言葉にしたほうが、面談のあとに自分で動く材料になりやすいでしょう。その場で作った目標は、面談が終わるとその材料になりにくいと考えられるからです。
キャリア面談で「やりたいことがない」と言うときの3つの言い方
やりたいことがないときは、将来の肩書きや部署の代わりに、今の仕事を材料にして話します。言い方は3つあり、どれか1つで足ります。以下では、カスタマーサポートで問い合わせの対応を担当している人が、課長とキャリア面談をする場面を例にします。
1. 今の仕事で続けたいことを、 仕事の名前で言う
やりたいことがなくても、今の仕事の中に「これは続けたい」と感じている部分はあるものです。それを、仕事の名前で言います。
- 正直に言うと、この先やりたいことは、まだはっきりしていません。ただ、今の仕事の中では、お客様からの問い合わせにメールで答える仕事を一番続けたいと感じています。
- 電話より、文章で調べて答える仕事のほうが向いていると感じていて、ここはこのまま担当したいです。
- 続けたい理由は、答えた内容がそのまま次の問い合わせの案内に使えることです。この積み重ねを、もう少し続けたいです。
2. 避けたいこと、変えたいことで言う
やりたいことより、やりたくないことのほうが先にはっきりしている人もいます。それも、キャリアの答えの1つです。
- やりたいことより、避けたいことのほうがはっきりしています。人を管理する仕事より、自分で対応する仕事を続けたいです。
- 今の仕事で1つ変えたいのは、同じ問い合わせに毎回同じ説明をしていることです。よくある質問の案内を整える仕事があれば、やってみたいです。
- 新しいことを増やすより、今の対応の件数を減らせる工夫のほうに、関心があります。
3. 決まっていないと言って、 一緒に考えてほしいと伝える
決まっていないことを、決まっていないと言ってかまいません。そのうえで、上司に期待することを添えます。
- この先のことは、まだ決めきれていません。今日は、課長から見て私に向いていそうな仕事を伺いながら、一緒に考えていただけますか。
- まだ自分の答えが固まっていないので、今の私の仕事について課長が感じていらっしゃることを先に教えていただけると、考えやすくなります。
- 今日決めきれなかったら、次の1on1でも続きをご相談したいです。
キャリア面談で現状維持を伝えるとき: 何を、どの水準で続けるかまで言う
現状維持を伝えるときは、「今のままでよいです」で止めず、何を、どの水準で続けたいのかまで言います。そこまで言えば、現状維持は意欲がないという話ではなく、今の仕事についての具体的な答えになります。
| 言い方 | 上司に伝わること | 上司が答えやすくなること |
|---|---|---|
| 「今のままでよいです」 | 希望がないこと以外は | 上司も |
| 「問い合わせの | 続けたい | その仕事を |
| 「問い合わせの | 続けたい | 上司が |
| 「今は | 現状維持が、 | 次に |
現状維持を伝える言い方の例です。
- 来年度は、今の問い合わせの対応をこのまま続けたいと考えています。異動や役割の変更は、今は希望していません。
- 続けながら、返信までの時間を今より短くすることを目標にしたいです。そのために、どこを変えると効くか、課長のご意見を伺えますか。
- 今は続けたいという判断ですが、1年後の面談で、もう一度考え直したいと思っています。それまでに、私が見ておくとよいことがあれば教えてください。
人事に提出するシートに「今後の希望」の欄がある場合も、同じ書き方でかまいません。「現状維持」とだけ書くより、続けたい仕事の名前と、続けながら上げたい水準を1行書くほうが、読む側に伝わります。
「特にありません」だけで終えない
キャリア面談で避けたいのは、やりたいことがないからといって、「特にありません」とだけ答えて終えることです。上司の側に答えがあるわけではないので、話はそこで止まりやすくなります。
やりたいことがなくても、上司に期待することは言えます。「一緒に考えてほしい」「今の仕事についての意見を聞きたい」のどちらかを添えると、話が続きやすくなります。上司は、部下の将来の答えを持っているわけではありませんが、部下の今の仕事をどう見ているかは言えるからです。
- 希望がはっきりしていないので、今日は、課長から見た私の仕事の評価と、次に任せられそうな仕事を伺いたいです。
- この課で、私と同じ仕事をしていた方は、その後どんな仕事に移っていったのですか。参考に教えていただけますか。
- 今日の話を踏まえて、問い合わせの案内を整える仕事を、来月から少しずつ担当してみてもよいでしょうか。
上司の側にも事情があります。キャリア面談で部下から「特にありません」と言われたとき、上司も何を話せばよいのか迷うことが多いようです。上司は異動や昇格を決められるわけではなく、会社の制度をすべて知っているわけでもありません。部下の側から今の仕事の話を出すことは、上司が答えやすい話を出すことでもあります。
キャリア面談でやりたいことがないときに、 やらないほうがよいこと
避けたいのは、やりたいことがない自分を隠すために、面談の場だけで通る答えを作ることです。
- その場で目標を作って言う。「マネジメントに挑戦したいです」と言えば面談は終わりますが、面談のあと、自分で動く材料にはなりにくいものです。次の面談で、その目標について聞かれることにもなります。
- 上司が喜びそうな希望に合わせる。上司の期待に合わせた希望は、上司の記憶に残り、仕事の割り振りに使われることがあります。本当の希望と違えば、あとで自分が困ります。
- 「特にありません」とだけ答えて終える。希望がないことは言ってかまいませんが、上司に期待することまで添えます。
- 現状維持を、申し訳なさそうに言う。続けたい仕事の名前と水準を言えば、現状維持は具体的な答えです。言い訳のように話す必要はありません。
- やりたいことがないことを、自分の問題として抱え込む。今の仕事に不満がなく、動く必要を感じていないのであれば、それをそのまま伝えてかまいません。
キャリア面談がうまくいったかを振り返る
キャリア面談がうまくいったかどうかは、立派な目標を言えたかではなく、面談のあとに二人の間で何が変わったかで振り返ります。
- 面談の終わりに、続けたい仕事と、続けながら変えたいことが、自分の言葉になっていたでしょうか。
- 上司から、今の自分の仕事についての意見を1つ以上聞けたでしょうか。
- 面談のあと、次の1on1や普段の仕事の中で、面談で話したこと(返信までの時間、案内の整え方)が話題に出ているでしょうか。
- 次に考え直す時期を、上司と一緒に決められたでしょうか。
4つのうち1つでも当てはまれば、やりたいことがないままでも、キャリア面談は役に立ったと言えるでしょう。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
キャリア面談で何を話せばよいか決まらない、やりたいことや本音を上司に切り出しにくいというときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は、次のことができます。
1on1の前に、「1on1の準備」と「1on1前のAIアドバイス」で。
将来の目標の言葉が決まっていなくても、 今の仕事で感じていることからキャリアの話を始める準備ができます。
選ばれたテーマとこれまでの1on1を踏まえて、ご自身向けに、その回の話の順番や最初の一言の案をKakeai AIが書きます。上司には、上司向けの別の内容が表示されます。テーマと期待する対応はご自身でも「1on1の準備」で選べ、選んだ内容は上司の画面にも表示されます。
…キャリアの話に入る前に、今の仕事で手応えを感じていることや引っかかっていることを先に話しておくと、田所さんも西村さんの今の状況を踏まえてキャリアの話に乗ってきやすくなります。…
1on1の実施中、「1on1実施中」の画面の右の列で。
ほかの話が長引いても、 準備したキャリアの話に戻るきっかけが、 二人の画面に出ます。
事前に選んだテーマがまだ話されていないとき、Kakeai AIがそのテーマと期待する対応に触れて、話す時間を取るよう提案することがあります。メッセージは上司の画面にも同じものが表示されます。
事前テーマに「今後のキャリア」(期待する対応:「話を聞いてほしい」)が挙がっています。今日の会話では競合比較の話が進みましたが、このテーマはまだ触れていません。今日のうちに少し時間を取って、今どんなことを考えているか聞かせてもらえますか?…
1on1のあと、「予定・履歴」の履歴のカードで。
キャリアの希望をだれに、 いつ伝えるかについて上司と確認したことを、 二人の記録で見返せます。
「1on1のAI要約」には、話のまとまりごとの見出しと要点に、その回に二人で確認したこと(だれに、いつ伝えるかなど)も残ります。この要約と文字起こしの全文は、上司とご自身のお二人の画面に表示され、システム管理者には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。
企画に興味があるという話は課の人には伝えないことを藤本さんが柳瀬さんに確認し、了承された。
1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
- 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
よくある質問
キャリア面談でやりたいことがないときは、 何を話せばよいですか。
キャリア面談でやりたいことがないときは、今の仕事を材料にして話します。言い方は3つあります。今の仕事の中で続けたいことを仕事の名前で言う、避けたいことや変えたいことで言う、決まっていないと正直に言って上司に一緒に考えてほしいと伝える、です。どれか1つで足ります。将来の肩書きや部署を無理に挙げる必要はありません。その場で作った目標は、面談のあとに自分で動く材料になりにくいと考えられるからです。
キャリア面談で「現状維持でよい」と答えてもよいですか。
キャリア面談で現状維持を答えることは、問題ありません。ただし、「今のままでよいです」で止めず、何を、どの水準で続けたいのかまで言うことをおすすめします。たとえば「問い合わせの対応を続けながら、返信までの時間を短くしたいです」と言えば、現状維持は意欲がないという話ではなく、今の仕事についての具体的な答えになります。1年後にもう一度考えたい、と時期を添えるのも1つの方法です。
キャリア面談で「特にありません」と答えると、 評価に影響しますか。
キャリア面談での答えが評価にどう扱われるかは会社の制度によって異なるため、一律には言えません。ただ、「特にありません」とだけ答えると、上司の側にも答えがないため、話がそこで止まりやすくなります。希望がないことは言ってかまいませんが、「今の仕事についての課長のご意見を伺いたいです」「一緒に考えていただけますか」と、上司に期待することを添えると、上司も答えやすくなり、話が続きます。
キャリア面談で話すことがないのは、 自分に問題があるからですか。
キャリア面談で話すことがないからといって、自分に問題があると考える必要はないでしょう。やりたいことがはっきりしていない、今の仕事に不満がなく動く必要を感じていない、というのも1つの状態です。キャリア面談では、将来の目標の代わりに、今の仕事で続けたいことと変えたいことを言えれば、それで十分です。決まっていないなら、決まっていないと言って、上司に一緒に考えてほしいと伝えることもできます。
やりたいことがないまま、キャリア面談で上司に何を聞けばよいですか。
やりたいことがないときにキャリア面談で上司に聞けるのは、今の自分の仕事についての上司の意見と、次に任されることが多い仕事です。「課長から見た私の仕事の評価と、次に任せられそうな仕事を伺いたいです」「同じ仕事をしていた方は、その後どんな仕事に移ったのですか」と尋ねます。上司は部下の将来の答えを持っているわけではありませんが、部下の今の仕事をどう見ているかは言えます。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/career-meeting-nothing-to-say-status-quo
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: