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社内でキャリア面談を行う仕組みと課題
先に答え
社内のキャリア面談で大切なのは、年1回の面談の進め方より、キャリアの話を普段の1on1と切り離さないことです。1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1の前に部下が選んだテーマのうち「今後のキャリア」は11.4%でした。初めから用意されているテーマの中では、「業務の進捗や進め方」に次いで2番目に多く選ばれています。つまり、普段の1on1でも、キャリアは部下がよく選ぶテーマの1つです。上司がキャリアの話を苦手にする、面談が形だけになる、部下の本音が出ないといった課題は、キャリアの話を年1回の場だけで扱うときに起きやすいと考えられます。
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普段の1on1でも、今後のキャリアは、部下がよく選ぶテーマの1つです。一方、上司との面談が半年に一度の人では、言われているから面談をしている人の割合も、上司に期待することが特にない人の割合も、回答者全体より高くなっています。社内のキャリア面談は、年1回の行事として独立させるより、直属の上司との普段の1on1の中の話題として位置づけることをおすすめします。
- 11.4%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 1on1の前に部下が選んだテーマのうち、「今後のキャリア」が占める割合
- 最も多いのは「業務の進捗や進め方」の43.7%で、次に会社ごとに作られたテーマの17.7%が続きます。初めから用意されているテーマの中では、今後のキャリアは2番目に多く選ばれています。普段の1on1でも、キャリアはよく選ばれるテーマの1つです。
- 41.9%
- 1万人調査
- 上司との面談が「半年に一度」の人のうち、面談をしている一番の理由が、会社や上司から言われているためである人の割合
- 回答者全体では20.5%でした。半年に一度の人では、一番の期待が「期待していることは特にない」の人も25.6%で、全体の15.6%より多くなっています。面談が成果につながっていると感じている人は20.3%で、全体の31.9%を下回ります。
利用データのテーマの割合は、1on1を作るときにテーマが入力されていた回の中での内訳で、会話の中身を集計したものではありません。1万人調査は上司との定期的な面談について尋ねたもので、キャリア面談そのものは尋ねていません。41.9%などは面談が半年に一度の人の数字で、年1回のキャリア面談を置くときの参考として挙げたものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
社内のキャリア面談は、 何のための仕組みか
社内のキャリア面談とは、会社が社員一人ひとりの今後の仕事や働き方の希望を、上司や人事との面談で定期的に聞く仕組みです。年に1回、評価の面談や目標設定の面談とは別の行事として置いている会社が多いようです。会社がこの仕組みに置いている目的は、主に次の3つです。
| 会社が置いている目的 | 面談で起きやすいこと | 仕組みの側で考えたいこと |
|---|---|---|
| 社員の | 希望を | 希望の |
| 社員の | 年1回では、 | 普段の |
| 離職の | 辞めるかどうかの | 面談を |
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、キャリアの話は、本人の仕事を決められる直属の上司が普段の1on1の中で続けるのがよいと考えています。年に1回の面談は、その続きを確かめる場として位置づけるほうが、本人にとっても上司にとっても使いやすい仕組みになるでしょう。
キャリア面談の課題: 社内でよく挙がる5つと、 その背景
社内でキャリア面談の課題としてよく挙がるものは、主に次の5つです。どれも、上司の力量の問題として語られがちですが、仕組みの置き方が関わっている部分もあるでしょう。
- 上司がキャリアの話を苦手にしている。部下の将来についての答えを、上司が持っているわけではありません。異動や昇格の仕組みを、上司がすべて把握しているわけでもありません。答えを求められる形の面談では、上司も身構えやすくなります。
- 年に1回の行事になり、形だけになる。面談シートを埋めて人事に提出することが目的になると、上司も部下も、提出に必要なことだけを書くようになりがちです。
- 部下の本音が出ない。評価をつける上司に、転職や異動の迷いは言いにくいものです。面談の内容が評価や配置に使われると知っていれば、なおさら慎重になるでしょう。
- 面談の内容が、そのあとの何にも反映されない。希望を聞いたのに異動の判断には使われず、本人には何も返ってこない、という形になると、面談は「聞くだけ」の場と受け取られがちです。
- 記録が人事に回収され、会話が文書作成になる。人事が読む前提の記録は、二人の会話のためではなく、人事に説明するための文章になりがちです。
この5つの課題は、キャリアの話を普段の仕事の話と切り離し、年に1回の特別な場だけで扱っているときに起きやすいと考えられます。次の節で、実際にキャリアの話がどこで出ているかを見ます。
キャリアの話は、 普段の1on1の中にすでに出ている
キャリアの話は、年に1回の面談の場だけでなく、普段の1on1の中でもテーマとして選ばれています。
1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1の前に部下が選んだテーマのうち、「今後のキャリア」は11.4%でした。最も多いのは「業務の進捗や進め方」の43.7%で、次に会社ごとに作られたテーマの17.7%が続きます。初めから用意されているテーマの中では、今後のキャリアは、業務の進捗や進め方に次いで2番目に多く選ばれていました。つまり、普段の1on1でも、キャリアは部下がよく選ぶテーマの1つです。
社内のキャリア面談の仕組みで先に考えたいのは、年1回の面談の進め方より、普段の1on1でキャリアの話が出たときに上司が答えられる状態になっているかどうかです。上司が答えにくいのは、部下の将来についての意見より、異動の仕組みや等級の基準といった制度の情報であることが多いようです。こうした制度の情報は、人事があらかじめ上司に渡しておけるものです。
半年に一度の面談では、 言われているから行う人と期待が特にない人が多い
年に1回や半年に1回の面談を会社の決まりとして置くときに、知っておきたい数字があります。面談についての数字ですが、キャリア面談を年1回の行事として置くときの参考になります。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査には、上司との面談が「半年に一度」の人が含まれています。この人たちのうち、面談をしている一番の理由として「会社または所属組織または上司から実施するように言われているため」を選んだ人は41.9%でした。回答者全体では20.5%です。同じ半年に一度の人のうち、面談で上司に一番期待することとして「期待していることは特にない」を選んだ人は25.6%でした(全体では15.6%)。そして、半年に一度の人のうち「面談が成果につながっている」と感じている人は20.3%で、全体の31.9%を下回っています。つまり、半年に一度の人は回答者全体と比べて、言われているから面談をしている人の割合も、上司に期待することが特にない人の割合も高い、ということです。面談が成果につながっていると感じている人の割合も、全体より低くなっています。
調査は、面談の間隔が長いから言われて行う気持ちになるのか、言われて行っているから間隔が長いのかまでは示していません。ただし、半年に一度の人では、言われているから面談をしている人と、上司に期待することが特にない人が、全体より多いことは事実です。年に1回のキャリア面談を会社の決まりとして置くこと自体は、否定しません。その面談だけでキャリアの話を済ませる仕組みにすると、部下にとっては目的の見えない面談の1つになりかねません。普段の1on1でキャリアの話が続いていれば、年1回の面談は、その続きを確かめる場になります。
社内でキャリア面談を行う仕組みの設計: 人事が決めることと、 上司に任せること
社内のキャリア面談の仕組みを設計するときは、人事が決めることと、上司と部下に任せることを分けるのがおすすめです。
| 項目 | 人事が決めること | 上司と部下に任せること |
|---|---|---|
| 担当 | 直属の | 面談の |
| 頻度 | 年1回の | 普段の |
| 上司への支え | 異動・ | 部下の |
| 記録 | 面談の | 次に取り組むことと、 |
| 効果の見方 | 実施率を | 面談の |
キャリア面談の記録を人事が回収して中身を読むことと、面談の実施率を管理職の目標にすることを、KAKEAIはおすすめしません。中身が読まれると分かっている面談では、部下は異動や転職の迷いを言いにくくなり、上司は人事に向けた文章を書きがちになります。実施率を目標にすると、上司は面談を「済ませる」ことに向かいやすく、部下の側では「言われているから行く面談」が増えやすくなります。
人事が上司に渡す案内は、進め方の手順書より、上司が答えられる材料のほうが役に立つでしょう。以下は、営業部門の上司に人事が送る案内の例と、その上司が部下との1on1で使う言い方の例です。
- キャリア面談では、部下の将来の答えを上司が用意する必要はありません。今の仕事で続けてほしいこと、任せてみたいことについて、上司としての意見を伝えてください。
- 異動や社内公募の仕組みについて部下から聞かれたときは、別紙の一覧をもとに答えてください。分からない点は、人事の○○まで聞いてください。
- 面談の記録は、お二人のものです。人事は中身を読みません。異動の希望は、面談とは別に、本人からの届け出で受けます。
上司が部下との1on1でキャリアの話を受けるときは、まず部下自身の考えを聞き、そのうえで上司としての意見と制度の情報を分けて伝えます。
- この先の仕事について、○○さん自身はどんな方向を考えていますか。それを聞いたうえで、私の意見もお話しします。
- 今の提案の仕事は、私から見ると、お客様の業界を絞って深めていく方向が合っていると感じています。○○さんの考えと近いでしょうか。違っていたら教えてください。
- 異動の仕組みについては、私が把握している範囲でお話しします。足りない点は、人事に確認して、来週の1on1でお伝えします。
- この話は、年1回の面談を待たずに、1on1の中で続けていきませんか。
社内のキャリア面談の仕組みがうまくいっているかを、 どこで見るか
キャリア面談の仕組みがうまくいっているかどうかは、面談シートの提出率ではなく、面談のあとに起きたことで振り返ります。人事の側で確かめられる問いは、次の4つです。
- 上司から人事に、異動や公募の仕組みについての問い合わせは増えたでしょうか。増えていれば、上司が部下から聞かれて答えようとしている、1つの手がかりになります。
- 年1回の面談を待たずに、普段の1on1でキャリアの話が出ていると、上司と部下のどちらからも聞こえてくるでしょうか。
- 面談で出た希望のうち、本人に何らかの返事(できること、できないことと理由)があったものは、どのくらいあるでしょうか。
- 面談のあと、本人の仕事の中身(任される範囲、関わる案件)に変わったものはあったでしょうか。
4つとも、面談の記録の中身を読まなくても、上司と本人に短く尋ねれば分かることです。面談を「したか」ではなく、面談のあとに「何が動いたか」を、人事が見る習慣にすることをおすすめします。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
キャリアの話を、年に一度の面談や外部の面談だけにせず、普段の上司との1on1でも続けたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の前の「1on1の準備」と、開始直後の画面で。
キャリアの話を、 年に一度の面談を待たずに、 普段の1on1の議題として部下の側から出せます。
部下は、その回に話したいテーマ(「今後のキャリア」など)と、上司に期待する対応を選べます。選んだ内容は上司の画面にも表示され、1on1の開始直後にはKakeai AIのメッセージでも示されます。
…準備されたテーマは「今後のキャリア」×「話を聞いてほしい」と「次世代コントローラの海外展開(10月量産)」×「一緒に考えてほしい」の2つです。…
相手との「概要」の画面のダイジェストと、履歴のカードで。
部下のキャリアの話が今の仕事と結びついたまま普段の1on1で続き、 その記録を上司と部下が同じ画面で見返せます。
Kakeai AIが、仕事の話とキャリアの話を一つの流れとして、直近6か月の1on1を文章にします。キャリアの話をだれに、いつ伝えるかを二人で確認したことも残ります。ダイジェストと1on1の記録は上司と部下のお二人に表示され、システム管理者には表示されません。
…西村さんへのキャリアの話は藤本さんのタイミングで行うことが確認されており、秋の公募(10月ごろ)に向けた企画職への動きはこのプロジェクトの間に企画の仕事のやり方を見ておくという方針で進んでいます。…
次の1on1の開始直後、「1on1実施中」の画面の右の列で。
前回決めたことと上司が引き受けたことが、 次の回の最初に二人の画面に出ます。
1on1で決めた次の一歩は、担当と期限と一緒に「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標の一覧の画面)に追加されます。次の1on1の開始直後には、前回決まった一歩をKakeai AIがメッセージで示します。学んだことをどの仕事で使うかを1on1で決めた場合も、同じように次の一歩として残ります。MOVEは上司と部下のお二人に表示され、システム管理者には表示されません。
…前回決まった次の一歩は「競合3社(スウェーデン・ドイツ・台湾)の製品比較。機能の一覧に、お客さんが選んだ理由を付ける」の1つでした。ここから始めましょうか。…
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- 導入の進め方と、ご利用企業の事例
- 料金の考え方
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よくある質問
社内でキャリア面談を行う目的は、 何ですか。
社内でキャリア面談を行う目的は、社員の希望を知って異動や配置に使うこと、成長の方向を本人と上司で話すこと、離職の兆しを早く知ることの3つが主です。ただし、異動は上司だけでは決められません。年1回の面談では前回の話を思い出しにくく、辞めるかどうかの迷いは評価者である上司には言いにくいものです。そのため、どれも年1回の面談だけでは果たしにくいものです。キャリアの話を普段の1on1で続け、年1回の面談はその続きを確かめる場として置くことをおすすめします。
キャリア面談は、人事と直属の上司のどちらが行うべきですか。
キャリア面談は、本人の仕事を実際に見ている直属の上司が行うことを基本にするのがおすすめです。本人の今の仕事を見ていて、任せる仕事を一緒に変えていけるのは直属の上司だからです。人事や外部の相談窓口は、評価者である上司には言いにくいことのための別の道として、面談とは分けて置きます。上司が答えられない異動や等級の仕組みについては、人事が上司に情報を渡し、上司が人事に聞ける窓口を作っておきます。
社内のキャリア面談の課題として、 よく挙がるものは何ですか。
社内のキャリア面談の課題としてよく挙がるのは、次の5つです。上司がキャリアの話を苦手にしていること、年1回の行事になって形だけになること、部下の本音が出ないこと、面談の内容がそのあとの何にも反映されないこと、そして記録が人事に回収されて会話が文書作成になることです。5つはどれも、キャリアの話を普段の仕事の話と切り離し、年1回の特別な場だけで扱っているときに起きやすいと考えられます。
キャリア面談のシートや記録は、 人事が読んでもよいですか。
キャリア面談の記録を人事が回収して中身を読むことを、KAKEAIはおすすめしません。中身が読まれると分かっている面談では、部下は異動や転職の迷いを言いにくくなり、上司は人事に向けた文章を書きがちになります。記録は上司と部下の二人のものとし、異動や配置の希望は、面談の記録とは別の届け出で受ける形に分けてください。仕組みの効果は、記録の中身ではなく、面談のあとに動いたこと(上司からの制度の問い合わせ、本人の仕事の変化)で見ます。
キャリア面談の頻度は、 年1回でよいですか。
年1回のキャリア面談を置くこと自体は問題ありませんが、その面談だけでキャリアの話を済ませないことをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が「半年に一度」の人のうち、一番の理由が会社や上司から言われているためである人は41.9%で、全体の20.5%を大きく上回ります。面談全般の数字ですが、年1回の面談だけに頼らず、普段の1on1でもキャリアの話を続けることをおすすめします。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/career-meeting-company-system-issues
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: