上司の方へフィードバック
やってはいけないフィードバックの悪い例と落とし穴
先に答え
やってはいけないフィードバックとは、どの場面の何をどう変えればよいのかが、部下に伝わらないフィードバックです。きつい言い方に限らず、遠回しにやわらげた言い方も当てはまります。1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データでは、1on1のあとに部下が送った「すっきり度」(0〜5の6段階)のうち、2以下は0.5%でした。低い点数が送られることは、ほとんどありません。フィードバックが伝わったかどうかは、その場の反応だけで判断せず、次にどうするかを二人で確認してみてください。なお、上司が意見を言うことや、改善してほしい点をはっきり伝えることは、やってよいことです。
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1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データには、1on1のあとに部下が0〜5の6段階で送る「すっきり度」の記録があります。低い点数が送られることは、ほとんどありません。KAKEAIの1万人調査では、上司に期待することが特にない人は、ほかの人より「上司の話が役に立たない」と感じている割合が高くなっています。フィードバックが伝わったかどうかは、部下の反応だけで判断せず、伝えたあとに、次にどうするかを二人で確認するとよいでしょう。
- 0.5%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 1on1のあとに部下がすっきり度(0〜5の6段階)を送った回のうち、2以下だった回の割合
- 4以上だった回は60.8%です。初めに表示される3から点数を動かして送った回に限ると、4以上が99.0%を占めます。1on1を終えた部下から、低い点数が送られることはほとんどありません。
- 22.4%
- 1万人調査
- 面談で上司に最も期待することとして「期待していることは特にない」を選んだ人のうち、面談の困りごとに「上司の話が役に立たない」を挙げた人の割合
- 面談で上司に最も期待することを尋ねた質問への回答ごとに見た数字です。ほかの選択肢を選んだ人では、どの選択肢でも3.0%〜6.7%でした。上司に期待することが特にない人は、上司の話が役に立たないと感じている割合が高くなっています。
- 16.3%
- 1万人調査
- 面談が行動につながる回は半分くらいか、それ以下と答えた人のうち、理由に「ありたい状態が定まっていない」を選んだ人の割合
- 理由は、5つまで選択できる形で尋ねました。「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人は15.9%です。
1万人調査は上司との面談全般について尋ねたもの、利用データは1on1全体を集計したもので、どちらもフィードバックの場面だけを取り出した数字ではありません。すっきり度の割合は、部下がすっきり度を送った回だけの集計です。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
やってはいけないフィードバックの悪い例は、 上司自身には気づきにくい
やってはいけないフィードバックとは、どの場面の何をどう変えればよいのかが、部下に伝わらないフィードバックです。悪い例(NG例、ダメな例)は、きつい言い方に限らず、やわらかい言い方の中にもあります。しかも、上司の側からは気づきにくいものです。何を変えればよいのかがわからなくても、部下はその場で「わかりました」と答えることがあるからです。
1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データには、1on1を終えた部下が0〜5の6段階で送る「すっきり度」の記録があります。部下がすっきり度を送った回のうち、2以下だった回は0.5%でした。初めに表示される3から点数を動かして送った回に限ると、4以上が99.0%を占めます。1on1のあとに低い点数が送られることは、ほとんどありません。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談で上司に最も期待することを尋ねました。この質問で「期待していることは特にない」を選んだ人のうち、面談の困りごととして「上司の話が役に立たない」を挙げた人は22.4%です。ほかの選択肢を選んだ人では、どの選択肢でも3.0%〜6.7%にとどまります。上司に期待することが特にない人は、上司の話が役に立たないと感じている割合が高くなっています。
すっきり度の数字も、1万人調査の数字も、フィードバックの受け止め方を直接尋ねたものではありません。部下から不満の声が返ってこなくても、フィードバックが伝わっているとは限りません。自分のフィードバックを、次の2つの点から見直すことをおすすめします。
- 伝える前に、4つの要素がそろっているか。「どの場面の話か」「どんな事実を見たのか」「何をお願いしたいのか」「いつからか」の4つです。1つでも欠けると、言い方が強くてもやわらかくても、部下には伝わりにくくなります。
- 伝えたあとに、次にどうするかを二人で確認できたか。「わかった?」と念を押すのではなく、次の場面での進め方を部下に尋ねます。問い合わせへの返信の話なら、次のように聞いてみましょう。
- 次に問い合わせが届いたら、何から始めてみましょうか。
部下が答えに迷うようなら、上司の説明が足りなかったと考え、その場で言い直しましょう。
- 私の説明が足りませんでした。お願いしたかったのは、届いた日のうちに一度返信してほしい、ということです。
上司が面談の直前まで自分の業務に追われ、具体的な場面を思い出せないまま話し始めると、「最近」「いつも」といった言葉に頼りがちです。場面を挙げられないときは、まず実際の仕事を部下と一緒に見るとよいでしょう。
- 今週は、返信のやり取りを見られていなくてすみません。具体的にお話ししたいので、A社とのメールを一緒に見てもいいですか。
フィードバックの悪い例と、 同じ場面での言い換え
フィードバックの悪い例とは、場面・見た事実・お願いしたいこと・始める時期のどれかが欠けた言葉です。ここでは、1つの場面を例に、悪い例と言い換えを並べます。火曜にA社から届いた問い合わせに、部下が金曜の夕方に返信した場面です。返信には、倉庫に確認していない納期が書かれていました。
| 悪い例 | 部下に伝わらないこと | 同じ場面での言い換え |
|---|---|---|
| 最近、 | どの仕事の | 火曜に |
| もっと早く | どの程度の | 届いた日のうちに、 |
| 詰めが | 仕事の | 倉庫に |
| 何度言ったら | 前回から | 先月も |
| ほかの | 自分は | 今週の |
| なんで確認しなかったの。 | 次に | 返信を |
| このままだと、 | 何をすれば、 | 今期、 |
| (下書きを | どこを | 結論の |
| (朝会で、 | 何を | (朝会の |
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談がそのあとの行動につながる回は半分くらいか、それより少ないと答えた人に、その理由を尋ねています(5つまで選択)。「ありたい状態が定まっていない」を選んだ人は16.3%、「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人は15.9%です。
表の言い換えでは、どの仕事の何の話なのかと、どうなっていればよいのかを、具体的な言葉で伝えています。
「詰めが甘い」「雑」「やる気がない」のように人柄を評する言葉は、話の対象を、仕事の手順から本人の性格へ移してしまいます。性格は次の返信までに変えられませんが、手順なら変えられます。
言い換えの最後には、いつから始めるのかを伝え、部下の事情を尋ねる一言を添えるとよいでしょう。
- 今日届いた分から、お願いできますか。
- 私が把握できていない事情があれば、教えてください。
フィードバックの落とし穴は、 やわらげたつもりの言い方にある
フィードバックの落とし穴(罠)は、部下への気づかいから選んだ、やわらかい言い方の中にあります。きつく聞こえないように言葉を選ぶうちに、場面やお願いしたいことまで、ぼやけてしまうからです。部下の反応は穏やかなので、上司には配慮の行き届いた伝え方に思えます。ここでも、A社への返信の場面を例にします。
| やわらげたつもりの言い方 | 部下にどう伝わるか | 同じ場面での言い換え |
|---|---|---|
| できれば、 | 希望なのか、 | お願いが |
| いつも丁寧で | 褒められた | 今日は、 |
| A社への | 上司が | 金曜の |
| この際だから | どれから | 今日お話ししたいのは、 |
| お客様対応は | 自分の | 私が |
| いい | 何を | 水曜の |
| (チャットで) | 文字だけでは | A社への |
| ということで、 | 「わかりました」としか | 今の |
言い換えにあたって、誤解しやすい点が3つあります。
- 質問そのものは、落とし穴ではありません。部下の考えや事情を尋ねる質問は、むしろ必要です。避けたいのは、上司が結論を持ったまま、部下にそれを当てさせるような質問です。
- 褒め言葉で指摘を挟む必要はありません。褒めて、指摘して、また褒めるという順番よりも、改善してほしい1点が部下に伝わったかどうかに気を配ってください。よかった点は、それだけを別の機会に伝えるとよいでしょう。
- やわらげてよいのは、口調だけです。言葉づかいが穏やかでも、どの場面の話なのかと、何をお願いしたいのかは省かないでください。
「やってはいけない」とされるフィードバックのうち、 やってよいこと
上司が自分の意見を言うことと、改善してほしい点をはっきり伝えることは、どちらもやってよいフィードバックです。「部下を否定しない」「上司は意見を言わず、質問で気づかせる」という助言があります。しかしKAKEAIは、上司の関わり方をあらかじめそう決めて、意見も指摘も控えることをおすすめしません。
KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に最も期待することを1つ選んでもらいました。「具体的なアドバイスがほしい」を選んだ人は18.3%、「意見を聞きたい」は14.1%、「話を聞いてほしい」は7.9%です。上司のアドバイスや意見を期待する人は、話を聞いてほしい人より多くなっています。
ただし、毎回必ず意見を言うと決める必要もありません。話を聞いてほしいと部下が望む回は、聞くことに専念してかまいません。意見や指摘を伝えるときの言い方を、表にまとめます。
| 「やってはいけない」とされること | このページの考え方 | 伝えるときの言い方 |
|---|---|---|
| 上司が | 言ってよいことです。 | 私は、 |
| 改善してほしい点を、 | はっきり | 改善を |
| 求められていないのに | 伝えてよいことです。 | 今日の |
はっきり伝えることと、強い言葉で言うことは別です。大声や人前での叱責、長時間の繰り返し、人柄の否定は、言い換えで済む問題ではありません。どの言動がハラスメントに当たるのか迷うときは、会社の就業規則を確認し、人事の担当者に相談してください。
悪い例に当たるフィードバックをしたあと、 次の面談で伝えること
悪い例に当たるフィードバックをしてしまったと気づいたら、次の面談の冒頭で、上司のほうから言い直しましょう。部下の側から「前回の話は、よくわかりませんでした」と切り出すのは、簡単ではありません。上司が待っている間、部下は何を変えればよいのかがわからないままです。言い直しの例を、前回の言い方ごとに挙げます。
| 前回の言い方 | 次の面談での言い直し |
|---|---|
| 場面を | 前回は |
| 人柄の | 先週は |
| 一度に | 前回は |
| 遠回しに言った | 先週は |
| チャットの | 昨日は |
上司の言い方が悪い例だったかどうかを一番よく知っているのは、言われた部下です。言い直したあとで、部下にも尋ねてみてください。
- 前回の私の話で、わかりにくかったところはありますか。
- 私の伝え方で、こうしてほしいということがあれば、教えてください。
フィードバックの悪い例を避けられたかどうかの振り返り方
悪い例を避けられたかどうかは、その場の「わかりました」や表情だけでは判断できません。フィードバックのあとに仕事の進め方がどう変わったのかを、次の3つの時点で振り返ってみてください。
- 話し終えたとき。次の問い合わせからどう進めるのかを、二人で確認できたでしょうか。
- 次の仕事。A社の件のあとに届いた問い合わせが、二人で決めた進め方で進んだかを見ます。上司が引き受けたことを実行できたかも振り返ります。
- 次の面談。前回の続きから、話を始められたでしょうか。
- A社の件のあと、当日中の一報は、やってみてどうでしたか。
進め方が変わっていなかったときは、部下に理由を求める前に、上司自身の伝え方を見直しましょう。
- 当日中の一報は、まだ難しいようですね。私の伝え方でわかりにくかったところや、やりにくい事情があれば、教えてください。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談全般について、そのあとの行動につながっているかを尋ねています。「ほぼ毎回そうなっている」と答えた人の56.7%が、面談が成果につながっていると感じていました。「半分くらいの回でそうなっている」と答えた人では15.7%です。面談が行動につながっていると答えた人ほど、成果を感じている割合が高くなっています。
フィードバックをしたあとは、うまく言えたかどうかを気にするより、翌週の仕事で変わったことを1つ、部下と一緒に確認するとよいでしょう。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
改善してほしい点の切り出し方に迷うときや、伝えたきりになりがちなときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の前
伝えたいことの
切り出し方や ポイントアドバイス 部下に切り出したいことを「メンバーに伝えたいこと」の欄に入力して保存すると、「1on1前のAIアドバイス」が、その内容を踏まえて書き直されます。入力した内容は、部下の画面には表示されません。
1on1の直後
最終要約と、
1on1でのよかった 点・ 改善点、 次回の 1on1や 日常への 接続の アドバイス 1on1を終了すると、Kakeai AIが最終の要約と「1on1後のAIアドバイス」を作ります。アドバイスはご自身向けの内容で、今回よかった点と、次の1on1や日常で試せることが表示されます。お相手には、お相手向けの別の内容が表示されます。
1on1の実施中
次の
一歩の 候補を 会話から 抽出・ 決定ガイド 会話の中から次の一歩の候補が生まれると、Kakeai AIが候補として表示します。お二人のどちらからも「決定する」をクリックして決められます。決めた一歩は、「MOVE」の画面に追加されます。
日常
要約や
次の 一歩の 一元管理 1on1ごとの要約は「予定・履歴」の画面に、決めた次の一歩は「MOVE」の画面に、お相手ごとにまとまります。あとから見返せます。
1on1ツールの導入や見直しを検討している方は、Kakeai AI 1on1 の資料をご覧ください。
ご利用企業 累計600社以上/
よくある質問
部下へのフィードバックで、 上司が使わないほうがよい言葉やNGワードはありますか。
部下へのフィードバックで上司が避けたいのは、「いつも」「最近」「もっと」「ちゃんと」「なんで」といった言葉と、「雑」「やる気がない」のように人柄を評する言葉です。いずれも、どの場面の何をどう変えればよいのかが伝わらない言葉です。「火曜に届いたA社の問い合わせへの返信が、金曜になっていました。届いた日のうちに一報を入れてもらえますか」のように、場面とお願いしたいことを具体的に伝えましょう。
部下へのフィードバックで、 上司が否定的なことや自分の意見を言うのは、 やってはいけないことですか。
上司が自分の意見を言うことも、改善してほしい点をはっきり伝えることも、フィードバックでやってよいことです。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に最も期待することとして、18.3%の人が「具体的なアドバイスがほしい」を選びました。「話を聞いてほしい」を選んだ人は7.9%です。具体的なアドバイスを期待する人のほうが、話を聞いてほしい人より多くなっています。避けたいのは、人柄を否定することと、場面を挙げずに指摘することです。
褒めて、指摘して、また褒めるサンドイッチ型のフィードバックは、 悪い例に当たりますか。
褒め言葉で指摘を挟むサンドイッチ型のフィードバックは、改善してほしい点が褒め言葉に埋もれて部下に伝わらないときに、悪い例になります。伝えたあとに「次の仕事から、どう進めましょうか」と部下に尋ね、次にどうするかを二人で確認してみてください。話がかみ合わなければ、「今日は、改善をお願いしたいことを1つお話しします」と、用件から言い直すとよいでしょう。
自分のフィードバックがパワハラにならないか心配です。 上司は、どこに気をつければよいですか。
どの言動がパワーハラスメントに当たるのか迷うときは、会社の就業規則を確認し、人事の担当者に相談してください。フィードバックの際に上司が心がけたいことは4つあります。人柄ではなく仕事の場面と進め方について話すこと、人前を避けて1対1で話すこと、1回に1つに絞ること、そして部下の事情を尋ねることです。はっきり伝えることと、強い言葉で言うことは別です。
自分のフィードバックが悪い例になっていないかを、 上司はどう確かめればよいですか。
上司が自分のフィードバックを振り返るには、伝えたあとに「次に同じ場面が来たら、何から始めてみましょうか」と部下に尋ね、次の進め方を二人で確認するのが有効です。部下が答えに迷うようなら、説明が足りなかったと考えて言い直します。その場の「わかりました」という返事だけでは、伝わったかどうかは判断できません。次の仕事で進め方が変わったかも、あわせて振り返りましょう。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/bad-feedback-examples-and-pitfalls
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: