上司の方へ1on1
1on1の前に上司は何を準備すればよいか
先に答え
1on1の前に上司が準備するとよいのは、部下に尋ねる質問よりも、上司から部下に伝える内容です。伝える内容は3つあります。前回の1on1で二人が決めたこと、上司自身が引き受けたことの結果、部下が今取り組んでいる仕事についての自分の考えです。質問として用意するのは、話したいことと上司に期待することを冒頭で尋ねる一言だけで十分です。KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごとに「上司の話が役に立たない」を挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は8.2%にとどまりました。回答者全体の31.9%を大きく下回る割合です。準備の時間は、質問を考えることよりも、部下の仕事を見ることに使うのがおすすめです。
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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で困っていることを尋ねました。「上司の話が役に立たない」を挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合は、回答者全体の31.9%を下回りました。「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人も、同じく下回っています。また、面談で上司に一番期待することとしてアドバイス、意見、一緒に考えることのいずれかを選んだ人は45.6%でした。1on1の前には、質問を考えるより先に、自分が引き受けたことの結果と、部下の仕事についての自分の考えを伝えられるようにしておくことをおすすめします。
- 8.2%
- 1万人調査
- 面談の困りごとに「上司の話が役に立たない」を挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 回答者全体では31.9%でした。調査で尋ねたほかのどの困りごとを挙げた人よりも、低い割合です。上司の話が役に立っているかどうかは、面談が成果につながっているという実感と関係が深いと考えられます。
- 23.2%
- 1万人調査
- 困りごとに「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人のうち、面談の成果を実感している人の割合
- 回答者全体の31.9%を下回りました。この困りごとを挙げた人は、全体の6.2%です。引き受けたことをそのままにしていないかは、上司が1on1の前に自分で振り返ることができます。
- 45.6%
- 1万人調査
- 面談で上司に一番期待することとして、アドバイス、意見、一緒に考えることのいずれかを選んだ人の割合
- 「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」「一緒に考えてほしい」の合計です。「話を聞いてほしい」を選んだ人は7.9%でした。話を聞いてもらうことよりも、上司の考えや関わりを求める人のほうが多くなっています。
KAKEAIの1万人調査は、上司が面談の前にどのような準備をしているかを尋ねたものではありません。どの困りごとにどの準備が対応するかは、このページで整理したものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
1on1の事前準備で、 上司が用意するものは何か
1on1は、上司と部下が1対1で定期的に行う面談で、1on1ミーティングとも呼ばれます。その事前準備として上司が用意するとよいのは、部下に尋ねる質問よりも、上司から部下に伝える内容です。具体的には、前回の1on1で二人が決めたこと、上司自身が引き受けたことの結果、部下が今取り組んでいる仕事についての自分の考えの3つです。
1on1の準備として、質問の例や話題を集めておく方法がよく紹介されます。しかし、部下が面談で困っていることを見ると、先に用意したいものは別にあります。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で困っていることを複数回答で尋ねました。上司の姿勢や言動に関する5つの項目のいずれかを挙げた人は27.3%でした。このうち、面談が成果につながっていると感じている人は21.1%です。回答者全体の31.9%を下回っています。5つのうち次の4つは、上司が事前の準備で対応できるものです。
| 面談の困りごと(挙げた人の割合) | 挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合 | 上司が1on1の前に準備すること |
|---|---|---|
| 「上司が | 26.4% | 前回の |
| 「会話したことを | 23.2% | 引き受けたことの |
| 「上司の | 8.2% | 部下の |
| 「上司の | 23.4% | 話したいことと |
4つのうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合が最も低かったのは、「上司の話が役に立たない」を挙げた人でした。部下の仕事を見ないまま1on1に臨むと、上司の話は誰にでも当てはまる一般論になりがちです。具体性の不足は、質問をいくつ用意しても補えません。
1on1の直前の10分で、 上司がする4つの準備
1on1の直前に10分あれば、次の4つの準備ができます。まずはこの順番で試し、合わないところは相手や状況に合わせて変えてください。相手が8人いて月1回ずつ行っても、準備は合わせて月80分ほどです。
1. 前回決めたことを、 一言で言えるようにしておく(2分)
前回の記録(自分のメモやチャットなど)を開き、部下が「次に取り組む」と話していたことを探します。それを、記録を見なくても言える短い言葉にまとめておきましょう。前回決めたことを思い出せないまま始めると、最初の一言が「最近どうですか」のような漠然とした質問になり、前回の続きから話しにくくなります。
- 前回は、○○の見積もりを金曜までに出すという話でしたね。その後、いかがですか。
- 進めにくいところがあれば、そこから聞かせてください。
2. 自分が引き受けたことの結果を伝えられるようにする(2分)
「部長に確認しておきます」「資料を送ります」と約束したままになっていることがないかを振り返ります。済んでいれば、その結果を1on1の最初に部下へ報告してください。チャットを1通送れば済む用件は、その場で送ってしまいます。間に合わないものは、いつまでに済ませるかを決めておきましょう。
済んでいない約束に触れないまま1on1を始めるのは、避けたいところです。部下の立場からは、上司に催促しにくいからです。
- 前回引き受けた○○の件は、部長に確認しました。結論は△△です。
- 前回の○○の件は、まだ確認できていません。申し訳ありません。木曜までに部長に聞いて、結果をチャットで送ります。
KAKEAIの1万人調査では、面談が行動につながるのは半分くらいの回か、それより少ないと答えた人が6,074人いました。この人たちにその理由を尋ねると(5つまで選択)、「行動するために必要な情報が揃っていない」が15.9%、「裁量や権限がなくできない」が9.4%でした。上司が引き受けたことの結果は、部下が次に動くための材料にもなります。
3. 部下の今の仕事を1つ見て、 自分の考えを1つ持っておく(5分)
部下が先週作成した資料、チャットでのやり取り、担当している案件の一覧などから、どれか1つを開いてみてください。それを見て、1on1で伝えることを次の3つから1つ決めます。
- よかった点を1つ(どの資料の、どの部分か)
- 気になった点を1つ(自分ならどうするかも考えておく)
- 上司の側で決めることや、動くことを1つ
同じ調査では、面談で上司に一番期待することを1つ選んでもらいました。「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」「一緒に考えてほしい」の3つを合わせると45.6%で、「話を聞いてほしい」の7.9%を大きく上回りました。部下の仕事を見ていなければ、意見を求められても具体的に答えられません。
- 先週の○○の提案書は、費用を最初に示す構成が、とてもわかりやすかったです。
- △△の件は、資料を読んで、納期のところが少し気になりました。○○さんは、どう考えていますか。
- □□の承認は、私から部長にお願いしておきます。水曜には結果を連絡します。
4. 冒頭で尋ねる一言と、 上司から話したいことを決めておく(1分)
1on1の冒頭で部下に尋ねる言葉は、毎回同じでかまいません。
- 今日は、どんなことを話したいですか。話を聞いてほしい、一緒に考えてほしい、意見を聞きたいなど、私に期待することも教えてもらえますか。
1万人調査で、上司に一番期待することとして最も多く選ばれたのは、「その時々によって違う」(20.9%)でした。用意しておくのは、当日の細かな進め方よりも、話したいことと上司に期待することを尋ねる最初の一言です。
上司から話したいことがあるときは、1つに絞り、冒頭で伝えておくとよいでしょう。
- 今日は私からも1つ、来月の△△の担当について話したいことがあります。先に、○○さんの話から聞かせてください。
1on1の準備を、 場面に応じてどう変えるか
1on1の準備は、その回の状況に合わせて、内容とかける時間を変えるとよいでしょう。
前日に、部下へ一言送っておくとき
部下に準備をお願いするなら、話したいことと上司に期待することを、1行で知らせてもらう程度にとどめます。返事が来なくても催促はせず、当日その場で尋ねれば十分です。
- 明日の1on1で話したいことと、私に期待することを、1行でいいので送ってもらえますか。難しければ、当日その場で聞かせてください。
KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待することがある人の39.3%が、面談が成果につながっていると感じていました。「期待していることは特にない」と答えた人では8.4%です。上司に期待することがある人のほうが、面談が成果につながっていると感じている人の割合は高くなっています。事前のお願いは、シートの欄を埋めてもらうためではなく、上司に何を期待するのかを部下が前もって考えるきっかけにするためのものです。
部下から話したいことが先に届いたら、関係する資料を1つ見ておきます。
- 送ってくれた○○の件は、先に資料を読んでおきました。私の意見から話しましょうか。それとも、まず一緒に考えましょうか。
前回の記録がないときや、 前回何も決めていなかったとき
前回の続きがない回は、その分の時間で部下の今の仕事を見ておきましょう。当日は、次のどちらかの一言で始められます。
- 前回は、次に取り組むことを決めないまま終えてしまいました。今日は、最後に1つ決めてから終わりませんか。
- 前回から今日までの間で、一番時間を使った仕事は何でしたか。
準備の時間がまったく取れなかった日
準備ができなかった日も1on1は中止せず、そのことを冒頭で正直に伝えましょう。最初の数分は、前回の内容を二人で振り返る時間に充てます。
- すみません、今日は前回のメモを読み返せていません。最初の数分で、前回決めたことを一緒に確認させてください。
- 前回、私が引き受けていたことはありましたか。
改善してほしいことを伝える回
言いにくいことを伝える回は、普段より準備に時間をかけます。伝えたいことがいくつあっても、その回は最も大事な1つに絞るのがおすすめです。用意するのは次の4つです。最初の一言、日付のはっきりした事実を1つ、部下の事情を尋ねる質問、そして今後お願いしたいことです。
- 今日は、少し言いにくいことを1つ話させてください。△△の数字が、火曜の定例に間に合わなかった件です。
- どんな事情があったのか、まず聞かせてもらえますか。
- これからは、遅れそうだとわかったら、一言知らせてもらえると助かります。早めにわかれば、一緒に手を打てますから。
1on1の相手が多く、 全員分の10分が取れないとき
1on1の相手が多いときも、前回決めたことと自分が引き受けたことの確認だけは、全員について行ってください。この確認が抜けると、その部下との1on1は毎回、一から話し始めることになります。部下の仕事を見る5分は、その週に仕事の進み具合が気になる人から優先して取ります。見る時間が取れなかった相手には、最初にそう伝えましょう。
- 今週は、○○さんの資料をまだ見られていません。今、一番時間を使っている仕事から教えてもらえますか。
1on1の準備で、 上司がやらないほうがよいこと
1on1の準備で上司が避けたほうがよいのは、次の4つです。
- 質問の一覧を作り、上から順に尋ねること。一覧に沿って尋ねると、部下が何と答えても次の質問は決まっているため、答えを受けて話を深めにくくなります。
- 「今日は聞き役に徹する」と決めて臨むこと。「上司は話さずに聞き役に徹する」という助言がありますが、KAKEAIは、聞くか意見を言うかを準備の段階で決めてしまうことをおすすめしません。部下が上司に期待することは回によって変わるので、当日の冒頭で尋ねてから決めるとよいでしょう。聞くだけで終わる回があってもかまいません。伝えたいことを固めて臨み、部下の話を聞く前に話し始めることも、同じ理由で避けたいところです。
- 長い事前シートの記入を部下に求め、空欄を指摘すること。1on1が、提出物の確認から始まってしまいます。
- 雑談の話題探しに、準備の時間を使うこと。雑談そのものは、あってかまいません。ただ、KAKEAIの1万人調査では、面談で「具体的な仕事」の話をしている人の33.8%が、面談が成果につながっていると感じていました。していない人の25.4%を上回っています。準備の時間は、部下の仕事を見ることに使うのがおすすめです。
1on1の準備がうまくいったかどうかは、 何で判断するか
1on1の準備がうまくいったかどうかは、1on1の始まりと終わりを、次の3つの点で振り返るとわかります。
- 1on1を、前回決めたことの続きから、記録を見ずに始められたか。
- 上司が引き受けたことの結果を、部下に尋ねられる前に伝えられたか。
- 1on1の終わりに、次に取り組むことが部下自身の言葉になっていたか。
3回ほど試してうまくいかない点があれば、そこに関わる準備を見直してください。引き受けたことの結果を伝えられていないなら、その確認だけを前日の夕方に移すのも1つの方法です。次に取り組むことが部下の言葉になりにくいなら、部下が上司の判断を待って動けずにいることがないか、振り返ってみましょう。
1on1の終わりには、部下が話した「次回までに取り組むこと」と、上司自身が引き受けたことを、1行ずつ書き留めておきます。この2行が、次回の準備で最初に読むものになります。
KAKEAIの1万人調査で、面談が「毎回」その後の行動につながっていると答えた人は、全体の9.4%でした。このうち75.5%が、面談が成果につながっていると感じています。「全くそうなっていない」と答えた人では6.0%です。面談が行動につながっている人ほど、成果を実感しています。1on1の準備は、質問をそろえるためというより、前回決めたことを次の1on1へつなぐために行うものです。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
1on1の前の限られた時間で、前回決めたことや、部下が話したいことと上司に期待することを把握したいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
日常
要約や
次の 一歩の 一元管理 1on1ごとの要約は「予定・履歴」の画面に、決めた次の一歩は「MOVE」の画面に、お相手ごとにまとまります。あとから見返せます。
1on1の前
テーマと
期待する 対応の選択 1on1の前に、その回に話したいテーマと、上司にどうしてほしいか(期待する対応)を、部下の側から選べます。設定によっては、上司の側からもテーマを選べます。選んだ内容は、お二人の画面に表示されます。
過去を
踏まえた 具体的な 事前アドバイス 次の1on1の前に、これまでの1on1と今回の準備の内容を踏まえた「1on1前のAIアドバイス」が表示されます。ご自身向けの内容で、お相手には、お相手向けの別の内容が表示されます。
伝えたいことの
切り出し方や ポイントアドバイス 部下に切り出したいことを「メンバーに伝えたいこと」の欄に入力して保存すると、「1on1前のAIアドバイス」が、その内容を踏まえて書き直されます。入力した内容は、部下の画面には表示されません。
1on1ツールの導入や見直しを検討している方は、Kakeai AI 1on1 の資料をご覧ください。
ご利用企業 累計600社以上/
よくある質問
初めての1on1の前に、 上司は何を準備すればよいですか。
初めての1on1には前回の記録がないため、上司は2つのことを準備するとよいでしょう。1つは、この時間を何のために使いたいのかを、一言で言えるようにしておくことです。もう1つは、部下が今取り組んでいる仕事を1つ見ておくことです。当日は「この時間は、○○さんの仕事を前に進めるために使いたいと考えています」と伝え、部下自身がどんな時間にしたいのかも尋ねてください。
会社で決められた1on1の事前シートがある場合、 上司は準備にどう使えばよいですか。
会社で決められた1on1の事前シートがある場合、上司は1on1の前に目を通しておき、当日は「一番話したいところから聞かせてください」と始めるとよいでしょう。空欄があっても記入は求めず、その場で尋ねれば十分です。KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごととして「決められた書式やフォーマットへの事前入力など準備の負担」を挙げた人が12.6%いました。
毎週1on1をしている場合も、 上司は毎回準備をしたほうがよいですか。
毎週1on1をしている場合も、前回決めたことと上司自身が引き受けたことの確認は、毎回行うことをおすすめします。KAKEAIの1万人調査で、面談が週1回以上ある人どうしを比べました。面談が行動につながっていない人では12.7%、つながっている人では67.3%が、成果を実感していました。面談の回数が多くても、その後の行動につながっていなければ、成果は実感しにくいと考えられます。部下の仕事を見る時間は、毎週取れなくてもかまいません。
1on1の準備として、 上司が質問を用意しておくのはよくないことですか。
1on1の準備として上司が質問を用意すること自体は、問題ありません。用意するなら、部下の資料や案件を見て浮かんだ質問を、1つか2つに絞るとよいでしょう。たとえば「△△の件でB案を選んだときの考えを、聞かせてもらえますか」のように、その部下の仕事を見たからこそ出てくる質問です。どの部下にも同じように使える質問を一覧にして、上から順に尋ねていく方法は、おすすめしません。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/1on1-preparation-for-managers
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: