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上司の立場で1on1を行うには

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

上司の立場で1on1を行うときは、その立場を離れようとせず、部下の仕事を前に進めるために生かしてください。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することとして、「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」「一緒に考えてほしい」のいずれかを選んだ人が45.6%いました。聞き役を求める人よりも、上司の考えや関わりを求める人のほうが多いという結果です。まず、その回に話したいことと上司に期待することを部下に尋ねます。そのうえで、上司としての判断や、部下の立場からは見えにくい情報、評価で重視していることを必要に応じて伝えます。上司が動いたほうが早いことは引き受けましょう。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談で上司に聞き役を求める人よりも、上司の考えや関わりを求める人のほうが多くいました。面談で「具体的な仕事」の話をしている人は、していない人よりも、面談が成果につながっていると感じています。人事評価の話も、面談の頻度が同じ人どうしで比べると、している人のほうが成果につながっていると感じています。1on1では上司の立場を離れようとせず、その立場だからこそできる判断や情報の共有を、部下の仕事のために生かすとよいでしょう。

45.6%
1万人調査
面談で上司に一番期待することとして、アドバイス、意見、一緒に考えることのいずれかを選んだ人の割合
「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」「一緒に考えてほしい」の合計です。「話を聞いてほしい」を選んだ人は7.9%で、聞き役を求める人よりも、上司の考えや関わりを求める人のほうが多くなっています。
33.8%
1万人調査
面談で「具体的な仕事」の話をしている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
「具体的な仕事」の話をしていない人では25.4%でした。面談で仕事の話をしている人のほうが、面談が成果につながっていると感じています。
50.8%
1万人調査
上司と週1回以上面談し、人事評価の話もしている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
同じく週1回以上面談していて、人事評価の話をしていない人では39.7%でした。面談の頻度が同じ人どうしで比べると、評価の話をしている人のほうが、面談が成果につながっていると感じています。

人事評価の話に関する数字は、面談の頻度が同じ人どうしで比べたものです。評価の話は、半年に一度など頻度の低い面談に多く見られます。頻度ごとに比べると、どの頻度でも、評価の話をしている人のほうが、面談が成果につながっていると感じています。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

上司の立場で1on1を行うときは、その立場を離れずに生かす

1on1(1on1ミーティング、ワンオンワン)は、上司と部下が1対1で定期的に行う面談です。上司の立場で1on1を行うときは、その立場を離れようとせず、部下の仕事を前に進めるために生かしてください。

上司に向けた1on1の助言に、「聞き役に徹する」「仕事の話は持ち込まない」「評価とは関係のない時間だと伝える」があります。いずれも、1on1の間は上司の立場を離れるよう勧めるものです。しかし、仕事の優先順位を判断し、評価にも関わるという上司の役割から、1on1の30分だけ離れることはできません。

KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することを1つ選んでもらいました。「話を聞いてほしい」を選んだ人は7.9%で、およそ13人に1人です。「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」「一緒に考えてほしい」を選んだ人は、合わせて45.6%でした。聞き役を求める人よりも、上司の考えや関わりを求める人のほうが多いことがわかります。

3つの助言を、同じ調査の結果と並べます。表の「成果の実感」は、面談が業務の改善や成果につながっていると感じている人の割合です。

上司に向けた助言KAKEAIの1万人調査の結果上司の立場を生かしてできること
聞き役に徹する上司に一番期待することが「一緒に考えてほしい」の人の成果の実感は46.2%。「話を聞いてほしい」の人は32.4%話したいことと上司に期待することを尋ねる。求められたら、意見を具体的に伝える
仕事の話は持ち込まない面談で「具体的な仕事」の話をしている人の成果の実感は33.8%。していない人は25.4%仕事の状況を尋ね、進めにくい点と次に取り組むことを二人で話す
評価とは関係のない時間だと伝える面談が週1回以上の人のうち、人事評価の話をしている人の成果の実感は50.8%。していない人は39.7%評価で重視していることを、期の途中で伝える

1on1で上司の立場から提供できる4つのことと、最初の一言

1on1で上司の立場から提供できることは、4つあります。判断、部下の立場からは見えにくい情報、評価で重視していること、そして上司自身が動くことです。どれも、部下の立場では得にくいものです。

KAKEAIの1万人調査では、面談が行動につながるのは半分くらいの回か、それ以下と答えた6,074人に、つながらない理由を5つまで選んでもらいました。このうち、「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人は15.9%、「判断材料はあるが確信がもてない(不安・恐れ・迷い)」は11.0%、「裁量や権限がなくできない」は9.4%でした。この3つには、上司が情報を共有し、判断を後押しし、自ら動くことで手が打てると考えられます。

最初の一言と4つのことを順に紹介します。合わないところは、部下に尋ねながら変えていってください。

最初に、話したいことと上司に期待することを尋ねる

  • 今日は、何を話しましょうか。話を聞いてほしい、一緒に考えてほしい、意見を聞きたいなど、私に期待することも教えてもらえますか。

同じ調査で、上司に一番期待することとして最も多く選ばれたのは「その時々によって違う」(20.9%)でした。こう答えた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.2%で、回答者全体の31.9%を下回っています。

期待が回ごとに変わる相手に、毎回同じ関わり方で臨むと、すれ違う回が出てくると考えられます。前回の答えを前提にせず、その回の初めに尋ねるとよいでしょう。「聞いてほしい」と言われたら、聞き役に回りましょう。

1. 判断を引き受ける

仕事の優先順位、どこまで仕上げれば十分か、誰に話を通すかなど、部下の立場だけでは決めにくいことがあります。そのために仕事が滞っているなら、上司が判断を引き受けてください。

  • 今回は、A案を先に進めましょう。○○の期限が動かせないからです。
  • 私にも、すぐには答えが出せません。考えられる選択肢を、一緒に書き出してみませんか。
  • 私が決めたほうが進むことがあれば、次回からも遠慮なく持ってきてください。

2. 部下の立場からは見えにくい情報を共有する

会社や部署で決まったこととその背景、経営層が重視していること、他部署の動きなどは、上司には入ってきても部下には届きにくい情報です。部下の仕事に関わるものは、1on1で共有しましょう。

  • 部の会議で、△△が決まりました。背景は□□です。○○さんの仕事では、期限の決め方が変わります。
  • 部長が今重視しているのは、納期よりも品質です。今回は確認に1日かけても大丈夫です。

3. 評価で重視していることを伝える

上司は評価に関わる立場なので、1on1で聞いた話を評価と切り離すとは約束できません。「評価とは関係のない時間です」と言う代わりに、評価で何を重視しているのかを、期の途中で伝えることをおすすめします。そうすれば、部下は残りの期間の仕事に生かせます。

ただし、評価の結果は上司の一存では決まりません。伝えるのは、自分が重視している点と、どのような評価を提出するつもりかまでにとどめます。

  • 今期の評価で、私が特に重視しているのは○○と△△です。△△は、期初に話した水準にまだ届いていないと考えています。ご自身では、どう感じていますか。
  • このまま進めば、私は○○の項目を「達成」として提出するつもりです。ただ、最終的には部内の調整を経て決まります。

4. 上司自身が動く

他部署に話を通す、部長や役員に掛け合う、仕事の量を調整するなど、上司が動いたほうが早いことは引き受けましょう。結果は、次の1on1の最初に自分から報告します。

  • ○○部には、私から話しておきます。水曜までに済ませます。
  • 最初に、前回引き受けたことの報告です。○○は部長に確認して、結果は△△でした。
  • すみません、前回引き受けたことがまだできていません。木曜までに対応して、チャットでお知らせします。

上司の立場が難しくなる1on1の場面と、そのまま使える言い方

上司の立場だからこそ対応が難しい場面を6つ挙げます。思い当たる場面の言い方を、次回の1on1で1つ使ってみてください。

自分も目標の達成を求められ、進捗を問い詰めたくなるとき

進捗は尋ねてかまいません。ただし、数字を聞くだけで終えず、部下が困っている点と、上司が動けることまで話を進めましょう。

  • 今月の目標について、今の状況を一緒に整理しませんか。私が手伝えるところを見つけたいんです。
  • 目標まで、あとどのくらいでしょうか。私が動けば進みそうなものはありますか。

意見を言うと、指示に聞こえてしまうとき

上司の意見は、評価に関わる人の言葉なので、部下には異を唱えにくいものです。意見なのか、仕事としての依頼なのかを、言葉にして伝えましょう。

  • ここからは私の意見です。決めるのは○○さんです。私なら、先に△△を済ませます。
  • ここからは、仕事としてのお願いです。金曜までに、○○を仕上げてもらえますか。
  • 今の私の意見で、違うと感じたところがあれば、ぜひ聞かせてください。

自分だけでは決められないことを尋ねられたとき

評価の結果、異動、増員などは、上司の一存では約束できません。自分の権限で決められる範囲と、いつまでに何を確認するのかを、部下に伝えます。

  • それは、私だけでは決められません。人事に確認して、わかった範囲を来週の火曜にお伝えします。
  • 増員できるかどうかは、部長の判断になります。金曜の会議で私から提案して、結果を月曜にお伝えします。

会社や経営層の決定を、自分でも説明しきれないとき

「上が決めたことなので」とだけ伝えても、部下が仕事を進める手がかりにはなりません。聞いている背景、これから自分が確認すること、そのうえで依頼したいことを、分けて話すとよいでしょう。

  • この決定の背景として、私が聞いているのは○○です。
  • △△の点は、私もまだ聞けていません。部長に確認して、次回お伝えします。
  • そのうえで、今月は□□を進めてもらえますか。進めにくい点があれば、すぐに声をかけてください。

部下のほうが、その仕事に詳しいとき

仕事の中身は部下の考えを尊重し、上司の立場だからこそできることがないかを尋ねます。

  • この分野は、○○さんのほうが詳しいですね。私の判断や調整が必要なところはありますか。

自分の仕事が立て込んでいて、準備ができていないとき

準備ができていないことを、率直に伝えるのも1つの方法です。

  • 正直に言うと、今週は十分な準備ができていません。前回の記録を一緒に見るところから始めてもいいですか。

1on1で上司の立場を生かすときに、避けたいこと

上司の立場を生かすことは、上司が一方的に話すことではありません。避けたいのは、次の4つです。

  • 求められる前に、答えを言ってしまう。部下が話を聞いてほしい回に助言から始めると、期待とすれ違います。KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごとに「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人が12.9%いました。このうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.4%です。「上司の話が役に立たない」を挙げた人では、この割合は8.2%にとどまります。どちらも、回答者全体の31.9%を下回っています。どれだけ話したかよりも、部下の期待に合っていたかを振り返ってください。
  • 聞き役に徹すると、あらかじめ決めておく。「上司は聞き役に徹する」という助言がありますが、KAKEAIは、上司の関わり方をあらかじめそう決めておくことをおすすめしません。聞くだけで終わる回があってもかまいません。意見や判断を求められた回には、部下の考えも尋ねたうえで自分の考えを具体的に伝え、決められることはその場で決めます。
  • 引き受けたことを、そのままにしてしまう。同じ調査で、面談の困りごとに「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人は6.2%でした。このうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.2%で、回答者全体の31.9%を下回っています。引き受けるのは、次回までに自分で済ませられる数にとどめましょう。
  • 次に取り組むことを、上司だけでまとめてしまう。上司がまとめ、部下が「はい」と答えて終わると、二人が同じ内容を思い描いているのかがわかりません。部下が自分の言葉で話す時間を取ってみてください。
  • 今日の話を踏まえて、次回までにどんなことに取り組んでみたいですか。

上司の立場での1on1がうまくいったかは、何で判断するか

上司の立場での1on1がうまくいったかどうかは、上司がうまく話せたかではなく、決めたことを二人が行動に移せたかで判断します。振り返る点は、次の3つです。

  • 1on1の終わりに、次に取り組むことが部下自身の言葉になっていたか。
  • 上司が、引き受けたことの結果を、次の1on1の最初に自分から報告できたか。
  • 上司に決めてほしいことや動いてほしいことが、1on1の話題に上がっていたか。

KAKEAIの1万人調査で、面談が成果につながっているという実感と最も強く関係していたのは、その後の行動につながっているかどうかでした。「毎回」または「ほぼ毎回」行動につながっていると答えた人では、61.3%が成果につながっていると感じています。「ほぼ」または「全く」つながっていないと答えた人では7.0%でした。面談が行動につながっている人ほど、成果につながっていると感じています。

3回ほど続けても当てはまらない点が多いようなら、上司の関わり方が部下の求めていることと合っていないのかもしれません。部下に率直に尋ねてみてください。

  • 私の関わり方で、今足りていないものはありますか。判断、情報の共有、私が動くことのうち、どれが近いでしょうか。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

部下がその回に話したいことと上司に期待することを事前に知りたいとき、決めたことや引き受けたことを忘れずに進めたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

1on1の前

  • テーマと期待する対応の選択

    1on1の前に、その回に話したいテーマと、上司にどうしてほしいか(期待する対応)を、部下の側から選べます。設定によっては、上司の側からもテーマを選べます。選んだ内容は、お二人の画面に表示されます。

  • 伝えたいことの切り出し方やポイントアドバイス

    部下に切り出したいことを「メンバーに伝えたいこと」の欄に入力して保存すると、「1on1前のAIアドバイス」が、その内容を踏まえて書き直されます。入力した内容は、部下の画面には表示されません。

1on1の実施中

  • 次の一歩の候補を会話から抽出・決定ガイド

    会話の中から次の一歩の候補が生まれると、Kakeai AIが候補として表示します。お二人のどちらからも「決定する」をクリックして決められます。決めた一歩は、「MOVE」の画面に追加されます。

日常

  • 要約や次の一歩の一元管理

    1on1ごとの要約は「予定・履歴」の画面に、決めた次の一歩は「MOVE」の画面に、お相手ごとにまとまります。あとから見返せます。

1on1ツールの導入や見直しを検討している方は、Kakeai AI 1on1 の資料をご覧ください。

ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上

よくある質問

1on1で、上司はどのくらい話してよいのでしょうか。上司は聞き役に徹したほうがよいですか。

1on1で上司が話す量は、その回に部下が上司に何を期待しているかで変わります。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待することを5つまで選んでもらいました。「話を聞いてほしい」だけを選んだ人は3.2%で、「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」「一緒に考えてほしい」のいずれかを選んだ人は59.8%と、大きく上回っています。聞き役に徹するとあらかじめ決めず、意見を求められた回には、上司も具体的に話してください。

1on1(ワンオンワン)は、上司にとってどんな意味がありますか。部下のためだけの時間なのでしょうか。

1on1は、部下のためだけの時間ではありません。上司と部下の二人が、仕事を前に進めるための時間です。上司は、部下の仕事が滞っているところを、期限が迫る前に知ることができます。上司が判断すれば進むことや、上司が他部署に働きかければ進むことも、その場でわかります。上司も、尋ねたいことと伝えたいことを用意して臨むことをおすすめします。

上司になったばかりで、初めて部下と1on1ミーティングをします。上司は何から始めればよいですか。

初めて上司の立場で1on1を行うときは、この時間を何のために使いたいのかを、上司から先に話すとよいでしょう。たとえば「この時間は、○○さんの仕事を前に進めるために使いたいと考えています」と伝え、部下がどんな時間にしたいのかも尋ねます。続いて、部下が今進めにくいと感じている仕事を1つ聞きます。終わりには、部下が次に取り組むことと上司が引き受けることを、1つずつ二人で決めてください。

上司である自分が忙しく、1on1の時間を十分に取れません。上司はどうすればよいですか。

上司が忙しい週の1on1は、取りやめずに、15分に短縮してでも行うことをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごととして自分や上司の時間の確保を挙げた人が39.6%いました。このうち、面談が成果につながっていると感じている人は41.7%で、回答者全体の31.9%を上回っています。時間が足りないこと自体よりも、短い時間で上司が何を提供できるかに気を配ってください。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/1on1-manager-side-how-to

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: