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上司が部下に弱音をはくとき、どう受け止めるか

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

上司が部下に弱音をはくときは、聞いた部下は慰めようとせず、まず受け止める言葉を返してから、上司が何をしてほしいのかを尋ねることをおすすめします。弱音の中身は4つ(部署の仕事の見通し・上司自身の力への不安・体調や家庭の事情・ほかの人への愚痴)に分けられ、受け止め方はそれぞれ違います。見通しの話なら、自分の仕事の範囲で引き受けられることを期限を添えて申し出ます。言う側の上司は、事実と部下への頼みごとの形で言い、部下に背負わせないようにします。KAKEAIの1万人調査では、面談をしている理由に「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人が38.5%いました。面談の理由についての数字ですが、部署の見通しについての上司の弱音も、部下が知っておきたい情報の1つと考えられます。

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「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1のあとに部下が送る感想を集計しました。上司のことや状況を知れたという感想が選ばれた回は、自分のことや状況を知ってもらえたという感想の回より、ずっと少なくなっています。一方、KAKEAIの1万人調査では、会社や組織の考えや状況を理解することが、部下が面談をする理由の2番目に挙がっています。上司の弱音は、上司と部署の状況を知る機会として受け止め、何をしてほしいのかを尋ねるとよいでしょう。

10.4%
Kakeai AI 1on1 利用データ
1on1のあとに部下が感想を送った回のうち、「相手のことや状況を知れました」が選ばれていた回の割合
「自分のことや状況を知ってもらえました」が選ばれていた回は46.2%でした。つまり、部下が上司のことや状況を知れたと感じる回は、自分のことを知ってもらえたと感じる回よりずっと少ないということです。上司の弱音を記録した数字ではありません。
38.5%
1万人調査
上司との面談をしている理由(5つまで選択)に、「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人の割合
「自分の仕事を進めるため」の52.8%に続いて、2番目に多い答えでした。部下は、自分の仕事を進めることに加えて、会社や組織の状況を知ることも面談の目的にしていることがわかります。

利用データの感想は、1on1のあとに部下が選んだものを集計したもので、上司が弱音を話したかどうかは記録にありません。1万人調査も、上司の弱音について尋ねたものではなく、部下が面談をしている理由を尋ねた数字です。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

上司が部下に弱音をはくとき、何が起きているのか

上司が部下に弱音をはく場面は、部下が上司と部署の状況を知る機会の1つにもなると考えられます。「上司らしくない」と受け流したり、励まして終わらせたりすると、上司が何に困っていて、部下に何を頼みたいのかを聞きそびれてしまいます。弱音を聞いた部下も、弱音を言った上司も、まず弱音の中身がどれに当たるのかを分けて考えることをおすすめします。

1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1のあとに部下が送った感想を集計しています。部下が感想を送った回のうち、「自分のことや状況を知ってもらえました」が選ばれていた回は46.2%でした。一方、「相手のことや状況を知れました」が選ばれていた回は10.4%です。二人で話す時間があっても、部下の側からは、上司のことや状況が見えにくいことがうかがえます。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談をしている理由(5つまで選択)に「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人は38.5%でした。「自分の仕事を進めるため」の52.8%に続いて、2番目に多い答えです。部下は、自分の仕事を進めることに加えて、会社や組織の状況を知ることも面談の目的にしていることがわかります。面談の理由についての数字ですが、上司の弱音のうち、部署の人手や仕事の見通しに関わる部分も、部下が知っておきたい情報に含まれると考えられます。

弱音の中身は、次の4つに分けられます。以下では、課長が来期の予算案を月末までに部長に出す必要があり、人手が足りずに見通しが立っていない場面を例にします。部下の○○さんは、各部署の経費の集計を受け持っています。

上司の弱音の中身聞いた部下の最初の一言言う側の上司の言い方
部署の仕事の見通し(人手、納期、部長からの要求)「集計のところは、私が引き受けられます」事実と、部下への頼みごとをセットで言う
上司自身の力への不安(「この役は向いていない」)「そう感じていらっしゃったんですね。教えてくださって、ありがとうございます」部下に判定を求めない形で言う
体調や家庭の事情「話してくださって、ありがとうございます」部下に背負わせず、相談先を伝える
ほかの人への愚痴(部長、他部署、同僚)「私はその場にいなかったので、そこは何とも言えません」部下に同意を求めない

部下の立場で、上司の弱音をどう受け止めるか

上司の弱音を聞いた部下は、慰めようとせず、まず受け止める言葉を返してから、上司が何をしてほしいのかを尋ねることをおすすめします。弱音を言う側は、聞いてほしいだけなのか、一緒に考えてほしいのか、手を貸してほしいのかを自分でもはっきりさせていないことがあります。

  • 話してくださって、ありがとうございます。課長がそう感じていることを、初めて知りました。
  • 今の話は、聞いておいてほしいという意味でしょうか。それとも、一緒に考えたほうがよいことでしょうか。

手を貸せることがあれば、自分の仕事の範囲で、具体的に申し出ます。「何でも言ってください」のような広い申し出より、仕事の名前と期限を添えた申し出のほうが、上司は受け取りやすくなります。

  • 予算案のうち、各部署の経費の集計は私が引き受けられます。来週の水曜までに、表の形でお渡しできます。
  • 部長への説明は私にはできませんが、説明に使う資料の数字の確認なら手伝えます。
  • 今期の集計が遅れたことで、私も課長に負担をかけていました。ここは、一緒に立て直したいです。

引き受けられないことは、引き受けられないと言ってかまいません。上司の弱音を聞いたからといって、部下がすべてを背負う必要はありません。

  • 正直に言うと、今は私も手いっぱいで、新しく引き受ける余裕がありません。優先順位を一緒に決めていただけますか。
  • 集計は引き受けますが、今週は別の締め切りがあるので、来週からになります。それでも間に合いますか。

上司が自分の力への不安を口にしたときに、「課長は十分やっています」と答えを返す必要はありません。話してくれたことを受け止め、自分から見えている事実を1つ伝えるくらいで十分です。

  • そう感じていらっしゃったんですね。私から1つお伝えすると、集計の締め切りを先に決めていただいたのは助かりました。

上司の立場で、部下に弱音を言うときの言い方

上司が部下に弱音を言うこと自体は、避けるべきことではありません。KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、部署の仕事を前に進めることについては、上司と部下の両方が当事者だと考えています。部署の見通しが立っていないという事実を、上司だけが抱えて部下に伏せておくと、部下は状況を知らないまま仕事の優先順位を決めることになります。

ただし、言い方は選びます。弱音は、事実と、部下への頼みごとをセットにして言うことをおすすめします。気持ちだけを話すと、部下は受け止め方に迷います。

  • 来期の予算案を月末までに部長に出す必要があるのですが、正直に言うと、今の人数では間に合う見通しが立っていません。
  • 私の見通しの甘さで、○○さんにも負担をかけることになりそうです。申し訳ないと思っています。
  • ○○さんに頼みたいのは、各部署の経費の集計を来週の水曜までに仕上げることです。難しければ、どこを削るかを一緒に考えたいです。

自分の力への不安を話すときは、部下に答えや慰めを求めない形で言います。自分の力が足りているかどうかを尋ねられても、部下は答えに困ってしまいます。

  • 課長の仕事が自分に向いているのか、わからなくなることがあります。○○さんに答えを求めているわけではなく、そういう状態だと知っておいてほしくて話しました。
  • 今の話を聞いて、○○さんはどう感じましたか。言いにくければ、答えなくてもかまいません。

上司と部下の関係には段階があり、段階によって合う関わり方は変わります。まだ身構えている段階と、困りごとを溜めずに言える段階とでは、同じ一言の届き方が違います。一緒に仕事を始めたばかりの部下には、気持ちの部分を短くして、事実と頼みごとの部分を長くするとよいでしょう。

体調やメンタルの弱音と、ほかの人への愚痴は、受け止め方が別

上司の弱音が体調やメンタルの不調に関わるときは、部下が引き受けられることはほとんどありません。聞いた部下は、受け止める言葉を返したうえで、産業医や人事の担当、上司自身の上司に相談できることに触れるまでにとどめてください。不調の中身を判断したり、休むべきかどうかを言ったりすることは、部下の役割ではありません。

  • 体調のことを話してくださって、ありがとうございます。私では力になれないのが心苦しいのですが、もしまだでしたら、産業医や人事の方にも相談なさってください。
  • 私にできるのは、集計の締め切りを守ることと、急がない相談を来週に回すことくらいですが、その2つは責任を持って進めます。

言う側の上司も、体調や家庭の事情を話すときは、部下に背負わせない言い方にします。相談先は、産業医や人事の担当、自分の上司です。

  • 体調のことは、産業医と人事に相談しています。○○さんにお願いしたいのは、体調のことではなく、集計を締め切りまでに仕上げることだけです。

部長や他部署、同僚への愚痴は、聞いた部下が同意も否定もしなくてよい話です。その場にいなかった部下には、判断する材料がありません。愚痴の相手が同僚のときは特に、聞いた部下のほうから話を仕事に戻すとよいでしょう。同僚について意見を求められる形になるのを避けるためです。

  • 部長とのやり取りが大変なのは、わかりました。私は部長のお考えを直接は聞いていないので、そこには何とも言えません。私にできることがあれば、教えてください。

上司の側は、ほかの人への不満を部下に向けて言うことは、できるだけ避けます。言ってしまったときは、その場で言いすぎたことを認めて、謝るとよいでしょう。

  • 部長への不満を○○さんに言うのは、筋違いでした。すみません。部長の判断の背景は、私がもう一度聞いてきます。

愚痴の中身がハラスメントに当たりそうなときや、上司が部下に何かを隠すよう求めてきたときは、部下一人で抱えず、人事の担当に相談してください。

上司の弱音を受け止めるときに、避けたいこと

避けたいのは、弱音を聞かなかったことにすることと、逆に、部下が上司の悩みをすべて引き受けてしまうことの両方です。

  • 励まして終わらせる。「課長なら大丈夫です」で話を閉じると、上司は、頼みごとを言い出せなくなります。励ましより、何をしてほしいのかを尋ねるほうが、上司の助けになります。
  • 上司の悩みを、部下が丸ごと引き受ける。部下の仕事が止まれば、部署の見通しはさらに立たなくなります。引き受けるのは、自分の仕事の範囲で、期限を添えて言えることまでにします。
  • 聞いた弱音を、ほかの人に話す。上司が部下を選んで話したことは、その部下にだけ向けたものです。周りに広がると、上司は次から誰にも言わなくなりがちです。
  • 「上司なのに」と、弱音を言った上司を頼りないと決めつける。弱音は、部署の状況についての情報でもあります。見通しが立っていないことを早く知れたのは、部下にとっても助けになります。
  • 上司の側が、弱音を言わないと決めてしまう。部下は状況を知らないまま動くことになります。逆に、毎回の面談が上司の弱音で始まるのも、部下の話す時間を奪います。言うなら、事実と頼みごとの形で、短く言います。

上司が弱音をはいたあと、二人の時間を振り返るには

上司の気分が晴れたかどうかより、弱音のあとに二人の間で何かが決まったかどうかで振り返ってみてください。1か月ほどたったところで、次の点を思い返すとよいでしょう。

  • 弱音のあと、上司が部下に何をしてほしいのかが、二人の間ではっきりしたでしょうか。
  • 弱音を話したとき、上司は、気持ちだけでなく、部下に頼みたいことまで伝えていたでしょうか。
  • 弱音のあと、二人の間で、誰が何をいつまでに引き受けるかが1つでも決まったでしょうか。
  • 次の面談で、上司からその後の状況(予算案がどうなったか)を部下に伝えたでしょうか。

部署の見通しが立っていないという話は、一度で終わる話ではありません。次の面談の最初に、上司からその後を短く伝えると、部下は、自分が引き受けたことが何につながったのかを知ることができます。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

上司と部下がそれぞれ何を担い、どこまで踏み込んでよいのかを、毎回の1on1の中で確かめたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

1on1の開始直後に、Kakeai AI のメッセージ欄で。

その回に部下が上司に何を期待しているかを、二人が同じ画面で確かめてから話し始められます。

Kakeai AI が、準備されたテーマと、部下が選んだ期待する対応を挙げます。前回決まった次の一歩があれば、それも挙げます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

準備されたテーマは「競合調査と市場規模の試算」×「報告したい」の1つです。 前回決まった次の一歩は「競合3社の一次調査(拠点・代理店・力を入れている国)を表にする」の1つでした。

1on1のあとに、「概要」と「MOVE」の画面で。

上司も次の一歩の担当になることがあり、二人の分担を同じ一覧で確かめられます。

「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標を、相手ごとに一覧にする画面)には、上司と部下のどちらが担当する一歩も、同じ一覧に並びます。「概要」の画面のダイジェストには、どの話が誰の手元に残っているかが書かれます。どちらも、お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

6月16日の1on1から、柳瀬さんが持つ持ち越しが二つあります。…

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よくある質問

上司が部下に弱音をはくのは、問題ですか。

上司が部下に弱音をはくこと自体は、問題ではありません。部署の仕事の見通しが立っていないといった弱音は、部下にとっては、仕事の優先順位を決めるために知っておきたい情報になることがあります。問題になるのは、気持ちだけを話して部下に受け止め方を迷わせることと、部下に悩みを背負わせることです。上司は、事実と部下への頼みごとをセットにして短く言うことをおすすめします。

上司から弱音を聞いたとき、部下は何と言えばよいですか。

上司から弱音を聞いた部下は、まず「話してくださって、ありがとうございます」と受け止める言葉を返し、次に「聞いておいてほしいという意味でしょうか。それとも、一緒に考えたほうがよいことでしょうか」と、上司が何をしてほしいのかを尋ねるとよいでしょう。励ましの言葉で話を閉じると、上司は頼みごとを言い出せなくなります。手を貸せることがあれば、自分の仕事の範囲で、期限を添えて申し出ます。

上司の弱音を、部下はどこまで引き受ければよいですか。

上司の弱音を聞いた部下が引き受けるのは、自分の仕事の範囲で、期限を添えて言えることまでです。「経費の集計は来週の水曜までに仕上げます」のように、仕事の名前と期限で申し出ます。部下の仕事が止まるほど引き受けると、部署の見通しはさらに立たなくなります。引き受けられないときは、「今は手いっぱいなので、優先順位を一緒に決めていただけますか」と伝えてかまいません。

上司が体調やメンタルの弱音を言ってきたとき、部下はどうすればよいですか。

上司が体調やメンタルの弱音を言ってきたときは、部下は受け止める言葉を返したうえで、産業医や人事の担当、上司自身の上司に相談できることに触れるまでにとどめてください。不調の中身を判断したり、休むべきかどうかを言ったりすることは、部下の役割ではありません。部下にできるのは、自分の仕事の締め切りを守ることと、急がない相談を後に回すことです。

上司として、部下に弱音を言ってもよいですか。言うなら、どう言えばよいですか。

上司が部下に弱音を言うことは、避けるべきことではありません。言うときは、「今の人数では月末に間に合う見通しが立っていません」という事実と、「経費の集計を来週の水曜までに仕上げてほしいです」という頼みごとをセットにします。自分の力への不安は、部下に答えを求めない形で話します。体調や家庭の事情は部下に背負わせず、産業医や人事、自分の上司に相談してください。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/when-boss-confides-weakness

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: