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ピープルマネジメントとは何か
先に答え
ピープルマネジメントとは、一緒に仕事をしている一人ひとりの力、状態、成長、やる気を見て、その人の仕事が成果につながるように関わることです。「業務のマネジメント」と対になる言葉です。上司がすることは、本人の状態を知る、任せる範囲を決める、評価の見通しを伝える、困りごとや体調の変化に気づいて手を打つ、やる気を仕事の中身で支える、の5つです。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の時間のうち「心身の状態」の話が占める割合は平均4.5%でした。ピープルマネジメントは人の話の時間を別に作ることではなく、仕事の話の中で、その人の今の状態やこの先の見通しにも一言触れることです。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、部下の立場で上司との面談について尋ねたものです。面談の時間の半分近くは仕事そのものの話で、本人の状態やこの先の話に使われる時間は短くなっています。それでも、そうした話をしている人や、話題の幅が広い人のほうが、面談が成果につながっていると感じている割合は高くなっています。ピープルマネジメントは、仕事の話を減らすことではなく、仕事の話の中で一人ひとりの今の状態やこの先の見通しにも触れることです。
- 4.5%
- 1万人調査
- 上司との面談の時間のうち、「心身の状態」の話が占める割合(回答者の答えの平均)
- 「具体的な仕事」の話は47.2%、「職場での人間関係」は7.4%、「今後のキャリア」は6.1%、「人生や仕事観」は1.6%でした。面談の時間の半分近くは仕事そのものの話で、本人の状態やこの先の話に使われている時間は短いことが分かります。
- 39.5%
- 1万人調査
- 面談で「人生や仕事観」の話をしている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- していない人では31.2%でした。「心身の状態」の話をしている人では36.2%(していない人30.6%)、「職場での人間関係」では36.5%(29.7%)です。本人の状態やこの先の話をしている人のほうが、成果を感じている割合は高いという結果です。
- 27.6%
- 1万人調査
- 面談で話している話題が1つだけの人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 話題が6つ以上の人では43.3%でした。面談で話している話題の幅が広い人ほど、面談が成果につながっていると感じている割合が高くなっています。
1万人調査は部下の立場で上司との面談について尋ねたもので、ピープルマネジメントという言葉や、上司の関わり方そのものは尋ねていません。話題の割合は回答者本人の答えの平均です。上司がすることを5つに分けた整理は、このページの考えです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
ピープルマネジメントとは何か: 意味と、業務のマネジメントとの違い
ピープルマネジメントとは、一緒に仕事をしている一人ひとりの力、状態、成長、やる気を見て、その人の仕事が成果につながるように関わることです。「ピープル(人)」という言葉が付いているのは、仕事の進捗や数字を管理する「業務のマネジメント」と区別するためです。業務のマネジメントが「この仕事は予定通り進んでいるか」を見るのに対して、ピープルマネジメントは「この人は、この仕事を進められる状態にあるか。進める中で何を得ているか」を見ます。
| 比べる点 | 業務のマネジメント | ピープルマネジメント |
|---|---|---|
| 見るもの | 仕事の | 一人ひとりの |
| 中心の問い | この仕事は | この人は、 |
| 主な道具 | 進捗表、 | 1対1の |
| 上司が | 判断、 | 期待、 |
ピープルマネジメントは、管理職だけの言葉ではありません。チームリーダーや先輩社員が後輩と仕事をする場面にも、また、部下の立場で自分の状態や希望を上司に伝える場面にも関わる言葉です。このページは、上司の立場でも部下の立場でも読めるように書いています。
ピープルマネジメントで、実際に何をするのか
ピープルマネジメントで上司がすることは、大きく5つに分けられます。どれも、一人ひとりに対して行うもので、全員に同じ答えで済むものではありません。
- 一人ひとりの仕事の中身と、今の状態を知る。何の仕事をどこまで任されていて、今どこで詰まっているか、体調や忙しさはどうかを、本人から聞いて把握します。
- 任せる範囲と、期待することを決めて伝える。どこまでを本人の判断で進めてよいか、何を大事にしてほしいかを、具体的な仕事を挙げて言います。
- 評価の見通しと、成長の見通しを言葉にする。今の時点でどう見ているか、次に何ができるようになるとよいかを、期末を待たずに伝えます。
- 困りごとや体調の変化に気づき、手を打つか、相談先につなぐ。仕事の困りごとは一緒に手を打ち、体調や家庭の事情は、本人の希望を聞いたうえで、人事や産業医につなぎます。
- やる気ややりがいを、仕事の中身で支える。励ましの言葉より、本人がやりがいを感じる仕事を任せる、本人の仕事が誰の役に立ったかを伝える、といった形で支えます。
部下の立場では、この5つは「話したいこと」と「上司に期待すること」に対応します。自分の仕事の状態と困りごとを話したいこととして伝え、任せてほしい範囲や聞きたい評価の見通しを上司に期待することとして伝えるのが、部下の立場でできることです。
ピープルマネジメントは、仕事の話と別の時間ではない
ピープルマネジメントは、「人の話をする時間」を仕事の話とは別に作ることだと受け取られることがあります。部下の側の数字を見ると、本人の状態やこの先の話は面談の時間の中では短く、それでも、その話をしている人のほうが、面談の成果を感じている割合は高くなっています。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、部下の立場で、上司との定期的な面談について尋ねたものです。この調査では、面談の時間のうち、それぞれの話題が占める割合を本人に答えてもらっています。その平均は、「具体的な仕事」の話が47.2%、「心身の状態」が4.5%、「職場での人間関係」が7.4%、「今後のキャリア」が6.1%、「人生や仕事観」が1.6%でした。つまり、面談の時間の半分近くは仕事そのものの話で、本人の状態やこの先の話に使われている時間は短い、ということです。
同じ調査で、「人生や仕事観」の話を面談でしている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は39.5%でした。していない人では31.2%です。「心身の状態」の話をしている人では36.2%、していない人では30.6%、「職場での人間関係」では36.5%と29.7%でした。この3つの話題のどれでも、その話をしている人のほうが、面談が成果につながっていると感じている割合は高くなっています。
話題の数で見ても、同じ向きの結果です。KAKEAIの1万人調査では、面談で話している話題が1つだけの人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は27.6%でした。6つ以上の人では43.3%です。話題の幅が広い人ほど、面談の成果を感じている割合は高くなっています。
ここから言えるのは、本人の状態やこの先の話を面談でしている人のほうが、面談の成果を感じている割合が高い、ということです。一方で、時間の使い方を見ると、そうした話が面談の時間の多くを占めているわけではなく、面談の中心は仕事の話です。KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、仕事は成果に対してクリアしなければならないものであると同時に、成長にとっての具体的な材料でもあると考えています。ピープルマネジメントは、仕事の話を減らして人の話をすることではなく、仕事の話の中で、その人の今の状態や、この先の任せ方と評価の見通し、やりがいにも一言触れることです。
お客様からの問い合わせ対応を担当するチームを例にします。リーダーが、対応件数の話をしながら、本人の状態やこの先の希望にも触れる言い方です。
- 先週は問い合わせの対応、○○さんに一番多く入っていましたね。助かっています。ただ、残業も続いていたので、体のほうは大丈夫ですか。
- 難しい問い合わせを引き受けてくれることが増えました。この先、どんな問い合わせを任されたいと思っていますか。
- 今日の返答の文面、お客様の状況を先に書いていて分かりやすかったです。あの書き方は、他の人にも広げたいと思っています。
- 対応件数の目標は、今のところ順調だと考えています。評価では、件数と同じくらい、難しい案件を一人で終えられたかを大事にしたいと考えています。○○さんは、どう感じていますか。
上司と部下、 それぞれにできること
ピープルマネジメントは上司が部下に施すものではなく、上司と部下の両方が当事者です。上司が一人ひとりを見ようとしても、本人が状態や希望を言わなければ見えない部分があります。立場ごとにできることを分けて書きます。
| 場面 | 上司にできること | 部下にできること |
|---|---|---|
| 今の | 仕事の | 無理をしている、 |
| 任せる | どこまでを | 任せてほしい |
| 評価と | 期末を | 今の |
| 困りごとと体調 | 気づいたら | 困っていることを、 |
部下の立場で上司に伝えるときの言い方の例です。
- 今月は問い合わせの件数が多くて、正直、余裕がありません。優先順位を一緒に見ていただけますか。
- 返金の判断は、まだ毎回確認したいです。一方で、定型の問い合わせの返答は、確認なしで送らせていただけないでしょうか。
- 今の時点で、私の対応をどう見ていらっしゃるか、教えていただけますか。次に何ができるようになればよいかも知りたいです。
- 体調のことでご相談があります。産業医に相談したいと思っているので、手順を人事に聞いていただくことはできますか。
上司の側が、部下からのこうした言葉を受け止める言い方も添えます。
- 話してくれて、ありがとうございます。余裕がないことを先に言ってもらえると、仕事の配分を一緒に考えられるので助かります。
- 体調のことは、私が判断するより、人事と産業医に相談するのが確かだと思います。手順を今日中に確認して、お伝えします。
ピープルマネジメントで気をつけること
ピープルマネジメントの言葉が広がる中で、気をつけたいことが4つあります。
- 性格やタイプで決めつけない。「この人は慎重なタイプだから」と性格で対応を決めると、その回に本人が求めていることとずれることがあります。性格ではなく、今の仕事の状態と、本人が今回何を求めているかで決めます。
- 気持ちのケアを上司が一人で背負わない。体調や心の不調は、上司が判断するものではありません。本人の希望を聞いたうえで、産業医や医療の専門家、人事につなぎます。つなぐこと自体がピープルマネジメントの一部です。
- 放任と口出しの両方に気をつける。「本人に任せる」と言って仕事を見なくなることと、細かく口を出し続けることは、どちらも一人ひとりを見ていない点で同じです。任せる範囲を決めたうえで、進み具合を見る日を決めておきます。
- 評価の話を避けない。ピープルマネジメントを「評価とは別の、人を大事にする話」と考えると、評価の見通しが本人に届かないまま期末になりかねません。評価の見通しは、ピープルマネジメントの中心にあるものです。
ピープルマネジメントがうまくいっているかの、 振り返り方
ピープルマネジメントがうまくいっているかどうかは、「部下と仲がよいか」「面談で話が弾んだか」では分かりません。一人ひとりについて上司と本人が同じことを知っているか、仕事が動いているかで見るとよいでしょう。1か月ほどたったところで、次の点を振り返ってみてください。
- 一緒に仕事をしている一人ひとりについて、今任せている仕事と、今どこで詰まっているかを、上司は本人の言葉で言えるでしょうか。
- 一人ひとりに、評価の見通しを期末より前に伝えているでしょうか。
- 面談や声かけのあとに、本人の仕事の進め方や任せる範囲が、実際に変わった場面があったでしょうか。
- 部下の側は、自分の状態や困りごとを、上司に期待することと一緒に伝えられているでしょうか。
- 体調や心の不調に気づいたとき、上司が一人で判断せず、人事や産業医につなげたでしょうか。
任せている仕事や詰まっている点を上司がまだ本人の言葉で言えない人、評価の見通しをまだ伝えていない人はいないでしょうか。いるなら、その人との次の面談では、仕事の話の中で今の状態を一言尋ね、評価の見通しを一言伝えるところから始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
部下一人ひとりの今の仕事や状態、上司に期待することがまだ分からない、仕事以外の話を聞く機会が少ないと感じるときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
部下との初めての1on1で、球体を押したとき。
着任したばかりで部下の仕事をまだよく知らない時期でも、 部下から教えてもらう話から1on1を始められます。
実施中に球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)を押すと、お二人のこれまでの1on1と関係を踏まえた話題が1つ提案されます。初めての回で話の材料が少ないときは、部下が気になっていることや、上司に知っておいてほしいことを尋ねる話題が出ることがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。
初回の1on1ということで、まだお互いの状況を共有する機会がなかったかと思います。今の業務の中で気になっていることや、西村さんに知っておいてほしいことがあれば、ぜひ聞かせてもらえますか?山岸さん、いかがでしょう?
1on1の途中で、球体を押したとき。
仕事の話が続いた回でも、 部下が話したいと選んだキャリアや状態の話を、 1on1の中で聞くきっかけができます。
球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)を押したとき、事前に選ばれたテーマにまだ触れていなければ、Kakeai AI が、そのテーマと期待する対応を根拠に示して、時間を取ることを二人に提案することがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。
事前テーマに「今後のキャリア」(期待する対応:「話を聞いてほしい」)が挙がっています。今日の会話では競合比較の話が進みましたが、このテーマはまだ触れていません。今日のうちに少し時間を取って、今どんなことを考えているか聞かせてもらえますか? 藤本さん、いかがでしょう?
部下との1on1のあと、「1on1後のAIアドバイス」で。
部下一人ひとりへの気づきがどの言葉で届いたかを振り返り、 次の回にどう続けるかを考えられます。
ご自身向けに、部下の様子に気づいて声をかけた場面などが、実際の発言を引いて書かれることがあります。次の回でその話に戻るときの一言が添えられることもあります。部下には部下向けの別の内容が表示されます。
…今日いちばん動いた場面は、メールの返信が遅いと気づいて「なんか、疲れてない?」と声をかけた場面です。…
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よくある質問
ピープルマネジメントとは、簡単に言うと何ですか。
ピープルマネジメントとは、簡単に言うと、一緒に仕事をしている一人ひとりの力、状態、成長、やる気を見て、その人の仕事が成果につながるように関わることです。仕事の進捗や数字を見る「業務のマネジメント」と対になる言葉です。具体的には、本人の状態を知る、任せる範囲と期待を決める、評価と成長の見通しを言葉にする、困りごとや体調の変化に気づいて手を打つか相談先につなぐ、やる気を仕事の中身で支える、の5つを一人ひとりに対して行います。
ピープルマネジメントと、普通のマネジメントは何が違いますか。
ピープルマネジメントと業務のマネジメントの違いは、見るものにあります。業務のマネジメントは仕事の進捗、品質、期限、数字を見て、「この仕事は予定通り進んでいるか」を問います。ピープルマネジメントは一人ひとりの力、状態、成長、やる気を見て、「この人はこの仕事を進められる状態か、進める中で何を得ているか」を問います。ただし、2つは別の時間に行うものではなく、同じ仕事の話の中で、両方の問いを扱います。
ピープルマネジメントでは、部下の気持ちのケアが中心になりますか。
ピープルマネジメントは、部下の気持ちのケアだけを指す言葉ではありません。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の時間のうち「心身の状態」の話が占める割合は平均4.5%で、「具体的な仕事」の話が47.2%でした。面談の時間の半分近くは、仕事そのものの話です。体調や心の不調は上司が一人で支えるものではなく、本人の希望を聞いたうえで、産業医や医療の専門家、人事につなぎます。つなぐこと自体が、ピープルマネジメントの一部です。
ピープルマネジメントは、部下の側にもできることがありますか。
ピープルマネジメントは上司が部下に施すものではなく、部下の側にもできることがあります。自分の仕事の状態や困りごとを、上司に期待することと一緒に伝えること、任せてほしい仕事を伝えること、今の評価の見通しを尋ねることです。上司が一人ひとりを見ようとしても、本人が言わなければ見えない部分があります。「今月は余裕がないので、優先順位を一緒に見ていただけますか」のように、状態と頼みごとを一緒に伝えてみてください。
ピープルマネジメントがうまくいっているかは、 何で分かりますか。
ピープルマネジメントがうまくいっているかどうかは、部下と仲がよいかではなく、3つの点で見ることをおすすめします。一人ひとりが今どこで詰まっているかを上司が本人の言葉で言えるか、評価の見通しを期末より前に伝えているか、面談や声かけのあとに仕事の進め方が実際に変わったか、です。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/what-is-people-management
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: