上司の方へ会議・ミーティング
ミーティングの目的とゴールの決め方
先に答え
ミーティングの目的とゴールを書く前に、まず「この会議は要るか」を考えることをおすすめします。会議が要るのは、関係者が同時にいないと決まらない・意見や懸念をその場で検討する・全員が同じ場で聞いて質問する、のどれかに当たるときです。目的は「なぜ集まるか」が分かる1文で、動かしたい仕事と集まる理由を入れます。ゴールは「何が決まっているか」と「誰が何を持ち帰るか」の2つで書き、決める・絞る・洗い出すの3つの型から先に選びます。「情報共有」「認識合わせ」だけでは、終わったときの状態が書けないため、ゴールとしては使いにくいでしょう。目的が書けない会議は、文書に置き換えるか、取りやめるとよいでしょう。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、上司との1対1の面談について尋ねたものです。面談をしている一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人は、「会社や組織の考えや状況を理解するため」の人より、面談が成果につながっていると感じている割合が高い結果でした。また、面談がそのあとの行動に「毎回」「ほぼ毎回」つながっていると答えた人は、合わせても4割に届きません。
- 15.8%
- 1万人調査
- 上司との面談をしている一番の理由が「会社や組織の考えや状況を理解するため」の人の割合
- この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は30.7%でした。一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人は34.5%で、成果の実感は41.2%です。仕事を進めることが一番の理由の人のほうが、面談の成果を実感している割合が高いということです。
- 60.7%
- 1万人調査
- 上司との面談がそのあとの行動につながるのが「半分くらいの回」か、それより少ないと答えた人の割合
- 「毎回」「ほぼ毎回」と答えた人は合わせて39.3%でした。面談で話したことが、毎回のようにそのあとの行動につながっている人は、4割に満たないということです。話したことを行動に移すのは、それだけ難しいことだと言えます。
この調査は上司との1対1の面談について尋ねたもので、複数人の会議の目的やゴールについては尋ねていません。数字は、面談をする理由による成果の実感の違いと、話したことを行動に移す難しさの手がかりとして示しています。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
ミーティングの目的とゴールは、 「この会議は要るか」の問いから決める
ミーティングの目的とゴールを決めるときに最初に問うのは、「この会議は要るか」です。会議の目的とは、わざわざ集まる理由のことです。そのため、集まらなくても済む内容であれば、目的を書こうとしても書けません。会議でしかできないことがあるときに、目的とゴールを書いて案内を出しましょう。
会議でしかできないことは、おおむね3つです。複数の人が同時にいて初めて決まること、意見や懸念をその場でぶつけて検討すること、全員が同じ場で聞いて質問できることです。これに当たらないなら、文書やチャット、1on1のほうが早く確実なことが多いでしょう。
| 会議でしかできないこと | 別の手段で済むこと | 目的の書き方の例 |
|---|---|---|
| 関係者が | 1人の | 「請求書の |
| 意見や | 意見を | 「3つの |
| 全員が | 読めば | 「新しい |
以下では、毎月の締めのあとに請求書の発行が3日ほど遅れている問題について、経理と営業事務の担当者4人と課長で、改善の手順を決める会議を例にします。
目的は「なぜ集まるか」、ゴールは「終わったときに何が決まり、誰が何を持ち帰るか」です。この2つを案内に1文ずつ書きます。目的が「情報共有」「認識合わせ」としか書けないときは、会議そのものが要るかを、もう一度考えてみてください。部下から「この会議は必要ですか」と聞かれたときも、同じ問いで答えます。
- 正直に言うと、今回は文書で済むと思います。来週の回は取りやめて、資料をお送りします。
- 今回は集まりたいと考えています。来月の手順を決めるには、経理と営業事務の両方の目が同時に要るからです。
ミーティングの目的の書き方: なぜ集まるのかを1文で
ミーティングの目的は、「請求書の発行の遅れについて」のような題ではなく、「なぜ集まるか」が分かる1文で書きます。題だけでは、参加者は報告を聞きに行くのか、意見を求められるのか、何かを決めるのかが分かりません。
目的の1文には、その会議で動かしたい仕事と、動かすために集まる理由を入れます。
- 書き直す前:「請求書発行の遅れについて」
- 書き直したあと:「請求書の発行が3日遅れている原因を、経理と営業事務の両方の目で特定し、来月から変える手順を決めるために集まる」
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談をしている一番の理由を尋ねています。「会社や組織の考えや状況を理解するため」と答えた人は15.8%で、この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は30.7%でした。一方、「自分の仕事を進めるため」と答えた人は34.5%で、成果の実感は41.2%です。会社の考えや状況を理解することを一番の理由にしている人より、自分の仕事を進めることを一番の理由にしている人のほうが、面談が成果につながっていると感じる割合が高いということです。
面談についての数字ですが、会議の目的を書くときにも、参加者の仕事が前に進むことを中心に置く手がかりになると考えられます。目的の1文に誰の仕事がどう動くのかが入っていれば、参加者は自分が何を求められているのかを、会議の前に知ることができます。
KAKEAIは、上司と部下の面談(1on1)の目的は、仕事と成長を前に進めることだと考えています。話す場を持つこと自体は、目的ではありません。会議についても、集まること自体を目的に書かず、その会議で前に進む仕事を目的に書くことをおすすめします。
ミーティングのゴールの書き方: 終わったときに何が決まり、 誰が何を持ち帰るか
ミーティングのゴールは、「終わったときに何が決まっているか」と「誰が何を持ち帰るか」の2つで書きます。「決まっていること」だけで止めると、会議のあとに誰も動かないまま、次の会議で同じ話が出がちです。
ゴールの型は3つあります。会議の性質に合わせて、どの型かを先に決めます。
| ゴールの型 | 書き方の例 | 持ち帰るもの |
|---|---|---|
| 決める | 「来月の | 担当者ごとに、 |
| 絞る | 「3つの | 2つの |
| 洗い出す | 「請求書が | 原因の |
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談がそのあとの行動につながるかも尋ねています。「半分くらいの回」か、それより少ないと答えた人は、合わせて60.7%でした。面談で話したことが毎回のように行動につながっている人は4割に満たず、話したことを行動に移すのは、それだけ難しいと言えます。
面談についての数字ですが、会議でも、話したことがそのあとの行動につながるとは限らないと考えられます。ゴールに「誰が何を持ち帰るか」まで書いておくと、会議のあとに誰が何を進めるのかが、参加者の間ではっきりします。「情報共有」「認識合わせ」だけでは、終わったときの状態が書けないため、ゴールとしては使いにくいでしょう。
ゴールが書けない会議は、やめるか、形を変えます。読めば分かる情報は文書で送り、質問が出そうなときだけ、短い時間を取ります。
- 来月の締めの手順は、文書で先にお送りします。読んでいただいて、質問がある方だけ、金曜の15分に集まりませんか。
目的とゴールを参加者に伝える言い方: 案内と冒頭の一言
目的とゴールは、案内に書くだけでなく、会議の冒頭で上司が自分の言葉で一度言います。案内を読んでいない人がいることを前提にします。
案内の文の例です。
- 件名:請求書の発行の遅れを減らす手順を決める会議(11月5日)
- 目的:請求書の発行が3日遅れている原因を、経理と営業事務の両方の目で特定し、来月から変える手順を決めるために集まります。
- ゴール:終わったときに、来月の締めから使う手順が1つに決まっていて、担当者ごとに来月までに変える作業が決まっている状態にします。
- お願い:前日までに、遅れの原因だと思うことを1つ、このメールへの返信で送ってください。
冒頭の一言の例です。
- 今日の会議は、請求書の発行が3日遅れている原因を、経理と営業事務の両方の目で見て、来月から変える手順を決めるために集まりました。
- 終わりの時点で、来月から使う手順が1つに決まっていて、それぞれが来月までに何を変えるかが決まっていれば、今日の会議は成功です。
- 原因と手順については、私より皆さんのほうが詳しいと思います。気になる点も含めて、遠慮なく意見を聞かせてください。
会議の途中で話が目的からそれたときは、目的の文に戻します。
- 今の話は大事なのですが、今日のゴールは来月の手順を1つに決めることなので、一度戻してもよいですか。その話は、別に時間を取りましょう。
会議の終わりには、ゴールに届いたかを全員で確かめます。
- ゴールの確認をします。来月から使う手順は、売上の登録を締めの翌日の正午までに終える案で決まりました。営業事務は登録の時刻を変える、経理は請求書の様式を変える、で合っていますか。
- 持ち帰る作業に抜けがないか、一緒に確認しましょう。私は、システムの担当者に様式の変更を頼みます。来週の水曜までに結果をお伝えします。
ゴールに届かなかったときは、届かなかったことと、何が足りなかったかを言葉にします。
- 今日は手順を1つに決めるところまで行けませんでした。足りなかったのは、過去3か月の遅れの件数の実際の数字です。次回までに私が集めます。
ミーティングの目的とゴールの決め方で、 やらないほうがよいこと
ミーティングの目的とゴールの決め方で避けたいのは、集まること自体を目的にすることと、個人の事情に関わる話を会議の目的にすることです。
- 「情報共有」「認識合わせ」とだけ、目的やゴールに書く。終わったときの状態が書けないので、会議が成功したかどうかも分かりません。読めば分かる情報は文書にし、質問の時間だけを取ります。
- 定例だから、と目的を決めずに開く。毎週の定例でも、その回の目的とゴールは変わります。目的が書けない回は、その回を取りやめても、仕事が止まらないことが多いものです。
- ゴールを「決まったこと」で止める。誰が何を持ち帰るかまで書かないと、決まったことが動きません。
- 1つの会議にゴールを3つ以上置く。ゴールが多いと、時間内に届かないものが出やすくなります。届かない見込みなら、会議を分けます。
- 個人の評価や個別の事情に関わる話を、会議の目的にする。1人の遅れや、特定の人の働き方に関わる話は、会議ではなく1on1で扱います。本人がほかの参加者の前で事情を話すことになり、本音は出てきにくくなります。
- この先は、仕組みと手順の話に絞りましょう。個別の事情は、私が別にうかがいます。
逆に、目的とゴールを細かく決めすぎて、参加者の意見が出る前に結論が見えている会議も避けたいところです。「決める」のゴールでも、案は会議の中で出してもらう余地を残します。
- 手順の案は私も1つ持っていますが、先に皆さんの案を教えてください。私の案は、そのあとに出します。
ミーティングの目的とゴールを決めたあとの振り返り方
目的とゴールを決めた会議がうまくいったかどうかは、会議が時間内に終わったかではなく、会議のあとに参加者それぞれの仕事が動いたかで振り返るとよいでしょう。振り返る点は、次の3つです。
- 会議の終わりに、決まったことと持ち帰る作業が、参加者の間で食い違いなく共有されていたでしょうか。
- 持ち帰ったものは、次の会議より前に、それぞれの担当者の手で動いていたでしょうか。
- 目的が書けずに取りやめた会議や、文書に置き換えた会議は、この1か月に1つでもあったでしょうか。
3回続けてゴールに届かない会議があるなら、進め方を直す前に、その会議でしかできないことが本当にあるのかを、参加者と一緒に問い直してみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
会議の議題や資料を準備する段階で、資料をつくる人や報告する人と、何を決めておくかを話す時間が取れないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
終わりが近いときに、球体をクリックしたとき。
会議に出す前に決めておくことを、 1on1の中で決めるか持ち越すかまで、 二人で決めて終えられます。
球体は、「1on1実施中」の画面の右の列の下にある、Kakeai AI に話題を提案させるボタンです。その回に話した準備の話のうち、まだ決まっていないことを Kakeai AI が挙げ、その場で一つ決めるか、次回に持ち越すかを二人で確かめるよう提案します。お二人に同じ内容が表示されます。
…今日話した「部長会・海外向け価格」の件、…今日ここで一つ決めておくか、次回に持ち越すかをお二人で確かめておけますか?
上司の側で、1on1の前に「1on1前のAIアドバイス」で。
定例や打ち合わせが迫っているときに、 その前の1on1で何を決めておくかを考えてから臨めます。
これまでの1on1と今回の準備の内容を踏まえて、Kakeai AI がその回の狙いを書きます。近く予定されている会議に向けて、その回で決めておくとよいことに触れることもあります。上司ご本人向けの内容です。
…6月12日の次回定例と6月11日の設計側打ち合わせが迫っているので、今日決めておくと次の場に持ち込める材料が増えます。…
上司の側で、1on1のあとに「1on1後のAIアドバイス」で。
会議の資料をつくる部下に、 資料のどこに価値があるかを伝える一言を、 受け取る前に考えておけます。
次の1on1までに上司ができることが、その回の会話をもとに書かれます。部下がまとめた資料を受け取ったときに返す一言の例が示されることもあります。上司ご本人にだけ表示されます。
6月25日の1on1で比較を受け取った後、「営業目線で選ばれた理由を入れてくれたこと、企画側に持っていく価値があると思う」と一言返してみると、藤本さんが自分の視点の意味を実感する場になりそうです。
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よくある質問
ミーティングの目的とゴールは、 何が違いますか。
ミーティングの目的は「なぜ集まるか」で、ゴールは「終わったときに何が決まり、誰が何を持ち帰るか」です。目的は、その会議で動かしたい仕事と、集まらないと動かない理由を1文で書きます。ゴールは、終わったときの状態と、参加者それぞれが持ち帰る作業を書きます。たとえば目的が「請求書の発行の遅れの原因を特定し、来月の手順を決めるために集まる」なら、ゴールは「手順が1つに決まり、担当者ごとに来月までに変える作業が決まっている」です。
情報共有のためのミーティングは、 必要ですか。
情報共有だけが目的のミーティングは、読めば分かる情報なら文書やチャットで送るほうが早く、確実です。会議にする意味があるのは、全員が同じ場で聞き、その場で質問が出ることに価値があるときです。その場合も、目的は「新しい手順を説明し、現場からの質問にその場で答える」のように、質問に答えることまで書きます。文書を先に送り、質問がある人だけ短い時間に集まる形にすると、参加者の時間を減らせます。
ミーティングのゴールが毎回達成できません。 何を直せばよいですか。
ミーティングのゴールに毎回届かないときは、ゴールの数と大きさを見直してください。1つの会議にゴールを3つ以上置くと、時間内に届かなくなりがちです。また、決めるための情報や、決める権限を持つ人が会議にいないことも、届かない原因になることがあります。届かなかった回は、何が足りなかったかを終わりに言葉にし、次回までに誰が用意するかを決めてください。
定例のミーティングにも、 毎回目的とゴールを決める必要がありますか。
定例のミーティングでも、その回の目的とゴールは毎回決めることをおすすめします。定例という形は同じでも、その週に決めたいことや検討したいことは回ごとに変わるからです。目的が書けない回は、その回を取りやめても仕事は止まらないことが多く、取りやめることで、定例が「集まること自体が目的」になるのを防げます。案内に「今回の目的」と「今回のゴール」を1文ずつ書く習慣にすると、決める負担は小さくて済みます。
部下の個人的な問題を、 チームのミーティングで話してもよいですか。
部下個人の評価や、個別の事情に関わる話は、チームのミーティングの目的にせず、1on1で扱うことをおすすめします。本人がほかの参加者の前で事情を話すことになり、本音は出てきにくくなります。たとえば1人の担当者の作業の遅れが会議の議題の背景にあるときも、会議では手順や仕組みの話に絞り、その人の事情は別に1on1で聞きます。特定の人に関わる話になりそうなときは、「その話は、別に時間を取らせてください」と上司から提案するとよいでしょう。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/meeting-purpose-and-goal-setting
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: