上司の方へ管理職・マネジメント
管理職の孤独や愚痴は、 誰に相談すればよいか
先に答え
管理職の孤独や愚痴は、抱えているものを3つに分けると、相談する先が見えてきます。自分の一存で決められない判断は、自分の上司に「一緒に考えてほしい」と先に言って相談します。管理職も、自分の上司から見れば部下の一人です。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待すること(5つまで選択)に「一緒に考えてほしい」を選んだ人が29.4%いて、部下の立場では珍しくない頼み方です。誰にも言えない愚痴は、同じ立場の管理職や会社の相談窓口に聞いてもらいます。部下にどう見られているか分からないことは、部下に具体的な場面で直接尋ねます。眠れないなど体に出ているときは、相談先を探す前に産業医に相談してください。
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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、上司との面談について部下の立場で尋ねたもので、回答者には管理職も含まれます。上司に「一緒に考えてほしい」と期待する人は少なくなく、その期待を一番に挙げた人では、面談の成果を感じている割合が高くなっています。一方、Kakeai AI 1on1の利用データでは、1on1の直後に部下が送る「すっきり度」の点は4か5に偏っています。この点は1on1を終えた直後の気持ちを表すもので、上司の関わり方への評価ではありません。判断は自分の上司に頼み、見られ方は部下に具体的な場面で直接尋ねることをおすすめします。
- 29.4%
- 1万人調査
- 面談で上司に期待すること(5つまで選択)として、「一緒に考えてほしい」を選んだ人の割合
- 一番期待することが「一緒に考えてほしい」の人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は46.2%で、「期待していることは特にない」人の8.4%を大きく上回ります。この期待を一番に挙げた人では、面談の成果を感じている割合が高いということです。
- 79.1%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 部下が「すっきり度」(0〜5の6段階)の点を動かして送った回のうち、5だった回の割合
- 点を動かして送った回では、4以上が99.0%でした。すっきり度は1on1を終えた直後の部下の気持ちを表すもので、部下はこの場面で前向きな感想を返すことが多い、ということです。上司の関わり方がどう受け取られているかは、この点とは別に、部下に直接尋ねる必要があります。
1万人調査は部下の立場で上司との面談について尋ねたもので、管理職の孤独そのものは尋ねていません。利用データのすっきり度は、画面の初めの値から点を動かして送った回だけの数字です。抱えているものを3つに分けた整理は、このページの考えです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
管理職の孤独の中身を、 3つに分ける
管理職の孤独は、「相談相手がいない」という一言でまとめられることが多いのですが、中身を見ると、抱えているものは1つではありません。このページでは、管理職が一人で抱えているものを3つに分け、それぞれ別の相手に相談することをおすすめします。相談先を探す前に、自分が抱えているものがどれなのかを分けると、誰に何を言えばよいかが見えてきます。
| 一人で抱えているもの | よくある場面 | 相談する先 |
|---|---|---|
| 自分の | 人を | 自分の |
| 誰にも | 部下にも | 同じ立場の |
| 部下に | 嫌われているのではないか、 | 部下に、 |
以下では、社内の基幹システムの入れ替えを任された情報システム課の課長を例にします。移行の期限は決まっていて、メンバーは5人、他部署からの要望は増え続けている、という場面です。
判断の相談先: 自分の上司に「一緒に考えてほしい」と頼む
管理職が一人で抱えているもののうち、まず相談したいのは、自分の一存では決められない判断です。人を増やすか、期限を動かすか、他部署の要望を断るか、といったことは、課長の権限だけでは決まりません。ところが、管理職になると「上司に相談するのは、自分で決められない人だと思われる」と感じて、結論だけを報告しようとする人がいます。
ここで思い出してほしいのは、管理職も、自分の上司から見れば部下の一人だということです。KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、上司との定期的な面談について尋ねたもので、回答者には、自分自身が管理職の人も含まれています。この調査で、面談で上司に期待すること(5つまで選択)として「一緒に考えてほしい」を選んだ人は29.4%でした。一番期待することが「一緒に考えてほしい」の人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は46.2%で、「期待していることは特にない」人の8.4%を大きく上回っています。つまり、上司に一緒に考えてほしいと期待することは、部下の立場では珍しくなく、その期待を一番に挙げた人では、面談の成果を感じている割合が高いということです。
自分の上司に判断を持ち込むときは、結論を求めるだけでなく、「一緒に考えてほしい」と期待を先に言うことをおすすめします。そのうえで、何が決まれば自分が動けるのかを具体的に伝えます。
- 部長、基幹システムの移行について、一緒に考えていただきたいことがあります。結論を出していただく前に、15分ほど状況をお話しさせてください。
- 今の5人では、他部署からの追加の要望を全部受けると、移行の期限に間に合いません。要望を絞るか、期限を1か月動かすかのどちらかを、ご判断いただけますか。
- 私が決めてよい範囲を確認させてください。他部署の要望を「次の改修に回す」と、私の判断で伝えてよいでしょうか。
- 正直に言うと、ここ1か月は人の調整で頭がいっぱいで、移行そのものの計画を見直す時間が取れていません。優先順位を一緒に決めていただけますか。
上司に相談しても、望んだ答えが返ってこないこともあります。その場合でも、「自分の一存では決められないことだと上司も知っている」という状態になります。一人で抱えたまま結論を待つより、この状態のほうが、次の手を打ちやすくなります。
愚痴の相談先: 同じ立場の管理職と、 会社の相談窓口
部下への不満、自分の上司への不満、終わらない仕事への疲れは、判断とは別のものです。相談しても何かが決まるわけではなく、ただ聞いてほしい話です。こうした気持ちは、部下に向けることも、評価する側の自分の上司に向けることも難しいので、言える相手がないまま、たまりがちです。
愚痴を聞いてもらう相手として、まず考えてほしいのは、同じ立場の管理職です。同じ会社の別の部署の課長、前の職場で同じ役職にいた人、社外の勉強会で知り合った管理職など、立場が同じで、利害が直接ぶつからない相手が合います。愚痴を言う相手を先に1人決めておき、月に一度でも話す時間を取ることをおすすめします。
- ○○課長、今週どこかで30分、話を聞いてもらえませんか。移行の話で、少し吐き出したいことがあって。解決してほしいわけではなくて、聞いてもらえれば十分です。
- 聞いてくれてありがとうございます。話してみて、他部署への断り方を部長に一度相談していないことに気づきました。来週、そこだけ動いてみます。
同じ立場の管理職との場で気をつけたいのは、愚痴で終えないことです。愚痴を言い合って気分が軽くなっても、職場の状態そのものは変わりません。話したあとに、「自分の上司に相談すること」「部下に頼むこと」を1つだけ決めて持ち帰ると、愚痴を言うだけの場ではなく、次に動くことを決める場にもなります。
会社によっては、管理職も使える相談窓口(社外のカウンセラーによる相談、電話やオンラインの相談サービスなど)があります。社員向けの窓口を、部下のためのものだと考えて使わない管理職もいます。管理職も使えるか、匿名で使えるかは会社の決まりによるので、人事に聞いてみてください。
- 人事の方にお聞きしたいことがあります。社員向けの相談窓口は、管理職も利用できますか。利用したことが、所属長に伝わるかどうかも教えていただけますか。
部下との間の孤独: 愚痴は言わないが、 仕事の助けは求める
管理職の孤独のうち、部下との間で生まれるものは、「部下にどう見られているか分からない」ことと関係していると考えられます。部下の反応から読み取ろうとしても、はっきりしないことが多いものです。
「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)には、1on1のあとに部下が送る「すっきり度」(0〜5の6段階)があります。部下が点を動かして送った回のうち、5だった回は79.1%でした。この点は、1on1を終えた直後に部下がどう感じたかを表すもので、部下はこの場面で前向きな感想を返すことが多い、ということです。上司の関わり方がどう受け取られているかは、この点とは別のものなので、直後の反応だけから知るのは難しいと言えます。
部下にどう見られているかを一人で想像し続けるより、仕事の中の具体的な場面について、部下に直接尋ねるほうが、答えが返ってきやすいでしょう。「私のこと、どう思っていますか」と聞くのではなく、場面を1つ挙げます。
- 先週、追加の要望をその場で断ったとき、私の言い方で○○さんが困ったことはありませんでしたか。
- 移行の進め方で、私のやり方のうち、やりにくいと感じていることを1つ教えてもらえますか。直せるものは直したいと思っています。
もう1つ、部下との間の孤独を減らす方法があります。それは、部下に愚痴は言わないが、仕事の助けは求めることです。「部下に弱みを見せてはいけない」と考えて、判断も情報集めも一人で引き受けようとする管理職がいます。しかし、自分の上司への不満や会社への文句を部下に向けることと、仕事の判断や情報について部下に助けを求めることは、別のことです。KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司と部下は役割が違うだけの対等な当事者で、上司が部下に助けを求めることは、上司の弱さではないと考えています。
- 移行の順番を決めかねています。○○さんは現場の使い方を一番よく知っているので、○○さんの考えを先に聞かせてもらえますか。
- 他部署の要望の整理を、私が一人でやっていると追いつきません。一覧を作って、優先順位の案を一緒に考えてもらえませんか。
- 正直に言うと、今月は判断することが多くて、返事が遅れている自覚があります。急ぎのものは、件名に「至急」と書いて送ってもらえると助かります。
部下に助けを求めると、上司が一人で抱えていた判断の一部を、二人で考えられるようになります。部下にとっても、上司が何に迷っているかが分かるので、自分の仕事を進めやすくなると考えられます。
体に出ているときは、 相談先を探す前に産業医へ
孤独が続いて、眠れない、食欲がない、朝起きられないといった状態になっているときは、このページで書いた相談先を探す前に、産業医や医療の専門家に相談してください。気持ちの問題なのか、体に出ている不調なのかは、自分では判断しにくいものです。会社にストレスチェックの仕組みがあれば、その結果をもとに産業医との面談を申し込めます。申し込みの手順と窓口は、人事に聞いてください。
管理職の役割を一時的に軽くできるかどうか、休みを取れるかどうかは、就業規則を読み、人事の担当に確認したうえで、自分の上司と話します。
- 人事の方にご相談があります。ここ1か月、眠れない日が続いていて、産業医の面談を受けたいと思っています。申し込みの手順を教えていただけますか。
- 部長、体調のことでお話があります。移行の担当の分け方を見直す必要があるかもしれないので、先にお伝えしておきたいです。
管理職の孤独が和らいできたかの、 振り返り方
管理職の孤独が和らいできたかどうかは、気分だけでなく、一人で抱えているものがどれだけ減ったかで見るとよいでしょう。1か月ほど続けたあとに、次の点を振り返ってみてください。
- 自分の一存で決められないことを、結論を出す前に自分の上司に相談した場面があったでしょうか。
- 同じ立場の管理職と話した日があったでしょうか。話したあと、1つでも持ち帰って動いたことがあったでしょうか。
- 部下に、自分の言い方や進め方について、具体的な場面で尋ねた日があったでしょうか。
- 部下に、仕事の判断や情報について助けを求めた場面があったでしょうか。
- 体の変化に心当たりがあるとき、産業医や医療の専門家に相談できていたでしょうか。
自分の上司への相談と、同じ立場の管理職と話す日が増えていれば、判断と愚痴を別の相手に相談できるようになってきています。体の変化に心当たりがあるまま後回しにしているなら、相談先を探すより先に、今週のうちに人事か産業医に連絡してください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
部下との間で抱えていることや、管理職としての負担を、自分の上司にうまく切り出せないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
自分の上司との1on1の前、「1on1前のAIアドバイス」で。
自分の上司に、 報告だけでなく、どう関わってほしいかを添えて、 相談したいことを1on1の最初に切り出せます。
ご自身が部下の側になる1on1でも、ご自身向けのアドバイスが表示されます。最初に言う一言の例や、上司にどう関わってほしいかを添えて切り出す言い方が示されることがあります。上司には上司向けの別の内容が表示されます。
…最初の一言はこんな形が使えます。「今日は、今抱えている業務の進め方について、一緒に考えてもらえますか」あるいは「まず状況を聞いてもらえると助かります」のように、どう関わってほしいかを添えて切り出してみてください。…
自分の上司との1on1のあと、「1on1後のAIアドバイス」で。
自分の上司と話して整理したことを、 部下との1on1で自分の言葉として伝える準備ができます。
ご自身向けのアドバイスに、自分の上司との1on1で話した部下とのことを、その部下との次の1on1でどう伝えるかの一言が書かれることがあります。下の例は、管理職ご本人が自分の上司との1on1を終えたあと、ご本人の画面に表示されたものです(石田さんはご本人の部下)。アドバイスは、それぞれご本人にだけ表示されます。
…一方、設計の判断を聞かずに決めるようになったことを石田さん本人にはまだ伝えていません。…次回の石田さんとの1on1で、「設計の判断を聞かずに決めることが増えてきた。そのことを伝えておきたかった」と一言話してみませんか。言い訳でも謝罪でもなく、今の自分の動き方を伝える一言です。…
ホームの「この先1週間のポイント」で。
部下と決めた一歩の期限と、 自分の上司との1on1の予定を、 同じ画面で確かめられます。
Kakeai AI が、ご自身のすべての1on1の予定や、決めた一歩の期限、途中になっている話から、この先1週間で気にかけておくとよいことを、事実と、問いかけの形の提案で、最大3件書きます。部下との1on1と、自分の上司との1on1の両方が対象です。ホームはご自身だけに表示されます。
小野寺さんとの一歩「今月の受注見込みをシステムで更新する(インドの案件を7月へ)」の期限が6月17日に迫っています。…あなたと大久保さんの1on1が今日14:00に予定されています。…
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よくある質問
管理職は、愚痴を誰に言えばよいですか。
管理職の愚痴は、同じ立場の管理職に言うことをおすすめします。同じ会社の別の部署の管理職、前の職場で同じ役職にいた人、社外の勉強会で知り合った管理職など、立場が同じで利害が直接ぶつからない相手が合います。先に1人決めておき、月に一度でも話す時間を取ってください。会社によっては管理職も使える相談窓口があるので、人事に確認してみてください。部下と、評価する側の自分の上司には、愚痴は向けないほうがよいでしょう。
管理職の孤独は、 どうすれば乗り越えられますか。
管理職の孤独は、相談相手を1人探すことより、抱えているものを分けることから始めると乗り越えやすくなります。自分の一存で決められない判断は自分の上司に、愚痴は同じ立場の管理職や会社の相談窓口に、部下にどう見られているか分からないことは部下に直接尋ねます。全部を一人に話そうとすると、合う相手は見つかりにくくなります。眠れない、食欲がないといった体の変化があるときは、相談先を探す前に産業医や医療の専門家に相談してください。
管理職が自分の上司に相談するのは、 頼りないと思われませんか。
管理職が自分の上司に相談することは、頼りないことではありません。管理職も、自分の上司から見れば部下の一人です。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待すること(5つまで選択)に「一緒に考えてほしい」を選んだ人が29.4%いました。相談するときは、結論だけを求めるのではなく、「一緒に考えていただきたい」と先に伝え、何が決まれば自分が動けるのかを具体的に話すとよいでしょう。
管理職は、部下に弱みを見せてもよいですか。
管理職が部下に見せてよいものと、見せないほうがよいものは分けて考えます。自分の上司への不満や会社への文句を部下に向けることは、おすすめしません。一方、仕事の判断に迷っていることや情報が足りないことを部下に伝えて助けを求めることは、弱みではなく、仕事を前に進めるための相談です。「現場の使い方は○○さんが一番よく知っているので、考えを先に聞かせてほしい」のように、具体的な仕事で頼むと伝わりやすくなります。
管理職向けの相談窓口は、 どこにありますか。
管理職向けの相談窓口があるかどうかは、会社によって異なります。社員向けの相談窓口(社外のカウンセラーによる相談、電話やオンラインの相談サービスなど)が管理職も使えるか、利用したことが所属長に伝わるかを、人事に確認してください。体の不調が出ているときは、産業医との面談を申し込みます。社外では、同じ立場の管理職が集まる勉強会や、公的な労働相談の窓口も相談先になります。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/manager-loneliness-who-to-talk-to
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: