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マネジメントの階層(トップ・ミドル・ロワー)とは
先に答え
マネジメントの階層とは、管理の役割を担う人を、決める範囲の広さで3つの層に分けた呼び方です。トップマネジメント(経営層)は会社全体の方向と大きな配分を決めます。ミドルマネジメント(部長・課長)は方針を部門の計画に落とし込み、人の配置と評価を決めます。ロワーマネジメント(係長・主任・現場のリーダー)は日々の仕事の割り振りと現場の判断を決めます。3つは偉さの順ではなく、決める範囲と日々の仕事との距離の違いです。どの層にも共通して求められるのは、一緒に仕事をしている部下の仕事を見て、判断や考えを伝えることです。
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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、部下の立場で自分の上司との面談について尋ねたものです。回答者には自分自身が管理職の人も含まれます。面談の成果の実感は、従業員数で分けた会社の規模によってほとんど変わりませんでした。また、会社の考えや状況を知ることは、面談をしている理由として2番目に多く挙げられていました。面談の時間の配分を見ると、方針の話に使われる時間は、具体的な仕事の話よりずっと短いものでした。
- 32.1%
- 1万人調査
- 従業員数10〜99名の会社で働く人のうち、上司との面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 100〜299名でも32.1%、300〜999名では31.2%、1,000〜5,000名では31.8%、5,000名以上では32.0%でした。最も高い32.1%と最も低い31.2%の間に大きな差はなく、面談の成果の実感は、会社の規模ではほとんど変わらないということです。
- 38.5%
- 1万人調査
- 上司との面談をしている理由(5つまで選択)として、「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人の割合
- 「自分の仕事を進めるため」の52.8%に次いで、2番目に多い理由でした。会社や組織の考えを知る場としても、上司との面談をとらえている人が多いということです。
- 11.5%
- 1万人調査
- 上司との面談の時間のうち、「会社や部署の方針」の話が占める割合(回答者の答えの平均)
- 「具体的な仕事」の話は47.2%でした。面談の時間の多くは具体的な仕事の話に使われていて、方針の話に使われる時間はずっと短いという結果です。
1万人調査は、部下の立場で自分の上司との面談について尋ねたもので、回答者の会社の階層の数や、上司の役職は尋ねていません。会社の規模は従業員数で分けています。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
マネジメントの階層とは: トップ・ミドル・ロワーの3つの層
マネジメントの階層とは、組織の中で管理の役割を担う人を、決める範囲の広さによって3つの層に分けた呼び方です。トップマネジメント(経営層)、ミドルマネジメント(部長・課長など中間の管理職)、ロワーマネジメント(係長・主任・現場のリーダーなど)の3つです。「マネージャーのレイヤー」「マネジメントの段階」と呼ばれることもあります。
| 階層 | 主な役職 | 決めること・見ているもの |
|---|---|---|
| トップマネジメント | 社長、 | 会社全体の |
| ミドルマネジメント | 部長、 | 方針を |
| ロワーマネジメント | 係長、 | 日々の |
3つの層は、偉さの順ではなく、決める範囲と、日々の仕事との距離の違いです。トップは会社全体のことを決めますが、一人ひとりの仕事を日々見ているわけではありません。ロワーは一人ひとりの仕事を毎日見ていますが、会社全体のことを決める立場にはありません。ミドルはその間にいて、上から来る方針を部門の仕事に落とし込み、下から上がる現場の事実を上に伝えます。
階層ごとに、何が違うのか: 決める範囲、 見ている時間の幅、 求められる力
階層ごとの違いは、決める範囲の広さ、見ている時間の幅、そして求められる力の3つで整理できます。
- 決める範囲。トップは事業と人と予算の大きな配分を、ミドルは部門の計画と人の配置と評価を、ロワーは日々の仕事の割り振りと現場の判断を決めます。上の層が決めたことの中で、下の層が決めます。
- 見ている時間の幅。トップは数年先、ミドルは半年から1年先、ロワーは今日から数週間先を見ています。同じ出来事でも、層によって急ぎかどうかの感じ方が違うことがあります。見ている時間の幅の違いが、その一因です。
- 求められる力。一般に、現場に近い層では仕事そのものの知識や技術が重く求められると説明されます。中間の層では人と人の間をつなぐ力、上の層では全体を見て方向を決める力です。ただし、どの層にも共通して求められるのは、一緒に仕事をしている部下の仕事を見て、判断や考えを伝えることです。
階層の違いを知っておくと、上の層の判断が遅く見えるときや、下の層が目の前のことしか見ていないように見えるときに役立ちます。相手の見ている範囲と時間の幅が自分と違うだけかもしれない、と気づきやすくなるからです。
階層が多い会社と少ない会社で、 何が変わるか
階層の数は、一般に会社が大きいほど多くなります。小さな会社では社長と現場の間に1つか2つの層しかなく、大きな会社では役員・事業部長・部長・課長・係長と層が重なることもあります。ただし、部下の立場から見ると、どの会社でも面談をする上司は直属の1人です。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談が「業務の改善や成果につながっている」と感じている人の割合を、従業員数で分けた会社の規模ごとに集計しています。従業員数10〜99名の会社では32.1%、5,000名以上の会社では32.0%でした。300〜999名では31.2%、1,000〜5,000名では31.8%です。つまり、面談の成果の実感は、会社の規模によってほとんど変わらないということです。
1万人調査は、回答者の会社の階層の数を尋ねていません。そのため、階層の数と面談の成果の実感との関係は、この数字からは言えません。階層が多いか少ないかよりも、直属の上司との面談で、部下が自分の仕事についての判断や考えを受け取れているかどうかのほうが大事だと考えられます。
この調査の回答者は、全員が自分の上司とある程度定期的に面談をしている人で、自分自身が管理職の人も含まれます。課長は部下と面談する上司であると同時に、部長と面談する部下でもあります。KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司も部下も両方が当事者だと考えています。ミドルマネジメントの人は、上司としても部下としても当事者で、その2つの立場を一人で兼ねています。
階層の間を、 方針と判断はどう流れるか
階層の間を方針が下りていくとき、各層は伝言役にならず、自分の層で決めることと自分の考えを添えて、下の層に伝えることをおすすめします。逆に、現場の事実と判断してほしいことは、下の層から上の層へ、同じように自分の考えを添えて上げるとよいでしょう。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談をしている理由(5つまで選択)として「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人は38.5%でした。「自分の仕事を進めるため」に次いで、2番目に多い理由です。一方、面談の時間のうち「会社や部署の方針」の話が占める割合は、回答者の答えの平均で11.5%でした。つまり、会社の考えを知ることは面談の理由として多くの人が挙げていますが、面談の時間の中心は具体的な仕事の話で、方針の話に使われる時間は限られています。どちらも上司との面談についての数字ですが、方針を下の層に伝えるときも、受け取る側は、方針の中身とあわせて会社の考えや状況を知りたいと思っていると考えられます。
以下では、販促キャンペーンの予算と実施を例にします。事業部長が「来期は販促の予算を1割減らし、効果の見える施策に絞る」と決め、部長から課長、現場のリーダーと担当者へと話が下りていく場面です。
事業部長から部長へ
- 来期の販促の予算は、1割減らします。減らす代わりに、効果が数字で見える施策に絞ってほしいと考えています。どの施策を残すかは、部長の判断に任せます。
- 私が決めるのは予算の総額と、効果を見る基準です。施策の中身は、現場を見ている部の判断のほうが確かだと思っています。
部長から課長へ
- 事業部長から、販促の予算を1割減らし、効果の見える施策に絞るという方針が来ました。私の考えとしては、展示会は残して、紙の広告を減らす方向で考えています。
- 課長の見方を聞きたいです。現場で効果を感じている施策と、そうでない施策はどれですか。私の考えと違っていたら、遠慮なく言ってください。
- 施策の選び方は、課長と私で決めます。予算の総額を変えたいときは、私から事業部長に話します。
課長の側が、部長に自分の考えと確認したいことを伝える言い方です。
- 展示会を残す方向は、私も同じ考えです。1つ確認させてください。効果を見る基準は、問い合わせの数ですか、受注の金額ですか。
- 現場のリーダーと担当者の見方を聞いてから、来週もう一度お話ししたいです。それまでは、まだ決めていないと現場に伝えます。
課長から現場のリーダーと担当者へ
- 来期は販促の予算が1割減ります。部長と私で、展示会は残して紙の広告を減らす方向で考えていますが、まだ決めていません。
- 皆さんに聞きたいのは、今の施策の中で、お客様の反応が実際によかったものと、手間ばかりかかっているものです。現場で見えていることを教えてください。
- 施策の実施の進め方は、これまで通りリーダーと皆さんで決めてください。予算の配分と他部署との調整は、私のほうで進めます。
現場から上へ: 事実と判断してほしいことを上げる
- 展示会は来場者のその後の受注につながっていますが、紙の広告は問い合わせがほとんど来ていません。数字は手元にあります。
- 紙の広告をやめる場合、印刷会社との契約の話を、課長から先方にしていただけますか。私の立場では切り出しにくいです。
- 予算が減る分、展示会の準備を今の人数で回すのは難しいと感じています。人を増やすか、出る展示会を減らすか、どちらかの判断をお願いしたいです。
課長が、現場から上がった事実と判断してほしいことを、部長に上げる言い方です。
- 現場からは、展示会は受注につながっていて、紙の広告は問い合わせがほとんどない、という事実が上がっています。紙の広告を減らす方向で、私も同じ考えです。
- 部長に判断をお願いしたいのは、展示会の準備の人手です。今の人数で回すか、出る展示会を1つ減らすか、部長のお考えを教えていただけますか。
階層をめぐって、避けたいこと
階層をめぐって避けたいのは、階層を飛ばすことと、方針を伝言のように下ろすだけになることの両方です。
- 上の層が、間の層を飛ばして現場と直接決める。事業部長が担当者と直接話して施策を決めると、間にいる部長と課長は、自分が決める範囲を見失います。上の層が現場を見に行くこと自体はよいことですが、決めるのは、その層が決める範囲の中にとどめます。
- 逆に、間の層が方針を伝言のように下ろすだけになる。「上が決めたことなので」と自分の考えを添えずに下ろすと、下の層からは、ミドルが方針を運ぶだけの人に見えてしまいます。
- 階層をなくせば風通しがよくなる、と考える。層を減らしても、誰が何を決めるかが曖昧なままなら、決まらないことが増えるおそれがあります。層の数よりも、各層が決める範囲が言葉になっているかどうかのほうが大事でしょう。
- 2つ上の層の人が、部下の面談を代わりに行う。面談は、その人の仕事を決めて日々見ている直属の上司が行います。部長が担当者の仕事を見てもいないなら、部長が面談を行う意味はありません。
- 階層ごとの「求められる力」を、一人の人の限界として読む。力の説明は目安です。ロワーの人に全体を見る力が必要ないわけでも、トップの人に現場の知識が必要ないわけでもありません。
階層の役割分担がうまくいっているかを振り返るには
階層の役割分担がうまくいっているかどうかは、組織図の形よりも、方針と判断が各層で止まらずに流れているかどうかに表れます。四半期に一度ほど、次の点を振り返ってみてください。
- 自分の層で決めてよいことと、上の層に判断を求めることを、言葉にして部下と共有しているでしょうか。
- 上から来た方針を、自分の考えと自分の層でできることを添えて、下の層に伝えられたでしょうか。
- 現場の事実と判断してほしいことが、下の層から自分の層へ、自分の層から上の層へ、形を変えずに上がっているでしょうか。
- 一緒に仕事をしている部下との面談を、2つ上の層の人に任せたり、自分が2つ下の層の人と直接決めたりしていないでしょうか。
- 自分自身も、自分の上司との面談で、判断してほしいことと期待することを伝えているでしょうか。
上から来た方針を、自分の考えを添えずにそのまま下ろした場面がこの四半期にあったなら、次に方針が来たときに、「私はこう考えています」の一言を足すところから始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
役職や呼び方の線引きは会社ごとに違います。目の前の仕事で、誰が決め、誰が何を担うのかを部下とはっきりさせたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の終わり際に、球体を押したとき。
誰が判断するのかを決めないまま1on1を終えずに、 その場で決めるか持ち越すかを二人で決めるきっかけになります。
その日の話の中に、誰が決めるのかがまだ決まっていないことがあると、Kakeai AI が、今日決めるか次回に持ち越すかを二人で決めることを提案することがあります。球体は、Kakeai AI に話題を提案させるボタンです。お二人の画面に同じものが表示されます。
残り5分ほどです。今日話した「海外向けサポートの方向性」の件で、誰がサポート方式を決めるかがまだ残っています。このまま今日決めておくか、次回に持ち越すか、お二人で一つ確かめてみませんか。
1on1の最中と終了後、「1on1のAI要約」で。
役職の呼び方にかかわらず、 目の前の仕事で誰が決め、 誰が動くのかを、 二人が同じ記録で確かめられます。
Kakeai AI が、話のまとまりごとの要点に、誰が何を決め、誰が何を準備するかを、話した内容をもとに書きます。お二人の画面に同じ内容が表示されます。
柳瀬さんが6月中に海外仕様の要件を入れるか入れないかだけ決めると引き取り、長谷部さんは入れる場合と入れない場合の両方の工程を用意する。
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よくある質問
マネジメントの階層とは、 簡単に言うと何ですか。
マネジメントの階層とは、簡単に言うと、管理の役割を担う人を、決める範囲の広さで3つの層に分けた呼び方です。トップマネジメント(経営層)は会社全体の方向と大きな配分を決めます。ミドルマネジメント(部長・課長)は方針を部門の計画に落とし込み、人の配置と評価を決めます。ロワーマネジメント(係長・主任・現場のリーダー)は日々の仕事の割り振りと現場の判断を決めます。偉さの順ではなく、決める範囲と日々の仕事との距離の違いです。
ミドルマネジメントの役割は何ですか。
ミドルマネジメント(部長・課長)の役割は、上の層が決めた方針を自分の部門の計画に落とし込み、人の配置と評価を決め、現場の事実と判断してほしいことを上の層に上げることです。上司と部下の2つの立場を、一人で兼ねている層です。方針を下ろすときは伝言にせず、自分の考えと自分の層でできることを添えます。上の層に上げるときは、事実と判断してほしいことを分けて伝え、考えられる選択肢を添えるとよいでしょう。
階層が多い会社では、 マネジメントはうまくいきにくいのですか。
階層の数によってマネジメントがうまくいくかどうかが変わるのかを、直接示す数字はありません。KAKEAIの1万人調査は階層の数を尋ねていません。従業員数で見ると、上司との面談が成果につながっていると感じている人の割合は10〜99名の会社で32.1%、5,000名以上の会社で32.0%で、会社の規模ではほとんど変わりませんでした。層の数よりも、各層が決める範囲が言葉になっているかどうかのほうが、仕事の進み方に関わると考えられます。
マネジメントの階層ごとに、 必要なスキルは違いますか。
マネジメントの階層ごとに重く求められる力は違うと、一般に説明されます。現場に近い層では仕事そのものの知識や技術、中間の層では人と人の間をつなぐ力、上の層では全体を見て方向を決める力です。ただし、これは目安で、ロワーの人に全体を見る力が必要ないわけでも、トップの人に現場の知識が必要ないわけでもありません。どの層にも共通して求められるのは、一緒に仕事をしている部下の仕事を見て、判断や考えを伝えることです。
上の階層の人が、 現場の担当者と直接話して決めてもよいですか。
上の階層の人が現場を見に行き、担当者と直接話すこと自体はよいことです。ただし、担当者の仕事を決めるのは、その仕事を日々見ている直属の上司です。事業部長が担当者と直接施策を決めると、間にいる部長と課長は、自分が決める範囲を見失います。現場で聞いた事実をもとに決めるときは、自分の層が決める範囲の中にとどめ、担当者の仕事に関わる判断は直属の上司に戻すとよいでしょう。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/management-layers-top-middle-lower
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: