部下の方へ評価の面談
人事評価に不服や異議があるときの伝え方
先に答え
人事評価に不服や異議があるときは、まず就業規則や評価の規程で、不服を申し立てる仕組みがあるか、窓口と期限はどうなっているかを調べてください。わからなければ、人事の担当に尋ねるのが確実です。上司と話せる関係なら、評価の根拠を尋ねる時間をお願いするのが最初の一歩です。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとに「上司との信頼関係がなく安心して話せない」を挙げた人が8.0%いました。面談についての数字ですが、評価の相談でも、上司に直接話しにくいときは、上司の上司や人事に相談できます。どこに伝えるときも、事実の食い違いと基準の読み方の違い、結果の決まり方への疑問を分けて伝えると、相手が答えやすくなります。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司と安心して話せないことを面談の困りごとに挙げた人は、面談が成果につながっていると感じる割合が低くなっていました。話したことがその後にいかされないことを挙げた人も、同じ傾向です。どちらも面談についての数字ですが、評価への不服を伝える場面に当てはめて考えることもできます。上司に直接話しにくい場合の相談先を先に調べておき、伝えたあとは、回答の時期を相手と確認しておくとよいでしょう。
- 8.0%
- 1万人調査
- 上司との面談の困りごとに、「上司との信頼関係がなく安心して話せない」を挙げた人の割合
- この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は25.2%で、回答者全体の31.9%より低い結果でした。上司と安心して話せないと感じている人では、面談が役に立っていると感じにくい傾向があります。
- 23.2%
- 1万人調査
- 「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人で、面談の成果を感じている人の割合
- この困りごとを挙げた人は6.2%で、成果の実感は回答者全体の31.9%を下回っています。面談で話したことがその後にいかされないと感じている人では、面談の成果を実感しにくい傾向があります。
この調査は、上司との定期的な面談について尋ねたもので、人事評価への不服や、不服を申し立てた経験については尋ねていません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
人事評価に不服や異議があるときの相談先と、 確認する順番
人事評価に不服や異議があるときは、最初に、会社に不服を申し立てる仕組みがあるかどうかを確認してください。仕組みの有無や窓口、期限、書式は会社ごとに異なり、就業規則や評価の規程に書かれていることがあります。見つからないときは、人事の担当に尋ねるのが確実です。
会社によって、仕組みの名前も「異議申し立て」「苦情処理」「再評価の申請」などさまざまです。相談先は主に次の4つで、どこから始めるのがよいかは、会社の仕組みとご自身の事情によって変わります。
| 相談先 | 向いている場面 | 最初に確認すること |
|---|---|---|
| 評価を | 評価の | 評価の |
| 上司の | 上司と | 最終の |
| 人事の | 不服を | 仕組みの |
| 社外の | 社内で | 相談の |
労働基準監督署や弁護士に相談することを考える人もいます。評価の内容が法律に関わる問題に当たるかどうか、どの窓口が扱うのかは事情によって異なるため、このページでは判断しません。社外に相談するかどうかを決める前に、社内の仕組みとこれまでの経緯を整理しておくことをおすすめします。
評価の不服を上司に直接言いにくいとき、 上司以外に相談する言い方
評価への不服は、評価を付けた上司に伝えることだけが道ではありません。上司と話しにくい事情があるときは、上司の上司や人事に相談してかまいません。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとに「上司との信頼関係がなく安心して話せない」を挙げた人が8.0%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は25.2%で、回答者全体の31.9%より低い結果です。上司と安心して話せないと感じている人は、面談が役に立っていると感じにくい傾向があります。
面談についての数字ですが、評価の相談に当てはめると、上司と安心して話せない事情を抱える人は、上司以外の相談先を知っておくと安心だと考えられます。
上司の側も、評価の結果を一人で決めているとは限りません。一次評価のあとに部署全体の調整が入り、上司自身が最終の結果の理由を詳しく聞いていないこともあります。そのため、上司の上司や人事に尋ねることは、上司を責めることにはなりません。結果が決まった段階に近い人に、決まり方を尋ねることです。
上司の上司に相談するときは、上司と話したかどうかと、何を知りたいのかを最初に伝えます。
- 部長、今期の私の評価について、ご相談したいことがあります。15分ほどお時間をいただけますか。
- 課長ともお話ししましたが、見方が分かれたままの点があり、部長にも伺いたいと考えました。
- 課長を責めたいのではありません。どこで見方が分かれたのかを知り、来期の仕事に生かしたいと考えています。
人事に相談するときは、仕組みの有無と、相談した内容がどこまで伝わるのかを先に尋ねておくと安心です。
- 今期の評価について、不服を申し立てる仕組みがあるかどうかを教えていただけますか。あれば、窓口と期限、書式を知りたいです。
- 事情があって、上司に直接お話しするのが難しい状況です。相談した内容が、どの範囲の方に伝わるのかを先に伺えますか。
- 申し立てをした場合、結果が出るまでの流れと、おおよその時期を教えていただけますか。
人事評価への不服の伝え方: 何に納得できないのかを3つに分ける
不服を伝えるときは、「納得できません」とまとめて伝えるより、何に納得できないのかを分けて伝えると、相手が答えやすくなります。分け方は、事実の食い違い、基準の読み方の違い、結果の決まり方への疑問の3つです。
ここでは、購買の担当者が仕入れ先の見直しで費用を下げたのに、評価の「コストの管理」の項目がCだった場面を例にします。課長との面談では、6月に出た納期の遅れが理由として挙がりました。
事実の食い違いを伝える
評価に含まれていない事実や、違う形で伝わっている事実があれば、日付と経緯を添えて伝えます。報告したメールや資料が手元にあれば、一緒に見ながら話すと、二人の理解をそろえやすくなります。
- 「コストの管理」の項目で、6月の納期の遅れが理由に挙がっていると伺いました。あの遅れは、仕入れ先の工場が止まったためで、当日のうちに課長にもご報告していました。
- その経緯は、評価のときに含めていただいていたのでしょうか。
基準の読み方の違いを尋ねる
同じ基準の文でも、上司と部下とで読み方が違うことがあります。自分がどう読んでいたかを先に伝え、上司の読み方を尋ねます。
- 基準にある「期待通り」は、費用の削減の目標を達成することだと理解していました。課長は、どのような状態を「期待通り」とお考えでしたか。
- 納期の管理も含めて見ていただいているのであれば、来期はその点も目標に入れたいと考えています。
結果の決まり方を尋ねる
面談で聞いた上司の考えと最終の結果が違うときは、どの段階で決まったのかを尋ねます。上司にも答えられない範囲があるので、尋ねる先を教えてもらう形にすると話を進めやすくなります。
- 面談では、課長のお考えはBだと伺いました。最終の結果がCになった理由を、伺える範囲で教えていただけますか。
- 部署全体の調整で決まった部分があるのであれば、どなたに伺えばよいかを教えていただけますか。
面談の頼み方と、 締めくくりの一言
不服を伝える面談は、評価の結果を聞いた当日より、少し時間をおいて頼むほうが、落ち着いて話しやすいでしょう。伺いたいことを先にメモで送っておくと、上司も答えを用意できます。
- 今期の評価について、根拠を詳しく伺いたいと思っています。30分ほどお時間をいただけますか。
- 伺いたいことを、先にメモにまとめてお送りしてもよろしいでしょうか。
- 本日は、ありがとうございました。伺えなかった点のお返事は、いつ頃いただけそうでしょうか。
人事評価の不服申し立てを書面で出すときの書き方
会社に不服を申し立てる仕組みがあり、書面で出すことになっている場合は、書式と期限を人事の担当に確認してから書きます。書く内容は、次の5つにまとめると、読む人が事実と求めていることを区別しやすくなります。
- 対象の評価:どの期の、どの項目の、どの結果か
- 事実:日付、何が起きたか、誰に報告したか
- 根拠になる資料:報告のメールや資料の写しなど
- 質問:基準の読み方や、結果の決まり方について知りたいこと
- お願いしたいこと:説明を受けたいのか、事実を確認し直してほしいのか
ほかの人の評価と比べる書き方は避けたほうがよいでしょう。相手はほかの人の事情を説明できないため、答えを得にくくなります。また、会社の資料を写しとして使うときは、社外に持ち出してよいかどうかを、就業規則で確認しておきましょう。
文例は次の通りです。
- 対象:今期の評価のうち、「コストの管理」の項目(結果はC)について。
- 事実の確認のお願い:6月の納期の遅れは、仕入れ先の工場の停止によるもので、6月12日に課長に報告しています。報告のメールの写しを添えます。
- 基準についての質問:「期待通り」が、費用の削減の目標を指すのか、納期を含めた管理全体を指すのかを教えてください。
- お願いしたいこと:上記の事実を含めたうえで、評価の根拠をご説明いただきたいです。結果の見直しが必要かどうかは、制度の手続きによるご判断にお任せします。
申し立てをしても、結果が変わるかどうかは、会社の仕組みと判断によります。書面には、結果を変えてほしいという要求だけでなく、何を知りたいのかを書いておくと、結果が変わらなかったときにも理由を受け取りやすくなります。
不服を伝えたあと、 回答を待つ間と次の期にできること
不服を伝えたあとは、相談した相手に、誰がいつ頃までに何を返してくれるのかを尋ねておきましょう。回答の時期がわかっていれば、待つ間の仕事の予定も立てやすくなります。
KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごとに「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人が6.2%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.2%で、回答者全体の31.9%を下回っています。面談で話したことがその後にいかされないと感じている人では、面談の成果を実感しにくい傾向があります。
定期的な面談についての数字ですが、評価の不服を話す場でも、最後に次の進め方を相手と確認しておくことをおすすめします。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司も部下も、両方が当事者だと考えています。評価の見方のずれも、上司が説明するだけ、部下が申し立てるだけでは残ることがあります。次の期は、部下の側からも、終えた仕事や途中の状況を上司に伝えておくとよいでしょう。
- 先日は、評価についてのご相談にお時間をいただき、ありがとうございました。来期は、期の途中で、今の時点での評価の見通しを伺えると助かります。
- 仕入れ先の見直しの進み具合は、月に一度、費用と納期の数字にしてお伝えするようにします。
回答を受けても、結果が変わらないことはあります。理由がわかれば、次の期に何をすればよいかを上司と話す材料になります。説明を聞いても納得できず、働き続けることに迷いが出てきたときは、その迷いも含めて、人事や信頼できる人に相談してみてください。
評価への不服を伝えたことが、 次につながったかをどこで見るか
不服を伝えたことが次につながったかどうかは、結果が変わったかどうかだけでは判断できません。次の流れで振り返ってみてください。
- どの点で見方が分かれていたのかが、上司や人事との間ではっきりしたら、次は、その点を来期の目標の話につなげます。
- 回答の時期とその後の進め方を、相談した相手と共有できたら、その時期に合わせて仕事の予定も立てておきます。
- 結果が変わらなかった場合は、その理由を聞き、次の期に何をすればよいかを上司と話す材料にします。
- 次の期に評価の見通しを話す時間を上司と決められたら、期の途中でも、今の時点での見通しを尋ねてみてください。
まだはっきりしない点が残っていれば、その点を1つに絞って、次の面談で尋ねてみましょう。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
評価の理由に納得できないまま、次の1on1を迎えそうなときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
次の1on1の前、「1on1前のAIアドバイス」で。
不満をそのまま伝える前に、 上司に何を期待するかを決めてから、 評価の理由を尋ねる1on1に臨めます。
これまでの1on1と今回の準備の内容を踏まえて、今回の1on1で意識するとよい点をKakeai AIが書いたものです。ご自身向けに、上司にどう関わってほしいかを自分から伝える言い方が提案されることがあります。納得できない点を上司に見せずに書いておきたいときは、1on1の前でも、相手のプロフィールの画面や予定・履歴のカードで書ける、ご自身だけに表示される「自分用のメモ」もあります。
…期待する対応はまだ選んでいないので、聞いてほしいのか・一緒に考えてほしいのか・アドバイスが欲しいのかを、この一言に添えて自分から伝えると、西村さんも関わり方を決めやすくなります。…
次の1on1の前に、上司との「概要」の画面で。
評価面談で話しきれなかったことと、 それが誰の手元にあるかを、 次の1on1の前に上司と同じ画面で確かめられます。
評価の話を、Kakeai AI 1on1 を使った1on1でした場合、上司との「概要」の画面のダイジェスト(この半年の二人の1on1を Kakeai AI がまとめた文章)に、決まっていない話と、それが誰の手元にあるかが書かれます。結論の出なかった話は、「1on1のAI要約」の見出しにも残ります。上司と同じものが表示されます。
稟議・確認・面談シート、三つの宿題が残っている …三つ目は7月の中間面談シートで、小野寺さんが営業目標のシートを書く予定です。…
評価の話をした1on1を終えたとき。
1on1で言い切れなかったことを、 次の1on1で自分から切り出す準備ができます。
履歴のカードの「1on1後のAIアドバイス」に、ご自身向けの内容が表示されます。その回に言い切れずに終わった場面があった回は、それを引いて、次の1on1で自分から切り出す一言の案が書かれることがあります。上司には別の内容が表示されます。
…次回(7月6日)の1on1で、田所さんにこう切り出してみてはどうでしょうか。…言い切れなかったことを自分の言葉で言い切ることが、次の一手になります。…
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
- 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
よくある質問
人事評価に不服があるとき、 どこに相談すればよいですか。
人事評価に不服があるときの相談先は、主に4つあります。評価を付けた上司と上司の上司、人事の担当や会社の相談窓口、社外の相談先です。どこが使えるか、窓口や期限がどうなっているかは会社ごとに異なるため、まず就業規則や評価の規程を確認し、わからなければ人事の担当に尋ねてください。上司と話せる関係なら、まず評価の根拠を上司に尋ねてみてください。
人事評価に異議申し立てをすると、 評価は変わりますか。
人事評価への異議申し立てで評価が変わるかどうかは、会社の仕組みと、手続きの中での判断によります。申し立てをすれば必ず変わるものではありません。書面には、結果を変えてほしいという要求だけでなく、事実の確認や根拠の説明など、知りたいことも書いておきます。そうすると、結果が変わらなかったときにも、理由を受け取りやすくなります。
人事評価の不満を、 労基署や弁護士に相談してもよいですか。
人事評価の不満を労働基準監督署や弁護士に相談することを考える人もいますが、評価の内容が法律に関わる問題に当たるかどうか、どの窓口が扱うのかは事情によって異なります。このページでは、その判断はしません。社外に相談する前に、社内の不服申し立ての仕組みを就業規則と人事の担当に確認し、事実と経緯を日付の順にまとめておくことをおすすめします。
上司に評価の不服を伝えると、 関係が悪くなりませんか。
上司に評価の不服を伝えるときは、「納得できません」とまとめて伝えるより、評価の根拠になった仕事と基準を尋ねる形にすると、話し合いとして進めやすくなります。「どこで見方が分かれたのかを知り、来期に生かしたい」と目的を添えるのも1つの方法です。上司と安心して話せない事情があるときは、上司の上司や人事に相談してもかまいません。
人事評価の不服申し立ての書面には、 何を書けばよいですか。
人事評価の不服申し立ての書面には、次の5つを分けて書くと、読む人が事実と求めていることを区別しやすくなります。対象の評価と事実、根拠になる資料、質問、お願いしたいことです。ほかの人の評価と比べる書き方は、相手が答えを返しにくくなるので避けます。書式と期限は会社ごとに決まっているため、書く前に人事の担当に尋ねておくと安心です。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/hr-evaluation-appeal-where-to-consult
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: