人事・経営の方へ管理職・マネジメント
管理職の評価はどのように行うか
先に答え
管理職の評価は、部署の業績と、マネジメント(部下との仕事の進め方)の2つで行います。マネジメントの評価で使いやすい1on1の実施率、部下の満足度の点数、人事が読む1on1の記録は、どれも評価の基準にしにくいものです。KAKEAIの1万人調査では、上司と週1回以上面談している人でも、面談が毎回またはほぼ毎回その後の行動につながっている人は49.8%でした。面談の回数が多い人たちでも半分ほどで、実施率を見ても、面談のあとに仕事が動いているかどうかは分かりません。マネジメントの評価基準は、面談のあとに部下の仕事が動いているか、引き受けたことを果たしているかといった、部下の側から見える行動で書くことをおすすめします。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、部下の立場で上司との面談について尋ねたものです。上司と週1回以上面談している人でも、面談が毎回またはほぼ毎回行動につながっている人は半分ほどです。言われているために面談をしている人では、面談が成果につながっていると感じている人は12.5%にとどまります。Kakeai AI 1on1の利用データでは、1on1の直後に部下が送る「すっきり度」の点は高い側に偏り、点が高いからといってマネジメントに問題がないとは言えません。管理職のマネジメントの評価は、実施率や点数ではなく、面談のあとに部下の仕事が動いているかといった具体的な行動で行うことをおすすめします。
- 49.8%
- 1万人調査
- 上司と週1回以上面談している人のうち、面談が毎回またはほぼ毎回、その後の行動につながっている人の割合
- 半年〜1年に一度の人では29.3%でした。面談の回数が最も多い人たちでも、面談が行動につながっているのは半分ほどです。実施率が表すのは面談を行ったかどうかだけで、面談のあとに仕事が動いているかどうかは分かりません。
- 20.5%
- 1万人調査
- 面談をしている一番の理由として、「会社または所属組織または上司から実施するように言われているため」を選んだ人の割合
- この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は12.5%で、一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人の41.2%を大きく下回ります。言われているために面談をしている人では、面談が成果につながっていると感じている人が少ない、ということです。
- 0.5%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 1on1のあとに部下が送った「すっきり度」(0〜5の6段階)のうち、2以下だった回の割合
- 4以上は60.8%でした。すっきり度は1on1を終えた直後の部下の気持ちを表すもので、部下はこの場面で前向きな点を返すことが多い、ということです。点が高いからといって、上司の関わり方に問題がないとは言えません。
1万人調査は部下の立場で上司との面談について尋ねたもので、管理職の評価制度そのものは尋ねていません。すっきり度は、部下が送った回だけの数字で、画面の初めの値から動かさずに送った回も含みます。評価基準の例は、このページの考えです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
管理職の評価は、 業績とマネジメントの2つで行う
管理職の評価は、担当する部署の業績の評価と、マネジメント(部下との仕事の進め方)の評価の2つで行います。業績は、売上や利益、納期や品質のように、目標管理の制度で測れるものです。難しいのはマネジメントの評価です。「何を見れば、この管理職のマネジメントがよいと言えるのか」が、評価する部長にも人事にもはっきりしにくいからです。
| 評価の対象 | 何で見るか | 物差しにしにくいもの |
|---|---|---|
| 部署の業績 | 期初に | 景気や |
| マネジメント | 具体的な | 1on1の |
このページでは、マネジメントの評価の部分を中心に、何を基準にし、何を基準にしないかを説明します。以下では、営業課の課長の評価を部長が行う場面を例にします。
管理職の評価で使いやすいが、 物差しにしにくい3つ
マネジメントの評価で人事が使いやすいのは、1on1の実施率、部下の満足度の点数、1on1の記録の中身の3つです。どれも数字や文字で残るので集めやすいのですが、部下の側の数字を見ると、どれも管理職のマネジメントの評価には使いにくいことが分かります。
1on1の実施率
実施率が測っているのは、面談を行ったかどうかだけです。KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、部下の立場で、上司との定期的な面談について尋ねたものです。この調査では、上司と週1回以上面談している人のうち、面談が毎回またはほぼ毎回、その後の行動につながっている人は49.8%でした。つまり、面談の回数が最も多い人たちでも、面談がほぼ毎回仕事の動きにつながっている人は半分ほど、ということです。全員と欠かさず面談している管理職と、その部下の仕事が動いている管理職は、同じではありません。
実施率を管理職の評価項目にすると、別の問題も起きると考えられます。管理職が面談を「行うこと」を優先し、部下にとっては言われて行う面談に近づくことです。KAKEAIの1万人調査では、面談をしている一番の理由として「会社または所属組織または上司から実施するように言われているため」を選んだ人が20.5%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は12.5%で、一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人の41.2%を大きく下回っています。言われているために面談をしている人では、面談が成果につながっていると感じている人が少なくなっています。KAKEAIは、1on1の実施率を管理職の評価や目標にすることをおすすめしません。人事から管理職には、何を見て何を見ないかを先に伝えておくとよいでしょう。
- 1on1の実施率は、評価には使いません。見るのは、面談のあとに部下の方の仕事が動いているかどうかです。部下の方には匿名で、行動の面だけをお聞きします。
- 記録の中身は、人事も部長も読みません。お二人が次の回に使うためのものとして書いてください。
部下の満足度の点数
部下に面談の満足度を点数で尋ねる方法は、集めやすい一方で、点が何を表しているかに注意が要ります。「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1のあとに部下が送る「すっきり度」(0〜5の6段階)のうち、2以下だった回は0.5%でした。4以上は60.8%です。すっきり度は1on1を終えた直後の部下の気持ちを表すもので、部下はこの場面で前向きな点を返すことが多い、ということです。点が高いからといって上司の関わり方に問題がないとは言えず、満足度の点数だけで管理職どうしを比べることはおすすめしません。
人事が1on1の記録の中身を読む
1on1の記録を人事が読んで、管理職の関わり方を評価する方法もあります。KAKEAIは、人事が1on1の記録の中身を読むことをおすすめしません。記録が人事に読まれ、上司の評価に使われると分かっている面談では、部下が話す内容も、上司が書く内容も、評価を意識したものに変わると考えられます。面談の記録は、上司と部下の二人が次の回に使うためのものです。
マネジメントの評価基準: 部下の側から見える行動で書く
管理職のマネジメントの評価基準は、「リーダーシップがある」「部下を育成している」といった言葉ではなく、部下の側から見える行動で書くことをおすすめします。言葉で書いた基準は、評価する部長の印象で決まりやすく、評価される課長は何を変えればよいか分かりにくくなります。KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、マネジメントのよしあしは、面談や会話のあとに部下の仕事が動いたかどうかで見るものだと考えています。
評価基準の例を挙げます。どれも、部下に匿名で尋ねることができ、部長が課長と一緒に見ることもできる項目です。
| 評価基準(行動) | 部下に匿名で尋ねる問い | 部長が課長と一緒に見ること |
|---|---|---|
| 面談の | 上司との | 面談で |
| 部下の | 上司は、 | 部下から |
| 引き受けたことを | 上司が | 課長が |
| 評価の | 期末より | 部下ごとの |
| 部下の | 上司は、 | 部下の |
部下に匿名で尋ねるときは、人柄や好き嫌いではなく、この表のような行動を聞きます。答えた人が誰か分かる形では、部下は厳しい答えを返しにくいと考えられます。匿名で集めたうえで、よい答えが並んでいても、それだけで問題がないとは判断しないでください。
部長が課長との面談でこれらを見るのは、課長を点検するためではありません。課長が一人で抱えている判断や、部下との間で止まっている仕事を、部長が一緒に見るためのものです。尋ねる言い方も、問い詰める形にはしません。
- △△さんとの間で、前回の面談のあと止まっていることはありますか。私が手を打てることがあれば、動きます。
- 課長が部下の方に「確認します」と引き受けていることの中で、私の判断待ちになっているものはありますか。あれば、今日ここで決めたいです。
管理職の評価面談: 部長が課長に、 基準を一緒に見て考えとして伝える
管理職の評価面談も、一般の社員の評価面談と進め方は同じです。評価基準を二人で見る、評価を部長の考えとして理由と一緒に言う、課長の見方を尋ねる、の3つをセットにします。管理職だからといって、結論だけを短く告げる形にはしないでください。
- 課長の評価シートのこの項目を、一緒に見てもらえますか。今期、マネジメントの項目で特に大事にしたいと考えていたのは、面談のあとに部下の仕事が動いているかどうかでした。
- 私は、今の時点で、この項目はBだと考えています。理由は、受注の数字は目標を超えた一方で、部下の方からの匿名の回答で、「確認しますと言われたことが返ってこない」という答えが複数あったからです。
- ○○課長は、どう感じていますか。私の見方が違っていたら、教えてください。
- 来期に向けて、部下の方に「確認します」と言ったことは、いつまでに答えるかを先に決めておけないか、一緒に考えたいです。私が判断待ちにしているものがあれば、それも教えてください。
課長の側にも、評価の根拠にしてほしい仕事があるはずです。部長が知らない仕事が出てきたら、見直すのは部長の評価のほうです。
- 部長に知っておいていただきたいのですが、今期は、若手2人が、私の確認なしで提案書をお客様に出せるようになりました。受注の数字には出ていませんが、評価の対象に含めていただけますか。
管理職も、自分の上司から見れば部下の一人です。課長への評価の見通しも、期末の評価面談で初めて伝えるのではなく、普段の部長との面談で、その時点の考えとして伝えておくことをおすすめします。課長に「評価の見通しを部下に普段から伝える」ことを求めるなら、部長が課長に同じことをしているかが、先に問われます。
- 今の時点での私の考えを、月に一度はお伝えします。今月は、マネジメントの項目は順調だと考えています。理由は、課内の面談で決めたことが、翌週の報告に出てきているからです。
管理職の評価の仕組みがうまく働いているかの、 振り返り方
管理職の評価の仕組みがうまく働いているかどうかは、評価の分布がきれいかどうかではなく、評価のあとに管理職の行動と部下の仕事が変わったかで見るとよいでしょう。評価の1〜2か月後に、人事と部長で、次の点を振り返ってみてください。
- 評価された課長と部長の間で、来期にマネジメントの何を変えるかの話ができているでしょうか。
- 部下への匿名の問いの答えのうち、「面談のあと仕事が動いている」「引き受けたことが返ってくる」は、前の期と比べてどう変わったでしょうか。
- 実施率や満足度の点数を、評価の場で引き合いに出していないでしょうか。
- 部長は、課長に今の時点の評価の考えを、期末より前に伝えているでしょうか。
- 1on1の記録の中身を、人事や部長が評価のために読んでいないでしょうか。
課長と部長の間で変えることの話ができていて、部下への匿名の問いの答えも前の期から変わっていれば、評価が管理職の行動と部下の仕事に結びついていると考えられます。実施率や点数の話が評価面談の中心になっているなら、評価基準を行動の言葉に書き直すところから始めてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
管理職を育て、登用し、支える仕組みを整えても、研修で学んだことが日々の1on1で生かされているかが見えにくいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
管理職が部下との1on1を終えるたびに。
研修で学んだことを、 管理職が自分の1on1の具体的な場面で振り返り続けられます。
管理職ご本人向けに、Kakeai AI が「1on1後のAIアドバイス」で、その回によかった関わり方と、次の1on1や日常で試せることを書きます。このアドバイスはご本人にだけ表示されます。1on1のAI要約と文字起こしは1on1をしたお二人の画面に表示され、システム管理者には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。システム管理者が見られるのは、マネジャーごとの「Get Advice」(直近1か月の1on1のまとめと、1on1の強みと伸び代を示す画面)です。
…数字の報告を受け取るだけでなく、担当者がその数字をどう読んでいるかを問う形は、西村さんが自分の判断を持ち込む場を作りました。…
システム管理者が「Get Advice」を見るとき。
管理職一人ひとりの1on1の強みと伸び代を、 ご本人と同じ画面で知り、 どこを支えるかを考える材料にできます。
「Get Advice」は、マネジャー権限をお持ちの方ごとに、直近1か月の1on1のまとめ、Kakeai AI が挙げる「1on1をよりよくするための3つのポイント」、テーマや関わり方ごとの「強み」と「伸び代」を示す画面です。マネジャーご本人のほか、マネジャーを支える立場として、システム管理者の方もご覧いただけます。
新任の管理職が、部下と初めて1on1をするとき。
着任したばかりの管理職でも、 部下がこの場に何を期待しているかを聞くところから1on1を始められます。
1on1が始まるとき、Kakeai AI が開始の挨拶をします。テーマも前回の一歩も無い初めての回では、話題を一つ出すか、この場で話したいことを尋ねることがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。
…今日が初めての1on1です。この場をどう使うと一番役に立つか、山岸さん、いかがでしょう?
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- 1on1の前・最中・あとに、Kakeai AI が上司と部下それぞれに出すもの
- 導入の進め方と、ご利用企業の事例
- 料金の考え方
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よくある質問
管理職の評価基準は、 どのように決めればよいですか。
管理職の評価基準は、業績の基準(部署の目標に対する結果)と、マネジメントの基準の2つに分けて決めます。マネジメントの基準は、「リーダーシップがある」「部下を育成している」といった言葉ではなく、部下との間で実際に起きていることで書くことをおすすめします。面談のあとに部下の仕事が動いているか、引き受けたことを期限までに果たしているか、評価の見通しを普段から伝えているか、などが例です。
1on1の実施率を管理職の評価項目にしてよいですか。
1on1の実施率を管理職の評価項目にすることは、おすすめしません。実施率が測っているのは面談を行ったかどうかだけです。KAKEAIの1万人調査では、上司と週1回以上面談している人でも、面談が毎回またはほぼ毎回その後の行動につながっている人は49.8%でした。全員と欠かさず面談していても、面談が仕事の動きにつながっているかどうかは分かりません。目標にすると、管理職は行うことを優先しやすくなります。
部下からのアンケートで管理職を評価してもよいですか。
部下からのアンケートは、管理職のマネジメントの評価に使えますが、聞き方に注意が要ります。人柄や満足度の点数ではなく、「面談のあと、次にすることが決まって動いているか」のような行動を、匿名で聞いてください。Kakeai AI 1on1の利用データでは、1on1の直後に部下が送るすっきり度のうち2以下は0.5%で、点は高い側に偏ります。直後の気持ちを表す点が高いからといって、問題がないとは判断しないでください。
管理職の評価面談は、 一般の社員の評価面談と何が違いますか。
管理職の評価面談の進め方は、一般の社員の評価面談と基本的に同じです。評価基準を二人で見る、評価を部長の考えとして理由と一緒に言う、課長の見方を尋ねる、の3つをセットにします。違いは、管理職の評価には部下の側から見た行動の材料(匿名の回答など)が入ることです。管理職も自分の上司から見れば部下の一人なので、評価の見通しは期末より前に、普段の面談で伝えておきます。
管理職のマネジメントがよいかどうかは、 何で判断すればよいですか。
管理職のマネジメントがよいかどうかは、面談や会話のあとに部下の仕事が動いているかどうかで判断することをおすすめします。面談を行った回数や、部下が付けた満足度の点数では、仕事が動いているかどうかは分かりません。部下に匿名で、面談のあとに次にすることが決まって動いているか、上司が引き受けたことが期限までに返ってきているかを尋ね、部長が課長と一緒に止まっている仕事を見ることが判断の材料になります。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/how-to-evaluate-managers-management
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: