部下の方へ上司との関わり
上司に相談をどう切り出せばよいか
先に答え
上司に相談を切り出すときは、最初の一文に、相談の内容・上司に期待すること・自分の案(あれば)・所要時間の4つを入れてください。「来月の提出物の優先順位についてご相談です。私の案がありますので、ご意見を10分ほどいただけますか」という形です。KAKEAIの1万人調査では、上司に期待すること(5つまで選択)として「一緒に考えてほしい」を選んだ人は29.4%でした。「意見を聞きたい」33.6%、「具体的なアドバイスがほしい」32.0%と並ぶ数字です。つまり、意見・アドバイス・一緒に考えることは、上司に期待することの上位3つです。確信のない案でも案として出し、案がないときは「一緒に考えていただけますか」と切り出してかまいません。
数字で見る
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で話したいことを切り出せないという困りごとを挙げた人が1割近くいて、20代の回答ではもう少し多くなっています。一方で、意見・アドバイス・一緒に考えることは、上司に期待することとして選ばれた上位3つです。相談は、面談で上司に求めることとして珍しくないと言えます。
- 9.7%
- 1万人調査
- 上司との面談の困りごと(複数回答)として、「話したいこと、話すべきことを切り出せない」を選んだ人の割合
- 20代の回答では15.0%でした。この困りごとを挙げた人のうち面談が成果につながっていると感じている人は36.5%で、回答者全体の31.9%より高くなっています。切り出しにくさを感じている人でも、面談の成果の実感は回答者全体を上回っているということです。
- 29.4%
- 1万人調査
- 上司に期待すること(5つまで選択)として、「一緒に考えてほしい」を選んだ人の割合
- 「意見を聞きたい」は33.6%、「具体的なアドバイスがほしい」は32.0%でした。意見やアドバイス、一緒に考えることは、上司に期待することとして選ばれた上位3つだということです。
- 11.0%
- 1万人調査
- 面談が行動につながるのが半分以下の回の人のうち、理由に「判断材料はあるが確信がもてない」を選んだ人の割合
- つまり、判断の材料はあっても確信が持てないことが、行動に移れない理由の1つとして挙げられているということです。
「切り出せない」の数字は、上司との定期的な面談の困りごとを尋ねたもので、面談の外で相談を切り出す場面については尋ねていません。理由の数字は、面談が行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ないと答えた人だけに尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
上司に相談を切り出せないのは、 珍しいことではない
上司に相談を切り出せないまま、仕事が止まっていることがあります。「ちょっといいですか」と言いかけてやめる、忙しそうなので明日にする、こんなことで相談してよいのか迷う、といった形です。切り出せないのは珍しいことではなく、切り出し方を1つ持っていると、相談までの時間を短くしやすくなります。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の困りごと(複数回答)として「話したいこと、話すべきことを切り出せない」を挙げた人は9.7%でした。20代の回答では15.0%です。面談という決まった時間の中でも、切り出しにくさを感じている人が1割近くいる、ということです。
一方で、上司に期待すること(5つまで選択)では、「意見を聞きたい」を選んだ人が33.6%、「具体的なアドバイスがほしい」が32.0%でした。「一緒に考えてほしい」は29.4%です。つまり、意見やアドバイス、一緒に考えることは、部下が上司に期待することの上位3つだということです。相談を、上司の時間を奪う迷惑なことだと考える必要はありません。
KAKEAIの1万人調査では、面談のあと行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ない人に、その理由を5つまで選んでもらいました。「判断材料はあるが確信がもてない(不安・恐れ・迷い)」を選んだ人は11.0%です。判断の材料はあっても確信が持てないことも、行動に移れない理由の1つとして挙げられています。面談についての数字ですが、相談を切り出せないときにも、案に確信が持てないことが足を止めている場合があると考えられます。確信のない案でも、案として出してかまいません。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司との面談は仕事と成長を前に進めるための時間だと考えています。相談は、その時間の本来の使い方の1つです。
上司への相談の切り出し方: 最初の一文に4つのことを入れる
相談の切り出しでおすすめしたいのは、最初の一文に4つのことを入れることです。何についての相談か・上司に期待すること・自分の案(あれば)・どのくらい時間が要るか、の4つです。「ご相談があります」だけで止めると、上司は重い話なのかすぐ済む話なのかも、何を返せばよいのかも分からず、身構えがちです。
以下では、担当している案件が増えて、来月の提出物が3つ重なり、期限に間に合いそうにない場面を例にします。
- 来月の提出物の優先順位について、ご相談です。3つ重なっていて、全部は期限に間に合いそうにありません。私の案がありますので、ご意見を10分ほどいただけますか。
- ○○社様向けの報告書について、課長に判断していただきたいことが1つあります。5分で済みます。今、お時間よろしいでしょうか。
- 案件の進め方で迷っていることがあり、一緒に考えていただきたいです。急ぎではないので、次の1on1で15分ほど使わせてください。
一文で切り出したあと、上司が「どうぞ」と言ったら、状況を短く話し、自分の案を出します。案に確信がなくても、「案として」と断って出すと、上司は案に対して意見を返せます。
- 私の案は、○○社様の報告書を先に仕上げて、社内向けの2つは1週間ずらすことです。社内向けの提出先に、私から事情を話してもよいでしょうか。
- この案で合っているか自信がありません。ずらした2つのうち、どちらを先にするかも迷っています。課長のお考えをうかがいたいです。
上司の答えが出たら、決まったことと、自分が次にすることを、自分の言葉で言い直します。上司が引き受けることがあれば、その内容も、その場で上司と確認しておきます。
- では、○○社様の報告書を優先し、社内向けの2つは来週中に、で進めます。△△部への連絡は、課長からしていただけるということで、よろしいでしょうか。
相談の種類ごとの切り出しの言葉
「相談」と一言で言っても、上司に期待することは1つではありません。判断してほしいのか・意見がほしいのか・一緒に考えてほしいのか・報告して確認してほしいだけなのかで切り出しの言葉を変えると、上司は返しやすくなります。
| 相談の種類 | 切り出しの一文の例 | 上司に伝わること |
|---|---|---|
| 判断してほしい | 「期限の | 決めるのは |
| 意見がほしい | 「優先順位の | 案はあり、 |
| 一緒に | 「どう進めるか | 案は |
| 報告して | 「進め方を | 答えは |
報告して確認してほしいだけのときも、そのことを先に言うと、上司は短く返せます。
- 進め方を1つ変えたので、報告だけさせてください。○○社様の報告書を先に仕上げる順に変えました。問題なければ、このまま進めます。
自分の案に確信がないとき
確信がないことを、隠さずに言ってかまいません。確信がない点を言葉にすると、上司はそこに意見を返せます。
- 私の案は○○社様を優先することですが、社内向けの提出先に迷惑をかけないか不安です。そこをどう見ればよいか、教えていただけますか。
自分の案がまだないとき
案がなくても、相談はできます。「一緒に考えてほしい」と伝えると、上司は答えを求められているのではなく、考える時間を求められていると分かります。
- まだ案がまとまっていないのですが、3つの提出物のどこから手をつけるか、一緒に考えていただけますか。何に困っているかはお話しできます。
メールやチャットで上司に相談を切り出すとき
口頭で切り出しにくいときや、上司が席にいないときは、メールやチャットで先に一報を送る形が使えます。文字で送るときも口頭と同じで、何についての相談か・上司に期待すること・自分の案・時間の4つを短く書きます。経緯を長く書くと、読む前に後回しにされやすくなります。
- 件名:来月の提出物の優先順位についてご相談(10分)
- 課長、お疲れさまです。来月、担当している提出物が3つ重なり、全部を期限通りに出すのが難しい状況です。私の案は、○○社様向けの報告書を優先し、社内向けの2つを1週間ずらすことです。この案について、ご意見をいただきたいです。今週、10分ほどお時間をいただける日時はありますか。
チャットなら、さらに短くてかまいません。
- 来月の提出物が3つ重なっていることについて、優先順位のご相談があります。案は用意しています。今日か明日、10分いただけますか。
メールやチャットは、相談そのものを文字で済ませるためではなく、上司が時間を取りやすくするための一報として使うことをおすすめします。重い相談を文字だけで進めると、上司の返事が短くなり、聞きたいことが聞けないままになりがちです。
忙しそうな上司、 話しかけにくい上司に切り出すとき
上司が忙しそうに見えると、相談を先延ばしにしたくなります。ただ、相談を待っている間、部下の仕事は止まります。忙しそうな上司には、相談の中身ではなく、時間を聞くことから切り出してみてください。
- お忙しいところすみません。提出物の優先順位について10分ほどご相談したいのですが、今日のどこかでお時間はありますか。
- 今でなくて大丈夫です。今日の夕方か、明日の午前のどちらかで、10分いただけますか。
- 先にチャットで要点を送っておきます。読んでいただいたうえで、時間が取れるときに声をかけていただけますか。
上司の側にも事情があります。忙しくて返事が遅れることはあっても、部下の仕事が止まっていることを望んでいる上司はまずいません。相談を切り出さずに期限を過ぎてしまうほうが、上司にとっても困ることです。
話しかけにくいと感じるときは、1on1や定期の面談の時間を使うのも1つの方法です。決まった時間なら、切り出す言葉は「今日は1つ相談があります」で足ります。1on1の前に、話したいことと上司に期待することを一言送っておくと、当日に切り出す負担が軽くなります。
- 明日の1on1では、来月の提出物の優先順位について、ご意見をいただきたいです。私の案を先にお送りします。
上司に相談を切り出せるようになってきたかを振り返る
相談を切り出せるようになってきたかは、勇気が出たかどうかではなく、切り出そうと思ってから実際に相談できるまでの間が短くなったかで振り返ってみてください。
- 相談の最初の一文に、何についての相談かと、上司に期待することを入れられたでしょうか。
- 確信のない案でも、案として出せたでしょうか。案がないときは、「一緒に考えてほしい」と言えたでしょうか。
- 切り出そうと思った日から、実際に相談できた日までの間は、前より短くなったでしょうか。
- 相談の終わりに、決まったことと自分が次にすることを、自分の言葉で言い直せたでしょうか。
切り出しても答えが返ってこないことが続くときは、相談の仕方そのものを1on1で上司に相談してみてください。
- 相談の切り出し方で、課長から見て分かりにくい点があれば教えてください。もっと返しやすい形があれば、そちらに合わせます。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
上司に話を聞いてもらえない、話しかけるきっかけや雑談の話題がつかめない、相談をどう切り出せばよいか分からないときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。
相談の最初の一言を、 上司に期待することと一緒に、 1on1の前に準備できます。
Kakeai AI が、これまでの1on1と今回の準備の内容を踏まえて、今回の1on1で意識するとよい点を書きます。ご自身向けの内容で、上司には別の内容が表示されます。部下向けの内容には、上司にどう関わってほしいかを自分から伝える提案が入り、最初に言う一言の例が示されることもあります。
…「今日は業務の進め方で迷っていることがあるので、一緒に考えてもらえますか」…
1on1が始まってすぐ、Kakeai AI のメッセージ欄で。
話し始める前に、 テーマごとに上司に期待することを、 二人が同じ画面で確かめられます。
Kakeai AI が、準備されたテーマと期待する対応を挙げ、前回の一歩があればその担当の方に、無ければテーマを選んだ方に、最初の一言を向けます。期待する対応が選ばれていない回には、どう関わってほしいかを尋ねることもあります。メッセージ欄は、お二人に同じ内容が表示されます。
…準備されたテーマは「東南アジアの新規開拓リスト」×「一緒に考えてほしい」、「スキルや力の向上」×「具体的なアドバイスが欲しい」の2つです。藤本さん、いかがでしょう?
1on1の最中に、球体をクリックしたとき。
用意してきた話が後回しになったまま1on1が終わりそうなときに、 その話に戻るきっかけが二人の画面に出ます。
「1on1実施中」の画面の右の列の下にある球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)を押すと、Kakeai AI が二人の1on1の履歴と関係を踏まえた話題を一つ提案します。その回に選ばれたテーマは提案の候補の先頭に置かれます。話題の提案は、お二人の画面に同じものが表示されます。
事前テーマに「今後のキャリア」(期待する対応:「話を聞いてほしい」)が挙がっています。今日の会話では競合比較の話が進みましたが、このテーマはまだ触れていません。今日のうちに少し時間を取って、今どんなことを考えているか聞かせてもらえますか?…
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
- 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
よくある質問
上司に相談するときの最初の一言は、 何と言えばよいですか。
上司に相談するときの最初の一言には、何についての相談か・上司に期待すること・自分の案があるかどうか・どのくらい時間が要るか、の4つを入れてください。「来月の提出物の優先順位についてご相談です。私の案がありますので、ご意見を10分ほどいただけますか」という形です。「ご相談があります」だけで止めると、上司は重い話なのか、何を返せばよいのかが分からず、身構えてしまうことがあります。
上司への相談をメールで切り出すときは、 どう書けばよいですか。
上司への相談をメールで切り出すときは、件名に相談の内容と所要時間を書きます。本文は、何についての相談か・上司に期待すること・自分の案・時間の4つを短く書いてください。経緯を長く書くと、読む前に後回しにされやすくなります。メールは相談そのものを文字で済ませるためではなく、上司が時間を取りやすくするための一報として使い、相談は口頭か1on1で行うことをおすすめします。
自分の案がないのに、 上司に相談してもよいですか。
自分の案がなくても、上司に相談してかまいません。その場合は「まだ案がまとまっていないので、一緒に考えていただけますか」と切り出すと、上司は答えを求められているのではなく、考える時間を求められていると分かります。KAKEAIの1万人調査では、上司に期待すること(5つまで選択)として「一緒に考えてほしい」を選んだ人は29.4%でした。一緒に考えてほしいという期待は、珍しいものではありません。
上司が忙しそうで、 相談を切り出せません。 どうすればよいですか。
上司が忙しそうで相談を切り出せないときは、相談の中身ではなく、時間を聞くことから切り出してください。「提出物について10分ほどご相談したいのですが、今日のどこかでお時間はありますか」と言えば、上司は都合のよい時間を選べます。相談を待っている間、部下の仕事は止まります。相談を切り出さずに期限を過ぎるほうが、上司にとっても困ることです。1on1や定期の面談の時間を使うのも1つの方法です。
こんなことで上司に相談してよいのか迷うときは、 どう判断すればよいですか。
上司に相談してよいか迷うときは、その件で自分の仕事が止まっているか、上司の判断がなければ進められないかで判断してください。どちらかに当たれば、相談してかまいません。KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごとに「話したいこと、話すべきことを切り出せない」を挙げた人は9.7%で、20代の回答では15.0%でした。相談を切り出しにくいと感じるのは珍しいことではなく、切り出し方を1つ持っていると、相談を先延ばしにしにくくなります。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/how-to-bring-up-a-consultation-with-your-boss
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: