上司の方へ部下との関わり
部下が挨拶をしないとき、 どう指導するか
先に答え
部下が挨拶をしないときは、礼儀や人柄の問題と決めつけず、まず上司から先に、名前を呼んで挨拶することから始めてください。挨拶をしない理由は、作業に集中している、声をかけるタイミングがつかめない、前の職場の習慣が残っているなど人によって異なります。お客様への挨拶のように仕事に関わる場面であれば、二人で話せるときに、相手にどう受け取られるかという理由と一緒に伝えます。急に挨拶をしなくなったときは、挨拶の話をする前に、困っていることがないかを尋ねましょう。
部下が挨拶をしないときは、 理由を決めつけず、 場面を分けて考える
部下が挨拶をしないときは、礼儀や人柄の問題と決めつけず、どの場面の挨拶なのかを分けて考えることをおすすめします。上司との朝の挨拶なのか、お客様への挨拶なのか、在宅の日のチャットなのかで、仕事への影響も上司がすることも変わるからです。
ここでは、来客の多い営業部で、部下が朝の挨拶や来客への挨拶をしないことが気になっている場面を例にします。
| 場面 | よくある様子 | 上司の対応 |
|---|---|---|
| 朝や | 朝、 | まず上司から、 |
| お客様や | 取引先の方が | 来客の |
| 在宅の日の | 始業や | 挨拶としてではなく、 |
| 急に | 以前は | 挨拶の |
挨拶をしない理由は、人によって異なります。作業に集中していて気づかない、声をかけるタイミングがつかめない、前の職場では朝の挨拶をあまりしなかった、ということもあります。理由を聞かないまま「挨拶は社会人の基本」と伝えても、何を変えればよいのかは本人に伝わりにくいでしょう。
部下が挨拶をしないときは、 上司から先に挨拶する
部下が挨拶をしないと感じたら、指導の前に、上司から先に挨拶してみてください。挨拶は、上司から部下へもするものです。上司が自分から声をかけていないのに部下にだけ挨拶を求めると、立場の違いを理由にしているように聞こえます。
名前を呼び、仕事の一言を添えると、部下も返しやすくなります。
- ○○さん、おはようございます。昨日の見積もりの修正、ありがとうございました。
- お疲れさまです。今日の△△社さんとの打ち合わせ、よろしくお願いします。
- お先に失礼します。明日の朝、提案資料のことで少しだけ時間をもらえますか。
返事がなくても、責めたり、返事を求めたりしないでください。上司の側も、パソコンを見たまま挨拶を返していないことがないかを、振り返ってみるとよいでしょう。
挨拶について部下に伝えるときは、 仕事の場面と理由を添える
お客様への挨拶のように、仕事の進み方に関わる場面では、上司から伝えたほうがよいでしょう。伝えるときは、上司への礼儀の話ではなく、相手にどう受け取られるかという仕事の話にします。人前ではなく、二人で話せるときに切り出します。
- 1つ、来客のときのことで話してもいいですか。責めたいのではなく、気になったことがあったんです。
- 昨日、△△社の方が見えたとき、○○さんは席で作業を続けていましたね。先方からは、気づいていないように見えたかもしれません。
- お客様が見えたときは、顔を上げて「いらっしゃいませ」と一言かけてもらえると、先方も安心されると思います。
- 作業の手を止めにくいときもありますよね。○○さんは、どうするのがやりやすいですか。
同僚との朝の挨拶が気になるときも、仕事の理由と一緒に伝えます。たとえば、入社したばかりのメンバーが話しかけにくそうにしているなら、その様子を話します。
- 新しく入った□□さんが、朝、○○さんに相談するタイミングをつかめずにいるようでした。
- 朝に一言、声をかけ合うだけでも、□□さんは質問しやすくなると思います。私も、朝は自分から声をかけるようにします。
在宅の日のチャットは、挨拶として求めるより、仕事の連絡の決まりとして二人で決めると、お互いに続けやすくなります。
- 在宅の日は、始業のときにチャットで一言もらえると、急ぎの相談をしていいかがお互いにわかります。私も、外出や会議で返事が遅れるときは書いておきます。
- 書く内容は、「今日は見積もりの修正を進めます」くらいで十分です。
急に挨拶をしなくなったときは、 先に事情を尋ねる
以前は挨拶をしていた部下が急に挨拶をしなくなったときは、挨拶の話をする前に、何か困っていることがないかを尋ねます。仕事の量や進め方、上司や周りとのやり取りで、負担を感じていることがあるのかもしれません。
- このところ、朝あまり話さなくなったように感じていて、気になっていました。仕事で負担になっていることがあれば、教えてもらえますか。
- 先月から担当の取引先が増えて、余裕がなくなっていたかもしれません。調整できることがあれば、一緒に考えたいです。
- 私の言い方で気になっていることがあれば、それも遠慮なく言ってください。
事情を聞いた場では、挨拶の話はしません。挨拶のことは、話が落ち着いてから、必要であれば別の機会に切り出します。
眠れない、食欲がないといった体調の話が出たときは、まず話してくれたことにお礼を伝えます。体調に関わることは上司が判断せず、産業医や人事の担当に相談できることを、本人に伝えましょう。
- 話してくれて、ありがとうございます。今週の仕事の量は、私のほうで調整します。体調のことは産業医にも相談できるので、よければ窓口をお伝えしますね。
部下が挨拶をしないときの指導で、 避けたいこと
避けたいのは、挨拶を強く求めて点検することと、気になっているのに何も言わずにいることの両方です。
- 人前で注意する。同僚やお客様の前で指摘されると、本人には挨拶の理由より、恥ずかしさのほうが残りがちです。
- 毎朝、挨拶をしたかどうかを見て回る。挨拶を点検の対象にすると、部下は見張られているように感じます。
- 「社会人の常識」「礼儀」と、立場を理由にする。上下の話にすると、仕事のための話だと伝わりにくくなります。
- 上司は挨拶を返さないまま、部下にだけ求める。挨拶をそろえるなら、上司も自分から声をかけます。
- 逆に、気まずさから何も言わずにおく。お客様との場で困っているなら、本人が知らないまま、受け取られ方だけが悪くなることがあります。
- 挨拶をしないことを、やる気や関係の悪さの印と決めつける。理由は、本人に聞いてみないとわかりません。
挨拶について話したあと、 二人のやり取りを振り返る
KAKEAIは、上司と部下の関係は、仕事の話を前に進める中でできるものだと考えています。挨拶は、その日のやり取りを始めるきっかけの1つです。挨拶の有無だけで関係を判断せず、そのあとの仕事のやり取りがどうなったかを振り返りましょう。ただし、上司と部下の関係には段階があり、段階によって合う関わり方は変わります。まだ部下が身構えている段階なら、挨拶に添える一言は、短い仕事の話にとどめるとよいでしょう。
- 上司から先に挨拶を続けられていたら、次は、挨拶に仕事の一言を添えて、相談のきっかけにしてみてください。
- 来客への挨拶について話せていたら、次は、来客の多い日の動き方を、二人で事前に決めておきます。
- 在宅の日の連絡の決まりを決めていたら、次の1on1で、その決まりがお互いに続けやすいかを尋ねてみましょう。
- 急に挨拶をしなくなった事情を聞けていたら、次は、その事情に上司の側で調整できることを考えます。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
会社の決まりに沿った対応や人事への相談を先にしたうえで、1on1で本人にどう伝え、どう話を聞くかを準備するときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の前に、「メンバーに伝えたいこと」に入力して。
決まりについて伝えたいことを、 どの話題の流れで切り出すかを、 1on1の前に考えておけます。
マネジャー権限でご自身のメンバーと行う1on1では、「予定・履歴」の次の1on1のカードの「メンバーに伝えたいこと」に、切り出したいことを入力できます。保存すると「1on1前のAIアドバイス」が書き直され、どの話題の流れの中で切り出すと自然かが示されます。入力した内容は部下には表示されず、ご自身向けのアドバイスにだけ使われます。
話す1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。
伝えたいことを先に示したうえで、 部下の事情を聞く一言を用意して1on1に臨めます。
Kakeai AI が、選ばれたテーマと、部下が選んだ期待する対応、これまでの1on1をもとに、今回どう切り出すとよいかと、最初の一言の案を書きます。ご自身向けの内容で、部下には別の内容が表示されます。
6月5日の定例で分担の大枠は決まりましたが、今日はその線引きをもう少し具体的に決めてしまいたいと思っています。小野寺さんの担当範囲で、今どこが一番動かしにくいですか。
1on1の終了後に、「次の1on1や日常へ向けて」で。
注意したあとも、 部下の事情を聞き直すきっかけを次の1on1に持てます。
部下の返事が短いまま次の話に移った場面があると、次の1on1でどう声をかけ直すかの一言の案が書かれることがあります。ご自身向けの内容です。
次回、業務の確認に入る前に「最近、どう?」と一言置いてみると、小野寺さんが自分から話す余地が生まれます。
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よくある質問
挨拶をしない部下に、 挨拶をするよう注意してもよいですか。
挨拶をしない部下に伝えること自体は、問題ありません。ただし、人前で注意したり、「社会人の常識」と立場を理由にしたりするのは避けましょう。お客様への挨拶のように仕事に関わる場面であれば、二人で話せるときに、相手にどう受け取られるかという仕事の理由と一緒に伝えます。上司との朝の挨拶が気になるなら、まずは上司から先に挨拶することから始めてください。
部下が挨拶を返してくれないとき、 上司は挨拶を続けたほうがよいですか。
部下が挨拶を返してくれなくても、上司からの挨拶は続けることをおすすめします。返事を求めたり、返ってこないことを責めたりせず、名前を呼んで仕事の一言を添えるとよいでしょう。続けても返事がなく、ほかのやり取りも減っているように感じるときは、挨拶の話より先に、仕事で負担になっていることがないかを二人で話せる場で尋ねてみてください。
在宅勤務の部下が、 チャットで挨拶をしないときはどうすればよいですか。
在宅勤務の部下がチャットで挨拶をしないときは、挨拶として求めるより、仕事の連絡の決まりとして二人で決めることをおすすめします。たとえば、始業のときに「今日は見積もりの修正を進めます」と一言書いておくと、急ぎの相談をしてよいかがお互いにわかります。決まりは上司も守り、外出や会議で返事が遅れるときは、上司の側からも書いておきましょう。
挨拶をしない部下は、 上司を避けているのでしょうか。
挨拶をしない部下が上司を避けているかどうかは、本人に聞いてみないとわかりません。作業に集中している、声をかけるタイミングがつかめない、前の職場の習慣が残っているなど、理由はさまざまです。避けられていると決めつける前に、上司から先に挨拶し、1on1などで仕事の話を1つ持ちかけてみてください。急に挨拶をしなくなったときは、困っていることがないかを尋ねます。
入社したばかりの部下が挨拶をしないときは、 どう伝えればよいですか。
入社や異動をしたばかりの部下が挨拶をしないときは、この職場で普段どんな挨拶をしているのかを、まだ知らないだけかもしれません。来客のときの声のかけ方や朝夕の挨拶など、職場の習慣を、理由と一緒に具体的に伝えるとよいでしょう。伝える前に、上司やほかのメンバーから先に声をかけているかも振り返ってみてください。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/subordinate-does-not-greet
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: