上司の方へ部下との関わり
素直な部下をどう伸ばすか
先に答え
素直な部下を伸ばすには、上司の助言に、なぜそうするのかと、どんなときには当てはまらないのかを添えて伝えてください。あわせて、部下が自分で判断して進める範囲を、少しずつ広げていくことをおすすめします。素直な部下は上司の言葉をそのまま試してくれるので、言葉の中身が、そのまま仕事の進め方になるからです。また、上司の対応が期待と違っても合わせてくれることがあるため、その回に上司に期待することは、上司から尋ねてみてください。アドバイスを控えて、質問だけで考えさせる必要はありません。
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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った、上司との面談についての調査では、上司の対応が期待と違うと感じている人は、面談が成長につながっていると感じる割合が回答者全体より低くなっていました。一方、上司と一緒に考えることを一番に求めている人は、成長の実感が高いという結果でした。部下の素直さを尋ねた調査ではありませんが、素直な部下とも、期待することを上司から尋ね、一緒に考える回をつくるとよいでしょう。
- 12.9%
- 1万人調査
- 上司との面談の困りごと(複数回答)として、「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人の割合
- この人たちのうち、面談が成長につながっていると感じている人は18.9%で、回答者全体の26.7%を下回っていました。上司の対応が期待と違うと感じている人は、成長の実感が低いということです。
- 40.9%
- 1万人調査
- 面談で上司に一番期待することとして「一緒に考えてほしい」を選んだ人のうち、面談が成長につながっていると感じている人の割合
- 「その他」を除く7つの答えの中で、最も高い割合でした。回答者全体の26.7%も上回っています。上司と一緒に考えることを一番に求めている人は、成長の実感が高いということです。
どちらも、部下の立場で自分の上司との定期的な面談について答えた数字です。部下の素直さや性格について尋ねたものではありません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
素直な部下を伸ばすには、 上司の言葉の中身を見直す
素直な部下は、上司の助言をそのまま受け取り、すぐに仕事で試してくれます。これは大きな強みです。その分、上司の言葉の中身が、そのまま部下の仕事の進め方になります。素直な部下を伸ばすには、言葉を控えるより、助言に理由と条件を添え、部下が自分で判断する範囲を少しずつ広げていくことをおすすめします。
素直さが表れる場面ごとに、気をつけたいことと上司がすることを表にまとめました。
| 素直さが表れる場面 | 気をつけたいこと | 上司がすること |
|---|---|---|
| 助言を | 条件が | 理由と、 |
| 頼まれた | ほかの | 仕事の |
| 指摘に | 違う | 部下の |
ここでは、お客様の問い合わせ窓口で、回答のメールを書いている入社2年目の部下を例にします。上司が教えた書き方を、次の日にはそのまま使ってくれる部下です。
素直な部下に助言するときは、 理由と当てはまらない場合を添える
素直な部下に助言するときは、何をするかに加えて、なぜそうするのかと、どんなときには当てはまらないのかを伝えます。理由が伝わっていれば、条件が違うお問い合わせが来たときにも、部下が自分で判断しやすくなります。
- 返品のお問い合わせへの返信は、最初にお詫びを一文入れて、次に手続きの流れを書くのがよいと思います。お客様が一番知りたいのは、いつ返金されるかだからです。
- ただ、商品が壊れて届いたというお問い合わせは別です。その場合は、手続きの案内の前に、写真を送っていただけるかをお願いしてください。
- この書き方は、私がこれまでのお問い合わせを見て考えたものです。合わないと感じるお客様がいたら、教えてください。
意見を求められたときは、部下にも考えがあることが多いので、まずそれを尋ねます。それから、上司の意見を具体的に伝えましょう。
- 私の意見を言う前に、○○さんならこのお客様にどう返すか、教えてもらえますか。
- その書き方で、いいと思います。1つ足すなら、返金の日付を具体的に入れることです。同じお客様からの問い合わせが、もう一度来ずに済むと思うからです。
一緒に考えてほしいと言われたときは、何に困っていて、どうしたいのかを、まず把握します。それがわかったところで、上司も本気で一緒に考えます。
- このお客様は、3回目のお問い合わせなんですね。○○さんが一番困っているのは、どこですか。
- 何を約束できて、何が約束できないかを、一緒に並べてみましょう。
素直な部下が上司に期待することを、 上司から尋ねる
素直な部下との1on1では、その回に上司に期待することを、部下から言われるのを待たずに上司から尋ねる回をつくってみてください。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った、上司との面談についての調査では、面談の困りごと(複数回答)として「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人が12.9%いました。この人たちのうち、面談が成長につながっていると感じている人は18.9%で、回答者全体の26.7%を下回っています。つまり、上司の対応が期待と違うと感じている人は、面談が成長につながっていると感じる割合が低いということです。面談についての数字で、部下の素直さを尋ねたものではありません。
素直な部下は、上司の対応が期待と違っても、そのことを口にせずに合わせてくれることがあるようです。だからこそ、その回に期待することは、上司から尋ねておくとよいでしょう。
- 今日の相談は、私の考えを先に言うより、一緒に整理したほうがよさそうですか。
- 私が先回りして、答えを言いすぎているかもしれないと気になっています。思っていたのと違う対応があったら、遠慮なく言ってください。
- いつも、すぐに取り組んでくれて助かっています。別のやり方を考えていたときは、それも教えてもらえるとうれしいです。
KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することとして「一緒に考えてほしい」を選んだ人のうち、面談が成長につながっていると感じている人は40.9%でした。「その他」を除く7つの答えの中で、最も高い割合です。上司と一緒に考えることを一番に求めている人は、成長の実感が高いという結果です。面談についての数字ですが、素直な部下とも、上司の答えを伝えるだけでなく、一緒に考える回をつくる意味はあると考えられます。
素直な部下が自分で判断する範囲を、 少しずつ広げる
素直な部下と仕事をするときは、上司の言葉の通りに進める仕事から、自分で判断して進める仕事へと、少しずつ範囲を広げていきましょう。どこまでを部下の判断で進めてよいかは、二人で決めておきます。
- 返品の手続きの案内は、来週から、私の確認なしで送ってもらって大丈夫です。法人のお客様への返信だけは、契約の条件が関わることがあるので、送る前に二人で確認する時間をもらえますか。
- 判断に迷ったときは、送ったあとでもかまわないので、どう考えて送ったかを教えてください。
- 来月からは、お詫びの文面をどこまで丁寧にするかも、○○さんの判断でお願いしたいです。迷った例があれば、まとめて相談しましょう。
部下が自分で判断した仕事は、結果を一緒に見て、どこがよかったのかを伝えます。素直さをほめるより、判断の中身を言葉にするほうが、部下は次に何を続ければよいかがわかります。
- 先週から確認なしで送ってもらった返信を、お客様からの返事と一緒に見てみませんか。どこがうまくいったのかを、二人で確かめたいんです。
- 壊れて届いた商品のお問い合わせで、写真のお願いを先に入れたのは、○○さんの判断でしたね。次に入る人に教えるときの見本にしたいです。
頼まれた仕事を断らない部下には、ほかの人からの仕事が集まることがあります。仕事の量は、上司から尋ねるようにします。
- 最近、ほかの人からの頼まれごとも引き受けてくれていますね。助かっていますが、自分の返信が後回しになっていませんか。
- 引き受けるのが難しいときは、私に言ってもらえれば、私から相手に相談します。
素直な部下を伸ばすときに、 避けたいこと
避けたいのは、素直さに頼って上司の考えを先に言い続けることと、答えを言わずに質問だけで考えさせようとすることの両方です。
- 素直さに頼って、上司の考えを先に言い続ける。意見を求められたときに部下の考えを聞かないままだと、部下が自分で判断する機会が増えません。
- 逆に、答えを言わず、質問だけで考えさせようとする。KAKEAIは、上司の関わり方を「答えを教えず、質問で本人に気づかせる」とあらかじめ決めておくことをおすすめしません。部下がアドバイスを求めている回に、その期待に応えられないからです。
- 「もっと自分の意見を言って」とだけ求める。意見の出しやすさは、上司の尋ね方で変わることがあります。具体的な場面を挙げて、部下の考えを尋ねましょう。
- 頼みやすいからと、仕事を集めてしまう。量が増えても、部下からは言い出しにくいことがあります。
- 「素直なところがいい」とだけ伝える。何を続ければよいのかが、部下に伝わりません。よかった判断は、具体的な仕事の事実で伝えましょう。
素直な部下との仕事の進め方が変わってきたかを、 どこで振り返るか
素直な部下との関わりは、部下が上司の言う通りに動いているかではなく、部下の判断で進める仕事の範囲を二人でどこまで広げられたかで振り返ります。次の順で振り返ってみてください。
- 助言に理由を添えて伝えられていたら、次は、その理由が当てはまらない場面を部下と一緒に挙げてみてください。
- 部下が自分で判断して進めた仕事が1つでもあれば、次の1on1で、その判断のどこがよかったかを具体的に伝えます。
- その回に上司に期待することを、上司から尋ねられていなかったら、次の1on1の最初に一度尋ねてみましょう。
- 部下に仕事が集まっていると感じたら、上司から量を尋ね、引き受ける仕事の範囲を一緒に決め直します。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
仕事を任せたあとの進み具合が見えず、細かく口を出しすぎるか、任せきりになるかで迷うときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
報告を受ける1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。
任せた仕事の出来だけでなく、 部下が途中で何を考えて決めたのかを聞いてから、 中身を一緒に確かめられます。
部下が「この1on1へのメモ」に書いた内容や、選んだ期待する対応(「報告したい」など)を踏まえて、報告をどの順で受け取るとよいかが書かれます。部下が自分の判断で加えたことを先に尋ねる、といった入り方が示されることもあります。ご自身向けの内容です。
インドの地元1社が加わっていることも含め、実際に調べてみて変わったことや気づいたことを先に聞いてから、表の中身を一緒に見ていくと、森さんが何を判断して今の形にしたかが見えてきます。
仕事を任せる1on1の実施中に。
任せる仕事の期限を、 部下の考えを聞きながら、 1on1の中で二人で決めておけます。
会話の中から次に取り組むことが出てくると、Kakeai AI が次の一歩の候補を作り、話に出た担当と期限を入れます。期限が決まっていない候補が残っているときに右の列の下の球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)をクリックすると、いつまでにするかを二人で決める提案が出ることがあります。決めるのはお二人で、「決定する」はどちらからもクリックできます。
残り4分ほどです。今日話した「一次調査の報告」の件で、一歩の候補が2つ出ています。「競合調査の表に代理店が日系か現地かの列を追加する」と「試算のやり方に割合の根拠(理由)を書く手順を入れる」、それぞれいつまでにやるかをお二人で一つ確かめて終わりませんか?森さん、いかがでしょう?
任せた1on1の終了後に、「今回よかった点」で。
口を出した場面と任せた場面のそれぞれで何が起きたかを、 具体的な発言で振り返れます。
部下が自分で考えた進め方を受け止めた場面や、ご自身が先に一言添えた場面が、実際の発言とともに書かれます。ご自身向けの内容で、部下には別の内容が表示されます。
要件表の項目についても「こっちで一回作ってみて」という小野寺さんの進め方を「それでいいと思う」と任せた判断は、相手が動きやすい余白を作っています。
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よくある質問
素直な部下は、 なぜ伸びると言われるのですか。
素直な部下は、上司の助言をすぐに仕事で試してくれます。試した結果を一緒に振り返れば、次の仕事に生かせることが増えていきます。ただ、助言の理由が伝わっていないと、条件が変わっても同じやり方を続けてしまうことがあります。素直な部下を伸ばすには、助言に理由と、どんなときには当てはまらないのかを添えて伝えるとよいでしょう。
素直すぎて自分で考えない部下には、 答えを教えないほうがよいですか。
素直な部下にも、答えを教えないと決めておく必要はありません。部下がアドバイスを求めている回に、その期待に応えられなくなるからです。アドバイスを求められたら、何を、どこからするのかを具体的に伝えてください。意見を求められたときは、先に部下の考えを尋ねます。そのうえで、部下の判断で進めてよい範囲を二人で決め、少しずつ広げていくことをおすすめします。
素直な部下が、 自分の意見を言ってくれないときはどうすればよいですか。
素直な部下が意見を言わないときは、「もっと意見を言って」とだけ求めず、具体的な場面を挙げて考えを尋ねてみてください。たとえば「○○さんなら、このお客様にどう返しますか」と、上司の意見を言う前に聞きます。部下の考えに納得できる点があれば、その点を具体的に伝えましょう。上司の対応が期待と違っていないかを、上司から尋ねておくのも1つの方法です。
素直な部下に仕事が集まってしまうときは、 どうすればよいですか。
頼まれた仕事を断らない部下には、ほかの人からの仕事も集まることがあります。部下から言い出すのを待たず、上司から仕事の量を尋ねましょう。「自分の仕事が後回しになっていませんか」と聞き、引き受けるのが難しいときは上司から相手に相談する、と伝えておきます。そのうえで、部下が引き受ける仕事の範囲を一緒に決め直します。
素直な部下に、 上司の対応が期待と違っていないかを尋ねるには、 どうすればよいですか。
素直な部下は、上司の対応が期待と違っても、そのことを口にせずに合わせてくれることがあります。だからこそ、期待と違っていないかは、部下から言われるのを待たずに上司から尋ねてみてください。たとえば「私が先回りして、答えを言いすぎているかもしれません。思っていたのと違う対応があったら、言ってください」と伝えます。1on1の最初に、その回に上司に期待することを尋ねるのも1つの方法です。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/growing-receptive-subordinate
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: