上司の方へ評価の面談
二次評価とは。二次評価者は何をするのか
先に答え
二次評価とは、一次評価者(一般的には直属の上司)がつけた評価を、その上の上司など別の評価者が確認し、必要に応じて見直す仕組みです。二次評価者の主な役割は、一次評価の根拠と評価基準の読み方を確かめ、評価者による甘い・辛いの差をそろえることです。ただし、名前と中身は会社によって異なり、点をつけ直す会社も、確認と承認だけの会社もあります。二次評価者は本人の仕事を普段見る機会が限られているので、一次評価者に「どの仕事のどの場面を根拠にしたか」を尋ねることから始めるとよいでしょう。見直したときは、その理由が本人に届くようにしてください。
二次評価とは:一次評価を、別の評価者が確認する仕組み
二次評価とは、一次評価者がつけた評価を、別の評価者が確認し、必要に応じて見直す仕組みです。一次評価者は一般的に本人の直属の上司で、二次評価者はその上の上司(部長など)が務めます。一人の評価者の見方だけで結果が決まらないようにすることと、評価者によって評価の甘い・辛いが分かれないようにすることが、主な目的です。
ただし、二次評価の名前と中身は会社によって異なり、ここで紹介するのは一般的な例です。二次評価者が点をつけ直す会社もあれば、一次評価の確認と承認だけを行う会社もあります。三次評価や、部門の評価者が集まる調整の会議がある会社もあります。自分の会社で二次評価者に何が求められているかは、評価制度の資料を見るか、人事の担当に確認してください。
一般的な流れは、次の通りです。
| 評価の段階 | 一般的に誰が行うか | 主に何をするか |
|---|---|---|
| 自己評価 | 本人 | 期の |
| 一次評価 | 直属の上司 | 普段見ている |
| 二次評価 | 一次評価者の上の上司 | 一次評価の |
| 最終の | 会社の | 結果を |
二次評価者は何をするのか: 4つの役割
二次評価者の仕事は、一次評価の点をつけ直すことよりも、一次評価が根拠のある評価になっているかを確認することにあります。二次評価者に一般的に求められる役割は、次の4つです。
- 一次評価の根拠を確かめます。どの仕事のどの場面を根拠にその点になったのかを、一次評価者に尋ねます。本人の自己評価と一次評価が分かれている項目は、特に丁寧に確認します。
- 評価基準の読み方をそろえます。同じ「期待通り」でも、課や一次評価者によって基準の読み方が違うことがあります。複数の一次評価者の評価を見比べられるのは、二次評価者の立場だからできることです。
- 一次評価者の見ていない事実を補います。二次評価者が直接関わった仕事や、ほかの部署と一緒に進めた仕事など、一次評価者が見ていない事実があれば、一次評価者に伝えます。
- 一次評価者を支えます。評価の理由を本人にどう伝えるか、難しい面談をどう進めるかについて、一次評価者の相談に乗ります。
二次評価者の手元にある材料は、主に一次評価者の評価と説明、本人の自己評価です。本人の普段の仕事を見ているのは、一次評価者のほうです。一次評価者は、普段の面談や日々の仕事のやり取りの中で、評価の根拠になる場面を見聞きできる立場にあります。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、1on1は、その部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいと考えています。ただし、上司であっても、部下の仕事を見てもいないなら、上司が行う意味はありません。二次評価者は、一次評価の点を自分の印象でつけ直すより、一次評価者が見てきた仕事を根拠として確かめることを優先するとよいでしょう。一次評価者が本人の仕事を十分に見ていないと感じたときは、そのこと自体を一次評価者と話す必要があります。
二次評価者が一次評価者と話すときの、 進め方と発言の例
二次評価者が一次評価者と話すときは、点の高い低いから入るより、根拠にした場面を尋ねるところから始めるのがおすすめです。以下では、建設会社の工事部で、部長(二次評価者)が、現場監督の○○さんと一緒に仕事をしている課長(一次評価者)と話す場面を例にします。
一次評価の根拠を尋ねるとき
- ○○さんの「工程管理」をAにした理由を、具体的な現場の場面で教えてもらえますか。私は現場を見る機会が少ないので、判断の材料にしたいんです。
- 秋の改修工事で、雨による遅れを取り戻したことは聞いています。ほかに、根拠にした場面はありますか。
- ○○さんの自己評価はBでした。自己評価との違いについて、本人と話す機会はありましたか。
評価基準の読み方をそろえるとき
- 同じ「安全管理」のAでも、2つの課で根拠にしている場面の重さが、かなり違うように感じています。基準のこの一文を、課長はどう読んでいるか教えてもらえますか。
- 私は、この等級のAは、協力会社への安全上の指示まで一人で任せられる状態だと読んでいます。課長の読み方と違うところはありますか。
- 基準の読み方がそろっていないのは、私が評価者の皆さんと話す機会を作ってこなかったせいでもあります。来期は、期の初めに一度すり合わせましょう。
評価を見直す必要がありそうなとき
- 駅前の新築工事の工程表は、私も打ち合わせに出ていて、ほかの人が作った部分もあったと記憶しています。その点を踏まえて、一緒に見直してみませんか。
- 見直すかどうかは、課長の考えを聞いてから決めたいと思っています。課長は、どう考えますか。
- 本人に聞いておいたほうがよい点があれば、評価を決める前に、課長から尋ねてもらえますか。
- 見直す場合は、その理由を本人に説明できる言葉にしておきましょう。伝え方で迷うところがあれば、一緒に考えます。
一次評価者を支えるとき
- 今回の評価面談で、本人に伝えにくいと感じていることはありますか。
- 私がもっと現場に足を運んだほうがよい課があれば、遠慮なく言ってください。
二次評価で評価が変わったとき、 本人に理由が伝わるようにする
二次評価で評価が変わったときは、その理由が本人に届くようにすることが大切です。本人に結果を伝えるのが一次評価者か二次評価者か、どこまで伝えるかは会社の決まりによるので、人事の担当に確認しておきます。一次評価者が伝える場合は、自分の考えと二次評価で変わった点、その理由を分けて話せるように、二次評価者と言葉をそろえておくことをおすすめします。
一次評価者が、本人に伝えるときの例です。
- 今期の評価についてお話しします。私の考えは最初Aでしたが、二次評価で部長と話し合い、「工程管理」はBが妥当だと考え直しました。
- 考え直した理由は、新築工事の工程表のうち、ほかの人が作った部分があったことを踏まえたためです。私も、その点を見落としていました。
- 秋の改修工事で遅れを取り戻した進め方についての私の考えは、変わっていません。○○さんは、どう感じていますか。
- 評価に納得できない場合の相談先は、人事に確認してお伝えします。
二次評価者が、本人と話す機会がある場合の例です。
- 今期の評価について、課長と一緒に確認しました。私は現場を見る機会が少ないので、○○さんから見て、評価に入っていないと感じる仕事があれば教えてください。
- 来期は、私もできるだけ現場に足を運ぶようにします。
二次評価者が本人と話す場合も、評価の結果をその場で変える約束はしないでください。新しい事実が出てきたときは、一次評価者と確認したうえで、会社の手続きに沿って扱います。
二次評価者として、おすすめしないこと
避けたいのは、一次評価を自分の印象で動かすことと、一次評価をそのまま承認してしまうことの両方です。
- 一次評価の点を、自分の印象でつけ直す。二次評価者は本人の普段の仕事を見る機会が限られていて、印象の中には一次評価者が知っている事実が入っていません。見直すときは、どの事実を根拠にするかを一次評価者と話し合いましょう。
- 逆に、一次評価をそのまま承認するだけで終える。一次評価者ごとの基準の読み方の違いが、そのまま結果に残ります。
- 見直した理由を、一次評価者にも本人にも伝えない。本人は何を変えればよいかを知る機会をなくし、一次評価者は自分の考えと結果の違いを説明できなくなります。
- 全体の分布に合わせるためだけに、理由を言葉にしないまま評価を動かす。会社の制度で分布の調整がある場合も、調整があったことと、調整の前の一次評価者の考えを本人に伝えられるよう、一次評価者と話しておきましょう。
- 一次評価者の代わりに、二次評価者が普段の1on1を担当する。KAKEAIは、直属の上司ではない人が1on1を担当するほうがよい、という考え方をおすすめしません。普段の1on1は本人の仕事を決めている直属の上司が行い、二次評価者はその上司を支える側に回るほうが、それぞれの役割に合っています。
二次評価が、評価者と本人の役に立ったかを、 どこで振り返るか
二次評価が役に立ったかどうかは、評価の期間が終わったあとに、二次評価者が次のように振り返るとわかります。
- 一次評価者が根拠にした仕事の場面を具体的に聞けていたら、次は課や一次評価者ごとの基準の読み方の違いについて、一次評価者と話す時間を取ります。
- 評価を見直したときにその理由を一次評価者が本人に説明できる言葉にできていたら、次は、二次評価者自身が一次評価者と部下の仕事を見る機会を増やします。
- 基準の読み方の違いをまだ話せていなければ、次の期の初めに、一次評価者の皆さんと基準の一文を一緒に読む時間を取ってみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
一次評価者として、二次評価者に評価の根拠を説明できるよう、期の途中の事実をそろえたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
評価をつける前に、「予定・履歴」を見返すとき。
二次評価者に評価の根拠を説明するときに、 記憶ではなく、その時期に二人で話して残した要点から事実を挙げられます。
履歴のカードの「1on1のAI要約」には、1on1ごとに、話のまとまりごとの見出しと要点、決まった次の一歩の担当と期限が残っています。期間やテーマで絞り込んで探せます。お二人に同じ内容が表示されます。人事評価の点や評価コメントを Kakeai AI が作る機能はありません。1on1の記録は1on1をしたお二人の画面に表示され、二次評価者がその1on1の相手でなければ、二次評価者の画面には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。
海外向けサポートの方向性 海外では担当が現地に行く日本式の対応が難しく、台湾製のように製品をすぐ交換・送付する方式が有効ではないかという話になった。 藤本さんが「それ、私、考えてみたいです」と話し、…売り文句の案を7月9日までに考えることを引き取った。
評価をつける前に、「概要」のダイジェストを読むとき。
期末に近い出来事だけでなく、 期の初めからの仕事の流れと、 その後どうなったかを見返したうえで評価を考えられます。
ダイジェストは、Kakeai AIが直近6か月の二人の1on1を、これまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行、の順に文章にしたものです。次の一歩をクリックすると、その一歩が生まれた背景、決めたこと、実行と結果がまとめて表示されます。1on1が終わるたびに書き直され、お二人に同じものが表示されます。
…比較表を作る仕事が、売り方を考える仕事へと踏み込んだ回でした。 6月11日の競合比較の話から生まれた一歩として、藤本さんが競合3社の製品比較表を6月25日までに出すことが決まっており、6月24日に実行済みです。…
評価をつける前に、決めた一歩の一覧を見るとき。
期の途中に二人で決めたことと、 そのうち実行まで進んだことを、 評価の根拠を考える材料として一覧で確認できます。
「MOVE」は、1on1で決めた次の一歩と目標が、期限の順に並ぶ一覧の画面です。種類・状態・担当・期限・テーマで絞り込めます。1on1の実施中に「決定する」をクリックした次の一歩に加え、「+ MOVEをつくる」で作った一歩や目標も並びます。実行済みの印は、担当の方がご自身で付けます。
次の一歩の例:文言「市場規模の試算の方法を決める(何を掛けるか・割合をどう置くか・理由を書く)」・担当「森 陽菜」・期限「2026/07/07」
1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。
ご利用企業 累計600社以上/
無料の資料
この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
- 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
画面を見ながら説明を聞きたい方は、30分のオンライン説明をご予約いただけます。
よくある質問
人事評価の二次評価とは何ですか。
人事評価の二次評価とは、一次評価者がつけた評価を、別の評価者が確認し、必要に応じて見直す仕組みです。一般的に、一次評価者は本人の直属の上司で、二次評価者はその上の上司が務めます。一人の評価者の見方だけで結果が決まらないようにすることと、評価者による甘い・辛いの差をそろえることが、主な目的です。中身は会社によって異なるので、自分の会社の決まりは、評価制度の資料を見るか、人事の担当に尋ねて確認できます。
二次評価者には、誰がなるのですか。
二次評価者は、一般的には一次評価者の上の上司、たとえば課長が一次評価者なら部長が務めます。ただし、誰が二次評価者になるかは会社の評価制度で決まっていて、部門の責任者や、評価者が集まる会議が二次評価の役割を担う会社もあります。自分が二次評価者を任されたときは、何を確認し、どこまで見直してよいのかを、人事の担当に聞いておくと安心です。
二次評価者は、一次評価を変えてもよいのですか。
二次評価者が一次評価を見直せるかどうかは、会社の制度によって異なります。見直せる制度であっても、二次評価者は本人の普段の仕事を見る機会が限られているので、自分の印象で点をつけ直すのは避けてください。まず一次評価者に根拠の場面を尋ね、見ていない事実がある場合に、その事実を根拠として一次評価者と一緒に見直すのがおすすめです。見直した理由は、本人に説明できる言葉にしておきます。
二次評価で評価が下がったとき、 本人にはどう伝えればよいですか。
二次評価で評価が下がったときは、一次評価者の考えと、二次評価で変わった点、その理由を分けて本人に伝えるとよいでしょう。たとえば一次評価者が「私の考えは最初Aでしたが、二次評価で部長と話し合い、Bが妥当だと考え直しました。理由は〜です」と話し、本人の見方を尋ねます。誰がどこまで伝えるかは会社の決まりによるので、人事の担当に問い合わせておきましょう。評価に納得できない場合の相談先も、あわせて伝えます。
二次評価者は、評価される本人と面談するべきですか。
二次評価者が本人と面談するかどうかは、会社の制度によって異なります。面談する場合は、二次評価者は本人の普段の仕事を見る機会が少ないことを伝えたうえで、評価に入っていないと感じる仕事がないかを尋ねるとよいでしょう。その場で評価の結果を変える約束はせず、新しい事実が出てきたときは、一次評価者と確認したうえで、会社の手続きに沿って扱ってください。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/secondary-evaluator-role-in-performance-review
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: