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上司と部下のギャップ・温度差は、 どう埋めるか
先に答え
上司と部下のギャップや温度差は、性格や世代の差のせいにするより、期待・情報・熱の3つの差に分けて、面談の中で言葉にしていくとよいでしょう。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとのうち、上司のふるまいについての5つの中で最も多かったのは「上司の対応が期待するものと違う」で、12.9%でした。「上司との信頼関係がなく安心して話せない」の8.0%より多く挙がっています。面談では、部下は話したいことと上司に期待することを伝え、上司は判断の理由を話してみてください。熱の差は、相手の気持ちを変えようとするより、次にすることを1つそろえることをおすすめします。
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KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごととして、信頼関係がなく安心して話せないことより、上司の対応が期待するものと違うことを挙げた人のほうが多くいました。また、会社や組織の考えや状況を理解することを、面談をしている理由に挙げる人も少なくありません。面談の中で、部下は話したいことと上司に期待することを、上司は判断の理由や会社の状況を、言葉にしてみるとよいでしょう。
- 12.9%
- 1万人調査
- 面談の困りごと(複数回答)に「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人の割合
- 上司のふるまいについての5つの困りごとの中で最も多い答えです。「上司との信頼関係がなく安心して話せない」は8.0%でした。この困りごとを挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.4%で、回答者全体の31.9%を下回っています。
- 15.8%
- 1万人調査
- 面談をしている一番の理由として「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人の割合
- 選べる答えの中で3番目に多く、5つまで選べる質問では38.5%の人が選んでいます。会社や組織の考えや状況を知ることを、面談に求めている人が少なくないことがうかがえます。
この調査は、上司と部下のギャップや温度差そのものを尋ねたものではありません。数字は、上司との面談についての困りごと・面談をしている理由・面談の成果の実感を、部下の立場で答えたものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
上司と部下のギャップ・温度差は、 性格や世代の差より、 3つの差に分けて考える
上司と部下のギャップや温度差は、性格や世代の違いとして片づけられがちです。ただ、そう考えると、二人で何を変えればよいかが見えにくくなります。差を、期待・情報・熱の3つに分けて、面談の中で一つひとつ言葉にしていくと、二人で変えられることが見えてきます。
| 差の種類 | よくある場面 | 埋める入口 |
|---|---|---|
| 期待の差 | 部下は | 部下が |
| 情報の差 | 上司は | 上司が |
| 熱の差 | 新しい | 相手の |
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の困りごとを複数回答で尋ねています。上司のふるまいについての5つの中で最も多かったのは「上司の対応が期待するものと違う」で、12.9%でした。「上司との信頼関係がなく安心して話せない」は8.0%です。面談の困りごととしては、信頼関係のことより、上司の対応が期待と合わないことを挙げた人のほうが多かったことになります。
以下では、部署で経費精算のやり方を新しいシステムに切り替える作業を例に、3つの差ごとに書きます。上司は早く移行したいと考え、部下は入力の手間と現場の混乱が気になっている、という場面です。
期待の差: 上司の対応が、 部下の期待と違っている
期待の差は、上司の対応が、その回に部下が上司に期待することと合っていないときに生まれます。上司が「聞き役に回ろう」「助言しよう」と先に決めていると、こうしたずれが起きやすいと考えられます。
KAKEAIの1万人調査では、「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.4%で、回答者全体の31.9%を下回っています。上司の対応が期待と違うと感じている人は、面談が成果につながっているという実感も低い傾向があります。
この差を縮める手がかりになるのは、面談の最初の一言です。上司の立場では、その回に部下が自分に何を期待しているかを、先に尋ねるのも1つの方法です。
- 今日は新システムの話ですね。私の意見が要るなら言いますし、まず状況を聞くだけでもかまいません。どちらがよいですか。
- 私はつい意見を先に言ってしまうので、聞くだけがよいときは、そう言ってもらえると助かります。
部下の立場では、話したいことと、上司に期待することを一緒に伝えます。
- 新システムの入力の手間について、現場の状況をまず聞いていただきたいです。そのあとで、課長のお考えも伺いたいです。
- 今日は、移行の期日について、一緒に考えていただきたいです。
- 相談というより、今の状況を知っておいていただきたくてお話しします。
情報の差: 上司が知っている事情を、 部下が知らない
情報の差は、上司が知っていて部下が知らないことから生まれます。上司には当然に見える判断でも、理由が伝わっていなければ、部下には急な指示に映ります。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談をしている一番の理由として「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人は15.8%でした。選べる答えの中で3番目に多く、最も多いのは「自分の仕事を進めるため」34.5%です。5つまで選べる質問では、38.5%の人が選んでいます。会社や組織の考えや状況を知る機会として、面談を受けている人は少なくありません。
上司の立場では、判断の理由と、会社や部署の状況を聞かれる前に話しておくと、部下も判断の背景を理解しやすくなります。
- 新システムへの切り替えを急いでいるのは、今の仕組みの保守が来年3月で終わるからです。この事情を、先にお伝えしていませんでした。
- 部長会議で決まっている範囲と、まだ決まっていない範囲を分けてお話しします。
- まだ私にも分からないことがあります。入力の項目が減るかどうかは、来週の説明会で確認してお伝えします。
部下の立場では、知りたいことを尋ねてかまいません。理由を知ることで、自分の仕事の進め方を決めやすくなります。
- 切り替えの期日は、どこで決まったものですか。背景を知っておくと、現場に説明しやすくなります。
- 課長が今、この移行で一番気にされているのは、どんな点でしょうか。
- 現場から出ている不安を、部長にもお伝えいただくことはできますか。
熱の差: 相手の温度を変えようとせず、 次の一歩をそろえる
熱の差は、同じ取り組みに対する前向きさの差です。上司のほうが前向きなこともあれば、部下のほうが前向きなこともあります。どちらの場合も、相手を自分の温度に引き上げようとするより、次にすることをそろえるほうが、仕事を進めやすいでしょう。
上司のほうが前向きで、部下が手間を気にしているときは、上司から次のように切り出します。
- 私のほうが移行を急いでいるのは、自覚しています。そのうえで、○○さんが気になっている点を先に教えてもらえますか。入力の手間は、どの作業で一番増えそうですか。
- 全部を一度に変えなくてもよいと思っています。まず交通費の精算だけ新しい仕組みに移して、1か月やってみませんか。
- 現場の負担を減らすために、私ができることはありますか。
部下のほうが前向きで上司が慎重なときは、部下の立場から、上司が何を心配しているのかを尋ねると進め方が見えてきます。
- 課長が慎重になっている理由を、教えていただけますか。その点に手を打てれば、進めやすくなると思っています。
- まず一部だけ試すことなら、進めてもよいでしょうか。来月の精算から、私の担当分だけ新しい仕組みで入力してみたいです。
- 結果は、次の面談でご報告します。問題が出たら、その時点で止めます。
どちらの場合も、面談の終わりに、次にすることと確認する日を二人で決めます。
- では、来月は交通費の精算だけを新しい仕組みで行い、月末の面談で手間がどう変わったかを一緒に見ましょう。
上司と部下のギャップを埋めようとして、 避けたいこと
避けたいのは、ギャップの原因を相手の人柄や世代に置くことです。
- 世代の違いで片づける。「若い人だから」「年上の世代だから」と決めると、期待も情報も尋ねなくなります。差の中身を言葉にするほうが、縮める手がかりになります。
- 上司が部下の考えにすべて合わせる、または部下が上司の熱量に合わせる。どちらも片方だけが相手に合わせる形になり、長くは続きにくいものです。KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司と部下のギャップについては、上司と部下の両方が当事者だと考えています。
- 雑談や食事の場で、まず距離を縮めようとする。雑談や食事の場で二人の距離が縮まることはあります。ただ、期待の差と情報の差は、仕事の話の中で言葉にしなければ、そのまま残りやすいと考えられます。
- 温度差を部下のやる気の問題と見る。上司の目に温度が低く映る部下にも、手間や混乱を心配するという、仕事の上の理由があるかもしれません。理由を聞かずにやる気の話にすると、仕事の話が止まりがちです。
- 上司の熱を部下に求める。上司が前向きである理由(会社の事情、期限)を部下が知らなければ、同じ温度にはなりにくいでしょう。熱を求める前に、理由を話しておくことをおすすめします。
上司と部下のギャップが埋まってきたかどうかの振り返り方
ギャップが埋まってきたかどうかは、同じ気持ちになったかではなく、面談のあとの二人の動きを振り返るとわかります。
- 面談の最初に部下が上司に期待することを話す時間を取れたら、次は、その期待に合った話ができたかを、面談の終わりに二人で確かめてみてください。
- 上司が判断の理由と会社の状況を聞かれる前に話せたら、次は、部下が知りたいことを尋ねられるように、質問の時間を少し残しておきます。
- 温度の違う取り組みで、次にすることと確認する日が決まったら、その日の面談で結果を二人で見ながら、次の一歩を決めます。
- 「それは聞いていませんでした」という言葉がどちらかから出たら、次は、何が伝わっていなかったのかを二人で振り返ってみてください。
前回の面談で相手が何を期待していたのかを思い出せなければ、次の回は、期待を尋ねる一言か期待を伝える一言から始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
上司と部下の話がすれ違ったり、一度崩れた信頼関係を立て直したりしたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
行き違いを話した1on1の後に、「1on1のAI要約」で。
すれ違いの原因を片方だけに置かず、 二人がそれぞれ認めたことを同じ記録として残せます。
Kakeai AI が、二人が話したことを、どちらが何を述べ、何を認めたかという形で要約にします。評価や採点の言葉ではなく、事実の言葉で書くように作られています。
入社5ヶ月を経て、長谷部さんが社内の意思決定の手順(関係者への根回し)に最初戸惑ったことを振り返りました。3月の件については柳瀬さんも説明不足を認めています。
1on1の終了後に、「1on1後のAIアドバイス」で。
関係の立て直しを上司だけ、 部下だけの努力にせず、 二人がそれぞれ次の1on1で試すことを持てます。
上司と部下のそれぞれに、その回のご自身の発言を踏まえた「今回よかった点」と「次の1on1や日常へ向けて」が書かれ、それぞれ本人にだけ表示されます。部下の側にも、次の1on1で自分から一言添えてみる、といった案が書かれることがあります。
次回、西村さんのレポートを見せてもらう場面で、「社内の評価の場面だと緊張の種類が違うので、レポートを書きながら少し慣らしていきたいです」と一言添えてみませんか。自分の言葉で伝えておくと、西村さんも見せ方を考えやすくなります。
次の1on1の前に、「概要」の画面で。
どちらが動く番になっている話なのかを、 二人が同じ文章で確かめられます。
「概要」の画面のダイジェストには、いま途中になっている話と、それが誰の確認待ちになっているかが書かれます。お二人に同じものが表示されます。
石田さんの返答が出るまで長谷部さんは仕様書側を動かさない方針で、現在は柳瀬さんの確認待ちの状態です。
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よくある質問
上司と部下の温度差は、 なぜ生まれるのですか。
上司と部下の温度差が生まれる理由は、1つではありません。期待・情報・熱の3つに分けて考えると、面談で何を話せばよいかが見えやすくなります。上司の対応がその回の部下の期待と合っていない、上司が知っている事情を部下が知らない、同じ取り組みへの前向きさが違う、の3つです。KAKEAIの1万人調査では、上司のふるまいについての面談の困りごとの中で最も多かったのは「上司の対応が期待するものと違う」で、12.9%でした。
上司と部下の世代ギャップは、 どう埋めればよいですか。
上司と部下の世代ギャップを埋めるには、世代の特徴で相手を理解しようとするより、目の前の相手が何を期待し、何を知らないのかを尋ねるほうが近道です。「若い人だから」「年上の世代だから」と決めると、期待も情報も尋ねなくなります。面談では、部下は話したいことと上司に期待することを伝え、知りたいことを尋ねてみてください。上司の側は、判断の理由と会社の状況を話しておくと、部下が知らないことを減らせます。
新しい取り組みに部下が乗り気でないとき、 上司はどうすればよいですか。
新しい取り組みに部下が乗り気でないときは、やる気の話にせず、気になっている点を先に聞いて、次にすることを1つそろえることをおすすめします。手間や混乱を心配するという、仕事の上の理由があるかもしれません。「気になっている点を先に教えてください」と尋ね、一部だけ試して月末の面談で結果を一緒に見ることにすると、温度を無理にそろえなくても、仕事を進めやすくなります。
上司と考えが合わないとき、 部下はどう伝えればよいですか。
上司と考えが合わないとき、部下は反対する前に、上司がその判断をした理由と心配していることを尋ねるとよいでしょう。「慎重になっている理由を教えていただけますか」と聞くと、何に手を打てば進められるかが見えてきます。そのうえで、「私の担当分だけ試してみたいです。問題が出たら止めます」のように、一部だけ試すことを提案すると、考えの違いを仕事の話として扱いやすくなります。
上司と部下のギャップは、 1on1で埋められますか。
上司と部下のギャップのうち、期待の差と情報の差は、1on1の中で言葉にすることで縮めやすくなります。1on1の最初に、部下が話したいことと上司に期待することを伝え、上司が判断の理由と会社の状況を話すと、その回のずれは小さくなりやすいでしょう。熱の差は、1回の1on1で気持ちをそろえようとするより、次にすることと確認する日を二人で決めて次の1on1で結果を一緒に見ていくほうが、縮めやすいと考えられます。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/closing-the-gap-between-boss-and-subordinate
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: