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すべての方へ部下との関わり

上司と部下がうまくいかない・すれ違うとき

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

上司と部下がうまくいかない、すれ違うと感じるときは、相性の問題と決める前に、ずれの中身を「期待のずれ」「話したあとのずれ」「言葉のずれ」の3つに分けてみてください。KAKEAIの1万人調査では、面談がそのあとの行動につながるのは「半分くらいの回で」と答えた人が40.9%で最も多く、その人たちのうち面談が成果につながっていると感じる人は15.7%でした。話したことが毎回行動に移っている人は、多くありません。話したことの行方が見えないと、上司には「部下が動かない」、部下には「上司が覚えていない」と、同じ出来事が逆に見えることがあります。期待は先に言葉にし、決めたことは二人で残して、次の回は前回決めたことから始めるとよいでしょう。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司のふるまいについて部下が困っていることの中で最も多いのは、上司の対応が期待と違うことでした。また、面談がそのあとの行動につながるのは半分くらいの回という人が最も多く、上司が以前の会話を覚えていないことを挙げる人もいます。どちらも面談についての数字ですが、上司の対応が期待と合わないことや、話したことが行動に移らないことは、面談が成果につながっているという実感と関係していることがうかがえます。

12.9%
1万人調査
面談の困りごと(複数回答)として「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人の割合
上司のふるまいについての5つの困りごと(対応が期待と違う・以前の会話を覚えていない・約束を守らない・実施に前向きではない・話が役に立たない)の中で最も多い答えです。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じる人は23.4%で、回答者全体の31.9%を下回ります。
40.9%
1万人調査
面談がそのあとの行動につながっているかという質問で、「半分くらいの回でそうなっている」と答えた人の割合
5つの答えの中で最も多い答えです。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じる人は15.7%で、「毎回」「ほぼ毎回」と答えた人の61.3%を大きく下回ります。話したことが行動に移っているかどうかで、成果の実感は大きく分かれています。
6.2%
1万人調査
面談の困りごと(複数回答)として「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人の割合
この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じる人は26.4%で、回答者全体の31.9%を下回ります。挙げる人は多くないものの、この困りごとを挙げた人は、成果の実感が全体より低いということです。

この調査は、上司と部下のすれ違いや相性そのものを尋ねたものではありません。数字は、上司との定期的な面談の困りごとと、面談が行動につながっているかを、部下の立場で答えた結果です。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

上司と部下がうまくいかない・すれ違うとき、ずれの中身を3つに分ける

上司と部下がうまくいかない、すれ違っていると感じるとき、原因を相性や性格に求めると、手のつけどころが見えにくくなります。すれ違いの中身は、次の3つのずれに分けて考えると、上司と部下のどちらの側からも、次の1回で手をつけやすくなります。

ずれの種類上司の目にはこう見える部下の目にはこう見える
期待のずれ(相手に期待することが違う)「相談されたから助言したのに、不満そうだ」「聞いてほしかっただけなのに、やり方を変えろと言われた」
話したあとのずれ(話したことがどうなったかが見えない)「言ったのに、部下が動いていない」「話したのに、上司が覚えていない」
言葉のずれ(同じ言葉を違う意味で使っている)「任せると言ったのに、何でも聞いてくる」「任せると言われたのに、あとで直される」

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の困りごと(複数回答)として「上司の対応が期待するものと違う」を挙げた人が12.9%いました。上司のふるまいについての5つの困りごと(対応が期待と違う・以前の会話を覚えていない・約束を守らない・実施に前向きではない・話が役に立たない)の中で、最も多い答えです。つまり、上司のふるまいについて部下が困っていることの中では、上司の対応が期待と違うことが一番多いということです。

KAKEAIの1万人調査で、面談がそのあとの行動につながっているかを尋ねた質問では、「半分くらいの回でそうなっている」が40.9%で、5つの答えの中で最も多くなっています。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じる人は15.7%で、回答者全体の31.9%を下回ります。一方、困りごとに「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人は6.2%でした。その人たちの成果の実感は26.4%で、こちらも全体を下回ります。話したことが行動に移っているかどうかで成果の実感は大きく分かれ、前に話したことを上司が覚えていないと感じている人では、成果の実感が全体より低いということです。

この調査は、すれ違いそのものを尋ねたものではありません。ただ、「話したあとのずれ」が厄介なのは、同じ出来事が上司には「部下が動かない」、部下には「上司が覚えていない」と逆に見えやすいためだと考えられます。

期待のずれ:その回に相手に期待することを、先に言葉にする

期待のずれを減らすのは、上司と部下のどちらから始めてもかまいません。上司から尋ねることも、部下から自分で言うこともできます。ここでは、販促キャンペーンの企画書を部下(○○さん)が作っていて、上司(課長)は予算を抑えた案に変えたいと考えている場面を例にします。

上司の側から

相談を受けたときは、助言から入る前に、何をしてほしいのかを尋ねてみるという方法もあります。意見を求められたときは、本人の考えを先に聞いてから、具体的に言います。

  • 企画書の話ですね。今日は私に何をしてほしいか、先に教えてもらえますか。意見を言うのがいいのか、まず聞くのがいいのか、そこから合わせたいです。
  • 私の意見を言う前に、○○さんが今の案のどこを一番よいと考えているか、教えてもらえますか。
  • 私は、予算を半分にした案も見ておきたいと考えています。来期の予算の枠がまだ決まっていないからです。○○さんはどう思いますか。

部下の側から

話を切り出すときに、上司に期待することを1行添えます。期待を言わずに話し始めると、上司は自分の判断で対応を選ぶことになり、ずれが起きやすくなります。

  • 企画書について、ご相談があります。今日は、方向性が合っているかの意見をいただきたいです。細かい文言は、まだ直していません。
  • 今の案に決めてほしいのではなく、予算の前提をどう置けばよいかを一緒に考えていただきたいです。
  • 先週の案を直すように言われましたが、どこが引っかかったのかを、もう少し具体的に教えていただけますか。

話したあとのずれ:前回決めたことから、次の回を始める

話したあとのずれは、話した内容を二人で残し、次に会うときの最初に、前回決めたことから始めることで減らせます。上司が引き受けたことも、部下が引き受けたことも、同じ重さで残します。

上司の側から

  • 今日決めたことを、念のため一緒に確認させてください。○○さんが予算を抑えた案を来週の水曜までに作り、私は来期の予算の枠を部長に確認して月曜までに伝える、ということでよかったでしょうか。
  • 前回、私が部長に確認すると言っていた予算の枠ですが、まだ返事がもらえていません。明日もう一度聞きますので、少し待ってもらえますか。
  • 前回話した、予算を抑えた案はその後どうですか。進めにくいところがあれば、一緒に見直しましょう。

部下の側から

  • 前回の1on1で決めたことを、メールで送っておきます。私が水曜までに予算を抑えた案を作り、課長に予算の枠を部長に確認していただく、という内容でよろしいでしょうか。
  • 先月お話しした、キャンペーンの告知の時期については、その後いかがでしょうか。
  • 前回いただいた意見のうち、予算の前提は直しました。ターゲットの絞り方はまだ迷っているので、今日もう一度相談させてください。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司と部下は両方が当事者であり、どちらか一方だけに責任を負わせるべきではないと考えています。すれ違いも同じで、相手が先に変わるのを待つより、自分の側から期待を言葉にして、決めたことを残すところから始めることをおすすめします。

言葉のずれ:「任せる」「確認」「急ぎ」の意味を、その場で確かめる

職場でよく使う言葉ほど、意味が人によって違います。「任せる」が、途中で口を出さないことなのか、最終の判断は上司がすることなのか。「確認して」が、見ておいてほしいのか、返事がほしいのか。「急ぎ」が、今日中なのか、今週中なのか。言った側には明らかでも、聞いた側には別の意味に取れます。

言葉のずれは、使ったその場で確かめるのが一番早い方法です。上司からも部下からも聞けます。

  • 「任せる」と言いましたが、私のつもりでは、案の中身は○○さんが決めて予算の上限だけ私が決める、という意味です。それで進めにくいところはありますか。
  • 「確認しておいて」とおっしゃったのは、私のほうで見ておけばよいでしょうか。それとも、見た結果をお返ししたほうがよいでしょうか。
  • 「急ぎ」というのは、今日中でしょうか。今週中であれば、先にA社の対応を済ませてから取りかかりたいです。

上司と部下がすれ違うとき、避けたいこと

避けたいのは、すれ違いを相性の問題として片づけることと、どちらか一方が我慢して合わせることの両方です。

  • 相性の問題と割り切る。相性だと決めると、直す場所が見えにくくなります。3つのずれのどれかに分けると、次の1回で変えられる行動が見つかります。
  • 雑談で距離を縮めてから、仕事の話をしようとする。すれ違っている相手との雑談は、どちらにも負担になることがあります。期待・話したあと・言葉の3つは、仕事の話の中でそろえられます。
  • どちらかが折れて合わせる。折れた側が感じている食い違いは残ったままになり、あとで別の不満として出てくることがあります。
  • 第三者に間に入ってもらって済ませる。人事や上司の上司に相談することはかまいません。ただ、間に入ってもらうだけで終えず、次の1回で自分が何を話すかも考えておくとよいでしょう。
  • 相手の性格を変えようとする。変えられるのは、期待の伝え方、決めたことの残し方、言葉の意味の確認の仕方です。

すれ違いが減ったかの振り返り方

すれ違いが減ったかどうかは、話しやすくなったかではなく、話したことがそのあとどうなったかで振り返ります。上司の立場でも部下の立場でも、振り返ったあとに次にすることは、次の5つです。

  • その回に相手に期待することが面談の最初に言葉になっていなかったら、次は、話を始める前に一言添えるか、相手に尋ねます。
  • 前回決めたことから次の回を始められなかったら、次は、前回のメモを最初に二人で見るところから始めます。
  • 自分が引き受けたことを約束した日までに済ませられなかったら、その日のうちに、今の状況と新しい期日を相手に伝えます。
  • 「任せる」「確認」「急ぎ」のような言葉の意味がずれていたと分かったら、次に同じ言葉を使うときに、その場で意味を確かめます。
  • 「言ったのに」「話したのに」と感じた回が1か月前より減っていなかったら、決めたことの残し方を、二人で見直してみるとよいでしょう。
  • この1か月、決めたことを毎回メールで残すようにしてみましたが、やりやすくなりましたか。私のほうは、前回の話を思い出す時間が減って助かっています。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

上司と部下の話がすれ違ったり、一度崩れた信頼関係を立て直したりしたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

行き違いを話した1on1の後に、「1on1のAI要約」で。

すれ違いの原因を片方だけに置かず、二人がそれぞれ認めたことを同じ記録として残せます。

Kakeai AI が、二人が話したことを、どちらが何を述べ、何を認めたかという形で要約にします。評価や採点の言葉ではなく、事実の言葉で書くように作られています。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

入社5ヶ月を経て、長谷部さんが社内の意思決定の手順(関係者への根回し)に最初戸惑ったことを振り返りました。3月の件については柳瀬さんも説明不足を認めています。

1on1の終了後に、「1on1後のAIアドバイス」で。

関係の立て直しを上司だけ、部下だけの努力にせず、二人がそれぞれ次の1on1で試すことを持てます。

上司と部下のそれぞれに、その回のご自身の発言を踏まえた「今回よかった点」と「次の1on1や日常へ向けて」が書かれ、それぞれ本人にだけ表示されます。部下の側にも、次の1on1で自分から一言添えてみる、といった案が書かれることがあります。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

次回、西村さんのレポートを見せてもらう場面で、「社内の評価の場面だと緊張の種類が違うので、レポートを書きながら少し慣らしていきたいです」と一言添えてみませんか。自分の言葉で伝えておくと、西村さんも見せ方を考えやすくなります。

次の1on1の前に、「概要」の画面で。

どちらが動く番になっている話なのかを、二人が同じ文章で確かめられます。

「概要」の画面のダイジェストには、いま途中になっている話と、それが誰の確認待ちになっているかが書かれます。お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

石田さんの返答が出るまで長谷部さんは仕様書側を動かさない方針で、現在は柳瀬さんの確認待ちの状態です。

1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。

ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

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この手引きの数字のもとになった、1万人調査のレポート

1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)

  • 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
  • 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
  • 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)

画面を見ながら説明を聞きたい方は、30分のオンライン説明をご予約いただけます。

よくある質問

上司と部下がうまくいかないのは、相性の問題ですか。

上司と部下がうまくいかないとき、相性の問題と決めてしまうと、直す場所が見えにくくなります。すれ違いの中身は、3つに分けて考えることができます。相手に期待することが違う「期待のずれ」、話したことがどうなったかが見えない「話したあとのずれ」、同じ言葉を違う意味で使っている「言葉のずれ」です。どれも、次の1回で変えられる行動があります。性格を変える必要はなく、期待の伝え方、決めたことの残し方、言葉の意味の確認の仕方を変えます。

上司と部下のすれ違いは、どちらが先に歩み寄るべきですか。

上司と部下のすれ違いは、どちらか一方ではなく、気づいた側から手をつけることをおすすめします。上司は、相談を受けたときに「意見がほしいのか、一緒に考えたいのか、まず聞いてほしいのか」を尋ねてみるのも1つの方法です。部下は、話を切り出すときに上司に期待することを1行添えます。上司と部下は両方が当事者なので、相手が先に変わるのを待たず、自分の側から始めてかまいません。

部下に言ったのに動いてくれないとき、上司はどうすればよいですか。

部下に言ったのに動いていないと感じるときは、言い方を強くする前に、前回決めたことが二人の間で同じ形で残っているかを見直してください。KAKEAIの1万人調査では、面談がそのあとの行動につながるのは「半分くらいの回で」と答えた人が40.9%で最も多く、話したことが毎回行動に移っているわけではありません。面談の終わりに誰が何をいつまでにするかを二人で確認し、次の回の最初にそこから始めてみてください。

上司が前に話したことを覚えていないとき、部下はどうすればよいですか。

上司が前に話したことを覚えていないときは、「先月お話しした告知の時期は、その後いかがでしょうか」のように、部下の側から前回の話に戻してかまいません。KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごとに「上司が以前会話したことを覚えていない」を挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じる人は26.4%で、全体の31.9%を下回ります。決めたことをその日のうちに短いメールで送っておくと、次の回に二人で同じものを見て話せます。

上司と部下のすれ違いを、人事や上司の上司に相談してもよいですか。

上司と部下のすれ違いを、人事や上司の上司に相談することはかまいません。相談するときは、相手の人柄ではなく、仕事で何が止まっているかと、二人で何を試したかを伝えます。相談と並行して、期待を先に言葉にすることと、決めたことを二人で残すことは、自分の側から続けられます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/manager-subordinate-miscommunication-what-to-do

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: