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部下の方へフィードバック

フィードバックを否定と感じて受け入れられないとき

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

フィードバックを否定と感じて受け入れられないときは、受け入れるか、はね返すかの二択にしないことをおすすめします。まず、引っかかっている点が事実の違い・見方の違い・言い方のどれに当たるかを考えてみてください。上司は、自分の目で見た仕事と、報告や相談を受けた仕事しか知らないことがあります。上司が見ていなかった事実は、情報として伝えてかまいません。見方が違う点は、どちらが正しいかを決めるより、次にどうするかを一緒に考える話に戻すとよいでしょう。

数字で見る

KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一緒に考えることを一番に期待している人のほうが、面談の成果を実感している傾向があります。一方で、上司との関係についての困りごとだけがある人は、面談が成長につながっていると感じている割合が低くなっています。

13.2%
1万人調査
面談で上司に一番期待することとして、「一緒に考えてほしい」を選んだ人の割合
この人たちのうち、「面談が成果につながっている」と感じている人は46.2%で、7つの答えの中で最も高く、回答者全体の31.9%を上回ります。上司に一緒に考えることを期待している人のほうが、面談の成果を実感している傾向があります。
12.1%
1万人調査
上司との関係についての困りごとだけがある人のうち、面談が成長につながっていると感じている人の割合
関係の困りごととは、本音が言えない・上司の姿勢に困っている・上司の話が役に立たない、といったものです。実務の困りごとだけがある人では36.4%、困りごとがない人では30.6%でした。上司との関係に困りごとがある人は、成長を実感しにくい傾向があります。

1万人調査は、上司からのフィードバックを受け入れられるかどうかを尋ねたものではありません。数字は、上司との面談で一番期待することと、困りごとの種類ごとに、面談の成果や成長の実感を比べたものです。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

フィードバックを否定と感じるとき、何が起きているのか

上司からのフィードバックを否定と感じて、受け入れられないことは珍しくありません。受け入れられないときは、自分の受け止め方を責める前に、引っかかっている点が事実・見方・言い方の3つのどれに当たるかを考えてみてください。引っかかっている点によって、上司への返し方が変わります。

以下では、部長会に出す月次の営業報告資料を作っている部下が、課長から「この資料では部長に伝わらない。数字の根拠が分からない」と言われた場面を例にします。

引っかかっている点部下の側で起きていること最初の一言
事実が違う根拠の表は別紙に付けていた。課長が見ていないだけだと感じる「根拠の表は、別紙に付けていました。そちらもご覧いただけますか」
見方が違う事実は合っているが、部長には口頭で補えばよいと考えていた「口頭で補うつもりでした。資料だけで伝わる形にしたほうがよい、というお考えでしょうか」
言い方や人柄に向いている「資料づくりがいつも雑だ」と言われ、資料の話ではなく自分の話に聞こえた「今回の資料の、どの部分のことか具体的に教えていただけますか」

事実が違うと感じるときは、上司が見ている範囲を考えてみてください。上司が知っているのは、多くの場合、自分の目で見た仕事と、報告や相談を受けた仕事です。別紙を見ていなければ、課長には根拠が無いように見えます。見えていない事実があるなら、それを伝えるところから始められます。

見方が違うときは、二人は同じ事実を見ていて、評価の仕方が分かれています。この場合、どちらが正しいかを決めようとすると、話は進みにくくなります。

言い方や人柄に向いていると感じたときは、聞いた言葉を仕事の話に戻す問いを1つ返します。「雑だ」という言葉だけでは、どの資料のどの部分かが分からず、直しようがないからです。

フィードバックを「受け入れる」とは、同意することではない

フィードバックを受け入れることは、上司の言葉をすべて正しいと認めることではありません。引っかかっている点だけでなく、聞いた内容全体を「合っている事実」「違う事実」「上司の見方」「次にどうするか」の4つに分けて受け取ることです。4つに分けると、受け入れるか、はね返すかの二択から抜け出せます。

  • 合っている事実は、その場で認めます。部長から数字の根拠を聞かれたのが本当なら、その点は認めてかまいません。
  • 違う事実は、伝えてよいことです。上司が見ていなかったことを伝えるのは、言い返すことではなく、情報を足すことです。
  • 上司の見方は、同意できなくても、「上司はそう考えている」という情報として受け取ります。課長が資料だけで伝わる形を求めていると分かれば、次の資料を作るときの材料になります。
  • 次にどうするかは、二人で決めます。上司の案をそのまま受けるのではなく、自分の考えも出して決めると、本人も納得して取り組めます。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談で上司に一番期待することとして「一緒に考えてほしい」を選んだ人は13.2%でした。この人たちのうち、「面談が成果につながっている」と感じている人は46.2%で、7つの答えの中で最も高く、回答者全体の31.9%を上回っています。上司に一緒に考えることを期待している人のほうが、面談の成果を実感している、という傾向があります。

受け入れられないと感じた時点で、話が終わっているわけではありません。フィードバックは上司からの最初の一言で、そこから二人で考える時間が始まる、と捉えるとよいでしょう。

場面別:フィードバックを否定と感じたときの最初の一言

事実が違うと感じたとき

違う事実は、言い返す形ではなく、情報を足す形で伝えます。

  • 根拠の表は、別紙に付けていました。もし見ていただけていなければ、今お見せしてもよいでしょうか。
  • 1点だけ補わせてください。先月の数字は、営業の管理表から取っています。出典を資料の中に書き添えたほうが、分かりやすいでしょうか。
  • 私の説明が足りなかったかもしれません。資料のどこを見て、根拠が無いと感じられたのか教えていただけますか。

見方が違うと感じたとき

自分の考えを理由と一緒に伝え、上司の見方も尋ねます。

  • 口頭で補うつもりでいました。資料だけで伝わる形にしたほうがよい、というお考えでしょうか。
  • 私は、表を増やすと部長が読みにくくなると考えて、1枚にまとめました。その点は、課長はどう思われますか。
  • どちらの形がよいか、部長会の前に一度ご相談の時間をいただけますか。私の案も持っていきます。

言い方や人柄に向いていると感じたとき

人柄の言葉には答えず、資料のどこかを尋ねます。

  • 今回の資料の、どの部分のことか具体的に教えていただけますか。直す場所を間違えたくないので。
  • 「いつも」と言われると、何から直せばよいか分からなくなります。今回の資料に絞って教えていただけると助かります。

その場では受け入れられないとき

納得できていないことを隠さず、考える時間をもらいます。

  • 今日は、ご指摘を一度持ち帰って考えたいです。明日の朝、私の考えをお伝えしてもよいでしょうか。
  • 正直に言うと、まだ納得できていません。ただ、課長のお考えは分かりました。少し考えてから、もう一度お話しさせてください。
  • 先ほどの話を、私なりに整理しました。合っていた点と、違うと思う点を1つずつお伝えしてもよいでしょうか。

部下からこう返された上司は、見落としや言いすぎがあれば、その場で認めるとよいでしょう。

  • 別紙があったのは見落としていました。失礼しました。見たうえで、もう一度話しましょう。
  • 「いつも」は言いすぎでした。今回の資料で気になったのは、2ページ目の表の数字と、本文の数字が合っていない点です。

受け入れられないまま黙っていると、何が起きるか

受け入れられないフィードバックを「分かりました」と返して終えると、上司には伝わったように見えます。上司は次の資料でも同じ点を見るので、同じ指摘が続きやすくなります。部下の側には、言えなかったことが残ります。

KAKEAIの1万人調査では、上司との関係についての困りごとだけがある人のうち、面談が成長につながっていると感じている人は12.1%でした。関係についての困りごととは、本音が言えない・上司の姿勢に困っている・上司の話が役に立たない、といったものです。時間の確保や記録の管理といった実務の困りごとだけがある人では36.4%、困りごとがない人では30.6%です。上司との関係に困りごとがある人は、面談が成長につながっていると感じにくい傾向があります。

関係の困りごとの1つは、本音が言えないことです。フィードバックについて尋ねた数字ではありませんが、受け入れられないことを黙ったままにしていると、本音が言えない状態に近づくかもしれません。違う点や分からない点を仕事の話として伝えることは、言い返すことではなく、二人の間に言えないことを残さないための方法です。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司も部下も両方が当事者であり、上司だけや部下だけに責任を負わせるものではないと考えています。フィードバックが受け入れられないとき、伝え方を見直すのは上司の仕事で、違う点や分からない点を伝えるのは部下にできることです。

上司の側にも事情があります。言い方を迷って短い言葉になることや、忙しさから結論だけを伝えてしまうことは、部下を否定する意図がなくても起こることがあります。それでも、聞いた側が否定と感じたなら、そう感じたことを伝えてかまいません。

  • 先ほどの言い方は、私には資料ではなく私自身への評価のように聞こえました。資料の話として、もう一度聞かせていただけますか。

フィードバックを否定と感じたときに、避けたいこと

避けたいのは、黙って受け入れたふりをすることと、その場で言い返して終えることの両方です。

  • 黙って受け入れたふりをする。「分かりました」で終えると、違う事実は上司に届かず、同じ指摘が続きがちです。
  • 逆に、その場で言い返して終える。「別紙を見ていないだけです」と返すと、事実は伝わっても、上司の見方を聞く前に話が止まります。事実を足したあとに、上司の見方を尋ねてください。
  • 人柄の話として受け取る。「雑だ」と言われても、直せるのは資料の中身だけです。どの部分かを尋ね、仕事の話に戻します。
  • 評価の結果を聞く。「この資料のことで評価は下がりますか」と尋ねても、上司は評価の結果を約束できません。尋ねるなら、次の資料で何ができていればよいかを聞くとよいでしょう。
  • 上司を避ける。次の相談を先送りすると、上司の知らない仕事が増え、見方のずれが広がりやすくなります。

なお、フィードバックのあとに眠れない・仕事に集中できないといった状態が続くときは、一人で抱えずに人事の担当や産業医に相談してください。言い方が人格を否定するものだと感じるときも、就業規則を読み、人事の担当に相談することをおすすめします。

受け入れられなかったフィードバックを、あとから振り返る

フィードバックがその後どうなったかは、その場で納得できたかどうかより、そのあとの1か月の二人のやり取りから振り返るとよいでしょう。

  • 違うと感じた事実を、上司に伝えられたでしょうか。
  • 同意できなくても、上司の見方を、上司の考えとして最後まで聞けていたでしょうか。
  • 次の資料で何を変えるかは、上司の案だけでなく、自分の考えも入れて決まったでしょうか。
  • 次の1on1で、変えた点について上司から返事があったでしょうか。
  • 上司は、こちらの説明を聞いて、見方や言い方を変えた点があったでしょうか。
  • 先月ご指摘いただいた資料の話ですが、今回は根拠の表を本文に入れました。部長会での伝わり方は、どうでしたか。

1回のフィードバックで納得できなくても、次の回にその続きを話せていれば、二人の話し合いは続いています。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

上司から受けたフィードバックを落ち着いて受け止め直し、仕事にどう生かすかを決めたいときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。

1on1の終了後に、履歴の「1on1のAI要約」で。

言われたことを印象だけに頼らず、記録を読み返して、事実と上司の見方と直し方を分けて考えられます。

話のまとまりごとの見出しと要点で、上司が何をどんな理由で伝え、そのあと何を決めたかが残ります。「文字起こし全文を確認」で、発言者名つきの全文も見られます。お二人の画面に表示され、システム管理者には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

C社提案書の見直し 西村さんは「読むのは工場長とか忙しい人だから」と、最初の1枚で決まると話し、冒頭に機能ではなく導入効果(ラインの停止が減るなど)を数字で書くよう伝えた。…藤本さんがC社への提案書更新版を7月中に出し直すことになった。

1on1の終了後に、「1on1後のAIアドバイス」で。

受け取った指摘を、何を変えたのかが伝わる形で仕事に反映し、返すときの言葉まで準備できます。

ご自身向けの「次の1on1や日常へ向けて」で、次の1on1を待たずに日々の仕事でできる小さな工夫を提案することがあります。たとえば、直した提案書を出し直すときに添える一言が提案されます。上司には上司向けの別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

C社に更新版を出し直すとき、一言添えてみる手があります。たとえば「今回は効果を最初の1枚にまとめました」と書き添えると、何を変えたかが相手に伝わり、「検討します」で止まっていた状況を動かす一押しになるかもしれません。

1on1の前後や実施中に、「自分用のメモ」で。

上司に見せずに、聞きたいことや受け止めきれなかったことを書き留め、それも踏まえたアドバイスを受け取れます。

「自分用のメモ」は、ご自身だけに表示されるメモで、上司にも、システム管理者にも表示されません。実施中は画面の左の列から開け、終了後も履歴で編集できます。Kakeai AI は、この内容をご自身向けのアドバイスにだけ使います。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

自分用メモに「リストの絞り方。C社の提案書、何が足りないか」と書いていた通り、今日は二つの問いを持ち込んでいます。

1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。

ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

無料の資料

この手引きの数字のもとになった、1万人調査のレポート

1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)

  • 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
  • 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
  • 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)

よくある質問

上司のフィードバックを受け入れられないのは、私の受け止め方の問題ですか。

上司のフィードバックを受け入れられないことは、受け止め方の問題とは限りません。上司が見ていない事実があるとき、同じ事実を見ていても評価の仕方が分かれているとき、言い方が人柄に向いているときには、誰でも受け入れにくくなります。どれに当たるかを分けてから、違う事実は情報として伝え、見方の違いは一緒に考える話に戻すことをおすすめします。

上司のフィードバックが事実と違うとき、その場で反論してもよいですか。

上司のフィードバックが事実と違うときは、その場で伝えてかまいません。ただし、反論の形ではなく、上司が見ていなかった事実を足す形で伝えます。たとえば「根拠の表は別紙に付けていました。そちらもご覧いただけますか」のように言います。事実を足したあとに、それでも上司の見方が変わらないかを尋ねると、話が止まらずに進みやすくなります。

上司から人柄を否定するような言い方でフィードバックされたとき、どう返せばよいですか。

人柄を否定するような言い方をされたときは、人柄の言葉には答えず、「今回の仕事のどの部分のことか、具体的に教えていただけますか」と仕事の話に戻す問いを返してください。直せるのは仕事の中身だけだからです。言い方が人格を否定するものだと感じ、それが続くときは、就業規則を読み、人事の担当に相談することをおすすめします。

上司のフィードバックに納得できないと伝えたら、評価が下がりますか。

納得できないと伝えたことで評価がどうなるかは、評価の決まり方が会社ごとに違うため、一概には言えません。ただ、評価の結果を上司に尋ねても、上司は結果を約束できません。聞くのは、次の仕事で何ができていればよいか、までにするとよいでしょう。納得できない点は、人柄の話ではなく、どの事実をどう見るかの話として伝えると、上司も答えやすくなります。

否定と感じたフィードバックを、あとから受け入れられることはありますか。

否定と感じたフィードバックを、あとから受け入れられることはあります。その場では、上司の見方を「上司はそう考えている」と受け取っておき、「一度持ち帰って考えたいです」と時間をもらうとよいでしょう。翌日などに、合っていた点と違うと思う点を1つずつ上司に伝えると、受け入れる部分と伝える部分が分かれ、次に何を変えるかを二人で決めやすくなります。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/feedback-feels-like-rejection-cannot-accept

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: