資料ダウンロード デモを見る(詳細説明のご予約)デモを見る

上司の方へ部下との関わり

人事評価を、部下の育成にどう生かすか

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

人事評価を部下の育成に生かすには、期末に評価の結果と育成課題をまとめて伝えるのではなく、評価の基準を期の初めに本人の仕事の言葉に置き換えることから始めてください。そのうえで、期の途中の面談で、上司の今の考えを理由と一緒に伝えていきます。KAKEAIの1万人調査では、面談の頻度が同じ人どうしで比べると、どの頻度でも、評価の話をしている人のほうが「面談が成果につながっている」と感じている割合が高くなっていました。つまり、評価の話が面談の成果の実感を下げているわけではない、ということです。評価の話のあとは、次の月に変えることを本人の言葉で決めて終えることをおすすめします。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で人事評価の話をしている人は、面談の間があく人ほど多くなっていました。一方、面談の頻度が同じ人どうしで比べると、どの頻度でも、評価の話をしている人のほうが面談が成果につながっていると感じていました。評価の話は期末にまとめず、普段の面談で基準に照らして進めることをおすすめします。

54.7%
1万人調査
上司と2〜3か月に1回面談している人のうち、面談で人事評価の話をしている人の割合
週1回以上の人では25.8%、2週間〜1か月に1回の人では35.3%、半年〜1年に1回の人では67.6%でした。面談の間があく人ほど、評価の話をしている人の割合が高くなっています。
37.4%
1万人調査
上司と2週間〜1か月に1回面談していて評価の話をしている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
同じ頻度で評価の話をしていない人では30.8%でした。週1回以上の人でも50.8%と39.7%で、どの頻度でも、評価の話をしている人のほうが高くなっています。
51.7%
1万人調査
面談が毎回またはほぼ毎回、その後の行動につながっている人のうち、面談が成長につながっていると感じている人の割合
半分くらいの回でつながっている人では12.8%、ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%でした。面談が行動につながっている人ほど、成長を感じています。面談全体についての数字ですが、評価の話も次の仕事の動きまで決めて終えることをおすすめする根拠にしています。

1万人調査は、上司との定期的な面談について尋ねたもので、人事評価の結果を育成にどう使ったかは尋ねていません。評価の話をしているかどうかは、面談の話題として「人事評価」を選んだかどうかで見ています。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

人事評価を部下の育成に生かす入口は、期末の面談より前にある

人事評価を部下の育成に生かすには、期末に評価の結果と一緒に「育成課題」を伝えるだけで終えないことをおすすめします。評価の基準と上司の今の考えは、期の途中の面談で伝えていきます。評価の結果は年に1回か2回しか出ませんが、仕事はその間も毎日進んでいるからです。期末に初めて聞く評価は、本人にとっては終わった仕事の採点で、次に何を変えるかの材料になりにくいと考えられます。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で人事評価の話をしている人の割合は、面談の頻度によって大きく違いました。面談が週1回以上の人では25.8%、2〜3か月に1回の人では54.7%、半年〜1年に1回の人では67.6%です。面談の間があく人ほど、評価の話をしている人の割合が高い、ということです。

一方、KAKEAIの1万人調査で、面談の頻度が同じ人どうしを比べると、評価の話をしている人のほうが「面談が成果につながっている」と感じている割合は高くなっていました。上司と2週間〜1か月に1回面談している人では、評価の話をしている人で37.4%、していない人で30.8%です。週1回以上の人でも、2〜3か月に1回の人でも、評価の話をしている人のほうが高くなっていました。つまり、評価の話が面談の成果の実感を下げているわけではない、ということです。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、評価の話を半年に1回の面談に閉じ込めず、普段の面談で具体的な基準に照らして上司と部下が同じものを見るのがよいと考えています。人事評価を育成に生かすとは、この「同じものを見る」機会を、期末だけでなく期の初めと途中に置くことだと考えられます。

以下では、マーケティング部の部下が、月1回のお客様アンケートの集計とレポートの作成を担当している場面を例にします。評価シートの項目は「レポートの正確さと期日」で、上司は今期、集計の結果から改善の提案を1つ添えられるようになることを、本人と一緒に目指しています。

人事評価を育成に生かす3つの場面:期の初め・期の途中・期末

評価を成長の支えにする機会は、期の初め、期の途中、期末の3つに分かれます。それぞれで上司がすることと、最初の一言は次の通りです。

場面上司がすること最初の一言
期の初め評価の基準を、本人と一緒に仕事の言葉に置き換える「評価シートのこの項目を、○○さんのレポートの仕事で言うと何になるか、一緒に決めませんか」
期の途中今の時点での自分の考えを、理由と一緒に伝える「今のところ、私はこう考えています。理由は〜です。○○さんは、どう感じていますか」
期末期の初めに決めたことが、どう変わったかを二人で振り返る「期の初めに決めた『提案を1つ添える』が、この半年でどう変わったかを、一緒に振り返りませんか」

期の初めに、評価の基準を仕事の言葉で伝える

評価シートの項目は、どの部署にも当てはまる言葉で書かれています。「正確さ」「期日」「改善への貢献」といった言葉を、本人が毎月している仕事に置き換えるところから始めてください。置き換えは上司が決めて伝えるのではなく、本人と一緒に決めるとよいでしょう。

  • 評価シートの「正確さ」を、○○さんのレポートの仕事で言うと、どういう状態だと思いますか。私は、集計の数字が差し戻されずに出せることだと考えています。
  • 今期、私が特に大事にしたいと考えているのは、集計の結果から改善の提案を1つ添えることです。評価シートでは、この項目に当たります。
  • この置き換えで、今の仕事と合わないところはありますか。違っていたら、ここで直したいです。
  • 私のほうでは、毎月のレポートを出す前に、気になった数字を一緒に見る時間を15分取ります。

基準を仕事の言葉にしておくと、期の途中の面談で、評価の話を仕事の話として続けられます。本人も、何が評価の対象になるのかがわかるので、自分の仕事のどこを変えればよいかを考えやすくなります。

期の途中の面談で、今の考えを理由と一緒に伝える

期の途中では、月に1回ほど、上司の今の考えを理由と一緒に伝えることをおすすめします。「このままいけば」と結果を予告するのではなく、何を見て、今どう考えているかを言葉にします。あわせて、本人がどう感じているかも尋ねてください。

  • 先月と今月のレポートは、数字の差し戻しがありませんでした。正確さの項目は、今のところ私は良い状態だと考えています。
  • 提案を添えるほうは、まだこれからですね。進めにくいことがあれば、一緒に考えたいです。
  • これは今の時点での私の考えで、最終的な評価はこのあとの調整で決まります。○○さんは、この2か月をどう感じていますか。

本人の答えを聞いたら、次の月のレポートまでに何を1つ変えるかを、本人の言葉で話す時間を取ってください。KAKEAIの1万人調査では、面談が毎回またはほぼ毎回その後の行動につながっている人の51.7%が、面談が成長につながっていると感じていました。半分くらいの回でつながっている人では12.8%、ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%です。面談が行動につながっている人ほど、成長を感じています。面談全体についての数字ですが、期の途中の評価の話も、次の仕事の動きまで決めて終えることをおすすめします。

  • 来月のレポートでは、まず1つだけ、気になった数字に一言添えてみませんか。どの数字にするかは、○○さんが選んでください。
  • 私は、提案の書き方の見本になりそうな過去のレポートを、来週までに探してお渡しします。

期末の評価は、何が変わったかを二人で振り返る場にする

期の初めに基準を仕事の言葉にし、途中で考えを伝えていれば、期末の面談で初めて聞く話はほとんどなくなります。期末の面談は、期の初めに決めたことがどう変わったかを、二人で振り返る場にしてください。

  • 期の初めに決めた「提案を1つ添える」は、9月のレポートから毎月入っていましたね。私は、この項目を今のところBと考えています。理由は、提案が入り始めたのが期の後半だったからです。
  • ○○さんから見て、私がまだ知らない仕事や、評価に入れてほしい仕事はありますか。
  • 今期の変化で、○○さん自身が一番良くなったと感じるのは、どの月のレポートですか。
  • 期の途中で伝えていたことと、今日の話で食い違っているところがあれば、教えてください。

評価の結果は、上司の一存では決められません。最終的な結果が上司の考えと異なる可能性があることは、上司から部下に先に伝えておきます。

評価の結果から、次の期の取り組みを二人で決める

評価の結果が出たら、点数が低かった項目をすべて直そうとせず、次の期に取り組むことを1つ、本人と一緒に選ぶことをおすすめします。項目を並べて「ここも、ここも」と伝えると、本人は何から手を付ければよいかわからなくなります。

  • 次の期に伸ばすとしたら、提案の中身を深めることと、集計を早く終えることの、どちらから始めたいですか。
  • 私は、提案の中身からだと考えています。理由は、○○さんの提案が、課の会議で取り上げられ始めているからです。
  • 私のほうでは、○○さんの提案を部長に見てもらう機会を、期の前半に1回作ります。
  • 今日決めたことは、次の期の最初の面談で、評価シートの言葉にもう一度置き換えましょう。

選んだ1つは、次の期の初めの面談で、評価シートの項目と仕事の言葉に置き換え直します。こうして、評価の結果が次の期の基準につながっていきます。

人事評価を育成に生かすときに、避けたいこと

避けたいのは、評価と育成を別の場で扱うことと、評価の話を一方向の伝達にすることです。

  • 期末の面談で、評価の結果と育成課題をまとめて伝える。結果を聞いた直後は、本人は結果の受け止めで手一杯になりがちです。成長の話は、期の途中から始めておくほうが、次の仕事に結びつけやすいでしょう。
  • 普段の面談では評価の話をしない、と決めておく。評価と1on1を切り離すよう勧める助言がありますが、KAKEAIは、普段の面談で評価の話を避けることをおすすめしません。1万人調査でも、面談の頻度が同じ人どうしで比べると、評価の話をしている人のほうが「面談が成果につながっている」と感じている割合は高くなっていました。
  • 逆に、普段の面談が評価の話ばかりになる。毎回「今のところの評価」から話が始まると、本人は査定を受けに来る時間だと受け取りがちです。評価の話は、仕事の話の中で、基準に触れるときにだけ出すとよいでしょう。
  • 評価の低い項目を、すべて次の期の課題にする。直すところを増やすほど、1つも動かなくなりがちです。本人が選んだ1つから始めてください。
  • 評価の結果や昇格を、成長の約束として口にする。「これができれば次はAです」は、上司の一存では約束できません。言えるのは、上司が何を見て、今どう考えているかまでです。

人事評価が育成に生きているかを、どこで見るか

人事評価が育成に生きているかどうかは、評価の点が上がったかではなく、期の途中の面談で評価の基準が仕事の言葉で話されていたかを見るとわかります。次の問いを、期の半ばに自分に向けてみるとよいでしょう。

  • 評価シートの項目を、本人の仕事の言葉に置き換えて、二人で確かめた機会があったでしょうか。
  • 上司の今の考えを、理由と一緒に伝えた月は、この期に何回あったでしょうか。
  • 評価の話をした面談の終わりに、次の月に変えることが本人の言葉になっていたでしょうか。
  • 期末の面談で、本人が初めて聞く話は残っていなかったでしょうか。

評価は、結果を知らせる書類で終わることもあれば、期を通して二人が同じ基準を見るための道具になることもあります。どちらになるかは、期末ではなく、期の初めと途中の面談をどう使うかによるところが大きいと考えられます。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

部下の育成を計画しても、日々の仕事の中で何に挑戦し、どこまで進んだのかが二人の間で見えなくなるときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

任せた仕事を話す1on1の実施中に、話題の提案で。

新しく任せた仕事の範囲と期限を、1on1が終わる前に二人で決めておけます。

右の列の下の球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)か、下のバーの「サイコロをふる」をクリックすると、Kakeai AI が、その回の会話とこれまでの1on1を踏まえて話題を1つ提案します。まだ決まっていない話があると、いつまでに何をするかを二人で決める提案になることがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

残り5分ほどです。今日話した「市場規模の試算」の件がまだ決まっていません。いつまでにどこまで仕上げるかを、お二人でここで一つ確かめておきませんか。

次の1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

前回の1on1のあとに勧められた関わり方を、次の1on1で続けて試せます。

前回のふりかえりで勧められた一言があると、今回の1on1のどこで使うとよいかと一緒に書かれます。ご自身向けの内容で、部下には部下向けの別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

前回(6月9日)のふりかえりでお伝えした「対象国、4か国で進めてもらって大丈夫だった?」という確認を、今日の冒頭に一言入れてみてください。

育成の振り返りや評価の前に、「概要」の画面で。

評価コメントを書く前に、部下がどの仕事で何に取り組んできたかを、二人の記録で見返せます。

「概要」の画面のダイジェストは、この半年の二人の1on1を、Kakeai AI がこれまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に文章にしたものです。仕事の広がりのような変わり目が、日付と一緒に書かれることもあります。お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

6月25日の2回目では、藤本さんが比較表を持ち寄り内容を確認しました。…比較表を作る仕事が、売り方を考える仕事へと踏み込んだ回でした。

1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。

ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

無料の資料

この手引きの数字のもとになった、1万人調査のレポート

1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)

  • 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
  • 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
  • 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)

画面を見ながら説明を聞きたい方は、30分のオンライン説明をご予約いただけます。

よくある質問

人事評価の結果を部下の育成に生かすには、何から始めればよいですか。

人事評価を部下の育成に生かすには、評価の結果が出たあとではなく、次の期の初めに、評価シートの項目を本人の仕事の言葉に置き換えることから始めてください。たとえば「正確さ」を「集計の数字が差し戻されずに出せること」のように、本人と一緒に決めます。そのうえで、期の途中の面談で、上司の今の考えを理由と一緒に伝え、次の月に変えることを1つ本人の言葉で決めます。

期末の評価面談で育成課題を伝えるだけでは、足りませんか。

期末の評価面談で育成課題を伝えるだけでは、次の仕事に結びつきにくいことがあります。結果を聞いた直後は、本人は結果の受け止めで手一杯になりがちで、終わった仕事の採点として聞こえやすいからです。評価の基準と上司の今の考えは、期の途中から月に1回ほど伝え、そのたびに次の月に変えることを1つ決めて終えることをおすすめします。期末の面談は、期の初めに決めたことがどう変わったかを二人で振り返る場にします。

普段の1on1で人事評価の話をすると、部下が査定を気にして話しにくくなりませんか。

普段の1on1で人事評価の話をすることを、避ける必要はありません。KAKEAIの1万人調査で、上司と2週間〜1か月に1回面談している人を比べると、面談が成果につながっていると感じている人は、評価の話をしている人で37.4%でした。していない人では30.8%で、どの頻度で比べても、評価の話をしている人のほうが高くなっていました。ただし、毎回評価から話を始めると査定の時間に聞こえるので、評価の話は仕事の話の中で基準に触れるときに出すとよいでしょう。

評価が低かった部下に、育成のために何を伝えればよいですか。

評価が低かった部下には、低かった項目をすべて並べるのではなく、上司が何を見てそう考えたかを仕事の事実で伝えます。そのあとで、次の期に取り組むことを1つ、本人と一緒に選びます。たとえば「提案が入り始めたのが期の後半だったから、今のところBと考えています」と理由を伝えたうえで、「次の期は、提案の中身と集計の速さのどちらから始めたいですか」と尋ねます。本人が選んだ1つを、次の期の評価の基準の言葉に置き換え直してください。

人事評価と育成計画は、どう結びつければよいですか。

人事評価と育成計画を結びつけるには、評価シートの項目を本人の仕事の言葉に置き換え、それを育成計画の項目にします。「改善への貢献」という評価の項目を、「月1回のレポートに改善の提案を1つ添える」のように、本人が毎月している仕事で書きます。こうすると、期の途中の面談で評価の話と育成計画の話が同じ話になり、期末の評価は、計画に書いたことがどう変わったかを二人で振り返る場になります。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/performance-evaluation-for-subordinate-growth

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: