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上司の方へ部下との関わり

部下の育成計画の立て方

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

部下の育成計画は、半年から1年の間に任せる仕事の順番を3つほどの段階に切り、段階ごとに上司がすること(渡す情報や確保する時間など)を横に書いた二人の予定表です。今の仕事を一人でできることと上司の確認が要ることに分け、半年後に一人でできるようにする仕事を本人の希望を聞いて決めます。次に、段階ごとに上司がすることを書き、月1回の1on1で見直します。KAKEAIの1万人調査では、面談が行動につながらない理由に「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人が15.9%いました。「スキルが不足していてできない」の9.1%より多い答えです。情報は上司の側で用意できることが多いと考えられるので、上司がすることも計画に書きます。

数字で見る

上司との面談が行動につながらない理由として部下の側が挙げるものを見ると、本人のスキルの不足より、情報や時間を挙げた人のほうが多くなっています。また、面談が行動につながっている人ほど、成長を実感しています。育成計画には、部下がすることと同じ重さで上司がすることを書き、進み具合は期末ではなく毎回の1on1で見ることをおすすめします。

15.9%
1万人調査
面談が行動につながらない理由(5つまで選択)として、「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人の割合
面談が行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ないと答えた人の数字です。「スキルが不足していてできない」は9.1%でした。面談が行動につながらない理由として、本人のスキルの不足より、情報が揃っていないことを挙げた人のほうが多くなっています。
15.4%
1万人調査
面談が行動につながらない理由(5つまで選択)として、「時間やコストの制約で動けない」を選んだ人の割合
「スキルが不足していてできない」9.1%より多くなっています。面談が行動につながらない理由として、本人のスキルの不足より、時間やコストの制約を挙げた人のほうが多い、ということです。新しい仕事を任せるときの時間の確保も、計画で考えておきたい点です。
51.7%
1万人調査
面談が毎回またはほぼ毎回、行動につながっている人のうち、面談が成長につながっていると感じる人の割合
半分くらいの回でつながっている人では12.8%でした。ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%です。面談が行動につながっている人ほど、成長を実感しています。育成計画の進み具合も、毎回の1on1で決めたことが動いたかで見るとよいでしょう。

1万人調査は上司との定期的な面談について尋ねたもので、育成計画の有無や中身は尋ねていません。行動につながらない理由の数字は、面談が行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ないと答えた人の中での割合です。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

部下の育成計画とは、任せる仕事の順番と、上司がすることを書いたもの

部下の育成計画(アクションプランやロードマップとも呼ばれます)は、半年から1年の間に、どの仕事をどの順番で任せ、上司がそれぞれの段階で何をするかを書いた予定表です。「コミュニケーション力を高める」「主体性を身につける」といった力の言葉だけで書くと、いつ何を始めるかが決まらず、期末まで開かれない書類になりがちです。

育成計画は、部下の行動の一覧になりがちです。けれども、上司との面談が行動につながらない理由を部下の側に尋ねた調査では、本人のスキルの不足より、情報や時間を挙げた人のほうが多くなっています。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談がそのあとの行動につながるのは半分くらいの回か、それより少ないと答えた人に、行動につながらない理由を5つまで選んでもらいました。「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人は15.9%、「時間やコストの制約で動けない」は15.4%で、「スキルが不足していてできない」の9.1%より多くなっています。つまり、面談が行動につながらない理由として、本人のスキルの不足より情報や時間を挙げた人のほうが多い、ということです。

情報や時間は、部下一人では用意しにくく、上司の側で手を打てることが多いと考えられます。この数字は面談についてのものですが、育成計画に当てはめて考えることができます。部下がすることと同じ重さで、上司がすること(渡す情報・同席する場・確保する時間・進み具合を見る日)を書くことをおすすめします。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司も部下も両方が当事者だと考えています。育成計画も、部下に渡して守ってもらう書類ではなく、二人の予定表として作ります。

以下では、カスタマーサポートの部署で、お客様からの問い合わせ対応をしている部下の育成計画を例に書きます。

育成計画を立てる5つの手順

育成計画は、次の5つの手順で立てます。手順の1と2は、上司が一人で書かず、部下と一緒に進めてください。

  1. 今の仕事を、一人でできていることと、まだ上司の確認が要ることに分けます。本人と一緒に書き出します。上司が一人で書くと、上司の知らない仕事が抜けることがあります。
  2. 半年後に一人でできるようにする仕事を、1つか2つ決めます。本人の希望を先に聞き、上司の考えと合わせて決めます。
  3. 今とその仕事の間を、3つほどの段階に切ります。段階ごとに、「ここまでできたら次へ」という目安を、仕事の言葉で書きます。
  4. 段階ごとに、上司がすることを横に書きます。渡す情報、同席する場、確保する時間、進み具合を見る日です。
  5. 月に1回の1on1で、計画を見ながら話します。計画の見直しもこの場で行い、期末まで持ち越しません。

手順1と2の面談では、次のように切り出します。

  • 今の問い合わせ対応で、一人で返せているものと、私に確認してから返しているものを、一緒に分けてみませんか。
  • 私が知らないところで、もう一人で対応している仕事があれば教えてください。
  • 半年後に、一人でできるようになりたい仕事はありますか。
  • 私は、返金や納期の遅れのような、判断の要る問い合わせを○○さんに任せられるようにしたいと考えています。○○さんは、どう思いますか。

育成計画の例:問い合わせ対応をしている部下の半年

手順3と4を表にすると、次のようになります。右の列が、上司がすることです。

段階(目安の時期)部下がすること上司がすること
1(1〜2か月目)定型の問い合わせを、上司の確認なしで返す返した内容を週に1回まとめて読み、気になった点を1つだけ伝える
2(3〜4か月目)返金や納期の遅れなど、判断の要る問い合わせの返事を下書きまで作る判断の基準(どこまで現場で決めてよいか)を文書にして渡し、下書きを一緒に見る
3(5〜6か月目)判断の要る問い合わせを一人で返し、対応手順書の改訂案を作る改訂案を読んで意見を言い、次の期の仕事(新しく入った人への説明)を相談する

右の列が空いている育成計画は、部下だけの計画になっています。右の列が書けない段階は、まだ上司が何をするか決まっていない、ということです。段階の切り方に迷ったら、「上司の確認が要る範囲が、どう狭くなっていくか」で切るとよいでしょう。

育成計画を部下とどう話すか:最初の面談と、月1回の見直し

最初の面談では、計画を上司が作って渡すのではなく、下書きを一緒に見て直すものとして出します。

  • 育成計画の下書きを作ってみました。私の案なので、違うと思うところは直してほしいです。
  • 半年後の目標は、前回話した「判断の要る問い合わせを一人で返せること」で書いてみました。○○さんの希望と合っていますか。
  • 2段階目で、判断の基準を私が文書にして渡します。ここは私の宿題です。
  • 計画は、途中で変えてかまいません。月に1回、一緒に見直しましょう。
  • 書式は人事のものを使いますが、「上司がすること」の欄は私が足しました。ここも一緒に見てください。

月1回の1on1では、計画の全部を点検せず、「前回決めたことが動いたか」と「次の1か月に何をするか」だけを話します。

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が毎回またはほぼ毎回そのあとの行動につながっている人のうち、面談が成長につながっていると感じる人は51.7%でした。半分くらいの回でつながっている人では12.8%、ほぼ、または全くつながっていない人では5.7%です。面談が行動につながっている人ほど、成長を実感しています。育成計画の進み具合も、期末の達成度ではなく、毎回の1on1で決めたことが次の回までに動いたかで見ていくとよいでしょう。

  • 前回、返金の問い合わせの下書きを2件作ってみると決めていました。どうでしたか。
  • 私の宿題だった判断の基準の文書は、まだ渡せていません。来週の水曜までに渡します。
  • 計画より早く進んでいますね。3段階目を前倒しするか、今のまま丁寧に進めるか、どちらがよいと思いますか。

計画が遅れているときは、理由を本人の努力の問題にせず、段階の切り方や上司の側の宿題を見直します。

  • 2段階目で止まっているのは、判断の基準がまだ曖昧だからかもしれません。私が文書にし直します。
  • 問い合わせの件数が増えて、下書きを作る時間が取れていないのだと思います。今月は、○○さんの担当件数を調整しようと思います。どう思いますか。
  • 計画を直したいところはありますか。半年後の目標そのものを変えてもかまいません。

育成計画が形だけになるのを避けるために、やらないこと

  • 力の言葉だけで書く。「対応力の向上」では、いつ何を始めるかが決まりません。仕事の名前で書きます。
  • 上司がすることを書かない。計画が部下だけのものになり、情報や時間が足りないまま、本人の努力の問題にされがちです。
  • 期末まで見直さない。半年前の計画は、仕事の変化で合わなくなることがあります。月1回の1on1で直すことをおすすめします。
  • 達成できなかった段階を、評価の材料にだけ使う。育成計画は評価のための記録ではなく、二人の予定表です。評価にどう反映するかは、会社の評価制度に沿って別に話します。
  • 人事の書式を埋めることを目的にする。書式に合わせて書くことと、二人で使うことは別です。書式にない「上司がすること」の欄は、自分で足してかまいません。

育成計画がうまく進んでいるかを、どこで見るか

育成計画がうまく進んでいるかどうかは、期末の達成度ではなく、月ごとの二人のやり取りで振り返ります。

  • 月1回の1on1で、計画を開いて話しているでしょうか。
  • 前回決めたことのうち、上司の宿題は、約束した日までに終えられているでしょうか。
  • 段階の目安を、仕事の言葉で二人が同じように言えるでしょうか。
  • 計画を直したとき、直した理由を二人で話して、同じ理解になっているでしょうか。
  • 半年前と比べて、上司の確認が要る問い合わせの範囲は、狭くなっているでしょうか。

育成計画は、立てた日が最も整っていて、使うほどに書き換わるものです。書き換えた回数が多いなら、計画が二人の間で使われている、と考えてよいでしょう。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

部下の育成を計画しても、日々の仕事の中で何に挑戦し、どこまで進んだのかが二人の間で見えなくなるときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

任せた仕事を話す1on1の実施中に、話題の提案で。

新しく任せた仕事の範囲と期限を、1on1が終わる前に二人で決めておけます。

右の列の下の球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)か、下のバーの「サイコロをふる」をクリックすると、Kakeai AI が、その回の会話とこれまでの1on1を踏まえて話題を1つ提案します。まだ決まっていない話があると、いつまでに何をするかを二人で決める提案になることがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

残り5分ほどです。今日話した「市場規模の試算」の件がまだ決まっていません。いつまでにどこまで仕上げるかを、お二人でここで一つ確かめておきませんか。

次の1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

前回の1on1のあとに勧められた関わり方を、次の1on1で続けて試せます。

前回のふりかえりで勧められた一言があると、今回の1on1のどこで使うとよいかと一緒に書かれます。ご自身向けの内容で、部下には部下向けの別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

前回(6月9日)のふりかえりでお伝えした「対象国、4か国で進めてもらって大丈夫だった?」という確認を、今日の冒頭に一言入れてみてください。

育成の振り返りや評価の前に、「概要」の画面で。

評価コメントを書く前に、部下がどの仕事で何に取り組んできたかを、二人の記録で見返せます。

「概要」の画面のダイジェストは、この半年の二人の1on1を、Kakeai AI がこれまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に文章にしたものです。仕事の広がりのような変わり目が、日付と一緒に書かれることもあります。お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

6月25日の2回目では、藤本さんが比較表を持ち寄り内容を確認しました。…比較表を作る仕事が、売り方を考える仕事へと踏み込んだ回でした。

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  • 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
  • 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
  • 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)

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よくある質問

部下の育成計画には、何を書けばよいですか。

部下の育成計画には、半年から1年の間に任せる仕事の順番を3つほどの段階に切って書き、段階ごとに上司がすること(渡す情報・同席する場・確保する時間・進み具合を見る日)を横に書きます。「コミュニケーション力を高める」のような力の言葉だけで書くと、いつ何を始めるかが決まりません。「判断の要る問い合わせを一人で返す」のように、仕事の名前で書いてください。

育成計画は、上司が作って部下に渡すものですか。

育成計画は、上司が一人で作って部下に渡すものではなく、下書きを二人で見て直しながら作るものです。今の仕事で一人でできていることは本人のほうがよく知っていて、上司が一人で書くと知らない仕事が抜けます。半年後に一人でできるようにする仕事も、本人の希望を先に聞いてから、上司の考えと合わせて決めることをおすすめします。

育成計画は、どのくらいの頻度で見直せばよいですか。

育成計画は、月に1回の1on1で見直すことをおすすめします。計画の全部を点検するのではなく、「前回決めたことが動いたか」と「次の1か月に何をするか」だけを話します。KAKEAIの1万人調査では、面談が毎回またはほぼ毎回行動につながっている人のうち、成長を実感している人は51.7%でした。半分くらいの回の人では12.8%です。計画の進み具合も、毎回の1on1で決めたことが動いたかで見るとよいでしょう。

育成計画が予定より遅れているとき、上司はどうすればよいですか。

育成計画が遅れているときは、理由を部下の努力の問題にせず、段階の切り方と上司の側の宿題を見直してください。KAKEAIの1万人調査では、面談が行動につながらない理由として「行動するために必要な情報が揃っていない」を選んだ人が15.9%いました。「スキルが不足していてできない」9.1%より多い答えです。判断の基準を文書にして渡す、件数を調整するなど、上司が用意できるものから見直します。

育成計画の達成度を、部下の評価に使ってよいですか。

育成計画の達成度を評価にどう反映するかは、会社の評価制度に沿って決めることで、上司の一存では決められません。育成計画は評価のための記録ではなく、二人の予定表として使うことをおすすめします。達成できなかった段階を評価の材料にだけ使うと、部下は計画を低めに書くようになり、計画が本来の目的から離れていくおそれがあります。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/development-plan-for-staff-steps

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: